コラソン／ドンキホーテ・ロシナンテ（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ

コラソン／ドンキホーテ・ロシナンテの概要

コラソン／ドンキホーテ・ロシナンテとは、世界政府公認の7人の海賊から構成される"王下七武海”の元メンバーであるドンキホーテ・ドフラミンゴの実弟。その正体は任務によりドフラミンゴ率いるドンキホーテ海賊団に潜入していた海軍本部所属の海兵。ドンキホーテ海賊団では"ハート軍"の最高幹部を務めていた。また「最悪の世代」と呼ばれる海賊の一人、トラファルガー・ローにとっての命の恩人であり、自由自在に人体改造を可能にする”オペオペの実”を与えた人物である。世界政府を作り上げた「20人の創造主」の末裔で、「世界貴族」とも呼ばれる”天竜人”としてマリージョアに生まれるが、父であるドンキホーテ・ホーミング聖が自らその地位を捨てたことにより、地上で暮らすこととなる。”天竜人”であることを理由に、地上では人間から迫害を受け、その出来事からドフラミンゴはホーミング聖を射殺。ロシナンテはドフラミンゴの”暴走”を止めるため、海兵となりドンキホーテ海賊団に潜入する。
ドンキホーテ海賊団ではコードネームである”コラソン”の名で呼ばれている。ドンキホーテ海賊団在籍時は、「口が利けない」、「子供嫌い」の人物として仲間達からは認識されていたが、実際には喋ることができ、子供達の海賊入りを阻止すべく潜入していたことが後に発覚する。”珀鉛病（はくえんびょう）”を患っていたトラファルガー・ローを救う為、ドンキホーテ海賊団から一時離脱し、ローと共に病院探しの旅に出る。

ローの出身地であるフレバンス王国では”珀鉛”という鉛の一種を使った食器や塗料、武器等の品々が有名で、その質の高さから世界中から買い手がつき、国の一大産業となっていた。しかし、その正体は取り扱えば人体を蝕んていく”毒”であり、国の地質調査によって「世界政府」は既にその正体を知りながら、巨万の富を得るためにその事実を隠し、フレバンスの国民達に珀鉛を掘り続けさせていた。”毒”自体は微量なものであるが、珀鉛を掘り鉛が体内に溜まり続けた場合、その人物から生まれた子供の寿命は短くなってしまい、代々寿命が縮むといった症状に見舞われる。代々寿命が短くなることから、ローの世代では既に大人になる前に死亡してしまい、ローは10歳の時点で既に余命3年であった。症状としては、肌や髪が白くなり、全身の痛みと共にやがて死に至る。”いかなる医者でも止められなかった”と語られているが、ローはオペオペの実の力により自力で治療し完治させる。しかしロシナンテはローのために”オペオペの実”を獲得する中でドフラミンゴに海兵であることがばれ、命を落とした。

ロシナンテも不思議な能力が身につく悪魔の実”ナギナギの実”を食しており、周囲で発生するあらゆる音を遮断する能力を持つ”無音人間”である。

コラソン／ドンキホーテ・ロシナンテのプロフィール・人物像

コードネーム：”コラソン”
悪魔の実：ナギナギの実
性別：男
年齢：26歳（享年）
身長：435cm（SBSでは293cm）
誕生日：7月15日
星座：かに座
出身：聖地マリージョア
家族構成：天竜人の父・ホーミング、母、兄・ドフラミンゴ
肩書き：海軍本部中佐
マリンコード：01746
所属：世界貴族→海軍本部→ドンキホーテ海賊団（潜入任務）
血液型：S型
好きな食べ物：レタス、キャベツ、うめぼし
嫌いな食べ物：パン、ピザ
一人称：おれ
笑い方：ハハ…！！
CV：山寺宏一、広橋涼（幼少期）

ドンキホーテ・ロシナンテは金髪にフードを被り、顔にはピエロのようなメイクを施した姿が特徴的なキャラクター。コラソンに因んだハート柄のシャツ（コラソンとはスペイン語でハート、心臓を意味する）に赤いフード、黒い羽根のコートを羽織りいつもタバコをふかしている。
「2代目コラソン」を襲名し、仲間内では”コラソン”のコードネームで呼ばれているが、ロシナンテに心を許したローからは「コラさん」と呼ばれている。ドンキホーテ海賊団では、過去にショックなことがありその影響で口が利けないため筆談で会話している。しかしそれはドフラミンゴの勘違いで実は普通に喋ることが出来る。

子供嫌いで冷徹な男を装っており子供を殴ったり窓から投げ飛ばしたりしているが、冷たく当たるのは兄のようになってほしくないという思いからだった。作品登場時はクールな印象のロシナンテだが、トラファルガー・ローの不遇な過去に涙を流す優しい男である。それだけではなく、あらゆる病院から治療を拒絶され暗くなるローを、笑わせようとする場面もあるお茶目さも持ち合わせている。「オペオペの実」を奪う際に負傷し自分とローの別れを悟った時、いつかローに思い出してもらう自分は笑顔の方がいいと、ロシナンテは血だらけの顔で無理に笑った。その笑顔にはロシナンテのローへの優しさや気配りと同時に、ローを笑わせようとする茶目っ気が表れており、痛々しくもローの記憶には深く刻まれることとなる。

