花の慶次の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『花の慶次』は、隆慶一郎作の歴史小説「一夢庵風流記」を原作に、原哲夫によって描かれた歴史マンガである。この時代きっての傾奇者である前田慶次が波乱万丈の戦国の世を駆け抜ける。
主人公・前田慶次をはじめとした個性的なキャラクターが多いこの作品には、人間味溢れ、味のある名言が数多く存在している。

友とはかくありたいものだな 運が昇れば人は友達面して寄ってくるものよ されど本当の友とは日頃疎遠でも難儀の時にこそひょっこり現れ救いの手を差しのべるものよ

徳川家康のセリフ。
かつて利休によって命を救われた侘助は関白秀吉の暗殺を企てたとして、その身を追われ慶次の元へと辿り着いた。キリシタンの教義で自決を禁じられている侘助は自分を殺してほしいと頼むが慶次はそれを拒否し、侘助を逃がすことを決めたのだった。侘助に女装をさせ、摩利支天が降臨したと喧伝し、信者が修行をしている山へと送ろうとするが、秀吉の家臣である前田玄以の追手がかかる。慶次が追手を食い止めるため殿をするべく槍を構えると、そこに無二の友である奥村助右衛門が助太刀として姿を表したのだった。窮地の時こそ損得を鑑みず手を差し伸べてくれる人物こそが本当の友であるという言葉である。

岩熊よ押し売りの口上あっぱれである!!奇染屋の染め物この水沢隆広切腹の折の敷物といたす

水沢隆広のセリフ。
朝鮮出兵のための前線基地にするべく厳しい鎮圧を行っていた秀吉。その煽りを受け病死した父に代わって国主を受け継いだまだ子どもと言える水沢隆広は秀吉に打ち首を命じられたのであった。南蛮風に染めた反物を欲しがっていたこの世での最後の願いとして水沢家家老である氏家監物が注文した反物を受け取りに店を訪れるが、門前払いを受ける。腹を切ろうするが、慶次の介入や主君である隆広の制止もありその場は収まったのである。そしてその日の夜、明日の打ち首を間近に控えた隆広の元に染物屋の店主である岩熊が訪れ、商人の意地として押し売りのため持参した南蛮風のマントを見せると、隆広は切腹時の敷物として使うと述べたのだった。かつて、友より贈られた敷物を切腹の際の敷物として使うことは友情に報いるという事であり、隆広の言葉は岩熊にとって金銭にも代えがたい最高の礼と言えるのである。

これより我ら修羅に入る!! 仏と会えば仏を斬り!! 鬼と会えば鬼を斬る!! 情を捨てよ!!ただ一駆けに敵城に攻め入れ!!

前田慶次のセリフ。
京から佐渡へと渡った慶次。佐渡では上杉軍と佐渡を土着とする本間軍が戦を繰り広げていた。友人の上杉家家臣である直江兼続暗殺の危機に慶次が加勢し、危機を脱したのだった。しかし、未だ危険の伴う城攻めであるからと状況が遅々として進まず、このことに業を煮やした慶次が状況を変えるために罪人として囚われていた荒くれ者や、年老いた百姓の兵を率いて決死隊を結成、大勢の敵が待ち構える敵城・河原田城攻略に向かうのだった。これは、「眼前に立ち塞がるものは、仏や鬼であってもすべて斬り捨て、倒れいく味方をも置き去りにしてただひたすらに敵の城を目指して走れ」という檄を飛ばす言葉である。

いいかキサマら 人間には触れちゃならん傷みがあるんだ!! 其処に触れたら後はもう生命のやり取りしか残らんのだ!!

真田幸村のセリフ。
加賀国から仲間であった加賀の忍び7人を殺害し、逐電(行方をくらまして逃げること)したとしてお尋ね者となっていた捨丸は加賀忍軍の男達に囲まれ私刑を受けていた。それを目撃した幸村は、自分には関係がないと一旦は無視をしようとしていた。しかし、元は加賀忍軍の棟梁である四井主馬の奴隷身分であった捨丸に対する人ではなく物として扱う男達の言動に、自分もまた父である真田昌幸の手によって様々な家をたらい回しにされ、家人に人質という名の使い勝手のいい道具、すなわち物として蔑まれていた事への苦しみを思い出した幸村は、拳を握り男達に振りかぶるのだった。

母上!! こ…これが…!! これが母親が息子に食わせる初めての料理かぁ~っ!?

伊達政宗のセリフ。
慶次と出会った事で豊臣側として北条攻めに参陣することを決意した政宗。そこに政宗の母・保春院が政宗の弟・小次郎を伊達家頭首とするため料理に毒を仕込み、暗殺を企てていた。しかし、それを見破った政宗は保春院を一喝、弟・小次郎を殺さねばならなくなったと告げたのだった。

人は日に米は三合畳は一畳あれば十分 そんなことより一献くれまいか?

前田慶次のセリフ。
北条攻めが終わり、新しく知己を得た伊達政宗、黒田家に仕える後藤又兵衛らと共に温泉に使っているとそこに老人が一人現れる。それは天下人である関白・豊臣秀吉だった。真田幸村の初陣の手助けや、伊達家を参陣に導いたことなどを知っていた秀吉は慶次に労いの言葉をかけると、百万石で自分に仕えよと誘うも袖にされてしまう。秀吉は慶次の杯に酒を注ぎ「百万石の酒だ」と笑うのだった。

前田慶次は死に申した

前田慶次のセリフ。
莫逆の友・直江兼続のため、上杉陣営に与し、徳川陣営と戦った。関ヶ原の合戦が終わると慶次は上杉の使者として、新たな天下人・徳川家康と対面、自らの髷を切り落とし剃髪したことで上杉家の助命に成功した。その後、上杉家を退転した慶次のもとには諸大名からの勧誘が相次いでやってきていたが全てに対し、諸大名が欲している前田慶次という人間は死んだと言い放ち、拒否を示していた。慶次は兼続が誘いに訪れるのを待っていたのである。

だがそれがいい!!

佐々成正の「わが首ひとつで一国一城の主なれたものを 慶次…意地を通すのは不便なものよな。」という言葉に次いで慶次が言ったセリフ。

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