エレファントカシマシ（エレカシ）の徹底解説まとめ

アルバム『風』に収録され、シングルにもなった一曲。
メロディアスかつリズミカルなボーカルから始まり、だんだんとサビに向かうにつれ盛り上がっていく。
そしてサビが終わるとまた静かになる。この流れにゾクゾクとさせられる。

「東京中の電気を消して
夜空を見上げてえな

俺はまた出かけよう
あいつらがいるから
明日もまた出かけよう
友達がいるのさ
明日もまた出かけよう

おい、あいつ、またでっかいことやろうとしてるらしいぜ」

エレカシの曲には友情を歌う曲がいくつかあるが、特に心を打つ一曲である。

「俺たちの明日」

アルバム『STARTING OVER』に収録されている、「さあ、頑張ろうぜ！」という歌いだしから始まるこの曲は、ウコンの力のCMソングとなり、多くの人の耳に残る曲となった。
現代社会に疲れた人たちの心に響くこの曲は、移籍後の最初のシングル曲としてリリースされ、ここからエレカシのシングルはヒットを連発することになる。

「10代 憎しみと愛入り混じった目で世間を罵り
20代 悲しみを知って 目を背けたくって 町を彷徨い歩き
30代 愛する人のためのこの命だってことに あぁ気づいたな

さぁ頑張ろうぜ！
負けるなよ そうさ お前の輝きはいつだって
オレの宝物
でっかく生きようぜ！
オマエは今日もどこかで不器用に
この日々ときっと戦っていることだろう」

宮本流の友への呼びかけソングの決定版とも言える曲である。

「笑顔の未来へ」

移籍後、第2弾シングルとして発表され、アルバム『STARTING OVER』にも収録されている曲である。
耳に心地よいメロディラインで、シャウト気味のサビ部分でもすんなりと耳に入ってくる、とても聞き心地の良い曲。ライブでも頻繁に演奏される曲であり、ボーカルの宮本浩次の歌唱力が光る一曲だ。
PVでは、外国人少女と宮本浩次の二人が、ぎこちない様子で登場するところから物語が始まる。これは昔のエレファントカシマシでは絶対に見られなかった映像であると言えるだろう。

「愛しい人俺は結構 都合よく出来ているんだ
どんな悲しみからもすぐに 立ち上がるのさ
あなたが望むなら 俺はいつでも大見栄きって
かっこう良くいたいと思っているよ my little girl

so sweet 泣いてるメモリー
涙のテロリストは手に負えない 行こう
輝くメロディー あなたを連れて行くよ
笑顔の未来へ」

この歌詞からは、悲しい過去から脱却し、希望を抱いて歩いて行こうという強い気持ちが伝わってくる。

「リッスントゥザミュージック」

アルバム『STARTING OVER』からの収録。
別れを選んでしまった悲しい男女の心情を歌ったものであり、これまでのエレファントカシマシにはなかなか見られなかった内容の楽曲である。

「なぜなら僕は僕の未来を
君は君でいくつもの夢を
それぞれの思い溢れ始めた
出会ってから1年

別れの気配を感じていたのに
明日の約束を今日も重ねていた

本当は一緒に笑いたいのに
二人はいつも一人

君が僕の事を見つめる目には
一つの嘘さえも決してなかったのに」

宮本は、この切ない情景を優しく歌い上げている。

「桜の花、舞い上がる道を」

アルバム『昇れる太陽』に収録されており、先行シングルとしても発表された曲。
ボーカルの宮本は、この楽曲を「1年かけて作り上げた、エレファントカシマシの一つの到達点」であると表現している。
エレファントカシマシの楽曲には日本の四季を歌うものが多いが、桜を主題とする曲は非常に珍しい。

「絆（きづな）」

アルバム『昇れる太陽』に収録され、シングルとしてもリリースされた楽曲である。

「それが夢でも 幻でも俺はかまわない
地図にない道 指でなぞるこの夢
共に笑い ひとつにする喜び
お前を思う気持ちが 今の俺の全てだから」

興味深い点として、この曲の歌詞には「絆」という言葉は出てこない。
あえてこの曲名が「絆」とされた背景には、映画『相棒 -劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人！特命係 最後の決断』の主題歌に起用されたことが理由の一つとして考えられる。

「脱コミュニケーション」

アルバム『悪魔のささやき～そして、心に火を灯す旅～』からの収録。
曲はブルージーなギターから始まり、ボーカルがいきなり激しくシャウトする。かと思えば、突然しっとりとした曲調に変化し、そこからまた盛り上がるという、非常に聞きごたえのある構成である。

「旅」

『悪魔のささやき～そして、心に火を灯す旅～』からの収録である。
全体としてかっこいいロックナンバーだが、リズミカルに歌い上げるボーカルスタイルはエレファントカシマシの楽曲の中では珍しい特徴を持つ。
間奏まで歌いっぱなしのリズミカルなボーカルが非常に魅力的。特に、サビに至るまでの流れは、演奏もボーカルも素晴らしい良曲。

「悪魔メフィスト」