【※ネタバレ注意!!】 ノラガミ12巻の内容まとめ①
漫画「ノラガミ」の大まかな流れと感想を1話ずつまとめています。今回は第44話『斬り+結ぶ』についてです。父様と夜トの修羅場!?・雪音VS螭(みずち)など、アニメ「ノラガミARAGOTO」以降に関する内容が含まれていますので、未読の方はネタバレ要注意です。
12巻収録話について
第44話 斬り+結ぶ
第45話 触れにし経ること
第46話 わらわあそび
第47話 禁忌
※ 「(括弧)」や”(クォーテーション)”内の文章はノラガミ10巻からの引用となります。
第44話 斬り+結ぶ
「神の秘め事ってなんですか…?」
天神の神社に来た老婆が真喩の娘である事に気づいたひよりは、
その事実を何故真喩に教えてあげないのかと梅雨に質問すると同時に、
”神の秘め事”について探ろうとしていました。が、梅雨は口を割ろうとしません。
梅雨「神器らに生前の記憶はないのだ それで良いではないか…!」
ひより「――夜トも天神様も、真喩さんの事情をご存知のようでした…
そう、雪音くんの時だって…」
雪音を神器にした直後の夜トが涙を流していたのを思い出すひより。
「神様は神器の過去をご存知なんですね…?」
言葉を濁していた梅雨ですが、ひよりのまっすぐな視線に何とも言えない表情になります。
神器の過去。生前の記憶。それが”神の秘め事”でした。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
一方、妖退治を終えた夜トと雪音は談笑していました。
夜トは ふと目線を足元に落とします。
"こいつが生きてたら影法師も もっと
長かったろうな…"
自分と雪音の並んだ影を見て、そんな事を思う夜ト。
”いや もし雪音がオレよりデカかったら主としての威厳が…”
とも考えつつ小福邸への帰路に就きますが、次の瞬間 表情が強ばります。
「…夜ぁ卜」
すれ違い様の”青年”の口から発せられた夜卜(やぼく)の名前に、思わず固まってしまう夜ト。
自分を夜卜(やぼく)と呼ぶ者は数える程しかいない…。螭(みずち)と、あと”もう一人”。
雪音「ん? 夜ト…顔真っ青だぞ?」
若干心配そうな表情を浮かべる雪音には、青年の声が聞こえなかった様です。
夜ト「あ…いや、な なんか腹いてぇから」
雪音「…はあ?」
うまく言い訳できない夜トは、雪音をこの場から遠ざける為「先に帰れ!!」と声を荒げます。
雪音は拗ねてしまい、ひとり帰って行きました。
その様子を死角から見ていた青年は、嘲笑して夜トに声をかけます。
「夜卜(やぼく) ちょっと付き合え」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
青年に連れられ、とあるマンションの一室にやって来た夜ト。
青年「上がれよー まだ父さん帰ってきてないし
あ、父さんって藤崎浩人の父親の方な?」
夜トを夜卜(やぼく)と呼んだ青年は、藤崎という名の父様でした。
どうやら今ハマっているゲームクリアのサポートに夜トを呼び寄せたようです。
「螭は(サポートを)やってくれないんだ」という藤崎の言葉に返事をするでもなく、
黙ってゲームをこなす夜トでしたが…
夜ト「…それ 恵比寿の言の葉…!?」
藤崎「夜ぁ卜、こっち(ゲーム)集中。考えすぎはよくないぞ」
粗末に扱われている言の葉をジッと見やっている夜トに構わず藤崎は言葉を続けます。
「夜卜(やぼく)、お前はいわば必要悪なんだぞ? なのに福の神だ?笑わせんなよ!」
下衆な笑みを浮かべる藤崎。
「神ごときが」
「創造主である人間(オレ)が奴らをどう動かそうと構わんよな?」
「夜卜(やぼく)、お前もな」
殺伐とした空気が流れます。
そして話題は”夜トの福の神稼業”について。
福の神としてうまくやっている事を聞いた藤崎は、
夜トの属性を変えようとしている雪音に感心しています。
その様子を敏感に察知して睨みつける夜ト。
藤崎「そんな顔すんなって!雪音には何もしない、誓うよ。
けどひよりちゃんはなぁ――…」
夜ト「…え?」
何か嫌な予感がしたのか、夜トは「何もしてねぇだろうな!?」と問い詰めますが、
藤崎はニヤニヤしはじめます。
「あ~…
お父さんそんなつもりじゃなかったんだがな?
魔が差しちゃったというか 夢の国がそうさせちゃったというか…」
藤崎の手にあるスマホ画面には、カピーパーランドで撮ったひよりとのツーショット写真が。
「ひよりちゃんとキスをしちゃった」
ドヤ顔でそう言ってのけた藤崎とは対照的に、夜トの顔はこれでもかと引き攣りまくるのでした。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ところ変わって夜を迎えた壱岐家では、風呂上りのひよりがバスタオル姿になっています。
”神の秘め事を明かしたらどうなるんだろう?”
