雛森桃(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ
雛森桃(ひなもりもも)とは、『BLEACH』に登場するキャラクターである。『BLEACH』は『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載されていた漫画で、作者は久保帯人である。単行本は全74巻。尸魂界の護廷十三隊五番隊副隊長を務める死神の少女。小柄で幼い外見だが、戦闘能力は高く、副隊長に抜擢されるほどの実力者だ。西流魂街第一地区「潤林安」の出身で、同じ地区で暮らしていた十番隊隊長である日番谷冬獅郎(ひつがやとうしろう)とは幼馴染。性格は、感情豊かで素直。誰にでも礼儀正しく優しい心の持ち主である。
主人公である黒崎一護(くろさきいちご)達が、尸魂界に連れ去られたルキアの救出のために、尸魂界に入り込み、瀞霊廷に乗り込んで来た。その侵入を告げる警報が瀞霊廷に鳴り響く。侵入者により瀞霊廷内が混乱をきたす中、雛森は最近様子のおかしい愛染に気を取られていた。ある夜愛染の元を訪れた雛森は、愛染に何かあったのか聞くが何度聞いても愛染は何も答えない。愛染はいつも通り柔らかく穏やかな調子で雛森に語り掛けた。
愛染との会話により少し不安が和らいだ雛森であったが、その翌日、愛染が何者かによって殺害されており、その現場に遭遇する。泣き叫ぶ雛森。その現場にふらりと現れたのは三番隊隊長である市丸ギン(いちまるぎん)。実は、雛森は愛染の様子がおかしいと共に、愛染とよく行動を共にし、不穏な気配を感じさせていた市丸に不信感を抱いていたのだ。混乱を極めた雛森は、一番怪しい人物である市丸を犯人と決めつけ、斬りかかる。しかし、その刃を阻止したのは三番隊副隊長である吉良だった。始解をするほどの大きな戦闘の末、日番谷が現れ、両者を止めに入り戦いは終わった。雛森は抑えられ、隊員同士で争いをした罰により牢に入れられることとなる。
牢に入れられた雛森。その雛森の元に愛染の最後の手紙が届けられた。その手紙を一読した雛森は、監禁されていた牢を抜け出し、とある人物の元へ向かう。その頃、黒幕は市丸だと考えた日番谷は、雛森を護る為にも市丸の元へ向かい対峙する。そこに雛森が現れ、あろうことか日番谷に、「愛染隊長の…仇よ」と言い刃を向けたのである。なんと、手紙には全ての忌まわしい元凶で、自分を殺したのは日番谷であると記されていたのだ。そして、自分の敵討ちを「五番隊隊長として、一人の男として願う」と記されていたのだ。愛染に恋慕を抱いていた雛森。手紙の内容を鵜吞みにして、大切な幼馴染である日番谷に刃を向けるほど激昂し、混乱ていた。誤解を解こうとする日番谷だが混乱する雛森には言葉が通じない。戦闘の最中、日番谷に刃を向けながらも雛森は、大切な上司からの最後の言葉と大切な幼馴染の命を狙うこと。大切な二つの存在の間で板挟みになり葛藤していた。戦闘中、心の折れかかった雛森は涙を流しながら「あたし、もう…どうしたらいいかわかんないよ、シロちゃん。」と日番谷に向かって本音を零す。この戦闘の中で市丸が雛森を利用したことを知り、日番谷の怒りは爆発する。
その後、各地で戦闘が繰り広げられる最中、もはや誰を信じてよいか分からなくなった雛森の元に、死んだはずの愛染が姿を現す。唖然としながらも愛染に近づき、愛染が生きていることを確認しようと愛染の胸に身を寄せる。愛染の体温、香りを感じ喜びと安堵により涙を流す雛森。だが、その瞬間愛染は無情にも雛森の胸を刃で貫いた。すべての元凶は日番谷ではなく、愛染だったのである。雛森が霊術院にいたことから使える駒だと目をつけ、そばに置き、今日まで騙し利用したのだ。雛森は、この時まだ愛染の裏切りを完全に理解したわけではなかったであろうが、この事件以来表情が暗い場面が多いところを見るに、傷が回復してから真実を知らされた際には大いにショックを受けたことと思われる。
空座町篇
仮面を外し死神の力を手に入れた虚「破面」(あらんかる)。その中でも最上位の強さを手に入れた10人の破面「十刃」(エスパーダ)を率いた愛染達と黒崎の住む空座町での決戦が行われた。空座町は、時代によって移り変わる重霊地であり、王健の創造を目論む愛染が目を付け、消滅させられようとしていた。死神たちはその目論見を阻止する為、そして愛染を倒すために、死闘を繰り広げることとなる。雛森は、窮地に立たされていた松本の元に加勢する。鬼道を駆使し、敵に気づかれないように松本に近づき、救出。そして、飛梅と術をいくつも掛け合わせた独自の鬼道を使い、強力な攻撃を加える。その鬼道の使い方は松本が驚くほどの高度なものであった。雛森の活躍により勝機が見え始めた矢先、敵の奥の手であるアヨンという合成獣が現れ、雛森はアヨンの攻撃をまともに受けてしまい重傷の身となる。その後、他の隊員の治療により命を取り留める。しかし、その後、愛染の斬魄刀「鏡花水月」の能力により、雛森を敵と認識した死神たちは攻撃を仕掛け、最後には日番谷が雛森の胸を一突きにしてしまう。「鏡花水月」の能力は、相手の五感を支配し、催眠をかけること。そして、その発動条件は、相手の目の前で解放の瞬間を見せることである。それを見た者は「鏡花水月」を解放するたびに完全催眠にかかってしまうのだ。護廷十三隊の者の多くは「鏡花水月」の解放の瞬間を目撃している為、催眠にかけられたと知らず、愛染に攻撃を仕掛けたつもりが、その相手は雛森であったという残酷な同士討ちをさせられたのである。
