
『バットマン:アーカム・シティ』(Batman: Arkham City)とはRocksteady Studios開発、ワーナー・ブラザースから2011年に発売されたオープンワールドアクションゲームソフト。前作『バットマン:アーカム・アサイラム』の続編で、より成長したゲーム性を楽しむことが出来る。舞台はゴッサムシティのスラム街を壁で隔離した巨大刑務所「アーカム・シティ」そこでは裏で恐ろしい計画を進んでいた。主人公「バットマン」はそれを阻止するため街を飛び交う。
『バットマン:アーカム・シティ』(Batman: Arkham City)の概要
『バットマン:アーカム・シティ』(Batman: Arkham City)とはRocksteady Studiosが開発、ワーナー・ブラザースが2011年11月23日に発売したオープンワールドアクションゲーム。DCコミックスが刊行している人気コミック『バットマン』を原作としたゲーム作品で前作『バットマン:アーカム・アサイラム』の続編。前作は精神病院アーカム・アサイラムが存在するアーカム島が舞台だったが、今作はさらに広い巨大刑務所アーカム・シティを縦横無尽に移動することが出来る。バットマン自身もさらにパワーアップしており、戦闘も移動もさらに高速化されている。また女泥棒「キャットウーマン」を操作するパートも用意されている。今作から本筋とは違ったストーリーが展開されるサイドミッションが存在し、そこでも新しいヴィラン(悪役)との戦いが待ち受けている。
アーカム・アサイラムの事件後、ヒューゴ・ストレンジの協力でゴッサム市長となった元アーカム・アサイラム所長「クインシー・シャープ」はゴッサムシティの一部を壁で隔離。巨大刑務所「アーカム・シティ」となったそこには街中の犯罪者や刑務所ブルードヘイブンにいる囚人、精神病院アーカム・アサイラムにいる凶悪なヴィラン達が一同に収容されていた。億万長者の「ブルース・ウェイン」は政治的なやり方でアーカム・シティに対する反対運動を行うも、ヒューゴ・ストレンジの部下達に拉致されてアーカム・シティに収容されてしまう。しかしそこではプロトコル10という計画が秘密裏に進行していると知ったブルースは執事の「アルフレッド」に頼んで装備品の配送を依頼。届いたスーツを身にまとい、闇夜の騎士「バットマン」へと姿を変えてストレンジの計画を阻止せんと街に飛び出した。
『バットマン:アーカム・シティ』(Batman: Arkham City)のあらすじ・ストーリー
巨大監獄アーカム・シティ
ゴッサム・シティの市長に就任した元アーカム・アサイラムの所長「クインシー・シャープ」は精神科医「ヒューゴ・ストレンジ」と共謀してゴッサムのスラム街を巨大監獄街「アーカム・シティ」へと変貌させる。アーカム・アサイラムとブラックゲート刑務所に収容されていた犯罪者全員がここに送られ、中では犯罪者同士が抗争や派閥争いを繰り返しており、立場の弱い囚人は命の危険にさらされていた。ウェインテック社の総帥である「ブルース・ウェイン」はこの件を政治的に解決せんとして反対演説を行う。しかしストレンジが差し向けてきた私設軍隊「TYGER」の傭兵達によって政治犯として逮捕されてしまう。
ブルースが目覚めると、そこはアーカム・シティ一歩手前の拷問室だった。ブルースは数多くの囚人や名だたるヴィラン達を横目にこの巨大刑務所内に収容されてしまう。そんな中でペンギンと再会を果たし、恨みつらみからペンギンに暴行を受けそうになるも、手下共々返り討ちにする。その後ブルースは執事の「アルフレッド」に連絡して装備一式を要請。エース・ケミカルビル屋上に投下された物資から取り出したスーツを身にまとい、バットマンとなってアーカム・シティの裏で進められている計画を阻止するために動き出した。
宿敵との再会
