エレファントカシマシ(エレカシ)の徹底解説まとめ

エレファントカシマシとは、ボーカル・ギターの宮本浩次を中心とした1988年にデビューしたロックバンドである。1981年に中学の同級生を中心に結成。1988年のメジャーデビューから長きにわたり活動を続けている。
デビュー当初はストレートなロックを提示したが、2ndアルバム以降は宮本の独創的かつ文学的な世界観を強く反映させている。アルバムごとにサウンドの印象を大きく変える実験的な試みが特徴で、オルタナティヴ・ロックやポップスなど多様なスタイルを取り入れ、独自の音楽性を追求し続けている。

目次 - Contents

アルバム『明日に向かって走れ-月夜の歌-』に収録され、シングルにもなった曲。
久々にアップテンポのエレカシである。
以前のエレカシであれば、アップテンポな曲の場合、攻撃性の強い過激な歌詞が乗っていたが、この時期は違う。
あくまでも前向きに戦っていこうといった雰囲気の曲で、「戦っていこうぜ」とエレカシ流に直接的に元気づける曲になっている。

「戦え男よ
聞こえるあのメッセージ
燃えろよ 静かに
昨日の喜びも
捨てちまう道端に
走り抜けろ」

後のエレカシのヒット曲『俺たちの明日』の原点とも言える曲だ。

「今宵の月のように」

ソロバージョンの「今宵の月のように」

大ヒットしたシングル曲で、アルバム『明日に向かって走れ-月夜の歌-』にも収録されている。
この曲のヒットにより、エレカシは世間から認知されることになった。
ボーカルの宮本も売れたいという気持ちは非常に強かったようだが、その気持ちを形にするために売れる曲を作ることが出来るのはやはり凄い。
「くだらねえとつぶやいて
冷めたふりして歩く」
という歌いだしは、ファンを問わず多くの人の心に残るものとなった。

「風に吹かれて」

アルバム『明日に向かって走れ-月夜の歌-』からのシングルカット曲。
哀愁たっぷりな曲で、このような曲も作れるのかと改めて宮本のバリエーションの豊富さに驚かされる。

「さよならさ 今日の日よ
昨日までの 優しさよ
手を振って 旅立とうぜ
いつもの 風に吹かれて」

音域も非常に広く、良い曲なのだがカラオケでうまく歌うのは難しい。
宮本の歌手としての実力も伝わる名曲となっている。

「昔の侍」

アルバム『明日に向かって走れ-月夜の歌-』からの一曲。
古き良き日本の情景が映し出されるような曲で、以前のエレカシで多くあった日本文学のような歌詞が印象的。
以前と違うのは優しいメロディに乗せ歌われているところだろう。
「昔の侍は
自ら命を絶つことで
自らを生かす道を
自ら知ってたという」
とアコースティックギターを座りながら弾き歌う宮本の姿に日本を感じる楽曲。

「はじまりは今」

アルバム『愛と夢』の先行シングルとして発表された曲。
『愛と夢』は以前にも増して優しい曲が多いアルバムで、この曲も例外ではない。
この時期のエレカシの歌詞には「愛」「夢」「優しさ」などといった言葉が多く使われていた。

「迎えに行くよ 今 風の中
光る町の夢を 君に届けるよ
はじまりは今
僕らの前に
髪をなびかせて 行く君がいる」

このアルバムは特に昔の面影を感じないものとなっており、賛否両論はあるが、それでもファンには人気がある。

「ヒトコイシクテ、アイヲモトメテ」

アルバム『愛と夢』からシングルカットされた曲。
最初のカッティングギターリフがこれまでのエレカシにはあまりない雰囲気を匂わせており、昭和歌謡のような哀愁が漂っている。
「風に吹かれて」とは意味合いの違う哀愁で、こちらはこちらで味わい深いものとなっている。
「街をさまよう男 ヒトコイシクッテサ
夢から醒めない女 ああ アイヲモトメテ」
と歌われるこの曲は都会での鬱屈した男女を歌っている、何ともやりきれない感情が伝わってくる。

「真夜中のヒーロー」

21stシングル。アルバム未収録曲で、このリリースがポニーキャニオン時代の最後の作品となった。
久々にいかにもロックなギターリフから始まるこの曲は、前作「愛と夢」の曲をロックテイストにしたような雰囲気である。

「老いさらぼいし体も
女を愛するそのココロも
永遠の涙 奴らにとっちゃそうレクイエム
戦い続ける
真夜中のヒーロー さあ立ち上がれ」

アルバム未収録とあってファンの間でもなかなか貴重な曲となっている。

「ガストロンジャー」

22ndシングル。レコード会社を移籍して最初にリリースされたこの曲はかなり衝撃を与えた。曲調はラウドロック調で宮本流のラップが披露される。
当時、宮本が聞いていた「レイジアゲインストマシーン」などにインスパイアされで出来た曲なのだという。今の日本や己の現状に対しての怒りをぶちまけたような曲だ。

「嗚呼、そして我々が受け継いだのは
豊かさとどっちらけだ
あげくがお前、人のよさそうな変な奴が
のせられて偉くなっちゃって
それでもそこそこ俺たちは生活してんだから
訳わかんねえよなあ、おい。

化けの皮を剥ぎに出かけようぜ。

破戒されんだよ、駄目なもんは全部

死ぬ時がこの毎日ときっとおさらばってことなんだから
それまで出来うる限り
己自身の道を歩むべく
反抗を続けていこうじゃないか
胸を張ってさ」

重低音の重たい演奏にこういった内容の歌詞が嵐のように乗せられるこの曲は、エレカシの新しい一面が存分に表現されたものだった。

「so many people」

keeper
keeper
@keeper

Related Articles関連記事

宮本浩次の破天荒なエピソード・逸話まとめ

宮本浩次の破天荒なエピソード・逸話まとめ

宮本浩次(みやもとひろじ)とは、ロックバンド・エレファントカシマシのボーカルで、高い歌唱力と強烈なキャラクターで幅広い層に人気を博すミュージシャンである。バンドとしてはもちろん、2018年頃からはソロでの音楽活動にも力を入れるなど、活躍の幅を広げてきた宮本だが、その個性的な言動、こだわり故に多くの破天荒なエピソードが存在し、それもまた多くのファンを引き付ける魅力となっている。本記事では、周囲をヒヤヒヤさせるようなものから笑い話になるようなものまで、宮本にまつわる逸話の詳細をまとめていく。

Read Article

目次 - Contents