獣王星(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『獣王星』とは1993年から2003年にかけて樹なつみが『LaLa』『メロディ』で連載した長編サバイバルSF漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。
テラフォーミングが完了し、もう一つの星系・バルカン星系に人類が移住して太陽系との二大星系時代が到来した未来。エリート階級の暮らすコロニーで生まれ育った少年トールは両親を殺され、異形の植物が跋扈する死刑星・キマエラに追放されてしまう。真実を知るべく、トールが過酷な運命に翻弄されながらキマエラのトップ「獣王」を目指す姿を描く。

カリプトに覆われた研究所

ザギからカリプトの樹液の入った袋を受け取るトール

種類は食肉樹。樹液を触手代わりに獲物を襲い、呼吸する穴から入りこみ体液を吸い取る。吸い取られた獲物はミイラ化する。樹液は12時間生きており、キマエラの住民はカリプトの樹液を巨大な獣を殺す際に使用している。

果実種(かじつしゅ)

果実種の森

果実種はキマエラでは貴重な栄養源だが、元々凶暴な性格のものが多いため取るのも危険である。実をもぐと毒素を吐き出す種、子供をエサに獲物を待つ種などがある。果実種の特性からトールは「まるで子供を守る母親のようだ」と発言している。

バルカン星系関連

バルカン星系(−せいけい)

地球から150光年彼方に位置する星系。恒星バルカンを中心に10の惑星と2つのコロニーが存在する。特にスペースコロニー「ユノ」にはバルカン連邦委員会が置かれているため、バルカン連邦の首都とも言える。バルカン星系の惑星は全てテラフォーミングされており、第四惑星プシケからは辺境星域と呼ばれる。
バルカン星系に暮らす人類の寿命は短く、人工臓器やライフガードに頼って50歳が限界。特にコロニーの住民の寿命が短く、短命化が問題になっている。当初は太陽系連邦の支配下に置かれていたが、バルカン連邦成立後は二大星系時代が到来する。バルカン星系は影でオーディンが支配しており、実質オーディンの独裁化となっている。

ユノ

スペースコロニー”ユノ”

バルカン星系第三惑星・レアの軌道に浮かぶスペースコロニー。連邦委員会が置かれており、バルカン星系の首都。エリート階級の人間のみが暮らしている。寿命の短命化が問題になっており、結婚平均年齢は女子が13.8歳、男子が14.3歳に下がっている。

ヘカテ

バルカン第二惑星である刑務星。キマエラはヘカテの軌道上にある。ザギはキマエラへ落とされる以前、ヘカテの少年施設に収監されていた。
バルカン星系では死刑は廃止されているため、ヘカテでは懲役制のみが存在する。キマエラで30歳まで生き抜いた人間はヘカテに移住し、人権の回復やライフガードの付与などの恩赦が与えられる。獣王のみがヘカテとキマエラを自由に行き来できる権利を有する。「ワルキューレ」というメインコンピューターが設置されており、イオII(イオツー)という研究施設がある。

ワルキューレ

へカテに設置されてあるメインコンピューター。

ミドガルド計画(-けいかく)

オーディン達が秘密裏に携わっていた計画。地球が巨大隕石の直撃で消滅したこと、さらにこのままだと60年後にバルカン星系に暮らす人類が滅亡するという結論が出たことから、バルカン星系の環境に適したバルカン型人類を創り出すことが目的。そのためにバルカンの自然環境がそのまま保たれた惑星キマエラに目をつける。キマエラを優秀な遺伝子を育てる牧場として密かに管理下に置き、優秀な人間をバルカンへ密かに送り、時期を見てその遺伝子を取り出していた。他に歴代の獣王達のDNAをサンプリングし、バルカン型人類を造り出す実験を繰り返していた。名称の由来は北欧神話の人間が暮らす世界「ミドガルド」から。

テラフォーミング

惑星を地球と同じ環境に改造する技術。バルカン星系の惑星はキマエラ以外全環境改造されており、人類が暮らすことができるようになった。その中でも最も改造に成功したのは第三惑星レア。

最後の子供(ラスト・チャイルド)

トールのこと。ミドガルド計画でバルカン型人類を造るために歴代の獣王の遺伝子を採取し、実験を繰り返した結果誕生したのがトール。生存のためにあらゆる方法を用いて環境に適応する能力があり、本来サードと同じ姿で誕生するはずだったトールは代理母であるイヴァの姿を模倣して生まれた。

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