ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』とは、2017年にスパイク・チュンソフトより発売されたPS4・PS Vita向けのゲーム。同年9月以降には、米国、欧州等でも発売している。ダンガンロンパシリーズにおいては4作目、ナンバリングタイトルとしては3作目となる。作品舞台が希望ヶ峰学園から、才囚学園に変更された。1、2との関連性は薄い。今作は才能あふれる「超高校級」という称号を持つ16人が才囚学園に監禁され、コロシアイの1番を競わされるストーリーとなっている。

動機ビデオ

天海が殺され、赤松が処刑された。
そんな日の翌朝、最原の心は当然のことながら晴れやかではない。
しかし、最原には赤松から「みんなで無事に脱出してほしい」という願いを託されている。
志半ばで死んでしまった赤松の為にも、落ち込んでいるわけにはいかない。
「もっと自信を持ってよ」という赤松の言葉を思い出し、最原は決意の現れとして、それまで深々と被っていた帽子を脱ぎ去り、食堂へ向かった。

食堂にはどんよりとした空気が漂っている。
無理もない。
目の前で人が殺されたのだ。
帽子を脱いだ最原が顔を出すと、他の超高校級は驚いた表情を見せた。
最原にとっては「赤松さんの想いを無駄にしない為に、僕は戦う」という意思表示を他の超高校級にも知って欲しかったのだろう。
そして、出来るならみんなで協力して、ここを出ようという想いを最原も抱いていたのだろう。
百田は「帽子ない方がいいじゃねーか!」と、最原の気持ちを汲み取り「終一」と下の名前で呼び、協力する姿勢を見せてくれていた。
ほっとする最原の前には、モノクマやモノクマーズが何事もなかったかのように現れた。
昨日までは行けなかった階に今日から行けるようになったという報告と、「思い出しライト」という名の謎の懐中電灯を持ってきたのだ。
モノクマ達曰く、思い出しライトを人に当てる事で、失くしてる記憶を思い出す事が出来ると言う。
かなり胡散臭い話に、超高校級たちは信じようとはしなかったが、モノクマが強引にライトをつけ、超高校級たちに光を当てた。
すると、脳内でフラッシュバックのように記憶が呼び起こされた。
「思い出しライト」で分かったのは、自分達は何者かが計画している「超高校級狩り」に遭い、この学園に来たという事。
出会った頃、天海がそんなような言葉を言っていた事を最原は思い出した。
しかし、結局のところ「超高校級狩り」が何なのか、自分達がここに連れてこられた目的は何なのか分からずじまいだった。
ひとまず、脱出の為にはこの学園の全貌を知る事が先決であると判断し、最原達超高校級は昨日と同じように探索を始めた。

今日開放されたのは、星やゴン太、春川の研究教室に加え、中庭にあるプールやカジノだった。
春川の研究教室のドアには、春川本人がずっと立っており、誰も入れさせないようにしているようだった。
ゴン太の研究教室には、壁一面に虫かごや昆虫の標本等が並べられており、ゴン太にとっては素晴らしい部屋でも、虫が苦手な人間にとっては地獄のような部屋になっていた。
一方、星の研究教室はテニスコートのようになっていた。
テニスコートの奥にはもう一つ部屋があり、そこは全面コンクリートで壁には手錠や囚人服が掛けられており、まるで刑務所のような部屋だった。
星が前に話していた、「殺人テニス」の関連から刑務所のような部屋になっているのだろうか。
そして、その刑務所のような部屋の窓からはプールが見え、更にその奥に体育館が見える。
今の所、プールや体育館に特別な部分は特になく、よくある高校のプールと体育館という作りになっていた。
これらの施設が開放された事により、また新たな殺人が起きてしまうかもしれない。
最原は、「殺人はもうこれ以上起こってほしくない」と祈るほかなかった。
その後数日は、殺人が起こる事もなく、平和な時間が流れていった。
このまま無事に何も起こらずいて欲しいと願いながら最原は、眠りについた。

翌日、何も起こらないで欲しいという最原の願いは無残にも打ち砕かれる事となった。
目を覚まし、体を起こすと、部屋のテーブルには見覚えないのないモノパッドのような物が置かれていた。
嫌な予感しかしなかった最原だったが、中身を確認しないわけにもいかず、恐る恐る電源を入れた。
すると、そこには「百田解斗の動機ビデオ」という文字が書かれており、モノクマの声で「大好評につき、復活した「動機ビデオ」の時間だよー」という音声が流れた。
映像には、百田の祖父母が登場し「解斗が無事に生きて帰ってきてくれればそれでいい」と、百田に語り掛ける様子が映されていた。
何故、百田に当てた映像が最原の元にあるのか、この「動機ビデオ」という存在は一体何なのか、最原には分からない事だらけだった。
ひとまず、百田の部屋へ向かう最原。
しかし、不在なのか寝ているのか、チャイムを押しても反応はない。
仕方なく、他の生徒たちにも配られているかもしれないと思った最原は食堂へ向かった。

食堂では、集まった生徒たちが動機ビデオの話をしている所だった。
動機ビデオが配られたのは、生存者全員だったようだ。
よくよく話を聞いてみると、動機ビデオはシャッフルされた状態で配られているようで、他の生徒たちも自分の名前の物ではなかったと言う。
そこへモノクマーズが現れ、モノタロウのミスで間違えて配られたという事実を話した。
今後、この動機ビデオを本人に返すべきか否かの議論が行われたが、最終的にはこの動機ビデオによって殺人が起こる事を危惧し、自分の動機ビデオを見る事はやめておこうという結論に至った。
最原は、一応百田には自分が百田のビデオを持っている事を打ち明けたが、百田も「見ない事にしたからな」とビデオの受け取りを拒否した。

星の死亡

それから数日後、まだどこかに流れる重たい空気を払拭しようと、夢野によるマジックショーが開かれる事となった。
夢野のアシスタントとして、アンジーもマジックショーに一役買っているようだ。
前日には夢野とアンジーだけでなく、手の空いていた生徒も手伝いをしていたらしい。
半ば強引にアンジーに誘われた生徒たちは、体育館に集められ、夢野のマジックショーを観覧する。
マジックの内容は、夢野本人が一度も成功した事のないという「水中脱出」。
カーテン付の大きな水槽が用意され、不安気な表情の夢野が水槽際に立っている。
更に、時間内に脱出が出来なければ、大きな水槽の上に吊られているピラニアの入った水槽のフタが開く仕掛けになっていた。
つまりは、夢野が時間内に無事水中脱出出来なければ、ピラニアの群れが夢野に向かって襲い掛かるというマジックだった。
生徒たちが固唾を飲んで見守る中、マジックショーは幕を開けた。
アンジーがカーテンを閉め、夢野は水槽の中へ、最後にアンジーが水槽のフタを閉めた。
制限時間を表示したタイマーは刻一刻と0に近づく。
そして、遂に制限時間が来た時、ピラニアの入った水槽のフタが開けられ、ピラニアは夢野が入った水槽へと放たれた。
アンジーがカーテンを開けると、夢野の姿はなく、代わりに手錠をされた星が浮いていた。
ピラニアは容赦なく、眠らされているのか、既に殺されているのか、暴れもしない星を喰らいつくし、一瞬で星は骨と化した。

何が起こったのか理解出来ない超高校級達。
夢野は「成功じゃ!」と意気揚々とどこからともなく現れ、状況がわかっていないようだった。
しかし、今はそれどころではない。
また犠牲者が出てしまった。
無機質に鳴り響く、モノクマの「死体発見アナウンス」。
そして、どこからともなく登場したモノクマは、今回の事件の「モノクマファイル」を渡すだけ渡して、去って行った。
仕方なく、その場に居る全員でモノクマファイルを確認する事とした。
星の死因は溺死となっていたが、死亡時刻は明記されていなかった。
モノクマファイルの内容を元に、百田と協力し捜査を開始した最原。
水槽の中には、星が掛けられていた細かい傷のついた手錠や、ガラス板等があった。
また、ピラニアの水槽について、マジックショーを手伝ったと言う百田は「準備の時より、今日の方がピラニアがギューギューに入ってた気がするんだよな」と不思議な事を言っていた。
更に捜査を続け、星の動機ビデオについても調べようとしたが、星の持ち物の中にも、部屋にも、動機ビデオは見当たらなかった。
その他、プールに浮き輪や黒い布の切れ端があった事や、星の研究教室の奥の部屋の窓際に小さな傷が付いている事、聞き込み等を行った。
そしてあっという間に学級裁判の時間となった。

