PSYREN(サイレン)のネタバレ解説・考察まとめ

『PSYREN -サイレン-』とは、岩代俊明による漫画作品。2008年から2010年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載され、全16巻のコミックスが刊行された。2025年末には、翌2026年のテレビアニメ化が発表されて話題となった。ひょんなことから赤いテレホンカードを拾い、荒廃した未来と現代を行き来する謎のゲームに巻き込まれることになった少年・夜科アゲハが、幼馴染や他の参加者たちと共にゲームを進め、世界の崩壊を防ごうと奮闘する姿を描く。

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グリゴリ

旧科学技術庁と防衛庁が合同で設立した秘密研究機関。主にPSIの研究を行っていた。実験体のグリゴリ01号が脱走したために、物語開始の16年前に第1次計画が頓挫。その後、第2次計画として活動を再開したものの、こちらも実験体であった天戯弥勒の手によって関係者のほとんどが殺害され、機能を停止している。
実験体の脳内に「Pacs」(パックス)と呼ばれる装置を埋め込み、脳波を調べると同時にPSIの使用を抑制していた。また、遠隔操作によって脳内に埋め込まれたPacsのチップを融解させることで、PSIを無力化するという高い化学技術を有していた。

W.I.S.E(ワイズ)関連

W.I.S.E(ワイズ)

W.I.S.Eによる「地球再生計画」の要項

事実上、サイレン世界を支配している組織で、西暦2010年初頭に世界を破滅させた元凶。天戯弥勒をリーダーとして、「アストラル・ナーヴァ」という建造物を拠点に、星将(せいしょう)と呼ばれるサイキッカー達が禁人種を統率している。
星将よりさらに上に、W.I.S.E元老院という組織が存在する。

「イルミナ」という技術を持っており、メンバーの一部は「イルミナス・フォージ」と呼ばれる手術を施してイルミナという球体を肉体に組み込んでいる。イルミナを取り込むと、PSIの強化や老化スピードの低下、大気中のPSIを還元することによる栄養の摂取など、サイレン世界の環境により適応できるようになる。
ただし、イルミナス・フォージの際に拒絶反応が起きた場合は精神が崩壊し、「禁人種(タヴー)」に変貌してしまう。また、イルミナス・フォージを受けた者は、太陽光を浴びると消滅する。
複数のイルミナを身体に組み込んでPSIの力をさらに強化することも可能だが、副作用によって寿命が大幅に縮まる。さらに「凝縮型イルミナ」と呼ばれるものもあり、これを組み込まれている者は、イルミナス・フォージの際の生存率が0.1パーセント以下となる代わりに、通常よりもさらに強力なPSIを使うことができるようになる。
第二星将直属部隊「スカージ」は、この手術を生き残った者だけで構成された部隊。

禁人種(タヴー)

W.I.S.E(ワイズ)の実験によって、人間を材料として生み出された異形の生物。サイレン世界を徘徊し、サイレンドリフトを発見すると攻撃してくる。その姿は多種多様で、「イルミナ」と呼ばれる核が体のどこかに埋め込まれており、核を破壊された禁人種は肉体が崩壊して灰になり、そのまま消滅する。

ウロボロス

2010年初頭に地球に衝突する直径150キロメートルの超巨大隕石。自分の意思で動いているかのように不規則な軌道で宇宙空間を漂流しており、その軌道がヘビを連想させることから「ウロボロス」と名づけられた。
隕石でありながら点滅するように発光を繰り返し、作中では「誰かにメッセージを送っているようだ」との記述がされている。ウロボロスの存在は世間に公表されていないことから、ほとんどの一般人は存在を知らない。

クァトネヴァス

ウロボロスの内部に存在する流動体のような謎の物質。外殻から流出することで、薄い膜のように地球全体を覆っている。

PSI(サイ)関連

PSI(サイ)

作中に登場する、いわゆる超能力の総称で、瞬間的に全脳細胞を活性化させて発揮する「思念の力」を源にしている。基本的には「裂破のバースト」「心波のトランス」「強化のライズ」の3種類の力で構成されており、PSIの力を操る者はサイキッカーと呼ばれている。
本来は全ての人間の脳に備わっているものだが、普通の人間の脳細胞の約9割は休眠状態にあることから、何らかのきっかけで全脳細胞が覚醒しない限りPSIを使うことはできないという説明がなされている。
作中では自然とPSIの力に目覚める者もいるが、サイレン世界の大気での感染など、外的要因で目覚めることもある。現代科学の常識を超えた事象を引き起こせるが、制御せずに多用すると脳に大きな負担がかかる。多用の副作用としては鼻腔からの出血や頭痛などの軽度なものから、最悪の場合は過負荷により脳が潰れて死亡するなど重篤なものもある。

BURST(バースト)

フレデリカが得意とする発火現象(パイロキネシス)

思念の力を物理的な波動に変えて放つPSIの一種。手を触れずに物体を動かす「念動力(テレキネシス)」や、火種を用いずに発火させる「発火現象(パイロキネシス)」などの強力な技もある。

TRANCE(トランス)

人間の精神に働きかける力。いわゆる「テレパシー」などがここに分類される。この思念波は物体をすり抜けることから、バーストのPSIの波動でなければ防ぐことができないのも特徴。バーストによる波動と同様に、思念波を目に見える形にすることもできるのが長所だが、バーストと比べて弱く、大気の影響を受けやすいPSIでもある。

RISE(ライズ)

身体能力を高める力。五感や運動神経、反射神経といった感覚機能を強化するライズは「SENSE(センス)」と呼び、筋力、耐久力、治癒力といった肉体的な力を強化するライズは「STRENGTH(ストレングス)」と呼ぶことで、それぞれ区別されている。

Dada_05042016
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@Dada_05042016

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