メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ

メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ

『メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ』は、コナミコンピュータエンタテインメントジャパンが開発したステルスゲーム『メタルギアシリーズ』の4作品目である。前作『メタルギアソリッド』で起きたシャドー・モセス島事件の後の世界を描いている。「ミーム(文化的遺伝子)」をテーマとした作品で、インターネット社会における問題を予見したような展開がみられることが特徴的。次々と明らかになる事実により任務の目的が揺らぎ、プレイヤーを疑心暗鬼にさせる物語が話題を呼んだ。

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メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティのレビュー・評価・感想

メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ
10

映画のような良質なシナリオをゲームに求めている人にオススメ!

私は本作がメタルギアシリーズ初プレイでした。
メタルギアといえば、もはや一大シリーズとして有名ですよね。私は、恥ずかしながら、それまでまったくやったことがなく、むしろ「いまさら入り込めるかなぁ……」というような、若干避けていたところもありました。ましてこちらは、メタルギアソリッドの2作目ですので、1作目もプレイしていない状態で楽しめるのか?という不安もありました。
しかし、前作のプレイ経験の有無はほとんど気になりませんでした。今作は2部構成になっているのですが、後半の本筋にあたる部分は、今作で初登場の新キャラクター・雷電が主人公になるので、シリーズ初プレイの方でもすんなり入っていけると思います。また、ちゃんと前作までの主人公・スネークや過去作のキャラクターなども出ているので、前作プレイ済みの方や、逆にほかの新しい作品を遊んだことがある人にとっても、シリーズファンならではの楽しみがあるのではないでしょうか。
ゲーム性に関しては、まず見つからないことを前提に進むというコンセプトが素晴らしいと思います。バレるかバレないかの緊張感はこの作品ならではでしょう。今のゲームと比較すると若干、操作に不自由なところはありましたが、慣れればそこまで気になりませんでした。
でも、このゲームの醍醐味はなんといっても、シナリオの巧さでしょう。潜入ミッションとしての緊張感を保ちつつ、やりとりをしている無線の向こう側や、途中で出会ったキャラクターたちのサブストーリーなど、「ただ潜入して任務を遂行する」だけではない魅力的で多彩なシナリオになっています。なによりもこの「話の面白さ」があるからこそ、シリーズ初プレイの方でも十分に楽しめる内容になっているんだと思います。
別に私はミニタリーや軍事にまったく興味がない人間で、それはいまでも変わらないのですが、この作品に関しては、ドラマの面白さ、そしてその奥にしっかりと根ざした哲学的なテーマがあり、映画を観終わったかのような感動がありました。食わず嫌いで避けていたのがもったいない、人に勧めたいと思える作品です。