今回も殺害方法や何時頃に星は殺されたのか等、議論がなされた。
ピラニアと一緒に水槽に入っていた星の様子から、既に殺されていたのではないかとの予測が立った。
また、犯行時刻に関してはそれぞれの星の目撃情報から割り出す事とした。
聞き込みの結果から、最後に星を見たのはゴン太の「夜時間前の8時頃」だろうと思われていた。
すると、突然春川が「昨日の夜12時過ぎ…だったと思う。星が急に私の研究教室に来たんだよ」と言い出した。
となると、夜時間になってから少なくとも深夜12時には星が生きていた事となる。
星が春川を訪れた目的は動機ビデオだろうと全員で推理した。
そして、殺害方法については、プールの浮き輪や、星の研究教室の窓際にあった小さな傷から最原は推理を導き出した。
殺害自体は、星の研究教室で行われ、恐らく星の不意をついて殴り、気絶させ水を溜めたシンクで溺死させたのだろう。
殺害後は窓からロープと浮き輪を使い、隣接しているプールをロープウェイの要領で、更に体育館の窓まで辿り着き、星の死体をピラニアの水槽に入れた。
体育館の窓際すぐの所にピラニアの水槽は設置されていた為、死体を入れる事は容易だっただろう。
そして、ピラニアの水槽にガラス板を斜めに入れ仕切板にし、星とピラニアを一緒の水槽に入れておく事が可能となった。
正面からはピラニアしか見えない為、マジックショーの最中でも他の生徒達には星が居る事は分からない。
百田が、前日の準備の時よりもピラニアがギューギューに詰まっているように見えたのは、その裏側にガラス板と星の死体が入れられていたからだった。
肝心の犯人についてだが、これは最原も明確な証拠がなく、自信はなかったが、プールに落ちていた黒い布の切れ端と自分の「探偵としての勘」を信じ犯人を名指しする。
その人物は、超高校級のメイドである東条だった。
黒い布の切れ端は、いつも東条がしている手袋の物だった。
星の死体をロープウェイの要領で滑走する際、スピード調節の為に手の摩擦を使った時にこすれて手袋が破れてしまったのだ。
殺害方法から死体の運搬方法まで、最原に暴かれた東条は、「自分が星くんを殺した」と認めた。
動機はやはり、モノクマがみんなに配った「動機ビデオ」だった。
実は、東条の動機ビデオはシャッフルされておらず、最初から東条自身の手に渡っていた。
東条の動機ビデオには、総理大臣が「超高校級のメイドとして、すべての国民に仕えてほしい」と東条に依頼をかける所から始まっていた。
総理大臣は、「国の立て直し」を超高校級のメイドである東条に依頼をしていた。
そして、総理大臣から全ての権限を譲渡され、表向きは総理大臣秘書となるものの、裏では真の総理大臣となっていた東条。
映像にはそれと同時に、国民の平和な様子が映されていた。
しかし、その直後モノクマの声で「あ、そうそう。ちなみになんですけど…この後、民度の低いこの国民のみなさんは、とんでもない目にあってしまうわけですが…。それが何かは内緒だよ。うぷぷ…自分自身の目で確かめてくださいね」と入れられていた。
依頼を必ず成し遂げるという信念を持っていた東条にとって、この動機ビデオの内容はあまりにもショッキングなものだったのだろう。
「この国のみんなを守る義務や責任が、私にはあるから!だから、ここを出なければいけないの!」と東条は熱く語った。
星を殺害しようと決めたのは、東条とは正反対に「生きる目的」がなかったからだった。
本当は星も生きる希望を見つけ、外へ出たいと願っていたのかもしれない。
星が春川の元へ訪れたのは、春川が星の動機ビデオを持っていたからだった。
「動機ビデオを見れば、もしかしたら生きる希望が見つかるかもしれない」、星はそんな僅かな希望に賭けていたのだろう。
すると、モノクマが「では、ここで星くんの動機ビデオも見てみましょう」と言い、映像を流し始めた。
「星竜馬の動機ビデオ」というタイトルの後に流れたのは、モノクマの映像と共に「残念ながら、彼にとって大切と呼べる存在は、この世界のどこにもいませんでした!」というモノクマの声だった。
僅かな希望に縋りついた星だったが、現実はあまりにも残酷で、結局星の生きる目的を全て奪う形となった。
その動機ビデオを見た後の星の前に現れたのが東条だった。
東条は、自分の動機ビデオを星に見せ「私は、この国のみんなの命を背負っているからどうしても外に出なければならないの」と言った。
外や未来に何も希望がないと知った星は「どうしても生き残らなきゃならねー理由がある、か…あんたは俺とはまったく逆だな。フン、良かったじゃねーか…。生きる意味があるってことは、あんたの命には価値があるってことだぜ」と言い、東条に背を向けた。
その星の背中を見て、東条は今回の犯行に踏み切ったのだった。
待ちくたびれたかのように、モノクマがおしおきを始めると意気込みだした。
クロである以上、処刑は免れない。
必死に抵抗し、逃げる東条だったが、モノクマが逃がすはずもなく、おしおきが始まってしまった。
深い穴の中へ放られた東条は、外へ出る為、必死で穴を這い出ようとする。
そこへモノクマが茨の蔦を東条の頭上から垂らした。
茨の蔦を必死に上り、血まみれになりながらも穴からの脱出を目指す東条。
最後には、その蔦をモノクマに切られ、無残にも落下して死んでしまった。

裁判が終わり、2度目のおしおきを目の当たりにし、呆然とする超高校級達。
その沈黙は、王馬の「実は、ここにもう一つ動機ビデオがあるんだよねー」とモノパッドをおもむろに取り出した。
星の部屋を捜査した際、見つけられなかった、星に配られた動機ビデオ。
捜査時は犯人が持ち去ったのかと最原達は思っていたが、実は王馬が誰よりも先に星の部屋に入り、動機ビデオを持ち去っていたのだった。
そして、星に配られていた動機ビデオの中身は、春川の物。
それを知った春川は、王馬の首を掴み上げた。
すると、王馬は苦しみながらも「キミらしくないよ…隠れて殺すのが…キミのやり方なんじゃないの?ねぇ…『超高校級の暗殺者』さん」と言った。

第3の事件

転校生

星、東条の死亡についても衝撃を受けていたが、何よりもその場に居た全員が衝撃だったのは、裁判後に王馬から明かされた、春川の本当の超高校級の能力。
「超高校級の保育士」というのは、春川がついた嘘だったのだ。
自分の研究教室に誰も入れないようにしていたのも、その嘘がばれないようにする為だった。
初めから嘘をつかれていたという事から、春川に不信感を募らせる者が出て来るのも当然の事だった。
春川も、自分の研究教室にこもってしまった。
春川の事も気になるが、また新たに開放された場所があるという事で校内探索にも向かいたい最原。
百田も同じ思いだったようで、最原に「春川の件はオレに任せろ。お前は探索しててくれ」と言った。
その言葉に甘えるように、春川の事を百田に任せ、最原は新たに開放された、学園の4階へ向かった。
4階は今までの校内と違い、お化け屋敷のようなおどろおどろしい異様な内装になっていた。
そして、今回は真宮寺、アンジー、転子の研究教室に加え、コンピュータールーム等が開放されていた。
コンピュータールームの奥には、あからさまな宝箱のような物が置いてあり、その中には例の「思い出しライト」が入っていた。
一通り、開放された場所を探索した最原は、情報の共有の為に食堂へ戻った。
食堂には、百田に連れてこられた春川の姿もあった。
他の生徒達は、やはり春川の超高校級の能力に委縮し、不信感はまだ続いているようだ。
春川は「本当の能力を話せばみんなが混乱するし、中には殺される前に殺そうと考えるひとがいるかもしれない。だから本当の事は言わなかったのに…」と言い、最後には「もう関わらないで」とだけ言って食堂を出て行ってしまう。
春川が居ない状態ではあるが、残った人間だけで思い出しライトを使う事を最原は提案し、ライトのスイッチを入れた。
今回流れてきたのは、最原達16人の遺影が並べられている映像だった。
その遺影を見ながら誰かが「若くて才能ある子だったのに、どうしてこんな事に…」と言っている。
紛れもなく、自分達16人の葬式の風景のようだったが、結局、思い出しライトの内容の真実は何も分からなかった。
謎だらけの一日が終わり、最原は疲れた体でベッドに倒れこんだ。

