うしおととら(うしとら)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

藤田和日郎により週刊少年サンデーで(1990年6号~1996年45号)連載された漫画・アニメ作品。寺の息子である「蒼月潮(あおつきうしお)」が500年前から獣の槍で封印されていた妖怪「とら」の封印を解いてしまう。うしおはとらを警戒して世に放たないために、とらはうしおを食べるスキを狙うためにと奇妙な共同生活?そしてこの奇妙なコンビによる壮絶な闘いが始まる。

シャガクシャ(しゃがくしゃ) CV:小山力也

約2500年前の古代インドの英雄。
この世に生を受けてすぐに白面の者が実体化するための依り代にされ、その際村に流星が落ち彼以外全滅してしまったため「呪われた子」として忌み嫌われ迫害を受けて育つ。全てを憎み、そしてその憎しみを糧に圧倒的な強さを持つシャガクシャは国の将軍にまで上り詰めた。
彼の過去を知らない者からは英雄とまで称えられたが、逆に彼の心はこれまでの自分への迫害から一転、掌を返したような人々の態度にさらに憎悪の念を強くするのであった。
そんな折、少年従者ラーマとその姉に出会う。彼らとの触れ合いはシャガクシャに生まれて初めての安らぎを与えてくれた。しかし、敵国の攻撃により2人とも失ってしまう。そしてその怒りと憎しみを喰らい、遂には彼の身体から白面の者が実体化してしまう。
白面の者と同化していた影響から不死の身体となっていたシャガクシャは、その後数百年に渡り白面の者を追うこととなる。
そして中国の霊山に封印されていた獣の槍の最初の使い手となり、槍に魂を吸い取られて妖怪字伏(とら)に変貌する。

ギリョウ(ぎりょう)CV:宮野真守

かつて国の王に認められていた鍛冶屋であったが親族の裏切りにより一介の鍛冶屋になった一家の長男。
王は白面の者に対する恐怖から国中の鍛冶屋に白面の者をうち滅ぼせる最強の武器を作るよう指令を出す。返り咲きを狙う鍛冶師の父。
またギリョウも父と同じ鍛冶師として強い真剣を作る技術を学ぶため諸国を回っていたが、その中で禁じ手とも言える外法の知識も得ていた。

その後、父と母を白面の者に殺されたギリョウは禁じ手の方法をうしおに語る。その方法とは溶鉱炉に人身御供をするというものだったが、その話を妹ギエメイに聞かれてしまう。必死に止めるギリョウとうしおであったがギエメイは自ら人身御供として溶鉱炉に飛び込んでしまう。
父と母を殺され、妹までも失ったことで白面の者に対する深い憎しみを込めて槍を打ち続けるうちに彼の身体は槍の柄の部分に同化していった。そうして完成した槍が獣の槍である。
物語の中でうしおの心の中に登場する彼の姿は怒り狂い血の涙を流しながら人外の形相で槍を打つ。

ジエメイ(じえめい)CV:花澤香菜

自ら獣の槍を完成させるために人身御供として溶鉱炉に飛び込んだギリョウの妹。その後、霊体となり白面の者を追い続ける。
800年前には白拍子の「ゆき」として生まれ変わり白面の者と闘う。そして闘いの後には白面の者を封印するために初代お役目様となる。
2代目お役目様、日崎御角(ひざきみかど)に引き継いだ後は再び霊体となる。

日崎御角(ひざきみかど)CV:折笠富美子、さとうあい(晩年)

ゆきの代から400年後の子孫。貧しい百姓娘であったが2代目お役目様として白面の者を封印する結界を張ることを、夫と子供を残しながらも決意する。
そしておよそ100年前に日崎須磨子(蒼月須磨子)にその任を引き継いだ後は光覇明宗で指導者的な役割を担うようになる。
「くらぎ」が光覇明宗の総本山を襲撃した時に、結界を張って撃退し、自らも力尽きてしまう。
うしおの腕の中で息を引き取る際に「みんな…仲良うせんとあかんよ」と人間にとっても妖にとっても非常に重要になってくる言葉を残している。

日崎須磨子(ひざきすまこ)蒼月須磨子(あおつきすまこ)CV:坂本真綾

うしおの母であり、3代目お役目様。日崎御角の子孫である。
江戸時代に生まれた日崎須磨子は今より100年程前に日崎御角からお役目様の任を引き継いで以来、現在もなお結界を張り続けている。
未婚のままお役目様になった須磨子であったが、ある時、自分が殿方と結ばれ、「潮(うしお)」と名付けられ生まれてきた子が獣の槍を振るう夢を見る。それを聞いたジエメイは運命を感じ2年だけ須磨子のお役目様の任を解き、俗世へ戻した。
その時に蒼月紫暮(あおつきしぐれ)と出会い結ばれ、うしおが誕生する。そうして2年の時が過ぎお役目様の任に戻っている。
白面の者との最終決戦では4代目お役目様として覚醒した真由子とともに結界の中心として大きな役割を果たす。

