おおきく振りかぶって(おお振り)のネタバレ解説・考察まとめ
『おおきく振りかぶって』とは、ひぐちアサによる日本の漫画作品。講談社「月刊アフタヌーン」にて2003年11月号より連載が開始された。従来のスポーツ漫画にはない繊細な心理描写や日常の細やかな描写が高く評価され、2006年には第10回手塚治虫文化賞「新生賞」を受賞した。2007年、講談社マンガ賞も受賞し、累計発行部数1000万部を突破。全く新しいタイプの野球漫画として高く評価されている作品。
弱気で卑屈な性格の投手・三橋を中心に、1年生だけしかいない県立西浦高校野球部が甲子園を目指す物語。
CV:角研一郎
県立西浦高校1年7組。1月4日生まれ。B型。身長172cm。体重57kg。
左翼手、二塁手、三塁手。右投右打。背番号7。家族構成は、父・母・姉。
打順は下位を打つことが多い。
守備では三星戦で三橋のパーフェクトがかかっている場面で簡単な外野フライを落としてしまったことがある。
性格は穏やかでお調子者だが、周囲をよく見ていて気を配る場面も多い。
マネージャーの篠岡に対し、好意を抱いていることが伺える。
新人戦以降、力をつけてきた西広にレギュラーを奪われることを恐れている。
弱気な発言が多いが、みんなのやる気に感化され、練習に身を入れるようになった。
巣山 尚治(すやま しょうじ)
CV:保村真
県立西浦高校1年1組。4月6日生まれ。A型。身長175cm。体重64kg。
遊撃手、三塁手、右翼手。右投右打。背番号6。家族構成は父・母・兄・弟。
打撃はクリーンナップを担当する打力を持つ。
性格は冷静沈着。
武蔵野第一と春日部市立との試合のスコアを予測し得点を競うというゲームで、得点の上位者から美味しいプロテイン、普通のプロテイン、まずいプロテインと商品が渡されるという場面で、まずいプロテインに動揺し過剰に反応し「巣山が壊れた」と言われるほど周囲を驚かせた。
沖 一利(おき かずとし)
CV:佐藤雄大
県立西浦高校1年3組。7月20日生まれ。A型。身長172cm。体重60kg。
一塁手、右翼手、投手、左翼手。左投左打。背番号3。家族構成は祖父母・父母・姉。
打順は主に6・7番を打っている。西浦唯一のサウスポー。
中2までは投手経験がある。気が弱く投手には向かないと自分では思っているが、10人しかいない西浦では花井とともに控え投手になることを引き受けた。
ピンチでもマウンドを譲らない三橋のことを「投球中毒」と評し、その後ろを守るのはやる気が出ると三星戦で感じていた。
自分も気が弱いため、阿部の大声にはビクつくときがあり、三橋が怯えるのはその大声のせいだと阿部に注意をしている。
気弱な三橋の心情を察し、おおらかに接する優しさを持ち、花井から「大物かも」と評されている。
泉 孝介(いずみ こうすけ)
CV:福山潤
県立西浦高校1年9組。11月29日生まれ。O型。身長168cm。体重55kg。
中堅手、三塁手、右翼手。右投両打。背番号8。家族構成は父・母・兄。
打順は主に1番。俊足巧打のスイッチヒッター。
三橋、田島、浜田と同じクラスで、田島と三橋のお目付け役。
性格は冷静沈着、チーム内でツッコミを入れることが多い。三橋の不明瞭な発言にフォローを入れることも多い。
美丞大狭山戦で、打者によって守備を変えるシフトに気づかなかったが、田島がそれに気づいたことや、チーム目標を決める際に、甲子園優勝という大きな目標を書いた田島に対し、ライバル心を持つようになった。
応援団の浜田とは、小中学校が同じで、中学野球部では先輩後輩の間だったが、浜田が留年し、同学年になった今は、他の同学年と同様に接している。
西広 辰太郎(にしひろ しんたろう)
CV:木村良平
県立西浦高校1年3組。2月10日生まれ。O型。身長170cm。体重60kg。
左翼手、一塁手。右投右打。背番号10。家族構成は祖父母・父母・妹。妹とはかなり年が離れている。
野球初心者。試合では基本的にベンチに控え、伝令や三塁コーチを務める。走塁の見極めなどは的確。相手捕手の構えの癖を見抜いたり、チームに貢献している。
美丞大狭山戦で、阿部負傷による途中退場のため、初めて公式戦に出場したが、緊張のため結果は振るわず、控えに甘んじ、内心安心していた自分に気づき反省した。
野球漫画にハマり野球に興味を持ち、同じクラスの沖が野球部志望と聞き同行しそのまま入部を決めた。