翌朝、モノクマーズ達の指示により体育館へと集められた超高校級たち。
ロクでもない話だとは分かっているが、行かない事もまた、何が起きるか分からず恐怖を煽る事となる。
渋々集まった生徒達を前に、モノクマーズはまたも動機の発表をしてきた。
今回の動機は「転校生」。
これまでのコロシアイの中で死んだ生徒一人だけ生き返らせて、「転校生」として迎える、という事だった。
蘇りの儀式を行い、犠牲者の中の一人を蘇らせる事が動機となり得るのか、そもそもそんな事が可能なのか。
ここに居る誰もが、そんな話を信じられないでいた。
そんな中、真宮寺だけは民俗学の観点から「死者を弔った後は、魂は存在しているかもしれないが、蘇りの儀式をした所で死者は蘇らない」と断言した。
すると、アンジーは真宮寺とは別の見解で「死者が蘇るんじゃなくて、死んだ人が戻ってくるんじゃないかなー」と言い出した。
アンジーの中では、犠牲者は本当は死んでなど居なくて、どこか自分達に分からない所で生きているという事だった。
一見、どちらの意見も有り得ないように思えたが、いつの間にか転子やキーボ、白銀までもがアンジーの言葉を信じ、従っているような空気だった。
まるで、アンジー自身が教祖になっているような、そんな状態だった。
また、アンジーは知らない間に「生徒会」なるものを作り出しており、転子やキーボ、白銀、夢野達は既に入会をしていたようだ。
コロシアイの根絶をマニュフェストに掲げてはいるが、どう見ても宗教のようだった。
更には、生徒会としてコロシアイをさせない為「夜時間の行動を制限する」とまで言い出したのだ。
前回の東条の事件は、殺害から死体の運搬まで、全て夜時間の間に行われていた。
だから、コロシアイ根絶の為に夜時間の行動を制限すると言う事だった。

アンジーの生徒会発足宣言、夜時間行動の制限等、腑に落ちない事が次々に起こった翌朝。
最原が食堂へ向かうと、百田と生徒会が揉めている最中だった。
最原が百田に事情を聞くと「こいつら、地下道に繋がってるマンホールを勝手に封鎖しやがったんだよ…!」と言う。
出口に繋がっているという地下道の入り口があるマンホール。
あれを生徒会メンバーは、開けられなくしてしまったらしい。
アンジーとしては、あんな物があるから「外に出たい」という気持ちを断ち切れない、赤松の時のような悲劇を起こさない為に封鎖をしたらしい。
どうやら、生徒会メンバーは脱出なんてせず、ずっとこの学園で暮らしていくという思いになっていた。
確かに、脱出しようという気持ちからコロシアイが発生してしまう事は事実だった。
しかし、最原は「みんなでここから無事に脱出して」という赤松との約束を破るわけにはいかない。
生徒会メンバーと、それ以外の外に出ようとしている生徒とで微妙な空気が流れた時、モノクマーズが現れる。
モノダムが差し出したのは、新たな思い出しライトだった。
しかし、アンジーがそれを受け取るとそのまま床に放り、踏みつけ、容赦なくライトを壊した。
脱出を目的としないのだから、外の世界の事を思い出す、思い出しライトも二度と使う必要がない。
今、この学園の状況はアンジーの独壇場となりつつあった。
そして、生徒会は蘇りの儀式を行う事も宣言。
その目的は、仲間にもう一度会いたいなどという理由ではなく、蘇らせておいて、天海の事件の時のようにモノクマがタイムリミットを設定した時の為の生贄にする事だった。
生徒会が蘇らせると決めていたのは、最初の犠牲者である天海。
事件の犯人となった赤松や、東条は危険であり、星については癖がありすぎるという理由からだった。
言いたい放題のアンジーと生徒会だったが、今は何を言ってもムダだと判断し、その場は一旦解散となった。

ここの所の夜時間には、百田に連れられてきた最原、春川の3人でトレーニングをするのが日課になっていた。
しかし、昨日、今日は百田の体調が優れないとの事で、最原と春川の二人でトレーニングをしていた。
生徒会には夜時間の行動を制限されていたが、春川も少しずつではあるが楽しいと感じるようになってきたこの時間を、生徒会なんかに取られたくないという思いがあった。
仕方がないので、今日も百田抜きの最原と春川の二人でトレーニングをしようと中庭に出た時だった。
春川が物凄い殺気を最原の後ろに放った。
そこに居たのは、今や生徒会のメンバーである転子だった。
夜時間の行動を制限する為に現れたと思った春川は、転子に殺気を向けていたのだ。
しかし、転子は生徒会とは関係なくここに来たのだと説明する。
そして、自分は別にアンジーに洗脳されていない事、最原と春川にお願いがあるという事を告げた。
アンジーがよく口にする「神様」という物について、転子は実は信じていなかったのだ。
では何故、洗脳されたフリまでして生徒会に入っているのか。
それは、夢野の為だった。
転子は夢野の事を大事な友達だと思っており、その夢野がアンジーに洗脳されているのを見るのが辛いのだと言う。
転子はアンジーのことを「本気で神様が居ると信じていて、自分を動かしているのは神様だから、一切の罪悪感がない恐ろしい人」と話した。
転子が最原と春川にお願いしたかったのは、アンジーがやろうとしている蘇りの儀式を辞めさせ、アンジーを含めた生徒会メンバーの説得を手伝って欲しいという事だった。
一通りの事情を理解し、真っ直ぐな思いの転子に協力する事にした最原と春川。

アンジーは現在、儀式の準備の為に自分の研究教室に居るという転子の情報から三人はアンジーの元へ向かった。
しかし中から鍵を掛けているようで、扉は開かない。
春川が声を掛けたものの、アンジーから返事はない。
仕方なく、生徒会メンバーである転子が声を掛けるとアンジーはすぐ研究教室から出てきた。
中に入ると、そこには天海、赤松、東条、星の蝋人形が立っていた。
精工過ぎるその作りは、「不気味」としか言いようがなかった。
驚く3人にアンジーは「蘇りの儀式には死んだ人の人形が必要なんだって」と説明した。
犠牲者達への冒涜であり、死んだ人間が蘇る事はないと最原はアンジーに言う。
しかし、全てを神様のせいにしているアンジーの耳には届かなかった。
結局、説得は失敗に終わり、何か別の方法からのアプローチを考えるしかなかった。
出直そうと3人が出ようとした時、運悪く夢野がアンジーを訪ねてきた。
アンジーは夢野に「転子が生徒会を裏切って、この2人を連れてアンジーを説得しに来ただけだからー」と説明した。
転子が生徒会を裏切ったという事実を、一番知られたくなかった夢野に知られてしまった。
裏切った転子を責める夢野。
そんな夢野に「夢野さんは洗脳されているんです。なんで、そんな事もわからないんですか?夢野さんはインチキ魔法使いですか!?」と転子は言った。
インチキ魔法使いという言葉に顔色を変える夢野だった。
本気で夢野を心配して、どうにかして洗脳から覚めさせようとする転子だったが、夢野はそれ以上言葉を発さず、転子とも目を合わせないままだった。
それからひとまず、寄宿舎に戻ってきた転子、最原、春川。
転子は、先程は夢野に酷い事を言い、夢野を傷つけてしまったと後悔していた。
最原と春川は、そんな転子を見て「ちゃんと謝れば許してもらえるよ」と励ますしかなかった。
励ましを受け、転子は立ち直り、夢野にきちんと謝る事を決意し、部屋へと戻って行った。
それを見届け、最原と春川もそれぞれの部屋へと戻った。

アンジーの死亡

翌朝、最原の部屋に百田と春川がやってきた。
アンジーが今、やろうとしている蘇りの儀式について春川が百田に説明をしたようだった。
まだ顔色はあまり良くない百田だったが、「さっさと儀式を止めに行くぞ!」と最原を連れ出し、3人でアンジーの元へと向かった。
向かっている途中、百田の体調不良の原因が実はオカルト話が怖かったからと説明された最原。
夜時間のトレーニングに参加しなかったのも、夜が怖かったという子供のような理由だったのだ。
しかし、アンジーが正に蘇りの儀式をしようとしている時にそうも言っていられないと百田は何とか立ち上がった。
アンジーの研究教室の前に行くと、夢野がドアの前に立っていた。
どうやら、生徒会メンバーである夢野が声を掛けてもアンジーからの反応がないのだと言う。
アンジーの研究教室には鍵が掛かっている為、どうしていいか分からずみんなで立ち尽くしていた。
そこへ、タイミング良く王馬が通りがかり、事情を説明した。
すると、超高校級の総裁である王馬にはピッキング技術があり、いとも簡単に研究教室の鍵を開けた。
踏み込んだ全員の目に飛び込んできたのは、逆さ吊りにされた蝋人形に囲まれ、血を流して倒れているアンジーの姿だった。

