獣王星(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『獣王星』とは1993年から2003年にかけて樹なつみが『LaLa』『メロディ』で連載した長編サバイバルSF漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。
テラフォーミングが完了し、もう一つの星系・バルカン星系に人類が移住して太陽系との二大星系時代が到来した未来。エリート階級の暮らすコロニーで生まれ育った少年トールは両親を殺され、異形の植物が跋扈する死刑星・キマエラに追放されてしまう。真実を知るべく、トールが過酷な運命に翻弄されながらキマエラのトップ「獣王」を目指す姿を描く。
バルカン連邦
オーディン
CV:有本欽隆
バルカン連邦のトップ。バルカン星系の政治を影で支配しており、皇帝と呼ばれる存在。高級ライフガードをいくつも付けており、バルカン星系でも最年長の61歳。クライン夫妻を殺害し、その子供である双子をキマエラへ追放しトールの運命を変えた張本人。キマエラの存在をバルカン星系の住民に伏せており、密かに「ミドガルド計画」という計画を進めている。
ドーン・ロキ
CV:江川史生
イオIIの責任者。トールの母親とは同じ研究所の仲間だった。トールとラーイを脱出ポッドへ乗せ、クライン夫妻を殺害したのがオーディンであることを告げた人物。
130年前に地球が隕石との衝突で消滅したこと、さらにバルカン星系に暮らす人類が60年後に絶滅するというイオ研究所(ラボ)の結論から、オーディンと共にバルカン星系に順応できるバルカン型人類を造る計画「ミドガルド計画」に関わっていた。
ヘイムダル大佐
CV:藤原啓治
シグルド・ヘザーの上司。階級は大佐。
テオ・クライン
CV:林一夫
トールの父。オーディンとは親友の間柄で、右腕的存在だった。次期首相候補として期待されていた矢先、妻と共にオーディンの放った刺客に殺害される。
イヴァ・クライン
CV:高山みなみ
トールの母。イオIIの研究所に所属していた。遺伝子操作で生まれたトールを代理出産する。自身の容姿をそのまま受け継いだトールを実子のラーイより可愛がり、トールを手放したく無かった故にキマエラ送りを反対したため夫共々殺害される。
ギリング元帥(-げんすい)
原作のみ登場。野心家でオーディンをよく思っていない。オーディンがキマエラについて秘匿しているのを疑問視しており、オーディンを失脚させるためにサードをキマエラへ送り込み密かに調査していた。ロキ博士とも繋がりを持っており、終盤ロキ博士から事前に伝えられていた「ワルキューレ」のパスワードを起動し、キマエラを壊滅させようとする。
『獣王星』の用語
キマエラ関連
キマエラ
本作の舞台。バルカン星系第1.5惑星。別名「獣王星」。バルカン星系で唯一テラフォーミングが施されておらず、バルカンの自然環境をそのまま有している。バルカン星系の住民には存在が伏せられている。重罪を犯した人間のみが落とされる「死刑星」。自転周期が公転周期の3分の2で一日が2年という周期で、昼が181日、夜が181日続く。昼の間は30度〜50度の猛暑、夜はマイナス40度の極寒のブリザードが吹き荒び、「夜明け」と「日暮れ」には大嵐(ビッグストーム)が発生するという過酷な自然環境を持つ。この星の植物は大半が肉食で、動物より力が強い。大陸が一つ存在し、その中を4つの輪(リング)が支配している。男女は別々に暮らしている。キマエラでは女性の数が全人口の五分の一と少ないため、女性は男性を指名する権利を有し、男性は原則的に指名を断ることができない。
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目次 - Contents
- 『獣王星』の概要
- 『獣王星』のあらすじ・ストーリー
- キマエラへの追放
- 挑戦(トライ)
- キマエラの秘密
- トールの恋
- 真実
- 最後の戦い
- 『獣王星』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- トール・クライン
- ラーイ・クライン
- ティズ
- サード
- ザギ・フェンリル
- キマエラの住人たち
- ラダ
- チェン
- ユウキ
- コリン
- カリム
- バルカン連邦
- オーディン
- ドーン・ロキ
- ヘイムダル大佐
- テオ・クライン
- イヴァ・クライン
- ギリング元帥(-げんすい)
- 『獣王星』の用語
- キマエラ関連
- キマエラ
- 獣王(じゅうおう)