学業成績は優秀で、試験前に慌てて勉強をすることはない。野球部勉強会では「何でも教えてくれる西広先生」と花井に言われ、特に三橋と田島の勉強を見ていた。
百枝や志賀が理論を説明中に、指名されて補足説明をすることが多く、回答の速さと知識に周囲は一目置いている。
篠岡 千代(しのおか ちよ)
CV:福圓美里
県立西浦高校1年7組。3月25日生まれ。AB型。身長154cm。体重42kg。
マネージャー。中学時代はソフト部に在籍、遊撃手。右投右打。家族構成は祖母・父・母・妹。
優しく気配り上手。誰に対しても明るく屈託なく接する。
各試合のデータを収集し分析する能力に長けており、監督・部員からの信頼も厚い。対戦校の詳細なデータをまとめるために睡眠時間を削り、ボロボロになりながらデータを仕上げたことがある。
阿部や栄口と同じ中学出身。
密かに阿部のことを思っているのだが、他の部員に知られ部内を変な雰囲気にしないように、気づかれないように自分の気持ちを隠している。
中学卒業後、祖母の介護のため母の実家に引越し、西浦には電車で通学している。
百枝 まりあ(ももえ まりあ)
CV:早水リサ
監督。左投左打。4月18日生まれ。23歳。身長164cm。体重不明。家族構成は祖母・父・母・弟・犬(アイちゃん)
部員から陰で「モモカン」と呼ばれている。
西浦高校の卒業生で、在学中は軟式野球部のマネージャーをしていた。
卒業後は看護師の学校を出ている。
ノックはキャッチャーフライを垂直に上げられる腕前。球速は肩を作らなくても120Km/h以上出せる。スクリューボールを投げることができる。
野球部のために、バイト代をつぎ込み貢献している。
ビルの窓ふきバイトでは、モップに5kgの鉛を仕込んでバイト中も体を鍛えている。
野球部入部希望者が集合した初日、甘夏を片手で握りつぶしジュースを振舞っていた。それほどの握力でもって部員の頭を握る「自力金剛輪」は、部員へのお仕置きとして繰り出される。
容姿端麗で巨大なバストを持つため、他校からの注目を集めている。
指導力、統率力に優れ、「監督が女」という理由で入部をやめようとした花井や、「捕手を分かってない」と言われた阿部が百枝に反発した時も硬軟織り交ぜた言動で説得に成功している。
小学校で少年野球、中学校でソフトボール、高校では軟式野球部のマネージャーをしていた。
西浦は軟式野球部であったため、硬式にするために力を尽くし、3年時には部員が本人と選手の1人だけという状態になり、公式戦には出られなかった。
その後、志賀に協力を依頼し、硬式野球部を創部し、監督に就任した。
花井母が飲み会にてこの辺の事情を聞き出し、花井に伝えた。
たった1人の選手の存在を疑問に思った花井が志賀に尋ねると、その選手は山で遭難し亡くなっていることが判明した。
百枝まりあの球種はストレート・スクリュー。
志賀 剛司(しが つよし)
CV:室園丈裕
野球部責任教師。11月26日生まれ。A型。身長180cm。体重79kg。家族構成は妻・娘・息子。
あだ名は「シガポ」。百枝に頼まれて硬式野球部を立ち上げた。担当教科は数学。
野球には詳しくないが、講習会等へ行って勉強している。
部員にメンタルトレーニングや栄養学・運動の科学的考察などのトレーニング理論を説き、効率的に練習できるように貢献している。
阿部が負傷した時には手際よく応急処置を施した。
浜田 良郎(はまだ よしろう)
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目次 - Contents
- 『おおきく振りかぶって』の概要
- 『おおきく振りかぶって』のあらすじ・ストーリー
- 三橋のトラウマ
- 三星の選手たちと和解
- スゴイ投手
- 夏の大会とトラウマの克服
- 花井の成長
- 足りないもの
- 関係の改善
- 阿部と榛名の和解
- 合宿と成長
- 秋季大会
- フォームの乱れ
- フォーム改造
- 4市大会
- 『おおきく振りかぶって』の登場人物・キャラクター
- 三橋 廉(みはし れん)
- 阿部 隆也(あべ たかや)
- 田島 悠一郎(たじま ゆういちろう)
- 花井 梓(はない あずさ)
- 栄口 勇人(さかえぐち ゆうと)
- 水谷 文貴(みずたに ふみき)
- 巣山 尚治(すやま しょうじ)
- 沖 一利(おき かずとし)