またも犠牲者が出てしまった。
蘇りの儀式を行おうとしていたアンジーが死体となって発見されてしまった。
死体発見アナウンスと共にモノクマーズが現れ、モノクマファイルを配る。
恒例化してしまっている作業だった。
モノクマファイルには、死亡時刻は「午前2時頃」、死因は「致命傷は首の後ろの刺し傷。それ以外に前頭部に殴打による裂傷」と書かれていた。
アンジーの洗脳に染まっていた生徒会メンバーは、やはり驚きを隠せずにいた。
そんな中、真宮寺が「かごのこ」という降霊術でアンジーの魂を呼んでみてはどうかという提案をした。
真宮寺の研究教室には、降霊術に使う、犬の置物や鉄のカゴが置いてある。
それを使い、アンジーの魂を呼び、犯人を聞いてみないかという提案だった。
アンジーの蘇りの儀式とは違い、降霊術は実際にあり、真宮寺は何度も成功させているから何も心配は要らないと自信満々の様子だ。
更に、真宮寺は「アンジーさんを殺害した犯人は、もしかしたら蘇りの儀式で蘇った今までの犠牲者の可能性もあるかもしれない」と言った。
だからこそ、真実を知る為には、アンジーの魂から話を聞くべきだというのが真宮寺の提案の真相だった。
真宮寺の提案に真っ先に賛同したのは、王馬だった。
アンジーと仲が良かった訳ではないが、単純に「面白そう」という理由から手を挙げたようだった。
それから、アンジーにすっかり洗脳されていた夢野、夢野を心配している転子が続いて手を挙げた。
降霊術には5人の人間が必要という事で、最後の人数合わせには生徒会メンバーだったキーボが選ばれ、降霊術を行う事が決定した。
降霊術についても気になる所ではあったが、最原は事件の真相を探る為に捜査を開始する事にした。
白銀によると、アンジーは研究教室の正面扉は常に鍵を掛けており、生徒会メンバーに呼ばれた時のみ扉を開けるようにしていた。
中に入る事が可能なのは生徒会メンバーと、先程のピッキング技術のある王馬の6人となる。
しかし、アンジーの研究教室にはもう一つ扉があり、そちらはスライド式の鍵がついている。
この鍵については、アンジーに開けてもらわずとも何か仕掛けを使えば簡単に開けられそうだった。
スライド式の鍵には、金色の何かが付いているのを発見した。
そして、気になるのはアンジーの遺体の下から出てきたガムテープだ。
ガムテープには、アンジーの物と思われる髪の毛が付着していた。
犯人は、アンジーの顔や頭にこのガムテープを貼り付けていた可能性がある。
それから、吊るされた今までのコロシアイ犠牲者達の蝋人形。
天井から吊るされているが、蘇りの儀式でアンジー自身がそうしたのか、それとも犯人が何かしらの目的でそうしたのか、今の段階では定かではない。
しかし、アンジーの死体の横には、蘇りの儀式の手順が掛かれた本が置かれていて、そこには人形を吊るす事は書かれていない。
そうすると、やはりアンジー殺害前後に犯人がそうしたと考えるのが自然だろう。
更に気になるのは、赤松の蝋人形の胸の辺りに刺さった金箔の日本刀だ。
真宮寺の研究教室にあった物とよく似ている。
そして、日本刀の先端に血痕がついている事から、アンジーに致命傷を負わせた首の傷は、この日本刀でつけられた物だろう。
一通り死体発見現場の捜査を終えた最原は、真宮寺の研究教室へ向かった。
赤松の蝋人形に刺さっていた、日本刀の有無を確認する為だ。
最原の予想通り、金箔の鞘はあるものの、日本刀自体はなくなっていた。
そこへ、降霊術の準備に必要な物を取りに来たという王馬が現れた。
降霊術にも手順があるようで、最原は聞いたわけではなかったが、王馬は手順についても話し始めた。
「かごのこ」という降霊の儀式には、5人必要で光が届かない真っ暗な部屋に魔法陣を描き、歌を歌って降霊をするらしい。
その際、5人全員共に私語は禁止であり、喋れば失敗してしまうという事だった。
それを聞いた最原は、やはり降霊術も気になるという事で、王馬の誘いもあり、参加する事になった。
人数合わせにされていたキーボが抜けた所に、最原が参加した。
4階にある、何に使うのか分からない窓も何もない空き部屋に集まり、かごのこの準備は整った。
最後に真宮寺が「この儀式には口寄せ役というのが必要なんだ…アンジーさんの魂を乗り移らせる器だネ…同じ女性が良いと思うんだけど」と言うと、真っ先に手を挙げたのは転子だった。
この儀式に参加している女子は転子と夢野の2人。
アンジーの魂が乗り移る器役を夢野がやってしまっては、夢野がアンジーと話す事は出来なくなる。
転子が志願したのは、夢野の事を一心に思い「夢野さんは、ちゃんとアンジーさんとお別れして、前を向いて生きてください」という願いがあったからだった。
それを聞いた夢野は、転子の思いを受け取りほほ笑んだ。
そして、降霊術が始まる。
口寄せ役の転子は、塩で描かれた魔法陣を踏まないよう、部屋の中央に置かれた石に額をつけ、丸まった体制を取る。
その上から、最原と王馬で鉄のカゴを被せ、真宮寺が白い布でカゴごと転子を覆い、最後に犬の置物を置いた。
4人は部屋の隅に移動し、部屋で唯一の灯りだったロウソクの火を消し、真っ暗な中、儀式が始まる。
「かごのこ」の歌を4人が歌い、儀式は滞りなく進んでいるように見えた。
しかし、途中歌に交じり「ドガッ」という物音が聞こえた。
全員の耳に届いていたはずだが、儀式の最中、私語は一切禁止であった為に4人は歌い続けた。
歌い終わった後、真宮寺が「かごのこは…夜長アンジーさん?」と問い掛けた。
しかし、一切の反応はなく、その後も何度か呼び掛けたが、いずれも返事は返ってこなかった。
仕方なく、再度部屋にロウソクを灯し状況を確認する事にした。
準備の時と逆の手順で一つずつ道具をどかしていき、最後に白い布を真宮寺が取るとカゴの中は血まみれになっていた。
夢野はその光景を見て、カゴへ走り出し「転子ー!」と叫んだ。
カゴの中には、血まみれで倒れている転子の姿があった。
アンジーのみならず、転子までもが犠牲となってしまったのだ。

死体発見アナウンスと共に、モノクマとモノクマーズが現れる。
事件の捜査中に別の事件が起こるのは異例という事で、モノクマーズ達も驚いているようだった。
もし仮に、2つの事件が別々の犯人によって行われた場合、学級裁判では2人のクロを見つけなければならない事となる。
当然、生徒達も初めての事で、結局の所学級裁判はどのように行われるのか、モノクマ達に尋ねる。
モノクマの回答は「早い者勝ち」というものだった。
続けて「別の犯人による別の殺人が同時に起きた場合、先に死体が発見されたクロのみが投票対象となります」とモノクマは付け足した。
要は、アンジーと転子の事件の犯人が別だった場合は、アンジーを殺した犯人だけがクロとなる。
転子を殺した犯人は、投票対象にならない為、裁かれる事も、外に出る事も出来ないという事だった。
今日2度目のモノクマファイルを渡され、最原はアナウンスを聞いて現場へ来た春川の協力を得ながら再び捜査を始める。
モノクマファイルによると、転子の死因は「首の後ろの刺し傷」で、アンジーの致命傷と同じだった。
春川曰く、致命傷の傷から「茶柱は即死じゃなかったんじゃないかな」という事だった。
であれば、助けを求める事も本来なら出来たはずだった。
しかし、声を出してしまうと儀式は失敗するというルールを守り、転子は事切れるその瞬間まで声を出さなかったのだ。
転子を覆っていたカゴの底には血がついている為、転子はやはりカゴの中で儀式中に殺された可能性が高いだろう。
儀式の前には外れていなかった転子の死体の真下の床が外れていたり、部屋の左奥の床に隙間が空いていたりと、儀式前には気付かなかった異変が発見出来た。
最原は床下へと降りた。
転子の死体があった場所から血が落ちてきていて、そこには血だまりが出来ている。
すると、転子の血痕よりも少し離れた場所に、少量の血痕も確認出来た。
これは一体、誰の血なのか。
床下の隅には血痕の付着した鎌も落ちていて、恐らく転子の殺害に使われた凶器だろう。
そして、先程発見した、部屋の左奥の床の隙間部分は、木が腐食しており、穴が開いている。
どこかの部屋に繋がっているようだった。
一通り事件現場の状況を確認し、春川と共に廊下へ出た最原。
そこで2人は廊下にはうつ伏せになり倒れている王馬を発見した。
まさか第三の殺人が起きてしまったのか、そう思った矢先「嘘だよー」と言って、笑顔で顔を上げる王馬。
王馬らしい冗談だったが、今のこの状況では、最原も春川も笑えなかった。
しかし、実際王馬は頭から血を流していた。
どうやら、事件現場を調べていた際に床板を踏み抜いて転んだようだ。
そうこうしているうちに、学級裁判の開始を告げるアナウンスが鳴る。
3度目の学級裁判、2つの事件。
全員、裁判場へと向かう。

