ナミ（ONE PIECE）とは【徹底解説・考察まとめ】

ナミは東の海にある『オイコット王国』の戦争孤児であった。1歳の赤ん坊の頃に戦争に巻き込まれ戦場で鳴き声を挙げていた所を、同じく戦争孤児であったノジコに拾われる。2人は海兵であるベルメールに引き取られ、ベルメールの故郷であるココヤシ村へと移り住んで家族として一緒に過ごした。
ベルメールは海軍を辞め、みかんを栽培して生計を立てていた。裕福ではなかったが、ナミ達は幸せな暮らしをしていた。ナミは子供ながらに海に興味を持っており、その時すでに優れた海図を書く事ができた。

ナミが10歳の時、ココヤシ村をアーロン率いる『魚人海賊団』が襲撃する。
アーロンはココヤシ村の住民に『大人一匹10万ベリー、子供一匹5万ベリー』を貢ぐように命じ、金を払えない人間を殺害しようとした。ベルメールの家は10万ベリーしかなかったが、村長のゲンはベルメールが独身の1人住まいだとアーロンに話し、ノジコとナミを裏口から逃がそうとした。しかし、ベルメールは「たとえ命を落としても…！口先だけでも親になりたい。あいつら…私の子でしょ？」と涙を流しながら話した。そしてベルメールは子供二人分のお金として10万ベリーを支払い、アーロンによって射殺された。それを見た村の住民たちはアーロン達に立ち向かうが、魚人達に敵うはずもなかった。
ナミが書いた海図を見つけて特殊な才能があると知ったアーロンはナミを連れ帰った。村の住民たちは死ぬつもりでナミを取り返そうとするが、ナミは1人で村に帰ってきた。しかし、その左肩にはアーロン一味の刺青が入っていた。ナミはアーロンから金を貰った事でアーロン一味に入る事を決めたと村の住民達に話した。

その夜、ナミはアーロンとの間に1億ベリーでココヤシ村を買う約束をした事をノジコにだけ話した。それからナミは海賊専門の泥棒として活動するようになった。

東の海編

ルフィとの出会い

18歳の時、ナミはバギー海賊団が所持していた『偉大なる航路（グランドライン）』の海図を盗んで逃走していた所で、突如空から現れたルフィと出会う（ルフィは鳥に咥えられていた）。ナミはルフィの仲間のフリをし、バギーに「親分とけんかしました！もう、うんざりです。私をバギー一味に入れてください！」と話し、バギー一味に入る事を許された。ナミはバギーから財宝を盗もうとしていた。
その後、ナミはルフィを殺すように命じられてしまう。ナミはルフィを殺す事ができずにバギーと敵対した。バギーはバラバラの実の能力者で、身体をいくつものパーツに分離させる事ができた。ナミはバギーが身体を分離している時に、胴部分のパーツを盗み出した。バギーは頭に手足がついたような姿のまま、ルフィに吹き飛ばされた。
その後、ナミはルフィ達に手を組むように持ちかけ、行動を共にする。

それからシロップ村でウソップを仲間にし、一同は海上レストラン・バラティエへとたどり着く。そこでナミはルフィ達の船を奪って逃走した。

ココヤシ村編

ナミは故郷であるココヤシ村へと帰り、アーロンの元を訪れていた。そこへルフィとサンジに先んじてウソップがナミを追ってやって来る。ナミは自身がアーロン海賊団の幹部である事を話した上でウソップを刺し、海へ投げ捨てた。しかし、この時ナミはウソップではなく自分の手を刺しており、ウソップをアーロン達から逃がそうとしていた。

ナミがこれまで稼いでいた金はもうすぐ1億ベリーに届こうとしていた。ナミはもう少し頑張ればココヤシ村の皆を救えると思い、笑顔を浮かべていた。しかし、そこへ突如海軍が現れる。その海軍を率いるネズミ大佐は、ナミが泥棒行為を行ったとしてナミのこれまで貯めた金を押収しようとした。ネズミ大佐はココヤシ村を牛耳っているアーロンを捕まえようとはしなかった。ナミはアーロンがネズミ大佐と手を組んでいる事に気づき、アーロンの元へ走った。アーロンはしらばっくれ、ナミを嘲笑うだけだった。
絶望にくれるナミは、号泣しながら左肩のアーロンの刺青をナイフで刺した。そこへルフィが現れる。ナミはルフィに「出ていけ！」と告げるも、遂には「助けて…。」と漏らした。それを聞いたルフィは「当たり前だ！」と叫び、アーロンの元へ向かった。
激闘の末にアーロンを倒したルフィが「お前はおれの仲間だ！」と叫ぶと、ナミは涙を流しながら「…うん！」と答えた。
ナミはアーロンの刺青が入っていた左肩にみかんと風車の刺青を入れ、そしてベルメールが育てたみかんの木をゴーイング・メリー号へと積み込み、グランドラインを目指した。