- 泉 孝介(いずみ こうすけ)
- 西広 辰太郎(にしひろ しんたろう)
- 篠岡 千代(しのおか ちよ)
- 百枝 まりあ(ももえ まりあ)
- 志賀 剛司(しが つよし)
- 浜田 良郎(はまだ よしろう)
- 梅原 圭介(うめはら けいすけ)
- 梶山 力(かじやま りき)
- 友井 紋乃(ともい あやの)
- 小川 美亜(おがわ みあ)
- 深見 智花(ふかみ ちか)
- 松田 佳之(まつだ よしゆき)
- 野々宮 祥子(ののみや しょうこ)
- 三橋 尚江(みはし なおえ)
- 三橋 玲一(みはし れいいち)
- 花井 きく江(はない きくえ)
- 巣山 英子(すやま えいこ)
- 水谷 きよえ(みずたに きよえ)
- 泉 恵子(いずみ けいこ)
- 沖 久美子(おき くみこ)
- 田島 美輪子(たじま みわこ)
- 阿部 美佐枝(あべ みさえ)
- 阿部 隆(あべ たかし)
- 阿部 旬(あべ しゅん)
- 栄口 和花子(さかえぐち わかこ)
- 栄口 幸裕(さかえぐち ゆきひろ)
- 西広 かずみ(にしひろ かずみ)
- 篠岡 悦子(しのおか えつこ)
- 百枝 利昭(ももえ としあき)
- 河合 和己(かわい かずき)
- 高瀬 準太(たかせ じゅんた)
- 島崎 慎吾(しまざき しんご)
- 青木 毅彦(あおき たけひこ)
- 真柴 迅(ましば じん)
- 仲沢 利央(なかざわ りおう)
- 前川 俊彦(まえかわ としひこ)
- 松永 雅也(まつなが まさや)
- 本山 裕史(もとやま ゆうじ)
- 山ノ井 圭輔(やまのい けいすけ)
- 桐青野球部 監督(とうせいやきゅうぶ かんとく)
- 佐倉 大地(さくら だいち)
- 市原 豊(いちはら ゆたか)
- 小山 大樹(おやま ひろき)
- 沢村 真人(さわむら まさと)
- 原田 玲一(はらだ れいいち)
- 杉田 亨(すぎた とおる)
- 古沢 淳(ふるさわ あつし)
- 上村 良一(かみむら りょういち)
- 田中 光照(たなか みつてる)
- 石浪 智也(いしなみ ともや)
- 滝井 朋也(たきい ともや)
- 仲沢 呂佳(なかざわ ろか)
- 和田 誠(わだ まこと)
- 倉田 岳史(くらた たけし)
- 矢野 淳(やの あつし)
- 宮田 直正(みやた なおまさ)
- 竹之内 善斗(たけのうち よしと)
- 鹿島 匠(かしま たくみ)
- 斎藤 優(さいとう ゆう)
- 川島 公(かわしま こう)
- 石川 哲郎(いしかわ てつろう)
- 松下 貴光(まつした たかみつ)
- 北村 謙太郎(きたむら けんたろう)
- 守谷 修平(もりや しゅうへい)
- 加具山 直人(かぐやま なおと)
- 榛名 元希(はるな もとき)
- 秋丸 恭平(あきまる きょうへい)
- 大河 浩宣(おおかわ ひろのり)
- 町田 祐樹(まちだ ゆうき)
- 宮下 涼音(みやした すずね)
- 鈴木 葵(すずき あおい)
- 鈴木 涼(すずき りょう)
- 柴 有紀(しば ゆうき)
- 高橋 航(たかはし こう)
- 小野 嵩人 (おの たかひと)
- 森 陵太 (もり りょうた)
- 長沢 (ながさわ)
- 橋本 仁志(はしもと ひとし)
- 河野 祥平(こうの しょうへい)
- 加藤 正芳(かとう まさよし)
- 安達 慎也(あだち しんや)
- 上倉(うえくら)
- 吉田 友成(よしだ ともなり)
- 太田川 好美(おおたがわ よしみ)
- 塩入 千紘(しおいり ちひろ)
- 北川 章(きたがわ あきら)
- 小杉 駿人(こすぎ はやと)
- 増田 雄二(ますだ ゆうじ)
- 坂巻 純平(さかまき じゅんぺい)
- 田辺 友将(たなべ ともまさ)
- 松原 芳朗(まつばら よしあき)
- 叶 修悟(かのう しゅうご)
- 畠 篤史(はたけ あつし)
- 織田 裕行(おだ ひろゆき)
- 三橋 瑠里(みはし るり)
- 上代 祥真(かみしろ しょうま)
- 石田 成津(いしだ なつ)
- 藤丘 省吾(ふじおか しょうご)
- 中村 正(なかむら ただし)
- 江藤 大貴(えとう たいき)
- 長田 理(ながた おさむ)
- 会沢 大志(あいざわ たいし)
- 岸川 徹 (きしかわ とおる)
- 森 隆平(もり りゅうへい)
- 田口(たぐち)
- 福田 正巳(ふくだ まさみ)