2つの事件の真相

3度目の学級裁判

学級裁判が始まり、初めの頃よりもだいぶ手慣れた様子で生徒達は議論を進めていった。
まずは、アンジーの事件から話を進めていく事とした。
何故、アンジーの死体には首の刺し傷と、頭の打撲痕があったのか。
そこから、アンジーは生徒会メンバーやピッキング技術のある王馬しか入れない研究教室ではなく、どこか別の場所で殺された後に研究教室へ運ばれたのではないかと推測された。
怪しいのは、「かごのこ」の儀式で使われた空き部屋だ。
あの部屋の床下には、転子の血痕とは離れた場所に少量の血痕が残っていた。
あれがアンジーの物だとすると、アンジーは実は空き部屋で殺された可能性が高い。
そしてその後、犯人は研究教室へアンジーを運び、持ってきた日本刀でアンジーの息の根を止めた。
密室のトリックについては、話し合いの末、蝋人形と日本刀を使ったのだろうという事に落ち着いた。
犯人はアンジー殺害後、4体の蝋人形を天井から吊るし、赤松の蝋人形にアンジー殺害に使った日本刀を刺した。
赤松の蝋人形の位置は、裏口扉の近くだ。
それから、蝋人形を回転させる事で吊るしていたロープが捻られていく。
手を離せば、逆回転となり、蝋人形に刺した日本刀の柄の部分をスライド式の鍵に当てて密室を作り上げた。
続いて、転子の事件について。
転子の事件で鍵となるのは、「かごのこ」儀式と、死体の下の外れた床板だ。
転子が口寄せ役となり、カゴを被せた所までは儀式に参加した全員が生きているのを確認していた。
その後、白い布を掛け儀式は始まった。
歌の途中で聞こえた物音がした際に恐らく転子は殺されたのだろう。
議論の中で最原が導き出した答えは、白い布を被せた際に鎌をセットし、儀式が始まり部屋が暗くなった後に、床板部分を踏み、シーソーの要領で転子を殺害したというもの。
うつ伏せで丸まった状態の転子には、鎌を見る事は出来ず、白い布を被せた事で、他の儀式参加者にも見えないようにした。
また、暗い部屋の中で転子の元へ辿り着けたのは塩で描いた魔法陣を指で辿っていたからだろう。
そして、あらかじめ床板を支える横木を切り取る細工をしていた部分の床板を踏み抜き、鎌を転子に刺さるようにした。
即死ではなかったであろう転子が声を上げなかったのは、儀式を成功させる為。
儀式終了後に道具を片付ける際、白い布と一緒に鎌を回収し、床下に投げれば凶器も目につかない。
「かごのこ」儀式をよく理解し、儀式の時に白い布を掛け、魔法陣を塩で描き、殺害出来る人間。
この事から、今回の2つの事件を実行出来る犯人はたった一人。
最原は「『超高校級の民俗学者』真宮寺是清…キミがこの連続殺人の犯人だ!」と真宮寺を名指しした。
それを聞いた真宮寺は笑い出した。どうやら最原の推理は当たっているようだった。
「何故、2人殺す必要があったのか」と他の生徒達に問われると、真宮寺は「アンジーさんは予定外だったヨ…」と言った。
昨日の夜時間、真宮寺は空き部屋にて転子殺害に使ったトリック用に床板を細工していた。
その際、蘇りの儀式に火が必要という事でロウソク目当てにアンジーが空き部屋を訪れたのだ。
床板の細工をしているのを見られたと思った真宮寺は、手に持っていた細工した床板でアンジーを殴り、アンジー殺害のトリックを思いついた。
アンジーの研究教室に運ぶ際、廊下に血が垂れないよう、アンジーの頭にはガムテープを巻いていた。
アンジーの死体付近に落ちていたガムテープは、その時に使い、真宮寺が回収し忘れたものだったのだ。
真宮寺は今回の事件を起こした動機を説明した。
真宮寺には心から愛していた女性が居た。
女性も真宮寺を心から愛し、2人は相思相愛の関係だった。
しかし、その女性は病気を患っていて、真宮寺を残し亡くなった。
女性を失った悲しみに囚われ、絶望を抱いていた真宮寺が出会ったのは降霊術だった。
またその女性に会いたい、話がしたい、その思いで真宮寺は降霊術を実行した。
降霊術は成功し、女性の魂は戻ってきたものの、降霊したのは真宮寺本人にだった。
今でも、その女性の霊は真宮寺の中に存在しているのだと言う。
すると、突然真宮寺はいつものマスクを外し、いつもとは全く違う口調で「私は…是清の姉です。弟がいつもお世話になっております」と言った。
心から愛し合った2人は姉弟であった。
姉弟の愛は、当然世間から許されるはずがなかった。
しかし、降霊術により姉の魂が弟の体に入った事により、2人だけの世界で、誰に何を言われる事もなく、幸せな時間を過ごしていた。
ただ、真宮寺は自分の中に居る姉には、友達もおらず、寂しい思いをしているという事を危惧していた。
それからというもの、真宮寺は自分の中にいる姉に友達を作ろうとした。
真宮寺は「その為に…僕はいっぱい殺したヨ!友達100人目指してネ!」と悪気なく言った。
この学園に連れてこられる前から、真宮寺は愛する姉の為に女性ばかりを狙って殺人をしていたのだ。
この学園に来てからも、女子生徒の中で誰が姉の友達に相応しいのか、品定めをしていたようだった。
そうしているうちに、「かごのこ」儀式を利用した殺人計画を練るようなった。
アンジー殺害に関しては予想外だったが、計画を止める事無く犠牲者を増やしたのは、やはりアンジーが女性で姉の友達にしようと思ったからだった。
静まり返った裁判場で、モノクマが「じゃあ、そろそろおしおきタイムに入ってもいいかな?」と処刑を開始しようとした。
真宮寺は、姉のように魂となって生き続けるのだから、と最後まで事件を起こした事を悔いる事なく処刑されていった。
刀で切り付けられたり、釜茹でにされたり、民俗学に則ったおしおきだった。
処刑後、泣くのを我慢している夢野に、王馬が「ねぇ、何をそんなにガマンしてるの?どうして、そんなにガマンしてるの?」と言った。
それを聞き、夢野はガマンしていた涙を一気に溢れさせ、「転子よ…アンジーよ…!ウチは…寂しいぞ…!」と泣いた。

天海の映像

裁判終了後、百田は他の生徒達から離れて一人でどこかに居た。
「オレには…死んでるヒマなんてねーんだ…まだ…宇宙に行ってねーんだぞ…」と言う百田の手は、百田が吐いた血にまみれていた。

テレビの画面に、死んだはずの天海が映っている。
天海は、映像を見ている人間に話しかけるように正面を見ている。
天海は「やあ、どうも。今更、名乗る必要はないっすよね?たぶん、この俺の姿を見て、ますます訳わからなくなってるはずっす」と話を始めた。
現状、超高校級達が強いられているコロシアイについて説明をしようとする天海だったが、説明している部分は音声が途切れていて聞き取れない。
更に天海は「ちなみに、モノクマからはとっくに説明を受けてると思うんすけど…この残酷なコロシアイは『最後の2人』になるまで続くっす」と続けた。
しかし、先程同様、所々音声が途切れていて、重要な部分は聞き取る事が出来ない。
そして最後に「あ、それと最後にこれだけは言っておきたいんすけど…これは君自身が望んだコロシアイっす。 だから、絶対に勝たないとダメっすよ。…絶対にね」と言って、天海の映像は切れた。

