暗殺教室の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

「暗殺教室」は「週刊少年ジャンプ」に連載された松井優征による漫画作品。
椚ヶ丘中学校の底辺クラス3年E組の担任として謎の人外生物がやってくる。月の7割を破壊してきた上に「来年3月には地球を破壊する」と宣言するその超生物を殺してくれ、とE組は防衛省から依頼された。暗殺対象の先生と、暗殺者たる生徒達が織りなす、殺しと学びの物語。暗殺という非日常的側面がありながら、学校らしい教育的な名言が多い。

殺せんせー「失敗も挫折も成長の源」

事故でおじいさんを怪我させてしまった償いとして、おじいさんの勤める保育施設へE組総員で無償で二週間手伝うことになった。E組メンバーは子供たちとの交流や手伝いを通して、暗殺のために身に付けた力が人助けに役立てること(例えば高い身体能力を活かして建物の増築作業をしたり)など、あらゆることを学んでいった。保育施設での償いを終えた生徒達を見た、殺せんせーのセリフ。
強くなった力の使い方に一度失敗したE組だが、故に反省し、そこからの二週間で正しい使い方を意識できた。成功のみならず失敗という経験だって、人生において活きてくるということを教えてくれる。

殺せんせー「渚君の人生は渚君のものだ。貴女のコンプレックスを隠すための道具じゃない」

渚は母親に厳しく縛られ、進路や髪型など、全て母親に言われるがままに従う生活を歩んでいた。渚にはほとんど自由意思が与えられず、反抗しようものなら怒り狂って力尽くで従わせる、そんな渚家の事情を知った殺せんせーが、二者面談の際に渚の母親に言ったセリフ(画像は、人間に変装した殺せんせー)。
大人というのは人生経験において圧倒的に子供に勝る。それだけに、親は子供に「こうするべき」という価値観を押し付けがちになってしまう。子供だからといって自由意思を奪っていいわけがなく、あくまで親の人生経験は参考意見として語るべきであり、これから親になっていく者は特に覚えておくべきだと教えてくれる。

潮田渚「欠点や弱点も裏を返せば武器にできる」

学園祭でE組はつけ麺屋をやることになる。味に自信があるものの、E組の校舎は山の中にあるため、なかなか来客が増えなかった。そこに大物芸能人の御曹司である男子中学生、法田勇治がやってくる。彼は渚のことを女子だと思っていた。そこで中村莉桜が渚にスカートを履かせ、女子として接待させる。
最終的には嘘をついていることがバレてしまうが、渚は「欠点や弱点も裏を返せば武器にできる」と言う。渚は母親から「娘の代用品」として育てられた過去があり、女子のように扱われることは嫌がっているが、自らの中性的な容姿を武器にする強さを教室で学んだのだ。

殺せんせー「この世で出会った全ての『縁』が人を育てる教師になる」

学園祭でE組が開いた店は序盤は客入りが悪かったものの、最終的には人気も上がり大成功を収める。それはひとえに、E組がこれまで出会った色んな人達が客として来てくれたおかげであり、彼らによる口コミやブログ紹介などをしてくれたからである。
暗殺関係者や保育施設の人達など、助けられた人、迷惑をかけた人、かけられた人、E組はこれまで色んな縁に恵まれた。それを実感した生徒達を前に、殺せんせーが思ったのが上記の一文である。
縁は大事であると知るだけでも、それ自体も成長の一つ。縁から学べることは多いのだから、せっかくの縁をただ受け止めるだけじゃもったいない。自分が出会ったものから積極的に学びとろうとすることが大事だと教えてくれる。

殺せんせー「テストは良い。一夜漬けで得た知識など大人になったらほとんど忘れてしまうだろう。それでいい。同じルールの中で力を磨き、脳みそを広げ結果を競う。その結果から得る経験こそ宝物だ」

