ロマンシング サ・ガ(ロマサガ1)のネタバレ解説・考察まとめ

『ロマンシング サ・ガ』とは、1992年1月28日に現スクウェア・エニックスから発売されたスーパーファミコン(SFC)用ロールプレイングゲーム(RPG)。
ゲームボーイ用ソフト『Sa・Ga』シリーズのスタッフが新たに手掛けた意欲作。最大の売りは、当時まだ珍しかった自由度の高い「フリーシナリオシステム」を採用したこと。それぞれ異なる事情を抱えた8人の主人公から1人を選んで自由に世界を冒険するうち、伝説の邪神と戦うこととなる。

騎士団領 (Dominions of the Knights)

正義の神・ミルザを慕う騎士団が治める地域。
クジャラートとは山脈を隔てており、直接行き来はできない。陸路でバルハラントへ行ける。
保守的な考え方が強く、騎士団とは名ばかりで、多くの騎士はモンスターの巣を見つけても放置している。
他の国に対しては中立的立場にある。

バルハラント (Valhalland)

シフのスタート地点。
雪原の広がる最南端の地域で、狩猟民族のバルハル族が住む。
騎士団領とは陸路でつながっている。ここより南は地図が途切れている。

アロン島 (Alon Island)

ジャングルが広がる島。
ゲッコ族という蜥蜴人が多く暮らしている。
ゲッコ族は元々サルーインによって生み出された存在だが、争いを好まず人間とも敵対はしていない。
『ミンストレルソング』ではワロン島という名称に変更された。

リガウ島 (Rigau Island)

グレイのスタート地点。
恐竜の棲む草原やトマエ火山がある島。
ジェルトンが中心都市。
トマエ火山は「冥府」へつながっている。

サンゴ海 (Coral Sea)

ホークのスタート地点。
アロン島とリガウ島の間にあり、海賊が拠点にしている地域。
ほぼホーク編にしか登場せず、一度出ると入れず、自由な行き来は不可能。

『ロマンシング サ・ガ』のあらすじ・ストーリー

オーバーチュア

物語の舞台となる世界マルディアス。
はじめにマルディアスを作り上げたのはマルダーという神。
マルダーの妻サイヴァは破壊の女神であった。
サイヴァはある時、他の神々を相手に戦いをしかけた。
圧倒的な強さでサイヴァは他の神々を蹂躙したが決着はつかず、彼女は自分の小指から新たな神を生み出して自らの力にしようとした。
サイヴァの小指から生まれたのは神「エロール」。
しかし彼女の小指は唯一良心が残っていた場所だったため、エロールは善神として生まれた。
エロールはサイヴァから生まれたものの、その善の性質から破壊の限りを尽くす悪の女神サイヴァからは離反した。
善神エロールは他のマルディアスの神々に味方し、サイヴァを滅ぼした。
この時の神々の戦いにより、マルディアスは破滅に陥ってしまった。

エロールにより滅ぼされたサイヴァの体からは3人の邪神が生まれた。
長兄のデス、弟のサルーイン、末妹のシェラハ。
彼らは悪しき神であり、ことにサルーインは三邪神の中でも最強の神とされ、破壊と憎悪の性質を持つ。
彼ら三邪神は、マルディアスの支配をもくろみ、モンスターを率いてマルディアスの神々と人間たちに戦いを挑んだ。
デスとシェラハは最終的にマルディアスの神々の力の前に屈したが、サルーインだけは戦いをやめようとしなかった。
エロールはかつての神々の戦いで世界を破滅に追いやってしまったことを悔やんでおり、今度は自ら戦うことをせず、サルーインを倒す役目を人間に託した。

その役目を受けたのはミルザという人間の騎士であった。
エロールは自らが作り出した10個の宝石(ディステニィストーン)をミルザに与え、ミルザはその力でサルーインを刺し違える形で封印した。
この時命を落としたミルザはエロールにより天界に引き上げられ、正義の神として永遠の命を与えられた。

物語はその1000年後から始まる。

アルベルト編

アルベルトは唯一の左利き。最初は弱いが後半はステータスが伸びる。

ローザリア国の貴族の息子であるアルベルトは両親と姉と共にイスマス城で暮らしていた。
ある時、彼は姉ディアナに東の洞窟のモンスター退治に強引に連れていかれた。
アルベルトはその洞窟内で不思議な紋章を見つけるが、この時はなにも起きなかった。
洞窟から無事にイスマス城に戻ったアルベルトとディアナは、ローザリア国皇太子ナイトハルトの突然の訪問に驚く。
ナイトハルトはディアナに結婚を申し込みに来たのだった。

ナイトハルトが帰ったその夜、イスマス城は突然、モンスターの襲撃にあう。
アルベルトは父からディアナを連れて、ナイトハルトに救援を求めるためにクリスタルシティへ向かえと言われる。
両親を置いてアルベルトとディアナはイスマス城から脱出を図るも、モンスターに囲まれ崖に追い詰められてしまう。
ディアナはアルベルトを崖から突き落として逃がした。

気を失って倒れていたアルベルトを助けたのはモニカという女性だった。
モニカからクリスタルシティへ向かうには船で向かうとよいと教えられたアルベルトは、ブルエーレの港から船に乗った。
だが、彼は船ごと嵐に巻き込まれ難破してしまい、遠く北のバルハラントの地に流れ着いた。
そこでアルベルトはシフという女戦士に助けられる。
シフの暮らす村へ行くと村の長老ガトに会う。

近頃モンスターが多くて困るというガトからの依頼で、南の洞窟にモンスター退治にいくというシフに同行するアルベルト。
モンスター退治に力を貸してくれたお礼にガトはアルベルトに地図を渡し、ローザリアまでは騎士団領から船でいけるだろう、と教えてくれる。
そしてガトは、シフにアルベルトに同行してローザリアまで行くように言う。
シフの協力を得たアルベルトは、騎士団領を経てようやくナイトハルトのいるクリスタルシティに辿りつく。

アルベルトはナイトハルトから父母の遺体がニーサ神殿に葬られていることを知る。
しかしディアナの遺体は確認されなかったという。姉はどこかで生きているかもしれない。アルベルトは一縷の望みを持って姉を探す旅に出ようと決心する。

アルベルトは、ナイトハルトからクリスタルレイクの洞窟に隠されている水のディステニィストーン・アクアマリンを取ってきて欲しいといわれる。
アクアマリンを手に入れるアルベルト。
これをナイトハルトに渡すかどうかはプレイヤー次第である。

その後、アルベルトは、行方不明の姉ディアナを探しながら、様々な仲間と出会い、世界中を冒険することとなる。

シフ編

難破船の情報をきいてから向かうとアルベルトと出会う。

雪に覆われた北の大地バルハラントでモンスターを狩り生計を立てているバルハル族の女戦士シフ。
彼女の剣の技と腕は一流で村の長老ガトからも信頼されている。
ある日、村の近くに漂流した難破船を調査していると、気絶していたアルベルトを助ける。
シフはアルベルトを村へ連れて帰って休ませた。

バルハラントの東にある南の洞窟にモンスターが住むというので、シフは討伐に向かうが、アルベルトも手伝うといって同行する。
討伐後、村へ戻ると、ガトからアルベルトをローザリアまで送り届けるよう頼まれる。

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