エレファントカシマシ（エレカシ）の徹底解説まとめ

前曲「ガストロンジャー」からの流れの中にある曲だが、こちらはノリの良い曲調でライブでもよく演奏され、盛り上がる楽曲。
『good morning』に収録されており、シングルにもなっている。
「ソーメニーピープル
革命も 瞬間の積み重ね」
と、やはり「ガストロンジャー」に通ずる歌詞の内容で、アルバム全体を通して打ち込み要素が多く、宮本のソロアルバムかの様なものとなっている。

「武蔵野」

アルバム『good morning』の収録曲。2ndアルバムの様な日常の情景が思い浮かぶ様な曲となっており、このアルバム内では異色と思える曲調である。
だからこそこの曲がアルバム内で際立っており、純粋にカッコいい曲と感じられる。

「俺は空気だけで感じるのさ
東京はかつて木々と川の地平線
恋する人には輝くビルも
傷ついた男の背中に見えるよ

汚れきった魂やら
怠け者の無様な息も
あなたの優しい歌も
全部幻 そんなこたねえか」

哀愁漂う、隠れた名曲である。

「普通の日々」

全レコード会社での「愛と夢」の様な優しい曲調が多いアルバム『ライフ』からの曲で、シングルカットもされている。
ただ、「愛と夢」の頃より、日常を歌うものが多いのが特徴である。

「普通の日々よ
どよめきもなく
後悔も悲しみも
飲み込んでしまう時よ」

前曲の「武蔵野」と並び哀愁を感じさせる良曲。

「俺の道」

アルバム『俺の道』に収録され、シングルカットもされている楽曲。
この時期のエレカシはメディアに露出することをやめて、原点に立ち戻り、ライブ活動に力を入れながら曲を作ることに力を注いでいた。
打ち込み要素も無くなり、バンドとしての肉付けをしていた期間のようでもある。
宮本もブレイク前の時期のようなギラついた雰囲気を醸し出しており、それが曲にも表れている。
ロックな曲調で激しく歌い上げており、サビ部分では歌詞が無く「ディディディディッディディー」と叫んでいる。

「歴史」

アルバム『扉』の1曲目に収録されている。
このアルバムを制作する過程3か月に密着したドキュメンタリー映画『扉の向こう』も発表され、シングルにはなっていないものの注目された。
前アルバムよりも演奏や音使いが洗礼され、バンドとしてまた一歩階段を上がった感がある。

ゆっくり間を持たせたリズムとブルージーなギターが素晴らしく、そこに乗せる日本文学調の歌詞が印象的だ。
有名な小説家「森鴎外」を歌った、宮本の趣向が存分に発揮された屈指の名曲。

「化ケモノ青年」

アルバム『扉』の2曲目でシングルにもなった曲。バケモノ青年とその父のセリフ、その合間に日本文学調の歌詞が入り、独特な内容となっている。
父のセリフである
「おい今夜は酒もってこい
いいから酒もってこい
こいよ もってこいよ
いいから酒もってこい」
というのがとても印象的で耳に残る。
この父はまるでブレイク前の宮本を思い起こさせる。（なお、宮本は酒よりもお茶が好きだそう）

「平成理想主義」

前作よりも更に洗礼されたバンドサウンドとなったアルバム『風』の1曲目。
たまにライブでも演奏される、9分超えの大曲である。
「俺の道」の頃よりとげとげしさが無くなり、アダルトな雰囲気を感じるロックバンドになってきたと感じさせられる。
優しさと攻撃性が上手く融合されており、曲展開もバリエーションに富んでいる。長い曲にもかかわらず時間を忘れさせてくれる楽曲。

「DJ In My Life」

アルバム『風』からの一曲。エレカシにしては珍しい曲調（リズム）の曲だが、ファンには人気の高い曲だ。

「でっかく生きてみたいもんだ
Hey あの海や青空のように
In My Life」

とゆったりとリズミカルに歌うこの曲は、妙な心地よさを感じさせてくれる。

「友達がいるのさ」