これにより、雛森はまたも重傷を負ってしまう。最後まで愛染にいいように駒として扱われ、味方同士の相打ちをさせられてしまった痛々しいシーンである。これだけの重傷を負った雛森だが、決戦後の描写により、命を取り留め回復していることが分かる。
千年血戦篇
千年血戦篇は、滅却師(クインシー)の集団「見えざる帝国」(ヴァンデライヒ)と死神との最終決戦を描いた話である。愛染の抜けた隊長の座には、元五番隊隊長であった平子真子(ひらこしんじ)が就任しており、その下に雛森はついていた。平子とは、愛染の時のように依存した関係ではなく、お互いに言いたいことを言いあえるような良い関係を築いていた。この頃には、雛森も愛染のことは吹っ切れており、本来の感情豊かな朗らかな表情が戻っている。血戦の最中では、サポート役として平子と共に行動をしている。見えざる帝国の精鋭部隊である星十字騎士団(シュテルンリッター)の隊員バンビエッタと対峙することになった際、飛梅で攻撃を仕掛ける雛森。しかし、バンビエッタの霊子を打ち込んだ物質を爆弾に変質させるという攻撃力の高い能力の前では飛梅の攻撃が通用しなかった。共闘していた七番隊隊長の駒村左陣(こまむらさじん)に戦力差を諭され、援護に至らなかった。その後、負傷した平子を治療し、二番隊副隊長大前田希千代(おおまえだまれちよ)と八番隊隊長京楽春水(きょうらくしゅんすい)らと合流し、霊王宮に突入する。霊王宮突入後、護廷十三隊の隊長格を圧倒するほどの力を有した、星十字騎士団のリジェ・バロによる、副隊長を中心に狙った攻撃から逃れていた雛森。六番隊隊長である朽木白哉(くちきびゃくや)と平子達生き残った隊員に加え、虚の力を有する死神の集団「仮面の軍勢」(ヴァイザード)の全員で、星十字騎士団に所属しユーハバッハの親衛隊の一人であるジェラルド・ヴァルキリーと対戦する。しかし、ジェラルドの傷を負うごとに巨大化し、再生能力も向上する「奇跡(ザ・ミラクル)」という能力により、劣勢を強いられた雛森達。雛森は、負傷した平子を支え戦線を離脱した。
雛森桃の関連人物・キャラクター
日番谷冬獅郎(ひつがやとうしろう)
cv.朴璐美
日番谷冬獅郎は、護廷十三隊十番隊隊長である。若くして隊長となった類まれなる才能を持つ天才。雛森とは、流魂街で暮らしていた頃同じ地区に暮らしており、幼馴染の関係にあった。霊術院や護廷十三隊には雛森の後を追いかける形で入るが、持って生まれた才能と努力により隊長の座に上り詰めた。見た目は小柄な少年だが、性格は冷静で大人びている。だが、自身の身長を気にしており、身長に関する話題には過剰に反応する。雛森のことは大切な存在と思っており、その為、雛森を傷つけた市丸や愛染に激しい憎悪を抱いている。斬魄刀は「氷輪丸」(ひょうりんまる)。氷雪系の能力で、氷を出し、相手や周囲を凍らせることが出来る。また、卍解の際は、背に翼が生えて自在に飛ぶことが出来る。
阿散井恋次(あばらいれんじ)
cv.伊藤健太郎、木内レイコ(幼少期)
阿散井恋次は、護廷十三隊六番隊副隊長である。霊術院時代では、雛森と吉良と同じクラスの同期。剣術のセンスがあり、肉弾戦を好み、戦闘に長けた隊員の集まる十一番隊に所属していた時期もあった。性格は粗野で、好戦的。だが、情に厚く仲間思いな一面がある。ルキアとは流魂街時代からの友人で、常に気にかけている。斬魄刀は「蛇尾丸」(ざびまる)。刀身が分割されてワイヤーでつながれている蛇腹剣のような形をしている。刀身を伸ばして遠距離攻撃も可能である。
吉良イヅル(きらいづる)
cv.櫻井孝宏
吉良イヅルは、護廷十三隊三番隊副隊長である。雛森と阿散井とは霊術院時代の同じクラスで同期である。雛森には好意を抱いていた様子。性格は根暗でおとなしく、気弱な部分が目立つ。その性質を表すかのような斬魄刀が「詫助」(わびすけ)である。刃先が内に向くように曲がった変わった刀身をしている。だがその使い道は、その曲がった部分に相手の首をひっかけ、首を落とすためのものである。侘助の能力は斬撃を与えるごとに、相手の斬撃をくらった部分が二倍、三倍と重くなっていくというものである。攻撃をくらうごとに重くなる身体に、次第に相手は立ち上がれなくなり、首を垂れる。まるでその姿は斬首を待つ罪人のようだと吉良は語る。