偉大なる航路編

ドラム島編

グランドラインへと入ったルフィ達は『アラバスタ王国』の王女であるネフェルタリ・ビビと出会う。王下七武海の1人であるサー・クロコダイルはアラバスタ王国を乗っ取ろうとしていた。ビビはクロコダイルを止める為、クロコダイルが作った秘密組織『バロックワークス』へと潜入していたのだった。ルフィ達はビビを船に乗せ、アラバスタ王国を助けようとする。

アラバスタ王国へ向かう途中、ナミは突如倒れる。ナミは太古の生態系が残る島『リトルガーデン』に立ち寄った時に危険な病気にかかっていた。麦わらの一味はナミを助ける為にドラム王国へ立ち寄る。ドラム王国は『黒ひげ』という男が率いる海賊に襲撃を受けて滅んでいた。ルフィはドラム王国唯一の医者・ドクターくれはの元へナミを連れて行った。
その時、国を捨てて逃げていたドラム王国の元国王・ワポルが帰還する。ドラム王国を牛耳ろうとするワポルをルフィ達は止めた。そこでヒトヒトの実を食べたトナカイ、トニー・トニー・チョッパーが仲間となった。

アラバスタ編

アラバスタ王国に着き、麦わらの一味の船員たちはバロック・ワークスの幹部達と戦いを始める。ナミはMr.1の相棒、ミス・ダブルフィンガーとの戦いを始める。ミス・ダブルフィンガーはトゲトゲの実を食べた『棘人間』だった。ナミはウソップに敵と戦う為の武器を作るように頼んでいた。ウソップが作った『天候棒（クリマ・タクト）』は宴会芸が詰まった役に立たない武器だったが、気象現象を熟知したナミが使うと蜃気楼や雷雲を作り出す事ができた。そうしてナミはミス・ダブルフィンガーを撃破する事を成功した。
クロコダイルはルフィが倒し、アラバスタ王国は救われた。

ルフィの傷が癒え、麦わらの一味がアラバスタ王国を去る時が来た。ビビは王女として国に残るのか、ルフィ達と共に冒険を続けるのか、で悩んでいた。ビビが悩んでいる事を知ったナミは、明日の昼に東の港に船を寄せる事を告げ、「あんたがもし…私達と旅を続けたいのなら、その一瞬だけが船に乗るチャンス！その時は…歓迎するわ！…海賊だけどね…！」と話した。
その次の日、ビビは港に現れたが、国に残る事をルフィ達に告げた。海軍が側にいた為、ルフィ達はビビに別れを告げる事ができなかったが、仲間の印を見せてアラバスタを去った。

空島編

ルフィ達は空島へとたどり着く。空島には『神』を自称するエネルという男がいた。エネルはゴロゴロの実を食べ、雷の力を手にしていた。
エネルは『スカイピア』という国を破壊し、自身の故郷に伝わる聖地『限りない大地（フェアリーヴァース：月のこと）』に行こうとしていた。ルフィ達はエネルと戦う事になる。

エネルはナミの前で、ゾロや空島の戦士・ワイパーなどをたやすく倒して見せた。エネルを恐れたナミは、エネルに付き添ってフェアリーヴァースへ行くと言ってしまう。ナミはエネルが造らせた『方舟マクシム』という船に乗せられる。そこに現れたルフィは「未来の海賊王の仲間がよ…情けねェ顔すんじゃねェ。」とナミに話した。その後、ルフィは船から落とされてしまう。その時、ナミは「ほんとは…！やりたい事も欲しい物も…たくさんあるけど…このままあいつらを捨ててあんたと一緒に行くくらいなら！私もう！何もいらない！」とエネルに告げた。
ナミはその後ルフィと合流し、マクシムに乗って月に旅立とうとするエネルの元へルフィを連れて行った。そしてルフィはエネルを打ち倒した。

ウォーターセブン編

水の都『ウォーターセブン』についた麦わらの一味は、ゴーイング・メリー号を船大工に見てもらう。その結果、メリー号はもう修繕ができない事が発覚する。ルフィ達は船を乗り換えるしかなかったが、ウソップはメリー号を捨てようとするルフィを非難した。ウソップは麦わらの一味の脱退を宣言し、ルフィにメリー号を賭けて決闘を申し込んだ。ナミは仲間同士の決闘を止めるが、今回の非は明らかにウソップにあり、ナミは引き下がるしかなかった。ウソップとの決闘に勝ったルフィは、ウソップにメリー号を譲り、自分達は新しい船で冒険を続ける事を宣言した。

一方、ロビンは世界政府の諜報機関『CP9』が接触していた。CP9はポーネグリフを解読する事ができるロビンを手に入れようとしていた。CP9の司令長官・スパンダムは軍艦10隻と海軍中将5人を呼び寄せる『バスターコール』を発動する権利を持っていた。故郷をバスターコールで焼き払われて、その恐怖を知っているロビンは、麦わらの一味を危険にさらさない為にCP9へついていった。

