獣王星(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『獣王星』とは1993年から2003年にかけて樹なつみが『LaLa』『メロディ』で連載した長編サバイバルSF漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。
テラフォーミングが完了し、もう一つの星系・バルカン星系に人類が移住して太陽系との二大星系時代が到来した未来。エリート階級の暮らすコロニーで生まれ育った少年トールは両親を殺され、異形の植物が跋扈する死刑星・キマエラに追放されてしまう。真実を知るべく、トールが過酷な運命に翻弄されながらキマエラのトップ「獣王」を目指す姿を描く。
ムーサの落葉が始まると、普段別々に暮らしている「女」(フィメール)の集団が輪(リング)の砦へ移住してくる。この時期は、女性が輪(リング)側の男性を自身の「夫」に指名する。
野童(やどう)
キマエラの森に住む子供達。キマエラの過酷な自然環境を生き抜いており人間性を全く失った瞳を持ち、気性が荒く獣そのものの性格をしている。死んだ植物の森を住処としており、「野童の森」と呼ばれている。
キマエラでは子供が5〜6歳になると大陸に点在する野童の森に置き去りにする。過酷な「夜」を生きるために生き抜く力の無い弱い子供を間引く「間引き」を行う。15〜16歳になると森を出て輪(リング)の街で暮らすようになる。野童出身の子供達は「野童上がり」と呼ばれている。
刃・塔(ダガー・パゴダ)
キマエラとヘカテを繋ぐ建造物。内部にへカテへ移動することができる軌道エレベーターが存在する。獣王が誕生すると塔全体が光り輝き、ヘカテへの移住が認められる。
飛糸(とびいと)
テグスのこと。キマエラの住民達はこの糸を使用してムーサの間を飛び回る方法を身につけている。カリムはこの糸を使用した戦闘を得意とする。
キマエラの植物
セミの森(-のもり)
トールとラーイが初めに迷い込んだジャングル。弱点はムーサ。少しでもムーサの発芽に耐えられるように栄養を摂取する為に人間や動物を襲う為、キマエラの住民はムーサの樹液を体に塗っている。
ムーサ
巨大なぶどう棚のような構造をしている。成長すると全長200メートルになり、巨木同士が絡み合って巨大なドームを形成する。葉は肉厚で、幹は骨化する。根は水脈を求めて深く地中まで伸びていく。成長してドームが形成する頃になると、根から湧き出た水が滝となって地表を満たす。キマエラでは水は貴重な資源なので、キマエラ人にとって共存していかなければならない存在。発芽のたびに何千人もの人間が犠牲になる。ムーサの樹液は他の植物が嫌がる匂いを持つため、キマエラの住民達は体に塗って植物避けにしている。
ムーサの存在するクレバスは「ムーサの狭間」と呼ばれており、「昼」の間に流れ出した樹液が根を覆っているため根はクッションのように柔らかい。しかし、次に「昼」が訪れると新しいムーサの発芽に伴って狭間は崩れてしまうため、一度狭間に入ってしまうと生きて出ることはできないと言われている。
ベラ・ソナー
種類は食肉樹。キマエラでも最も凶暴な植物で、恐竜で例えるならティラノサウルス。ムーサの樹液が効かないため、出くわしたらまず助からないと言われている。地中を移動して下から獲物を狙い、震動に反応して襲撃してくる。弱点は球根。毎年何百人も犠牲になっている。
カリプト
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目次 - Contents
- 『獣王星』の概要
- 『獣王星』のあらすじ・ストーリー
- キマエラへの追放
- 挑戦(トライ)
- キマエラの秘密
- トールの恋
- 真実
- 最後の戦い
- 『獣王星』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- トール・クライン
- ラーイ・クライン
- ティズ
- サード
- ザギ・フェンリル
- キマエラの住人たち
- ラダ
- チェン
- ユウキ
- コリン
- カリム
- バルカン連邦
- オーディン
- ドーン・ロキ
- ヘイムダル大佐
- テオ・クライン
- イヴァ・クライン
- ギリング元帥(-げんすい)
- 『獣王星』の用語
- キマエラ関連
- キマエラ
- 獣王(じゅうおう)
- 輪(リング)
- 茶・輪(オークル・リング)
- 黄・輪(サン・リング)