秋葉 流(あきば ながれ)CV:細谷佳正

錫杖と独鈷(どっこ)を武器とする獣の槍伝承者候補の一人。
得意な戦術は独鈷を使った結界術。また相手の裏をかいた頭脳戦もかなりの腕前。
獣の槍伝承候補者でありながら白面の者や獣の槍よりも、うしおやとらに興味を持つ。
うしおからは「兄ちゃん」と慕われ、良き兄貴分として何かと力を貸してくれた。
しかしうしおのことが眩しすぎた流は、最終決戦のときに白面の者側に寝返り、とらとの闘いの末命を落とした。

鏢(ひょう)CV:浪川大輔

符の力で妖怪を退治する符咒士。本名を捨て、字名の「鏢」と名乗っている。
彼の右目は「浄眼」と言い、ありとあらゆるまやかしを見破り、普通は見ることの出来ない妖怪の姿を見ることも出来る。さらに相手に暗示をかける力も持っている。

元々は中国に住むいわゆる「良き夫、良き父親」であったが、15年前のある時にとらに姿が酷似した妖に妻子共に食い殺されてしまい、復讐を決意するのであった。一度はとらを仇と間違えて闘ってしまうがギリギリのところで誤解は解ける。
その後、「時逆と時順(時間を自由に行き来する妖)」により本当の仇が紅蓮という妖であることを知った鏢は、白面の者との最終決戦のときにようやくその想いを果たすことに成功した。しかし自身も深手を負い、命を落とすこととなる。
うしおと酒を酌み交わす約束は叶わなかったが、紅蓮に妻子を殺害されて以来帰れていなかった「我が家」にようやく帰ることができた。

紅煉(ぐれん)CV:若本規夫

その残忍な性格を買われ白面の者側についた字伏。鏢の妻子の仇である。他の字伏と異なり漆黒の身体が特徴。
獣の槍と同等の硬度を持つ霊刀を白面の者より譲り受け、それを顔に仕込んでいる。
またとらと同様に雷と炎を操るがその威力はとらのそれを上回る威力を持つ。さらには自分の分身「黒炎」を限界無く生み出すことができるため、集団による攻撃も得意とする。
白面の者との最終決戦で鏢との闘いの末打ち倒される。

7akawasima-02
7akawasima-02
@7akawasima-02

Related Articles関連記事

うしおととら(うしとら)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

うしおととら(うしとら)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

伝説的妖怪物漫画の金字塔「うしおととら」。1990年から6年間、週間少年サンデーで連載された漫画である。この漫画の魅力は、主人公うしおととら、作中で増えていく仲間たち、そして一部の敵達に至るまで丁寧な心情で描かれた物語だろう。その数だけ彼らの物語が生まれ、そして数多くの名台詞を生み出していった。三度の賞を得た本作の真骨頂は、最終話に至るまで、一気にうしおととらの旅を最後まで回収しきったこと。そんな「うしおととら」の旅の証と、魂の込められた名言達を追いかけていく。

Read Article

からくりサーカス(Karakuri Circus)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

からくりサーカス(Karakuri Circus)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『からくりサーカス』とは、藤田和日郎によって小学館『週刊少年サンデー』にて1997年~2006年にかけて連載されたアクション漫画。人間と自動人形(オートマータ)、そして懸糸傀儡(マリオネット)を操る人形破壊者「しろがね」の間に巻き起こる戦いを描いた物語。同時に才賀勝という少年が成長していく姿も描いており、敵との攻防だけではなく、様々な人間模様が同時並行的に進んでいる作品である。

Read Article

待受にすると運気があがる?歩くパワースポット「湘南乃風」SHOCK EYE

待受にすると運気があがる?歩くパワースポット「湘南乃風」SHOCK EYE

レゲエグループ「湘南乃風」のメンバーであるSHOCK EYEは、占いタレントのゲッターズ飯田に「歩くパワースポット」と呼ばれたほどの運気を持っているという。スマホの待ち受けにするだけで運気が上昇するという逸話があるほどだ。ここではSHOCK EYEを待ち受けにして運気が上がったという声をまとめた。

Read Article

【R.Y.U.S.E.I.】カラオケで盛り上がる!男性向けオススメ曲ランキングTOP30【湘南乃風 など】

【R.Y.U.S.E.I.】カラオケで盛り上がる!男性向けオススメ曲ランキングTOP30【湘南乃風 など】

カラオケで盛り上がる曲、テンションが上がる曲、みんなが知っている曲を集めました。もし迷ったら、この曲から選んでみてくださいね! 三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEのR.Y.U.S.E.I.や、湘南乃風の睡蓮花など男性が歌ったら盛り上がること間違いない曲だらけなので最後までご覧ください!

Read Article

目次 - Contents