二学期の期末試験の時期、殺せんせーの授業の賜物によって、落ちこぼれのE組はエリートクラスのA組に対抗できるほどの学力を身に着けていた。E組は「打倒A組」、A組は「E組なんかに負けてはたまらない」と、それぞれに闘志を燃やしながら期末試験に挑む。そんな生徒達の姿を見た、殺せんせーの感想である。
「試験なんか何の意味があるのか」と考える学生の疑問に、一つの答えとして教えてくれる。

殺せんせー「君たちはこの先の人生で、強大な社会の流れに邪魔をされて、望んだ結果が出せないことが必ずあります。その時、社会に対して原因を求めてはいけません。社会を否定してはいけません。それは率直に言って時間の無駄です。そういう時は『世の中そんなもんだ』と悔しい気持ちをなんとかやり過ごして下さい」

殺せんせーの境遇を聞き、殺す決断ができない生徒たち。殺せんせーは彼らに「君たちはこの先の人生で、強大な社会の流れに邪魔をされて、望んだ結果が出せないことが必ずあります。その時、社会に対して原因を求めてはいけません。社会を否定してはいけません。それは率直に言って時間の無駄です。そういう時は『世の中そんなもんだ』と悔しい気持ちをなんとかやり過ごして下さい」とアドバイスを送る。その後には「やり過ごした後で考えるのです。社会の激流が自分を翻弄するならば、その中で自分はどうやって泳いでいくべきなのかを。やり方は学んだはずです。いつも正面から立ち向かわなくていい。避難して隠れてもいい。反則でなければ奇襲してもいい。常識はずれの武器を使ってもいい。やる気を持って焦らず腐らず試行錯誤を繰り返せば、いつか必ず素晴らしい結果がついてきます」と続けている。

「社会のせいにしてもどうにもならないこと」、「焦ったり腐ったりしてはいけないこと」、「試行錯誤が大切だということ」という人生にとって大事なことを教えてくれているのだ。

殺せんせー「…若き暗殺者達よ。今から1つの命を刈り取る君達は、きっと誰より命の価値を知っている。沢山学び、悩み、考えたはずだから。私の命に価値を与えてくれたのは君達だ。君達を育むことで、君達が私を育んでくれた。だから、どうか今、最高の殺意で収穫して欲しい。この28人の未来への糧になれたなら…死ぬほどうれしい事だから。幸あれ。旅立つ者から旅立つ者へ…命まるごとのエールを!!」

暗殺用に政府から送り込まれた刺客はE組生徒への被害も辞さない暴れっぷりだった。生徒を守りながらなんとかそれを蹴散らした殺せんせーだったが、満身創痍で倒れこむ。加えて、政府の策により、あと数十分で上空から殺せんせーを殺すレーザーが発射されてしまうのであった。どうせ死ぬのなら生徒達に殺されたいと殺せんせーは望み、殺せんせーが動けないというのはE組にとっても絶好の暗殺チャンスだった。
暗殺者といえど中学生。殺せんせーと築き上げた絆や思い出が、E組生徒達を悩ませた。大好きな先生を殺さなくてはならないのだ。
そしてやってきた絶好のチャンスにE組は「暗殺者と暗殺対象という関係こそが殺せんせーとの絆であり、誠意をもって殺すべき」と、すでに殺す覚悟は決まっていた。
殺される直前、最後にクラス全員の名前を呼んで出席をとりながら、心の中で殺せんせーが言ったセリフ。
文字通り自らの命を賭けて生徒達を育てる。そんな殺せんせーの最後の教育は、「殺される」ことで締められた。最後まで生徒達を想う心が分かる、掛け値なしの名言である。

殺せんせー「理不尽な事が世の中にあるのは当たり前。それを恨んだり諦めているヒマがあったら…楽しんで理不尽と戦おう」

殺せんせーに引導を渡した後、E組の生徒たちは世間から可哀想なものという扱いをされた。それに憤りを隠せない生徒たち。しかし渚たちは殺せんせーの「理不尽な事が世の中にあるのは当たり前。それを恨んだり諦めているヒマがあったら…楽しんで理不尽と戦おう」という言葉を思い出し、前を向く決意をする。

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