- 輪(リング)
- 茶・輪(オークル・リング)
- 黄・輪(サン・リング)
- 白・輪(ブラン・リング)
- 黒・輪(ナイト・リング)
- 頭(トップ)
- セカンド
- サード
- 挑戦(トライ)
- 交の月(こうのつき)
- 野童(やどう)
- 刃・塔(ダガー・パゴダ)
- 飛糸(とびいと)
- キマエラの植物
- セミの森(-のもり)
- ムーサ
- ベラ・ソナー
- カリプト
- 果実種(かじつしゅ)
- バルカン星系関連
- バルカン星系(−せいけい)
- ユノ
- ヘカテ
- ワルキューレ
- ミドガルド計画(-けいかく)
- テラフォーミング
- 最後の子供(ラスト・チャイルド)
- 『獣王星』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- トール
- 「ぼくは3週間前まで人間だった 確かに そうだった だけどー 今はただの獣(けだもの)だー」
- 「オーディン!! ラーイの血と肉に誓う きさまののどを喰い破るまでぼくは死なない!! この地獄をはいずりまわってでも生き抜いてみせる…!!」
- 「そ…おだった… ここは獣王星(キマエラ)なんだった 人の死はとるに足らない出来事なんだ 自分を守れない奴は死ぬしかないんだ そんな簡単な”正義”をまだぼくはわかってない」
- 「頭(トップ)だって輪の部下を守る義務もあるんだろっ そんな奴頭(トップ)の資格なんかないぞっ 何度でも言ってやるよっ あんたなんか頭(トップ)じゃないよっ あんたに頭(トップ)がつとまるならぼくにだって出来るよッ」
- 「ぼくはー初めて獣王星(キマエラ)での自分が現実で良かったと思った ティズやサードと一緒なら ここでも生きていける」
- 「甘ったれんな!!顔を上げろ!!立て!!自分で選んだんだろうその生き方を!!おまえに今泣く権利も時間もない!!選んだ人生の決着(ケリ)くらい自分でつけてみろ!!」
- 「名がないならやろう ”ティズ”だ いい名だろう…”希望”という意味だ」
- ティズ
- 「正真正銘のいるはずのない女だッ」
- 「このオレが決めたといったら決まるんだ!!肌が白かろーが斑だろーが文句は言わせねーゼッ」
- 「問答無用だ!もう決めた!!オレは「黄・輪・女」(サン・リング・フィメール)の頭(トップ)をおりる これからは「茶・輪」(オークル・リング)でトールの下につく!!」
- 「大丈夫…!きっとすぐ頭(トップ)になって獣王になれるさ…! 5年は長いものきっと大丈夫! オレも命はって頑張る おまえが獣王になる日まで!!」
- 「わかんないよ… オレの事スキなら…なんでオレに子供産ませてくれないの だってそれこそがスキって事だろ…?」
- 「トールは強いけど…泣き虫だから…オレがいないと…ダメなんだ…」
- 「そんな所に いちゃ ダメだ」
- サード
- 「おれアな責任ってヤツが大っ嫌いなんだ 「頭」(トップ)だの「長」(ちょう)だのはどーも性に合わねエ やたら下から突き上げのきつい二番目(セカンド)もごめんだ だから三番目(サード)がいい 一番居心地がいいのさ」
- 「トール そこが大きな間違いだ 奴に何を言われたか知らねエが…「人間」ほどおそろしい”獣”(ケダモノ)はいないんだぜ あいつが人間なら余計信用するな!」
- 「帰れよ 獣王星(キマエラ)へ おまえの王国へ ティズが待ってるぜ頭(トップ)…!!」
- ザギ
- 「ラーイは死んだ 誰のせいでもない!ありもしない影に追われて自分から落ちていった おまえもわかっていたから見捨てたんだろ!!」
- 「”獣(ケダモノ)”に掟なんかいらねエだろう あるとすればおれが掟だ 勝った者が掟になるんだよ」
- 「この世は2種類の人間で出来ている 支配する者とされる者 支配される者は嫌々そうなるんじゃない その状況が心地好いから望むんだ」
- 『獣王星』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 主人公トールの声優は堂本光一
- 『獣王星』と神話
- トール
- オーディン
- フェンリル
- ロキ
- ミドガルド
- アズガルド
- ワルキューレ
- ユノ
- ヘカテ
- イオ
- パンドラ
- キマエラ
- バルカン(へファイストス)
- 『獣王星』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):堂本光一「Deep in your heart」
- ED(エンディング):ユンナ「手をつないで」