”秘め事っていうぐらいだから隠さなきゃならないんだよね…”
”雪音くんの死因…夜トに聞いてみたいけど…”
次から次へと頭に湧いてくる疑問。
と、そこへ汗だくになった夜トが窓から侵入してきます。
ただ事ではないその形相に思わず悲鳴を上げるひより。
夜ト「ひより 正直に言え!
お前カピパーランドで
藤崎と――」
「カピパーランド」と「藤崎」のワードでピンときたのか、夜トが話しを終える前にひよりの顔は真っ赤になります。
それを見てワナワナし、泣き出す夜ト。
夜ト「あいつ―――!オレのピュアホワイトに――――!!」
ひより「夜トだって毘沙門さんとキッ…キスしてたじゃないですか!?」
夜ト「…はぁん!?」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
そして間を置き、落ち着いた2人はベッドに座ってしみじみと会話を始めます。
”…ごめんな…オレのせいで…”と謝る夜ト。
ひより「なぜ夜トが謝るのか分かりませんが…
自分のせいだとか言うのやめてください そういうヒロイックなの夜トには似合いませんから」
夜ト「あ…そ そう…」
ひより「確かに迷惑だし面倒くさいし 行動が裏目に出ちゃったりすることもあるけれど…」
地味に夜トの心に突き刺さることを言いつつ、ひよりは
夜トが自分を心配してくれているのはちゃんと分かっていると言います。
ひより「ちゃんと分かってますから もっと自分を信じてあげてください」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
夜トとひよりがイチャついている同時刻。
小福邸の庭先では、夜になっても帰らない主を雪音が待ち構えていました。
その姿はまるで夜遊びして帰ってこない子供を待ち受ける親のようです。
「夜トの奴、嘘まで言ってオレを帰らせて…なんかあるな…」
難しい顔をする雪音。
そこへ隣にあった池の水が、音と波紋を立てて近づいてきます。
その正体は螭(みずち)でした。
木の上に座った螭はクスクスと笑いながら雪音を見下ろして話しかけます。
螭「――夜トならうちに居るよ?」
雪音「嘘だね あいつはお前のところに帰らない」
螭の言葉がハッタリであると見抜き、余裕を持って言い返す雪音。
これが螭の地雷を踏んだ様で、両者は直後 一線を交えます。
衝撃は辺り一面に及びましたが、どちらも傷ひとつ負わず結果は互角。
しかし間髪入れずに「唄」を綴った螭は妖を呼び寄せ、雪音を襲わせます。
「さよなら雪音」
そう言って妖ごと止めを刺そうとした螭でしたが、
次の瞬間 わずかな隙を見逃さなかった雪音が反撃に出ます。
そして…
「痛っ…」
不意を突かれ、雪音の一線を受けてしまった螭の額からは血が流れていました。
「…なんにも知らないくせに 夜トのことも 自分のことも」
物言いは相変わらず静かですが、螭の雰囲気と表情が明らかに変わります。
「神の秘め事を暴かれたら」
次の瞬間、異形の姿になって雪音に飛びかかっていく螭。
しかし何者かに肩を叩かれた螭は、攻撃を止めて姿を消しました。
取り止めの無い螭の言動に、雪音はただ呆然としています。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
そして藤崎が住むマンションの一室に螭の姿はありました。
どうやら暴走しかけた螭を止めたのは”父様”である藤崎だったようです。
藤崎「雪音は強くなったよ 単なる斬り合いじゃ そう楽には勝てない
それに雪音は傷つけちゃあダメだぞ」
藤崎は螭の額の怪我を手当しながら、言葉を続けます。
「雪音はいずれ
お父さんのものにするんだから」
感想
祝にまでなって情緒も安定してきたのに、藤崎に目をつけられてしまった雪音ww
運が悪いですw
流れ的には遅かれ早かれ雪音の過去も暴かれるのでしょうが、どういう展開になるのか既に不安ですね…。
そして螭との対峙で成長を見せた雪音を尻目にひよりとイチャついていた夜トが残念すぎるww
まぁ、そういうところがこの主人公の魅力なのでしょう(ということにしておかないと格好がつかない)。
夜トがタジタジになった危機管理意識の欠片もないひよりのバスタオル姿も今回の見所ですよ!
風呂上りだからか、元からか分からないけど、とにかくエr…色っぽい!
気になる方は本編をチェックです(鼻血)!!
ちなみに、藤崎の姿をした”父様”を夜トが目にするのは今回が初めてだったわけですが
(黄泉編の時は顔を合わせなかった)、面と向かって顔合わせしたことで各々の置かれている状況が
前より把握できるようになったのが良かったですね。
神々がひた隠しにする”神の秘め事”の存在を知ってしまった雪音や、
あの豹変ぶりからしてただの神器ではない螭の様子も気になるところ。
果たしてこれが今後どうつながってくるのか…
というわけで、物語は45話へ続きます。
ノラガミ / 12巻 試し読み
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