エレファントカシマシ(エレカシ)の徹底解説まとめ

エレファントカシマシとは、ボーカル・ギターの宮本浩次を中心とした1988年にデビューしたロックバンドである。1981年に中学の同級生を中心に結成。1988年のメジャーデビューから長きにわたり活動を続けている。
デビュー当初はストレートなロックを提示したが、2ndアルバム以降は宮本の独創的かつ文学的な世界観を強く反映させている。アルバムごとにサウンドの印象を大きく変える実験的な試みが特徴で、オルタナティヴ・ロックやポップスなど多様なスタイルを取り入れ、独自の音楽性を追求し続けている。

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4thアルバムの『生活』」からの曲でシングルにもなっている。この楽曲あたりから、「友」に対しての曲が出てきている。
宮本ならではの男同士の「友情」の歌である。
「俺はお前に負けないが お前も俺に負けるなよ」という歌詞をかなり熱く歌い上げる。

「遁生」

4thアルバムの『生活』」からの曲。このアルバムと当時の宮本を象徴しているかの様な楽曲である。
宮本の弾き語りによる曲で、12分を超える長い曲である。

「これから先は死ぬるまで
表へ出ないで暮らす人
たまに表へ出る時も
タバコと散歩に日をつぶす」

という歌いだしから始まり、途中は会話形式で

「体の調子は何うなんだ?」
『寄生虫にやられてる。』
「お前に女は必要か?」
『ペットのようなら飼ってもいい。』
「車に乗ってでかけよう。」
『俺はふとんで寝ていよう。』
「それじゃテレビを見るとしようか?」
『悲しすぎてみてられぬ。』
「お前は何が欲しいのだ?」
『夕陽に浮かぶ富士の山。』
「お前はなぜに生きている?」
『小さき花を見るために。小さき花を見るために。』

と、日本文学調にじっとりとした歌詞を重たく歌い上げる。

「奴隷天国」

同タイトルのアルバム[『奴隷天国』の1曲目。軽快なギターリフから始まるアップテンポな曲で、デビューアルバムの曲を彷彿とさせる。
メンバー全員ジャケット姿で演奏する姿が格好いいが、かなり毒づく曲であるため、歌う宮本の姿は怖くも映る。

「生まれたことを悔やんで果てろ
辛い辛いと一生懸命同情を乞え
何笑ってんだよ
なにうなずいてんだよ
おめえだよ そこの そこの そこの おめえだよ」

と客やカメラに向かって歌う姿に衝撃を受けた人も多いだろう。

「東京の空」

7枚目のアルバム『東京の空』の3曲目に収録されている。
このアルバムがエレカシにとって大きな転機となる。
今までの内にこもった雰囲気、外に向けた攻撃性が極端に薄れ、前向きで優しくメロディアスな曲が目立つようになっていく。
実際のブレイクはこの直後、レコード会社に契約を切られ別のレコード会社に移ってからだが、この時点ですでに売れるべく曲は作られていた。
この曲はエレカシには珍しくトランペットが参加しており、12分という長さの曲である。しかし要所で盛り上がりがあり、間奏も聞きごたえのある哀愁漂う曲となっている。

「誰かのささやき」

7枚目のアルバム『東京の空』の一曲。エレカシ史上でもトップクラスで「優しい」歌である。
ブレイク前の曲からであれば、間違いなく1番「優しい」歌だろう。

「いつまでそうして意地をはるのさ
街の光こんなにきれいなのに
くよくよしてても始まらないよ
手を伸ばせばそうさ届きそうさ
聞こえるよ
誰かの声が
誰かのささやきが
聞こえるよ」

それまでのエレカシでは考えられないくらい優しい歌詞だ。
これがエレカシの曲が好きなファンの気持ちを裏切ったかというとそうではなく、非常に素晴らしい曲であるため絶賛された。
アルバム全体を通して素晴らしく、評価もされているが、このアルバムもやはりそこまで売れはしなかった。

「悲しみの果て」

1996年、前レコード会社から契約を切られてしまい、レコード会社をポニーキャニオンに変えての再デビューとなった最初のシングル。
アルバム『ココロに花を』に収録されている。

「悲しみの果てに 何があるかなんて
俺は知らない 見たこともない
ただあなたの顔が 浮かんで消えるだろう」

単純な曲展開だがメロディーセンスの良さや深みのある歌詞により、この曲をエレカシのベストソングとするファンも多い。

「四月の風」

「悲しみの果て」のカップリング曲であり、アルバム『ココロに花を』にも収録されている。
この曲や、収録しているアルバムでは、前作の「東京の空」で確立された、優しく時に力強く元気づけてもらえるような雰囲気がよりわかりやすくなっている。

「明日も頑張ろう
愛する人に捧げよう
ああ 君に会えた四月の
四月の風」

この曲を聴いて当時力づけられたと語る著名人も多い。

「孤独な旅人」

アルバム『ココロに花を』に収録され、シングルにもなった曲。
ブレイク前の曲で多くある、世間に後ろ指さされながらもふらふらと生活する男。そんな風来坊のような男の歌だが、やはりブレイク前の頃とはまったく違っている。
曲調は優しく、歌詞も前向きなのだ。

「振り返れば 誰かの声 誰かの影
どこまでも ついてくる 世間の影
つかまえて 勇気づけて 俺を」
と歌われた後に
「EVERYBODY 素晴らしい旅にでよう
EVERYBODY 愛を探しにゆこう」

このように締めくくるスタイルは、明らかに以前とは違っている。

「戦う男」

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