4度目の学級裁判

疲労する生徒達

2人が殺され、真宮寺が処刑を受けた翌朝。
最原が食堂へ入ると、重たい空気がそこには流れていた。
一気に3人が死に、終わりの見えない学園生活とコロシアイ。
普通の精神では耐えられるはずもなく、生徒達には心身共に疲れが出てきていた。
重苦しい空気を破ったのは夢野で、「こらー、元気がないぞっ!もっと10代らしくシャキっとせんかーいっ!」と全員に喝を入れるように言った。
夢野が転子と最後に交わした約束である「前を向いて生きる」。
仲間達の死を無駄にしない為にも、何より転子と交わした約束を守る為にも、夢野は前を向いて生きていく事を決意していた。
食堂に明るさが戻ってきたとき、モノクマが現れた。
モノクマは謎のカードキーを出し、「この『謎のカードキー』って今回の動機なんだよね!」と言った。
動機になりそうな物には見えないが、今までの経験上、動機は本当にコロシアイを引き起こしてしまう。
今回は使わない方向で行こうと、意見が固まりかけた時、王馬がカードキーを奪いそのまま逃走してしまった。
ロクでもない事に、ロクでもない事が重なってしまった。
王馬は恐らく一人で動機の中身を確認し、コロシアイの場をまたひっかき回す気でカードキーを持ち去ったのだろう。
百田が王馬を追いかけて行った。
ひとまず王馬の事は百田に任せ、最原は新たに開放されたという学園の5階へと向かった。
5階には、撮影スタジオ風になっている白銀の研究教室、様々な薬品と本が並ぶ最原の研究教室があった。
他にも、中庭の入間の研究教室に隣接したキーボの研究教室にも行けるようになっていた。
一通り回った後、最原は食堂へ戻ってきた。
すると、百田がどこかから思い出しライトを見つけてきた。
とりあえず、使ってみようとなった所に王馬も食堂へ戻ってきた。
カードキーの使う場所が不明で、結局ここへ戻ってきたという事らしい。
気を取り直して、思い出しライトを使う生徒達。
見えた映像は、街に隕石が降り注ぐニュースの映像だった。
テレビのニュースの中では、隕石が降ってきたのと時を同じくして、「人類は地獄に落ちるべし」と書かれたビラを街中にバラまいている不気味な連中がいた。
自分達が居た世界で突如、隕石が降ってきた事を思い出した生徒達は、隕石から人類を守る為に世界各国が打ち出した打開策「ゴフェル計画」というものがあった事も思い出した。
しかし、「確か「ゴフェル計画」は失敗に終わったはず…」という白銀の言葉。
「ゴフェル計画」がどういう計画だったのか、何故隕石が降ってきたのか、それ以上を思い出す事は誰も出来ずに、思い出しライトの映像は終わった。

翌日、最原が食堂へ行くとまた揉め事が起きていた。
どうやらゴン太が「みんなの為にモノクマと命がけで戦う!」と言い出していたのだった。
「皆の役に立ちたい」という思いから、ゴン太は体を張ってこのコロシアイを止めると決意したようだ。
すると、それを聞いていた王馬が「なんでコロシアイを止めないといけないの?ようやく面白くなってきたのに」とゴン太を笑った。
そして「その点、オレは自信満々だけどね!オレは絶対このゲームに勝ってみせるから!クロになったって構わないし」と王馬は続けた。
次の瞬間、そんな王馬に百田の鉄拳が飛んだ。
「王馬…テメーは一体どうしちまったんだ?」と百田は王馬に問い掛けた。
今までも嘘の言動や飄々とした態度をしていた王馬だったが、今回の発言は今までのそれとは違うように百田には思えたのだろう。
百田の問い掛けに王馬は答えず、再び重い空気が食堂を包んだ。
そんな中、入間が「この天才発明家がなんとかしてやる!そうすれば、オレ様がオメーらをコロシアイのねー世界に連れてってやるよ!」と沈黙を破った。
今はまだ入間の言う物が何なのか分からず、そのまま解散となった。

その日の夜。
最原、百田、春川は、いつものようにトレーニングの為に中庭に集まっていた。
すると百田が「今日はトレーニングじゃなくて、3人で話をしよう。ハルマキの話でもすっか!」と言い出した。
ハルマキというのは、百田がつけた春川のあだ名で、春川魔姫、略して「ハルマキ」だ。
最原は春川に、何故「超高校級の保育士」を名乗っていたのか尋ねた。
春川は「私は孤児院育ちなんだよ」と珍しく自分の事を話し始めた。
物心ついた時から孤児院に居て、孤児院で育った春川。
春川が居た孤児院では、年下の面倒は年上が見る事になっていて、春川も年齢を重ねるにつれて年下達の面倒を見るようになっていった。
そして、何故か春川は年下の子供達に好かれていた。
春川は本当の親など知らずとも、穏やかで平和な日々を送っていた。
しかし、春川が小学校中学年になる頃、知らないおじさん達が孤児院を訪れるようになっていた。
そのおじさん達は、何をするでもなく、子供達に話しかけるでもなく、ただニコニコとしながら子供達を見ているだけだった。
実は孤児院に来ていたおじさん達は暗殺者を育てるグループであり、孤児院の子供達を暗殺者として育てようとしていたのだった。
春川は、暗殺者の素質があると言われ、おじさん達に引き取られた。
暗殺者などには春川だってなりたくはなかったが、暗殺者になれば孤児院に多額の寄付をするという条件が提示されていた。
そうして春川は、暗殺者になるしかなかったのだ。
引き取られたその日から、暗殺者になる為の訓練が始まる。
春川にとって地獄の日々の始まりでもあった。
途中脱落すれば、孤児院への寄付はストップする。
そうなれば、何の為に自分が暗殺者になる訓練を受けていたのか分からなくなってしまう。
だから春川は吐いても、泣いても、訓練を続け、人を殺し続けた。
そんな生活を続けるうち、人を殺しても何も感じないようになってしまった。
「保育士」と名乗ったのは、春川が思い描いていた理想の自分だったのだった。

最原と百田が春川の話を聞いていた頃、学園の地下にあるゲームルームでは王馬とモノクマが話していた。
王馬はモノクマに「コロシアイが盛り上がるアイディアがあるんだよねー」と告げた。
他の生徒達の前では、カードキーを使う場所が分からないと言っていた王馬だったが、実際はカードキーを使い、今回の動機の内容を知っていた。
その動機を使って「コロシアイを盛り上げる」と王馬はモノクマに言っているようだ。
モノクマも、コロシアイが盛り上がるなら、と楽しんでいるようだった。

