
『惡の華』とは、『別冊少年マガジン』2009年10月号から連載が開始された押見修造による漫画、およびそれを原作としたアニメ、実写映画作品である。思春期時代の少年・少女たちの心と体の葛藤を描いた作品だが、その内容は過激で変態的だ。思春期は誰もが通る道だが、ここまで来たら少し異常かもしれない。本作には、エキセントリックな仲村の罵倒をはじめとしたインパクトの強い名セリフ、名シーンが多数登場する。
最初は無理やりだったが、仲村の支配をうけて徐々に変わっていく春日。女王様のような仲村に命令され、うっとりと高まってしまうシーン。
「がんばる!!がんばって本物の変態になる!!」
仲村の支配をうけて、彼女の下僕と化した春日。一方、仲村自身も世の中に窮屈さに苦しんでいた。そんな仲村のために、春日は「がんばる!!がんばって本物の変態になる!!」と変態になることを宣言する。
春日が秘密基地に女子のパンツを吊るして仲村を招き入れるシーン
大雨の日の一件で、佐伯と別れた春日。しかし春日の胸の中にあるのは、佐伯ではなく仲村だった。春日は仲村に自分の内面を偽る事なく書き綴った作文を届けたり、自宅まで行ったりするが、すべて拒絶されてしまう。春日は最後の手段として、山の中に秘密基地を作る。さらにプールの時間に佐伯以外のクラスの女子のパンツを盗み出し、秘密基地にそれらをぶら下げて、仲村を招き入れたのだった。
「ここは…ここだけはこの町の中の"向こう側"なんだ」
クラスの女子のパンツを吊り下げた秘密基地に仲村を招き入れた春日は、「ここは…ここだけはこの町の中の"向こう側"なんだ」と言う。
パンツ一つ一つの描き込みがしっかりしており、強いこだわりを感じるシーン。
仲村佐和の名言・名セリフ/名シーン・名場面
「うっせークソムシが」

出典: fujo2.com
授業中、教師に注意された仲村は、サラッと「うっせークソムシが」と暴言を発する。その後、教師には殴られそうになるが、教師は仲村の持つ威圧感に怯まされた。このセリフだけで、仲村というキャラクターのエキセントリックさがわかる。
「クソムシ」という仲村の口癖について、作者の押見修造は「思春期を描いた」と語っている。日々移りゆく中高生の感情を繊細に描写している。
思春期の恥ずかしくも懐かしい、戻りたいが、二度と経験したくないようなこの矛盾に満ちた感情を呼び起こし、再起させることのできる。
「私見てたんだよ 春日くんが佐伯さんの体操着盗んだところ」
春日が佐伯の体操着を盗んでしまい、翌日はそのことでクラス中大騒ぎになってしまった。大騒動になってしまい、春日は自分が盗んだことを言い出せなくなってしまう。
そしてその日の放課後、仲村が春日に接近し、「私見てたんだよ 春日くんが佐伯さんの体操着盗んだところ」と満面の笑みで告げる。この後のことを考えてわくわくしている、悪い顔である。
「春日くんがど変態体操着ドロボーの豆やろうだってこともバラさないでやる…誰にもね」

出典: ameblo.jp
「春日くんがど変態体操着ドロボーの豆やろうだってこともバラさないでやる…誰にもね」と、仲村は春日が佐伯の体操着を盗んだことを誰にも言わないでやるという。
「豆やろう」。素晴らしい言葉選びのセンスである。
「そのかわり私と契約しよう」
佐伯の体操着を盗んだことを誰にも言わない代わりに、「そのかわり私と契約しよう」と迫る仲村。それ以降、春日は仲村の言いなりになってしまう。
「私は!がーーッと!!ぐわーーーッと!!!春日くんのそのまんまが出たぐっちょぐちょの作文が読みたかったの!!」
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目次 - Contents
- 『惡の華』の概要
- 春日高男の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「シャンプーの…匂い…」
- 佐伯の胸に突っ込むシーン
- 仲村に体操着を着させられるシーン
- 体操着を着たまま佐伯とデートさせられる春日
- 仲村か佐伯かどちらを選ぶか迫られるシーン
- 「僕は誰よりも最低なクソムシ野郎なんだっ!!」
- 春日が高まるシーン
- 「がんばる!!がんばって本物の変態になる!!」
- 春日が秘密基地に女子のパンツを吊るして仲村を招き入れるシーン
- 「ここは…ここだけはこの町の中の"向こう側"なんだ」
- 仲村佐和の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「うっせークソムシが」
- 「私見てたんだよ 春日くんが佐伯さんの体操着盗んだところ」
- 「春日くんがど変態体操着ドロボーの豆やろうだってこともバラさないでやる…誰にもね」
- 「そのかわり私と契約しよう」
- 「私は!がーーッと!!ぐわーーーッと!!!春日くんのそのまんまが出たぐっちょぐちょの作文が読みたかったの!!」
- 「私もきっと変態なの」
- 「もうずっと前からムズムズしてるの」「体の下の方の中の方が叫び声をあげたくなるほどモヤモヤしてるの」
- 「春日くんは 大事なモノを私に奪われるの」
- 「春日くんはずぶずぶのど変態やろうだから 私にその中身全部剥かれる契約」
- 春日に簡単に暴力ふるうシーン
- 「バカにするのもいい加減にしろよクズ鉄」「頭わいてんじゃないの?あ?」
- 「春日くんのかぶってる皮 私が全部剥がす」
- 「わかったか?」
- 「匂い嗅ぎまくり こすりつけまくりの オメーのクソ体操着体にまとわりつかせてズクンズクンしてたんだよ!!」
- 「これ以上 私の魂をズグズグにしないで」
- 「おまえの中身は蝿よりただれてるよ」
- 「一生じぶんでじぶんのうっとり撫でまわしてろ!!!クズぅッ!!!!!!」
- 「せっくすせっくす!結局クソせっくすがしたいだけ!!!」
- 「さっさと来いよ空っぽ人間」
- 「春日くん…明日捨てようか これからの人生全部」
- 佐伯奈々子の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 体操着を盗まれた事をクラス中に知られた佐伯が泣くシーン
- 「体操着のことは…別に…嬉しいよっ!」
- 「春日くんは…石ころだった私を宝石にしてくれたんだもん!!」
- 「もう…ひとりじゃ抱えきれない…」
- 「春日くん 私としよう」
- 「春日くん こっち見て」
- 「ずっと…一緒にいよ 春日くん」
- 「どうして!?どうして私は…仲村さんじゃないの!?」
- 「…不幸にするのは 私だけにしたら…?」
- 木下亜依の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「みんなにバラしてやる!!」「仲村とふたりで犯罪者の変態になればいいッ!!」