バットマンは付近の裁判所で女怪盗の「キャットウーマン」が二重人格の犯罪者「トゥーフェイス」によって処刑寸前だという情報を入手して、彼女を助け出す。直後、何者かによって狙撃を受けたバットマンはキャットウーマンと別れてスナイパーの元に駆け付けるが、ジョーカー一味による仕業だと判明する。ジョーカーは製鋼所でアジトを構えていることが分かったバットマンはすぐに現場に向かい、ジョーカーの元にたどり着く。しかしこれは罠で、ジョーカーとその相棒の「ハーレー・クィン」によって気絶させられてしまう。しばらくしてバットマンが目を覚ますと、ジョーカーは肉体を強化する劇薬「タイタン」を過剰に摂取したことで体が蝕まれて死が近いこと、それを治すために科学者である「ミスター・フリーズ」に薬を作らせていたが、彼が行方不明になったこと、そして自身の血をゴッサム・シティ中の病院に送り付けたことを語った。さらにバットマンにも既に自身の血を注入しており、バットマンはフリーズの治療薬捜索を余儀無くされる。アジトから追い出されたバットマンはすぐさまフリーズを見つけるために行動を開始した。
治療薬争奪戦
バットマンはフリーズが極度の低温でなければ生きられないことをヒントに、アーカム・シティ内で最も寒い元ゴッサム警察署に訪れるもフリーズの姿はなかった。すぐに付近のゴロツキを締め上げてペンギンがフリーズを拉致していることを探りだし、彼のアジトである博物館に向かう。そこでフリーズを見つけ、ペンギンとその配下の不死の男「ソロモン・グランディ」を倒し、フリーズに解毒剤を要求。しかし解毒剤生成にはとある酸素が必要だった。その酸素は何百年と生きてきた暗殺集団リーグ・オブ・アサシンの首領「ラーズ・アル・グール」の体内にあると推測したバットマンは、リーグ・オブ・アサシンのアジトをあぶりだすことに成功する。そこで再会したラーズの娘「タリア・アル・グール」からラーズに合うには次期首領となり、そのための試練踏破が必要であると語られる。バットマンは首領になる建前で試練をクリア。ラーズと会合を果たして彼から次期首領になるために自身を殺すように要求されるも、これを拒否。ラーズはバットマンに自身の座を受け継がせるために強行手段で襲い掛かる。バットマンはラーズを返り討ちにし彼の血液を採取してその場を後にした。
フリーズに採取してきたラーズの酸素を渡し、遂に解毒剤は完成したが、フリーズは突然自身の囚われた妻「ノラ・フライズ」の救助を優先するようにバットマンを脅迫する。バットマンは仕方なくフリーズと戦闘し、撃退するもその間にハーレー・クィンに解毒剤を盗まれてしまう。バットマンは急いで製鋼所に踏み込みジョーカーと相対するも、彼はまだ薬を受け取っていなかった。まだバットマンが薬を持っていると思い込んでいるジョーカーは手下と共にバットマンに襲い掛かる。バットマンはこれを返り討ちにしたが、瓦礫が降ってきて逆に危機に陥る。そこにタリアが現れてジョーカーに不死になる方法を教える代わりにバットマンを見逃すようにと取引に出る。ジョーカーはタリアの条件を飲んで彼女と共にその場を後にした。バットマンも遅れて現れたキャットウーマンに助けてもらい、突如始まったプロトコル10計画によって囚人たちが皆殺しにされそうになっている事態を目撃する。バットマンはこれを止めるためにヒューゴ・ストレンジの元に急いだ。
道化師の最後
アーカム・シティ中心のタワーを上り、ストレンジの元にたどり着いたバットマン。しかしストレンジは利用されていたに過ぎず、直後に現れたラーズに殺されてしまう。ラーズは次期首領の座に相応しいかストレンジをテストするために内密に資金提供をしていたのだった。しかしやはり首領の座に不適切だと判断したラーズがまたしてもバットマンに襲い掛かろうとしたその時、ストレンジが事前に仕掛けていた爆弾でタワーが爆発してしまう。バットマンは何とか着地するもラーズは高所から落とされて死んでしまう。プロトコル10計画は阻止できたもののまだジョーカーとの決着は付いていない。そして突然巨大モニターにジョーカーと人質に取られたタリアの姿が写り、ジョーカーは解毒剤を寄こさなければタリアを殺すと発する。バットマンは現場に駆けつけて、タリアを救おうとするも最初からタリアはジョーカーを殺すつもりでわざと人質に取られていたのだった。ジョーカーを剣で刺し殺し、バットマンに取り戻していた解毒剤を渡すタリアだったが、実はそのジョーカーは粘土の怪人「クレイフェイス」が扮した偽物だった。直後にタリアは本物のジョーカーに射殺されてしまう。バットマンはタリアの剣を使い、クレイフェイスと激戦を繰り広げて彼を倒した。