またタバコをふかしている時に自分のコートを燃やしてしまったり、何もないところで転んだりドジな一面もある。自称ドジッ子。ローに実は喋れることや「ナギナギの実」の能力者であることを明かした時も、ドジを踏んでいたことも嘘なのかとローに問い詰められるが、「ドジは昔からだ 治らない おれはドジッ子なんだ」と言っている。

ドフラミンゴとは真逆の性格で、”天竜人”としての地位を捨てたことにより悲惨な出来事に巻き込まれた過去がありながらも、決して両親を恨むことはなかった。ロシナンテはドフラミンゴを「心優しい父と母から…なぜあんなバケモノが生まれたのかわからない」と評している。

コラソン／ドンキホーテ・ロシナンテの能力

悪魔の実：ナギナギの実

ロシナンテは「ナギナギの実」の能力者、無音人間である。「ナギナギの実」は超人系悪魔の実の一つで、自分から出る音や周りの音を消すことが出来る能力。ロシナンテのこの能力はトラファルガー・ローの回想シーンで明らかになっている。兄・ドフラミンゴには能力のことは言わずドンキホーテ海賊団の幹部のひとりとして潜入していた。ロシナンテの能力は、戦闘の場において直接有利にはたらくものではないが、暗殺や諜報に向いた能力である。実際に「オペオペの実」を奪うときに爆発音や侵入する際の物音を消すことで隠密行動を可能にし、「オペオペの実」を手に入れていた。

コラソン／ドンキホーテ・ロシナンテの必殺技

防音壁”サイレント”

空間に壁を張り、見えない”防音壁”を作り出す技。外部の音は聞こえなくなり、外部からも壁内部の音は聞こえない。ロシナンテの「サイレント」の呼称と共に指を弾くことで発動する。

凪（カーム）

自分から出る音を全て消す能力。他人に使うことも可能。

トラファルガー・ローをドフラミンゴから逃がすときにこの技をトラファルガー・ローにかけ、誰にも気づかれずに彼は逃げることが出来た。

コラソン／ドンキホーテ・ロシナンテの来歴・活躍

幼少期（聖地マリージョアから地上へ移住）

800年前に世界政府を作った王たちの末裔「天竜人」の家系に生まれる。父であるドンキホーテ・ホーミング聖は、33年前のある日、自ら”神”とされる天竜人の地位を捨て”人間”として生きていくことを決意する。周囲の天竜人から「正気か！！？ホーミング聖っ！！神の地位を捨て人間に成り下がろうというのか！！」といった声が上がる中、「人間ですよ、昔から」と答えるホーミング聖。その思想はさらに他の天竜人達の反感を買うことになり、”裏切り者”としてドンキホーテ一家は見離されてしまう。
天竜人の証明チップが回収されたドンキホーテ一家は、不自由のない住まいと財産を与えられ、北の果てにある世界政府の非加盟国へ移住することに。父、母、そして兄・ドフラミンゴとロシナンテの一家4人で慎ましく暮らすはずであったが、その理想は早々に打ち砕かれてしまう。
”天竜人”として育ったドフラミンゴは、周囲の”人間”が自らを敬い、崇めようとしないことに疑問を抱きある時「なぜひれふさねェ！！！きさまら無礼だぞおれの前を横ぎったな！？誰か銃（ピストル）を持て！！！おれをだれだと思ってるんだ！！！」と激昂する。
それにより”天竜人”の血筋であることが発覚してしまい、奴隷にされていた者や「天竜人の前を横切った」という理由で我が子を射殺された者など、天竜人に対し恨みを持った人間達はドンキホーテ一家を標的とし復讐を始める。家を燃やされ命からがら復讐の手から逃れた一家は、海岸沿いの朽ち果てた小屋に辿り着く。こうなることを予測していなかったホーミング聖は電伝虫で天竜人に連絡を取り、「私が甘かったんだ…！！妻と子供達だけでいい、マリージョアへ帰らせてくれないか」と懇願する。しかし、”裏切り者”として見離されてしまった天竜人からは「キミが選んだ人生だえ、捨てたものは戻らない。もう二度とかけて来るな、人間の分際で」と断絶される。
さらに劣悪な生活環境から母は病に侵されほどなくして命を落としてしまう。その後も復讐の手から逃げ惑う一家3人であったが、遂に人間達に捕まり吊し上げられ磔にされてしまうのであった。命だけは助かるも、ドフラミンゴの怒りは頂点に達し、天竜人の地位を自ら破棄した父への恨みから、「お前の首で……！！聖地へ戻る」と言いホーミング聖を射殺。ロシナンテは失踪し、兄弟は14年の間離別することとなる。

”ドンキホーテ海賊団”潜入調査（ローとの出会い）