- 永宮 悠吾(ながみや ゆうご)
- 野口 由成(のぐち よしなり)
- 土屋 翼(つちや つばさ)
- 石井 篤史(いしい あつし)
- 杉原 聡(すぎはら さとし)
- 森笠 隼人(もりかさ はやと)
- 新井 暁(あらい さとる)
- 『おおきく振りかぶって』の出場高校解説
- 西浦高校
- 西浦高校応援団
- 桐青高校
- 崎玉高校
- 岩槻西高校
- 港南高校
- 美丞大狭山高校
- 武蔵野第一高校
- 春日部市立高校
- 日農大付属高校
- 千朶高校
- ARC学園高校
- 三星学園
- 桃李高校
- 波里高校
- 泰然高校
- 『おおきく振りかぶって』の用語
- シニア
- ナイ××
- ダメピー
- プルヒッター
- まっすぐ
- ワインドアップ
- フォーム
- スクイズ
- 壁
- 高校野球年間公式戦スケジュール
- スコアリングポジション
- スリークォーター
- エンドラン
- モーション
- スチール
- フィルダースチョイス
- バスター
- タッチプレイとフォースプレイ
- 氷オニ
- セーフティ(セーフティバント)
- プッシュ(プッシュバント)
- リタッチ
- インフィールドフライ
- ランコー(ランナーコーチ)
- セットポジション
- ワインドアップポジション
- RICE
- ボーク
- ボーイズ
- アイソメトリック
- アンダースロー
- Kボール
- インステップ
- 中間守備
- スリーフットライン
- スリーフィートラインアウト
- ランダウンプレイ
- 4市大会
- ディスボール
- 『おおきく振りかぶって』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- オレがお前をホントのエースにしてやる。そのかわりオレの言うとおりに投げろよ。首振る投手は大嫌いなんだ。
- 野球をホントに楽しめるのは…ホンキで勝とうとする人間だけよ
- 阿部が三橋の努力を認め、三橋のために尽くしたいと心から思ったシーン
- クソレフトー!!
- ホントのエースになる!!
- 三橋が畠たちに中学時代のことを謝罪され、戻ってくるよう誘われたが西浦を選んだシーン。
- 捕手が投手につくした分を投手は信頼で返すのよね。信頼されるっていいもんでしょ。
- やっぱ笑顔がいいね
- ならオレ3年間ケガしねェよ、病気もしねェ!お前の投げる試合は全部キャッチャーやる!
- 努力のタマモノだろ、マネはできないよ。
- こいつが完封してくれる!
- 夏の初戦だぞ。レギュラーが出るし、エースが投げるよ。去年と同じ道が俺たちにも用意されてる…なんて錯覚するなよ。夏大には道なんかないぞ。
- 7回裏、握力がなくなった三橋が三星の叶の勝利を聞いて奮起したシーン
- やっぱり“夏”は怖い!
- 三橋!!投げらんねェなら替わってくれ!!
- あとのことはまかしてお前の一番いい球 投げろ!!お前の投げる球なら誰も文句ねェから!!
- 初戦敗退の桐青ベンチ
- 野球やっててよかった。修ちゃん、ありがとう。
- …アウトあと2つ 取ってくる よ
- ワンナウトー!
- 西浦野球部がこれから先の目標を定めたシーン
- これまでのバッテリーのあり方を反省し、新しい関係を築き始めた瞬間
- 阿部と榛名の和解のシーン
- 阿部君に投げなきゃ…!
- 阿部君 もう ケガしたらダメだ
- ちょっとでも首振れよ、投げたくねー球 投げてもいい結果出ねーし
- 榛名の助言
- なんかあったらすぐ呼べ、何回だってマウンド行ってやる
- 『おおきく振りかぶって』の主題歌
- 第1期OP(第1話~第13話):Base Ball Bear「ドラマチック」
- 第1期OP(第14話~第25話・特別編):いきものがかり「青春ライン」
- 第1期ED(第1話~第13話):高田梢枝「メダカが見た虹」
- 第1期ED(第14話~第25話・特別編):SunSet Swish「ありがとう」
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- 阿部隆也役の中村悠一は、先輩の榛名元希役を狙っていた
- 西浦高校のモデルは作者ひぐちアサの母校埼玉県立浦和西高等学校
- 単行本カバー裏には本編には入らない裏事情が満載である
- アニメ「おおきく振りかぶって」の効果音は実際の音を使用している。