異世界と殺人

翌日の夜時間、最原の部屋に入間が訪ねてきた。
昨日言っていた「オレ様が何とかしてやる」という言葉通り、「ここから脱出できる装置を発明してやった」と入間は言う。
いくら「超高校級の発明家」とはいえ、本当にそんな事が可能なのか、半信半疑のまま最原は入間についてコンピュータールームへ向かった。
そこには既に最原以外の全員が集まっていた。
そして入間は、全員を前に「脱出と言っても『異世界』に行くんだよ!コロシアイもなくてモノクマもいねー世界にな!」と突拍子もない事を言いだした。
コンピュータールームのど真ん中に構える巨大なコンピューター。
このコンピューターの中に異世界が広がっており、コンピューターと接続したヘルメットのような物を被ると意識がプログラム化され、プログラムの世界に行けるという仕組みらしかった。
つまりは意識の転送が可能な巨大なバーチャルリアリティー空間だ。
プログラムの世界に入っている間、リアルの体は眠った状態になる為、入間の言う「コロシアイもモノクマも居ない世界」に行けるらしい。
そんな話をしていると、どこからともなくモノクマが現れた。
そして「このコンピュータの中にあるプログラム世界は、ボクが『あるプログラム』を元にして作った…コロシアイシミュレーターが入ってるんだよね!」とモノクマは楽しそうに言った。
しかし、入間は「殺害に使えそうな物は排除したり、寝ずに安全なプログラムに書き換えた」と言う。
大本のプログラムを作ったのはモノクマという事で、プログラムの世界に行くか行かないか、生徒達の中で意見が割れてしまった。
そんな様子を見ていた王馬が一言「でも、モノクマが作った物なら…実はそこにとんでもない秘密が隠されてたりするんじゃない?」と言った。
モノクマは、その言葉に被せるように「そうそう、『外の世界の秘密』とかね…」と言った。
どうやら、プログラムの世界には外の世界の秘密が隠されており、見つけられれば今外の世界がどうなっているか知る事が出来るという事のようだった。
王馬とモノクマに乗せられる形となったが、そんな事を言われたら行かない訳に行かないと、全員でプログラムの世界に行く事になった。
全員用意されていた椅子に座り、ヘルメットのような装置を被る。
ヘルメットの裏側には2本の端子があり、意識を繋ぐ赤いコードと記憶を繋ぐ青いコードを端子に差し込む。
色を間違えて接続すると、意識が戻らず植物人間となってしまったり、他の人間と記憶が入れ替わる等のバグが起こるから「慎重に差し込め」と入間は言った。
無事に全員がコードを差し込み、プログラムの世界へ入った。
RPGのような見た目の世界だが、五感は電気信号によってリアルの世界と同様に感じる事が出来るようになっていた。
入間は全員がプログラムの世界に入ったのを確認すると、この世界の注意事項について説明した。
・この世界では、「物が壊れる」という概念はなく、どんな物でも絶対に壊れない
・物同様、アバターにも傷がつかない
・アバターの身体能力は平均化されている為、個々の差はない
・この世界からログアウトするには、入ってきた部屋にある電話の受話器に向かって自分の名前を言う
続いて、入間はこの世界の地図があるという廊下に連れ出し、全員に地図を確認させた。
先程まで全員が集まっていたのは1階と屋上で構成されている「館」の「サロン」だ。
館の外には川が流れており、館と教会がある。
地図だけを見ると、プログラムの世界の割に広い印象だった。
また、四方は黒い壁に囲まれており、通り抜けは出来ないとの事だ。
一通りの説明を聞くと、王馬は一人楽しそうにしながら館を出て行った。
この世界でも、王馬は何をするか分からない。
王馬の監視はゴン太が名乗り出て、他の生徒達はこの世界の探索を始めた。
最原は館の探索をした後、外の探索へ出た。
地図通りに館から少し進むと川がある。
しかし、橋は掛かっておらず渡る事が出来ない。
入間は「どこかに看板が落ちてるから、それを橋代わりにしろ」と最原に看板探しを命令した。
館と橋から少し離れた場所に看板はあり、川へ戻り橋とした。
これで渡れるようにはなったが、橋の代わりとなるのはこの看板のみであり、もし万が一看板を川に落として流してしまうと、もう川を渡る事は出来なくなってしまうらしい。
ひとまず渡る事が出来るようになったので、手分けして教会と館を探索する事になった。
最原は百田、王馬、ゴン太、白銀と館の探索をしようと橋を再び渡った。
すると、見送りに来たと思われていた入間がいきなり橋を川に流した。
先程、一度橋を流してしまうと渡る事は不可能と言っていた張本人が橋を流して去って行ってしまった。
戸惑う館探索組だったが、それ以上どうする事も出来ず、探索に向かうほかなかった。
館内でも手分けして探索をしたが、最原は「外の世界の秘密」に関して目ぼしい物を見つける事は出来なかった。
その内、別の場所を探索していた白銀と合流するが、白銀も最原同様、何も見つけられなかったという。
しかし、白銀は最原と合流する10分位前に窓の外に入間の姿を見かけたらしい。
橋を流したのは入間であり、橋がなければ教会と館を行き来する事は不可能。
「見間違いだったのかなぁ…」と白銀が言った瞬間、館の外から突然「ドッガーン!!」という爆音が鳴り響いた。
その直後にキーボの声で「た…大変です!」と聞こえた。
キーボは、最原達と一緒ではなく、教会の探索をしていたはず。
分からない事だらけの中、白銀と一緒に外へ出た最原。
外でゴン太と合流すると、「物音は聞こえたけど、何も起きてないんだよ」とゴン太も不思議そうにしていた。
とりあえず、教会方面へ行ってはみたが、やはり橋は入間が流したまま、戻っていない。
川の向こう側には、教会の探索をしていたキーボ、春川、夢野が驚いた様子で佇んでいた。
そこへ王馬も合流し、入間が流した看板を見つけたという情報を持ってきた。
最原が急いで探しに行くと、看板は運よく岩に引っかかっていて、見つける事が出来た。
教会探索チームの面々は、慌てた様子で「早くログアウトしないと!」と言った。
どうやら、探索をしているうちに入間のアバターが突然動かなくなってしまったのだという。
アバターが動かなくなったという事は、リアルの世界の入間に何かがあったという事。
それを確かめる為にも全員でログアウトをしようと、館のサロンへ戻った。
1人ずつ順番にログアウトをしていき、あとは最原と王馬だけという状況になった。
その時、王馬は「キミって使えるよね。だから馬鹿な百田ちゃんなんかと絡んでないで、俺の友達になりなよ。君がみんなを救えるように俺が力を貸してあげる。ほら、みんなを救いたいんでしょ?」と最原に話し掛けた。
悪魔の囁きのようにも聞こえ、嘘か本当かどうかも分からない王馬の話に、最原は応えず無言でログアウトした。
現実世界へと戻ってきた最原が目にしたのは、苦しそうな表情を浮かべ、息絶えた入間の姿だった。

新世界プログラム

死体発見アナウンスが鳴り響いた。
3度目の事件でも、何が起きているのか状況を掴めないのは同じだった。
すると、死体発見アナウンスの後に百田だけが遅れてコンピュータルームにやってきた。
百田いわく、何の前触れもなく、強制的にログアウトさせられ、リアルの世界に戻ってきてしまった為に、別室でみんなが戻ってくるのを待っていたという。
しかし、百田以外の全員はプログラムの世界に居た。
現時点で、アリバイがない百田は最重要人物だ。
ひとまず、捜査をしない事には何も始まらない為、最原は百田と捜査を始めようとする。
そこへ王馬が割って入って「超高校級の探偵を、容疑者であるキミと組ませられると思う?」と王馬は百田に言う。
また、王馬は百田がクロだった場合、仲の良い最原は百田を庇う可能性も危惧していた。
今回は王馬に押し切られる形で、最原は王馬と捜査をする事となった。
まずは、いつものモノクマファイルを確認する。
入間の死亡時刻は朝の6時半頃、死体に外傷はない。
入間は苦しみの表情を浮かべているが、死体に外傷がないとなると、捜査は難航する。
入間の死体の傍には、プログラムの世界に入る為に被る装置が置かれていた。
死体発見時は、入間は装置を被っていたらしいが、最原よりも先にログアウトしていたキーボと春川で装置を外したようだ。
他にコンピュータの中にあるプログラムについて。
モノクマが言っていた「あるプログラム」とは、「新世界プログラム」という物であり、このプログラムの最大の特徴は「物が壊れない」という事だと王馬が最原に説明する。
「新世界プログラム」という名前は最原も聞いた事があるような気がしたが、実態については分からなかった。
何故王馬がそんな事を知っているのか、もう最原は気にしない事にした。
そして、「物が壊れない」というのは、アバターも含んだ話である。
プログラムの世界では、アバターが傷つく事はない。
ただし、リアルの世界とアバターは五感の共有を電気信号で行っている。
という事は、プログラムの世界でアバターが受けたダメージは、リアルの世界で受けたダメージと錯覚を起こしてしまうという事。
もしも、プログラムの世界でアバターが致命傷を負った際には、リアルの世界の本体もそのダメージを受け、死に至ってしまうのだ。
それから、コンピュータには全員のログイン・ログアウトの記録が残されている。
入間以外は、全員ログアウトは一回ずつの記録だ。
他に現場で気になる物と言えば、王馬が座っていた椅子の上に置かれた小瓶だ。
それは最原の研究教室にあった、毒薬が入った小瓶だった。
何の為に置かれているのか、もしかすると入間が誰かにこれを飲まされ死に至ったのか、まだ分からない事だらけの小瓶の存在。
一通り現場の捜査を終え、最原は教会側を探索していたキーボに話を聞いた。
キーボは最初に教会に全員で集まった際、教会の横で入間と王馬が何やら話をしていたのを見たと言う。
詳しい会話の内容までは聞き取れなかったが、何かしらの約束をしていたらしい。
それから、強制ログアウトされたという百田。
百田はいきなりリアルの世界に戻らされて、もう一度プログラムの世界に入ってもいいものか分からなかった為に、別室でみんなが戻ってくるのを待っていた。
リアルの世界に戻った時に入間が死んでいたかどうかは確認しておらず、不明との事だった。
リアルの世界で捜査を行い、今度はプログラムの世界にも何か手掛かりがあるのではないかという事で、最原達は再びログインした。
館の外には、先程までは無かったトイレットペーパーが転がっていた。
それから最原はもう一度当時の状況を思い返してみると、入間が流した看板に違和感を覚えた。
川の流れを考えると、教会側に看板が流れていないとおかしい。
しかし実際は館側の岩に引っ掛かっていたのだ。
いくらプログラムの世界とは言え、川が逆流する可能性は低いだろう。
このプログラム世界に謎はまだ多い。
それから、教会へ行き、倒れて動かなくなっている入間のアバターを見つけた。
その傍にはハンマーが落ちている。
しかし、プログラムの世界に入る前、入間は凶器になりそうな物は排除したと言っていた。
ハンマーは立派な凶器となり得る。
入間が実は排除し忘れたのか、それとも実は「排除した」というのが入間の嘘だったのか。
真相は今となっては闇の中だ。
入間のアバターの傍には、ハンマーの他に携帯電話も落ちている。
携帯電話も電話である以上、ログアウトに使える可能性は高い。
最原は試しに携帯電話に向かって「百田 解斗」と言うと、百田の足元が光り、ログアウトさせる事が出来た。
百田が強制ログアウトされた絡繰りはこんな所にあったのだ。
事件前に百田をログアウトさせたのは、入間なのだろうか。
他にも入間のアバター付近にはスノコも落ちていた。
先程のトイレットペーパー同様、謎の存在だ。