麦わらの一味はロビンを取り戻す為に裁判所がある司法の島『エニエス・ロビー』へと向かった。ロビンの「生きたい！」という本心を聞いた麦わらの一味はCP9のメンバーと戦いを始める。
ナミはアワアワの実を食べて『石鹸人間』となったカリファと戦いを始める。ナミは空島の貝（ダイアル：火や水や衝撃などを蓄えられる貝）を組み込んで強化された『完成版"天候棒"』を使い、カリファに勝利した。その後、ロビンと、『古代兵器プルトン』の設計図を持っていた為にCP9に捕らえられていたフランキーを救助し、ボロボロのゴーイング・メリー号でエニエス・ロビーを脱出した。
ウォーターセブンへ帰る途中、ゴーイング・メリー号は限界を迎えた。ルフィはそこでゴーイング・メリー号と別れる事を決めた。仮面をかぶり『そげキング』として戦いに参加していたウソップもそれを見届けた。ナミは号泣しながらゴーイング・メリー号を見送った。

その後、フランキーが麦わらの一味に加わり、ウソップも詫びを入れたことで復帰を果たした。そして一味は新たな船『サウザンド・サニー号』で冒険を続ける。

シャボンディ諸島編

グランドラインの折り返し地点『シャボンディ諸島』へ向かう途中、ルフィ達は人魚のケイミーとヒトデのパッパグと遭遇する。ケイミー達は人さらいに友人を連れ去られて困っていた。その人物はアーロン一味の幹部であるハチ（タコの魚人）だった。ナミは過去の事からいい顔はしなかったが、ハチを助ける事を拒否はしなかった。ルフィ達から助けられたハチはたこ焼きをごちそうした。ハチが恐る恐るナミに味を尋ねると、ナミは「…これで何かが許されるってわけじゃないわよねェ…」とハチを睨んだが、「すっごくおいしい！」と笑顔を見せた。
シャボンディ諸島の次の島は『魚人島』であり、魚人島に行く為には船をコーティングする必要があった。コーティング職人に当てがあったハチは、ルフィ達にその人物を紹介すべく一同に付き添った。しかし、シャボンディ諸島でケイミーが攫われて売りに出された上に、ハチが天竜人（世界政府を作った王たちの末裔。絶大な権力を持つ）に撃たれて奴隷にされようとした。その時、ハチは「ナミに…！ちょっとでも償いをしたくて…おめェらの役に立ちたかったんだげども…やっぱりおれは昔から…何やってもドジだから…！本当にドジだから…。」と話した。ナミはそれを驚きの表情で聞いていた。
ルフィは天竜人を殴り倒した。ケイミーは爆弾付きの首輪をつけられていたが、レイリーという男がそれを外した。レイリーは海賊王ゴールド・ロジャーの船の副船長であり、ハチが言っていたコーティング職人だった。

その後、天竜人に手を出した事により、シャボンディ諸島に海軍がやって来る。そこには海軍大将・黄猿もいた。ルフィ達は3日後に集合する事を決め、バラバラに逃走する計画を立てた。しかし、黄猿により追い詰められ、絶体絶命のピンチを迎える。そこに突如、王下七武海のバーソロミュー・くまが現れる。くまはニキュニキュの実（肉球人間。手のひらの肉球であらゆる物を弾き飛ばすことができる）の力で麦わらの一味の船員それぞれを遠くに弾き飛ばした。こうして麦わらの一味はバラバラになってしまった。

ウェザリア編

ナミは『ウェザリア』という小さな空島の国へと飛ばされていた。ウェザリアでは老人たちが気象現象を研究していた。ナミは門外不出のウェザリアの空の科学を老人達から学んだ。そんな時、ルフィが白ひげ海賊団と海軍の全面戦争『マリンフォード頂上戦争』へと参加し、兄のポートガス・D・エースを失った事を知る。ナミは、ウェザリアの空の技術を盗んで一刻も早くルフィの元へと向かおうとするが、老人達に捕まり牢に入れられてしまった。ナミは「目の前でエースを失って…私はそれを知りもしなかった！ルフィは必ず集合場所に来る！あいつの心が折れちゃう前に…！早く会いに行って力になりたい！」と泣いて老人達に訴えた。それを聞いた老人達が慌てふためいてナミを牢から出した途端、ナミは研究者の1人のハレダスを人質にして再び逃走する。ナミは演技をして牢から出たが、逃げている最中も涙だけは止まっていなかった。

その後、ナミは新聞からルフィが集合時間を3日後から2年後に変更した事を察する。ナミはハレダス達を丸め込んでウェザリアに残り、新世界の天候や、気象科学を学んだ。「必死じゃのー…。」と言うハレダスに、ナミは「そりゃそうでしょ！仲間全員分の命がかかってんのよ！私は"航海士"！海上にいる間は責任重大よ！船長の望む場所へくらいどこへでもちゃんと連れてってあげられなくちゃ！ルフィは "海賊王"になるって言うんだから私だって並大抵の航海士じゃいられないのよ！」と答えた。