愛染総右介(あいぜんそうすけ)
cv.速水奨
愛染惣右介は、護廷十三隊元五番隊隊長であり、尸魂界を裏切った反逆者である。五番隊に所属していたころは、真面目で穏やかな性格故に人望が厚かった。しかし、それも皆をだますための演技に過ぎなかった。本性は冷酷で、自分を慕っていた部下も駒としてあっさりと切り捨てることも容易に出来る。戦闘能力はずば抜けて高く、護廷十三隊と黒崎が一丸となって戦ってようやく勝利することが出来たが、一人でそれだけの実力者を複数同時に相手にできるほどの力を有している。
平子真子(ひらこしんじ)
cv.小野坂昌也
仮面の軍勢(ヴァイザード)という虚の力が発現した死神の集団の内の一人。関西弁で飄々とした口調で話すつかみどころのない性格。だが、その実仲間思いで、仲間が傷つけられた際は激昂するほど熱い情を持ち合わせている。愛染との決着後は、護廷十三隊五番隊隊長を務めている。
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銀城空吾(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ
銀城空吾とは、『BLEACH』に登場する完現術者(フルブリンガー)の集まりである「XCUTION」のリーダーで、死神の力を失った一護の前に現れて完現術(フルブリング)を身に着けさせる。一護の前に代行証を得ていた初代・死神代行で、一度は死神と協力関係を結んだが代行証を捨てて姿をくらまし、仲間を集めて復讐の機会をうかがっていた。一護が身に着けた完現術を奪い、護廷十三隊に挑もうとするが、死神の力を取り戻した一護に敗れて死亡し、魂は尸魂界へ送られた。千年血戦篇では月島と共に一護に手を貸している。
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雀部長次郎忠息(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ
雀部長次郎忠息(ささきべちょうじろうただおき)とは、『BLEACH』に登場する護廷十三隊の一番隊副隊長で、天候を操る強力な卍解を持ち、何度となく隊長への昇進を打診されても頑なに断り続け、一番隊隊長山本元柳斎重國(やまもとげんりゅうさいしげくに)を支えるために副隊長でありつづけた忠義の男だ。無口な性格で、作中での会話シーンは少ない。滅却師の軍団「見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)」が尸魂界に宣戦布告した際、卍解を奪われて殺害される。
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日番谷冬獅郎(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ
日番谷冬獅郎(ひつがや とうしろう)とは週刊少年ジャンプで連載していた『BLEACH』の登場人物で、護廷十三隊の十番隊隊長。史上最年少で隊長の座に就いた天才で、氷雪系最強の斬魄刀「氷輪丸」の所持者。女性死神からの人気も高く、元々の実力は高いもののそれに驕らず、鍛錬に励む努力家。 少年のような見た目で銀髪の翡翠眼が特徴的。主人公、死神代行の黒崎一護(くろさき いちご)からは「冬獅郎」と呼ばれ、なぜか慕われているが、本人は必ず「日番谷隊長だ」と頑なに訂正している。
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目次 - Contents
- 雛森桃のプロフィール・人物像
- 雛森桃の能力
- 斬魄刀:飛梅(とびうめ)
- 鬼道
- 縛道の三十七 吊星(ばくどうのさんじゅうしち つりぼし)
- 縛道の三十九 円閘扇(ばくどうのさんじゅうきゅう えんこうせん)
- 雛森桃の来歴・活躍
- 流魂街時代
- 霊術院時代
- 尸魂界篇
- 空座町篇
- 千年血戦篇
- 雛森桃の関連人物・キャラクター
- 日番谷冬獅郎(ひつがやとうしろう)
- 阿散井恋次(あばらいれんじ)
- 吉良イヅル(きらいづる)
- 愛染総右介(あいぜんそうすけ)
- 平子真子(ひらこしんじ)
- 雛森桃の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「…愛染隊長の……仇よ」
- 「…あたし、もう…どうしたらいいかわかんないよ…シロちゃん…」
- 雛森桃の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 愛染のことが吹っ切れる前の雛森桃