- 白・輪(ブラン・リング)
- 黒・輪(ナイト・リング)
- 頭(トップ)
- セカンド
- サード
- 挑戦(トライ)
- 交の月(こうのつき)
- 野童(やどう)
- 刃・塔(ダガー・パゴダ)
- 飛糸(とびいと)
- キマエラの植物
- セミの森(-のもり)
- ムーサ
- ベラ・ソナー
- カリプト
- 果実種(かじつしゅ)
- バルカン星系関連
- バルカン星系(−せいけい)
- ユノ
- ヘカテ
- ワルキューレ
- ミドガルド計画(-けいかく)
- テラフォーミング
- 最後の子供(ラスト・チャイルド)
- 『獣王星』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- トール
- 「ぼくは3週間前まで人間だった 確かに そうだった だけどー 今はただの獣(けだもの)だー」
- 「オーディン!! ラーイの血と肉に誓う きさまののどを喰い破るまでぼくは死なない!! この地獄をはいずりまわってでも生き抜いてみせる…!!」
- 「そ…おだった… ここは獣王星(キマエラ)なんだった 人の死はとるに足らない出来事なんだ 自分を守れない奴は死ぬしかないんだ そんな簡単な”正義”をまだぼくはわかってない」
- 「頭(トップ)だって輪の部下を守る義務もあるんだろっ そんな奴頭(トップ)の資格なんかないぞっ 何度でも言ってやるよっ あんたなんか頭(トップ)じゃないよっ あんたに頭(トップ)がつとまるならぼくにだって出来るよッ」
- 「ぼくはー初めて獣王星(キマエラ)での自分が現実で良かったと思った ティズやサードと一緒なら ここでも生きていける」
- 「甘ったれんな!!顔を上げろ!!立て!!自分で選んだんだろうその生き方を!!おまえに今泣く権利も時間もない!!選んだ人生の決着(ケリ)くらい自分でつけてみろ!!」
- 「名がないならやろう ”ティズ”だ いい名だろう…”希望”という意味だ」
- ティズ
- 「正真正銘のいるはずのない女だッ」
- 「このオレが決めたといったら決まるんだ!!肌が白かろーが斑だろーが文句は言わせねーゼッ」
- 「問答無用だ!もう決めた!!オレは「黄・輪・女」(サン・リング・フィメール)の頭(トップ)をおりる これからは「茶・輪」(オークル・リング)でトールの下につく!!」
- 「大丈夫…!きっとすぐ頭(トップ)になって獣王になれるさ…! 5年は長いものきっと大丈夫! オレも命はって頑張る おまえが獣王になる日まで!!」
- 「わかんないよ… オレの事スキなら…なんでオレに子供産ませてくれないの だってそれこそがスキって事だろ…?」
- 「トールは強いけど…泣き虫だから…オレがいないと…ダメなんだ…」
- 「そんな所に いちゃ ダメだ」
- サード
- 「おれアな責任ってヤツが大っ嫌いなんだ 「頭」(トップ)だの「長」(ちょう)だのはどーも性に合わねエ やたら下から突き上げのきつい二番目(セカンド)もごめんだ だから三番目(サード)がいい 一番居心地がいいのさ」
- 「トール そこが大きな間違いだ 奴に何を言われたか知らねエが…「人間」ほどおそろしい”獣”(ケダモノ)はいないんだぜ あいつが人間なら余計信用するな!」
- 「帰れよ 獣王星(キマエラ)へ おまえの王国へ ティズが待ってるぜ頭(トップ)…!!」
- ザギ
- 「ラーイは死んだ 誰のせいでもない!ありもしない影に追われて自分から落ちていった おまえもわかっていたから見捨てたんだろ!!」
- 「”獣(ケダモノ)”に掟なんかいらねエだろう あるとすればおれが掟だ 勝った者が掟になるんだよ」
- 「この世は2種類の人間で出来ている 支配する者とされる者 支配される者は嫌々そうなるんじゃない その状況が心地好いから望むんだ」
- 『獣王星』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 主人公トールの声優は堂本光一
- 『獣王星』と神話
- トール
- オーディン
- フェンリル
- ロキ
- ミドガルド
- アズガルド
- ワルキューレ
- ユノ
- ヘカテ
- イオ
- パンドラ
- キマエラ
- バルカン(へファイストス)
- 『獣王星』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):堂本光一「Deep in your heart」
- ED(エンディング):ユンナ「手をつないで」