獣王星(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『獣王星』とは1993年から2003年にかけて樹なつみが『LaLa』『メロディ』で連載した長編サバイバルSF漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。
テラフォーミングが完了し、もう一つの星系・バルカン星系に人類が移住して太陽系との二大星系時代が到来した未来。エリート階級の暮らすコロニーで生まれ育った少年トールは両親を殺され、異形の植物が跋扈する死刑星・キマエラに追放されてしまう。真実を知るべく、トールが過酷な運命に翻弄されながらキマエラのトップ「獣王」を目指す姿を描く。

トールに獣王になることを勧めるサードに対し、トールは「何故サードに獣王にならないのか」と尋ねる。トールの問いに、サードは飄々と「おれアな責任ってヤツが大っ嫌いなんだ 「頭」(トップ)だの「長」(ちょう)だのはどーも性に合わねエ やたら下から突き上げのきつい二番目(セカンド)もごめんだ だから三番目(サード)がいい 一番居心地がいいのさ」と責任のある立場になるのが嫌いなのだと話す。

「トール そこが大きな間違いだ 奴に何を言われたか知らねエが…「人間」ほどおそろしい”獣”(ケダモノ)はいないんだぜ あいつが人間なら余計信用するな!」

「白狼鬼」(ブラン・ロウ)の正体がザギだったということにどこか迷いを見せているトールに、サードはザギについて尋ねてくる。トールにとって、ザギはキマエラで一番初めに出逢った人物で恩人のような存在だった。「キマエラ人のような『獣』と違い、ザギは自分と同じ『人間』だ」と話すトールに、サードは「トール そこが大きな間違いだ 奴に何を言われたか知らねエが…「人間」ほどおそろしい”獣”(ケダモノ)はいないんだぜ あいつが人間なら余計信用するな!」で忠告する。

「帰れよ 獣王星(キマエラ)へ おまえの王国へ ティズが待ってるぜ頭(トップ)…!!」

終盤、爆発に巻き込まれ落下しそうになったヘザーの腕を掴むトール。自分を離すよう訴えるも離そうとしないトールに、サードの人格が現れる。サードは自分とヘザーのこと、さらに「カリムを殺した犯人は自分である」と真実を告げる。そして、「これは自分の決着だ」と命を落とす直前トールに「 帰れよ 獣王星(キマエラ)へ おまえの王国へ ティズが待ってるぜ頭(トップ)…!!」と背中を押す。

ザギ

「ラーイは死んだ 誰のせいでもない!ありもしない影に追われて自分から落ちていった おまえもわかっていたから見捨てたんだろ!!」

野童の森を出て、白・輪(ブラン・リング)へ向かう途中トールと再会したザギ。トールからラーイについて尋ねられたザギは、ラーイの死を伝える。ラーイがキマエラで生き抜くことができないだろうと見抜いていたザギは「ラーイはどのみち死ぬ運命だった」とトールに言うも激昂した彼に「よくもそんなことが言えるな」と突っかかられる。それに対し、ザギはトールを抑え付け「ラーイは死んだ 誰のせいでもない!ありもしない影に追われて自分から落ちていった おまえもわかっていたから見捨てたんだろ!!」と反論する。

「”獣(ケダモノ)”に掟なんかいらねエだろう あるとすればおれが掟だ 勝った者が掟になるんだよ」

頭(トップ)同士の挑戦(トライ)で、「黄・輪」(サン・リング)の頭(トップ)ユウキを隠し持っていた仕込み剣で殺したザギ。卑怯な手段を使ったザギにチェンは「掟破りだ」と怒りを見せるが、ザギは冷酷に「”獣(ケダモノ)”に掟なんかいらねエだろう あるとすればおれが掟だ 勝った者が掟になるんだよ」と言い返す。力を持った者だけが生き残るというザギの弱肉強食の思想が窺える。

「この世は2種類の人間で出来ている 支配する者とされる者 支配される者は嫌々そうなるんじゃない その状況が心地好いから望むんだ」

短編『DEATH GAME』でザギは「白・輪」(ブラン・リング)の頭(トップ)への挑戦(トライ)を利用してクーデターを起こす計画を立てる。その際、カリムを自分の側へ呼び「この世は2種類の人間で出来ている 支配する者とされる者 支配される者は嫌々そうなるんじゃない その状況が心地好いから望むんだ」と彼女に語る。その後クーデターは成功し、ザギは「白・輪」(ブラン・リング)の新たな頭(トップ)となる。

『獣王星』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

主人公トールの声優は堂本光一

『獣王星』の主人公トールの声を担当したのは、人気デュオ「KinKi Kids」の堂本光一。本人にとって、声優初挑戦の作品となった。また堂本はオープニングテーマ「Deep in your heart」の作曲も手がけている。

『獣王星』と神話

『獣王星』ではキャラクター名や用語に北欧神話やギリシャ神話の神々の名前や用語が使用されている。

トール

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