4度目の学級裁判

リアルの世界に戻ってきた一同を迎えたのはモノタロウだった。
どうやら、捜査開始直後から入間が書き換えたプログラムの解析を行っていたようだ。
そこで分かったのは、やはり入間はプログラムの世界からハンマーを除く凶器になりそうな物を排除したらしい。
そして、入間の死体の傍にあった携帯電話は元々プログラムの世界にあった物だった事、全員が見せられた地図は入間が追加した物だという事が分かった。
書き換えられたプログラムの中で重要となるのはプログラムの世界の属性だ。
プログラムの世界は「人」と「物」の2つの属性に分けられる。
当然、アバターは「人」の属性となるが、入間のアバターだけは「物」属性になっていた。
それから、プログラムの世界の四方にあった黒い壁の左右どちらかは入間が追加したものだった。
更に、入間が追加した壁は「物」属性であれば通り抜けが出来る仕様になっていた。
それから、入間に触られると王馬のアバターだけ行動不能になる仕様にもなっていたようだ。
この様々な仕様の変更は、今回の事件に大きく関わっていそうだと最原は思った。
そして最後に分かったのは、一番最初のログイン時、誰かにエラーが起きていたようだ。
誰にどんなエラーが出ていたかまでは分からないまま、学級裁判の時間となった。

4度目の学級裁判が始まった。
議論がなされる中で、今回のプログラムの世界について入間が書き換えたプログラムの謎に迫った。
「凶器に使える物は排除した」と言っていた入間だったが、実際にはハンマーというあからさまな凶器が置いてあった事。
入間のアバター属性が「物」に変更されており、「物」属性のみが通れる壁を作っていた事。
王馬のアバターは入間のアバターに触られると行動不能になる仕様になっていた事。
そして、プログラムの世界で致命的なダメージを受けるとリアルの世界でも死んでしまう事。
この事から、入間は恐らくプログラムの世界で王馬を殺す計画を立てていたのではないか、と満場一致で推理された。
プログラムを理解している入間だからこその犯行計画だった。
入間の犯行計画はこうだ。
全員がログインした後、王馬の席近くに毒殺の入ったビンを置く。
そして、何食わぬ顔でプログラムの世界に入り、全員にプログラム世界についての説明をした。
それから全員で教会に渡った際、館と教会の探索メンバーの割り振りをする。
自分は教会、王馬は館の探索にする為だった。
館探索メンバーが戻る前に、王馬と館の屋上で会う約束をし、そのまま別れて館探索メンバーは橋へと向かった。
館探索メンバーが渡り切ったのを確認した入間は、唯一の橋となる看板を川に流した。
これにより、「移動出来る手段がなくなった」と他の全員に思わせ、自分を含む教会探索メンバーを容疑者から外す事に成功した。
その後、入間が追加した「物」属性のみが通れる左右の壁を通り、入間は館側へ移動。
移動後、入間は館の屋上を探索していた百田を、携帯電話を使い強制ログアウトさせた。
王馬殺害後、百田に罪を被せ、容疑者として疑われるようにする為だった。
百田を強制ログアウトさせた後、入間は屋上で王馬を待った。
入間は「自分の発明で世界を変える」という発明家としての使命を持っており、それが外に出る為の理由だった。
しばらくして、約束通り王馬がハンマーを隠し持っている入間の元へとやってきた。
王馬には、入間に触られると行動不能になる仕様が追加されていた。
入間の計画では、王馬のアバターに触り、無抵抗のまま殺害出来るはずだった。
しかし、入間が王馬のアバターに触ろうとした瞬間、入間のアバターは背後から首を絞められた。
そのまま、入間のアバターは動かなくなった。
これが致命的ダメージとなり、リアルの世界の入間も死に至った。
そして、入間の殺害を行ったのは、王馬ではない。
王馬は、プログラムの世界の説明を聞いた時に、確証はないものの、入間が自分を狙っている事を勘づいていた。
当然、王馬の性格からしてそのままみすみすやられるハズがない。
自分を狙っている入間を返り討ちにする計画を王馬は逆に思いついた。
ただし、どんなプログラムを入間が入れているのか分からない以上、自分が実行するのも危ないと考えた王馬は、実行犯は別に用意するべきだとした。
その実行犯は、「超高校級の昆虫博士」である獄原ゴン太だった。
屋上に潜んでいて、入間が王馬を殺そうとした正にその瞬間、入間の首を絞め、殺害したのはゴン太だったのだ。
凶器にしたのはトイレットペーパー。
リアルの世界ならば、トイレットペーパーで人を絞め殺そうとしても破れてしまう。
しかし、プログラムの世界では物が壊れる事はなく、トイレットペーパーですら紐状の凶器となってしまった。
殺害後、屋上に用意していたスノコに入間を乗せて「物」属性になっていた入間のアバターを壁に向かって滑らせた。
入間のアバターは、そのまま壁をすり抜け、教会に激突し、止まった。
最原達が聞いた、大きな物音は、入間のアバターが教会にぶつかった時に聞こえたものだった。
入間のアバターを滑らせた後、ゴン太は再度トイレットペーパーを屋上にあった望遠鏡に括りつけ屋上から下りていった。
「オレが殺人計画を考えて、ゴン太がそれを実行する役割分担だったんだ」と王馬は全てを話し終えた後、付け足した。
ゴン太のような優しく、常にみんなを守る事を考えていた人間がなぜ、犯行に及んでしまったのか。
その場にいるほとんどの人間が、ゴン太がクロなど信じられないという様子だった。
動機はモノクマが持ってきた「カードキー」だった。
あのカードキーには、外の世界の情報や状況が見られるデータが入っていた。
モノクマからカードキーを奪い、逃走した王馬はその中身を見た。
そして、王馬は夜中モノクマをゲームルームに呼び出し、動機を再利用出来る細工を頼んだ。
コロシアイを盛り上げる為ならと、モノクマも王馬の策略に一役買った。
モノクマは、外の世界の記憶を思い出しライトに作り替え、プログラムの世界に送った。
モノクマから思い出しライトの場所を聞いた王馬は、まるで初めて一緒に見つけたかのようにゴン太とライトを発見する。
「みんなの役に立ちたいんだ」と悩んでいた、純粋なゴン太を焚きつけるのは王馬にとっては容易な事だった。
王馬は「体を張って思い出しライトの内容を、みんなより先に確認して、みんなの役に立とう」とゴン太に言った。
ゴン太は、王馬のその言葉を受け、思い出しライトを使う事を決意した。
そうして思い出した「外の記憶」は、ただひたすらな絶望だった。
コロシアイをさせるこの学園なんて生ぬるいと思う程の絶望が外の世界には広がっている。
学園に居ても、仮に出られても、行き着く先は、どちらも地獄。
外の世界を知る事で、今まで犠牲になったり処刑をされた仲間たちが一体何の為に生きようとあがいていたのか、ゴン太には生きる意味すら分からなくなってしまった。
そこでゴン太は、「地獄から救うのなら、何も知らない今のうちに楽にしてあげるほかない」と決心を固めたのだ。
絶望しているゴン太に、王馬は自分が入間に殺されるかもしれないという話を持ち掛けた。
それにより、ゴン太は地獄から開放する一番最初に入間を選んだのだった。
それは明確な悪意からくる殺意ではなく、「みんなを守りたい」というゴン太らしい優しい殺意だった。
コロシアイを誰よりも嫌い、みんなの役に立ち、みんなを守りたいと願ったゴン太ですら、学級裁判に勝ち、仲間を全滅させた方がマシだと思った外の世界。
しかし、それも今となってはどんな光景だったのか最原達は知る由もない。
実は、計画や実行については、全て王馬から語られたものであり、ゴン太はプログラムの世界からログアウトした際に記憶を失っていた。
プログラムの世界で起こった、王馬との計画、入間殺害、外の世界の記憶、全てをリアルの世界に戻ってきた時には忘れていたのだ。
学級裁判が始まる前、モノタロウが言っていた「誰かにエラーが起きていた」というのはゴン太を指していたのだ。
プログラムの世界にログインする際、記憶と意識を繋ぐコードをゴン太だけが左右逆の端子に差し込んでしまった。
それによりエラーが起き、ログアウトし、装置を外した後は、プログラムの世界で起こった事全てを忘れてしまっていたのだ。
しかし、学級裁判で裁かれるのは実行犯。
どんな理由があろうとも、等しくおしおきは下される。
磔にされたゴン太に大量の虫が襲いかかり、最後は大きなカマキリに貫かれ、息絶えた。

ゴフェル計画

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