戦いの後、タリアからの解毒剤で毒から解放されたバットマンだったが、解毒剤を奪おうとして襲い掛かってきたジョーカーのせいで薬を落としてしまう。既に限界に達していたジョーカーはその場に倒れ込む。バットマンは例えどんなに悪事を働こうとジョーカーを救うと強く言い放つ。それを聞いたジョーカーは最後に大きく高笑いした後、静かに息を引き取った。全ての戦いが終わり、解放されたアーカム・シティの前に現れた警察にジョーカーの遺体を任せ、バットマンはどこかへと去っていった。
『バットマン:アーカム・シティ』(Batman: Arkham City)のゲームシステム
主人公バットマンを操作してオープンワルードのアーカム・シティを自由に飛び回って、時に犯罪者達と戦闘を繰り広げながらミッション攻略をしていく。街の中は刑務所となっているため、基本的に敵対者しかいない。敵との戦闘は格闘戦の「コンバット」と銃で武装した集団を静かに仕留めていく「プレデター」が用意されている。どちらも基本的な攻撃だけでなく専用のガジェットを使うことで戦いを有利に進めることが出来る。
ミッション
メインミッション
本作のメインのミッションでヒューゴ・ストレンジが計画する「プロトコル10」を阻止することが目的。またフリーズが持つ治療薬を入手することも目的の1つとなっている。
サイドミッション
本筋に大きく関わらない登場人物とのミッション。今作からの新キャラや、前作から登場しているキャラとストーリーが展開される。
アップグレード
ストーリー進行や敵との戦闘によって得た経験値によってバットマンやキャットウーマンを強化できる。
戦闘
コンバット
敵との正面対決をする戦闘モード。打撃を中心に様々な攻撃を繰り出してコンボを繋いでいく。コンボ数が一定以上になると「スペシャル・テイク・ダウン」が可能となり、敵を一撃で仕留めることが可能。さらに戦闘中にもガジェットを使用してコンボを繋げていくことが出来る。
プレデター
Related Articles関連記事

バットマン:アーカム・アサイラム(Batman: Arkham Asylum)のネタバレ解説・考察まとめ
『バットマン:アーカム・アサイラム』(Batman: Arkham Asylum)とはRocksteady Studiosが開発、EIDOSが2009年に発売したアクションゲーム。DCコミックスの人気コミック『バットマン』を元に製作。Playstation 3、Xbox 360、Windows版で発売。主人公「バットマン」は宿敵「ジョーカー」をアーカム・アサイラムに連行。だがジョーカーは最初からアーカム内でバットマンを陥れるのが目的だった。バットマンは混乱極まるアーカムを治めるため始動する。
Read Article

ダークナイト ライジング(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
2012年に公開された、アメリカ・イギリス共同制作の実写アクション映画。監督はクリストファー・ノーラン。 ゴッサム・シティに平和が訪れ、ブルース・ウェインもバットマンを引退していた。しかしベインと名乗るテロリストが現れ、ゴッサムは再び壊滅の危機にさらされる。 バットマンとして復活したブルースが、窮地に陥りながらも、ゴッサムのために命を懸けて戦う姿が描かれる。
Read Article

バットマン ビギンズ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『バットマン ビギンズ』とは、2005年にアメリカで制作された実写映画。監督はクリストファー・ノーラン。アメリカンコミック『バットマン』シリーズを原作としている。実業家ブルース・ウェインが、闇の騎士「バットマン」として、世に蔓延る凶悪犯罪者たちと戦う決意をする様を描く。
Read Article

ダークナイト(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ダークナイト』とは2008年に公開された、アメリカ・イギリス共作の実写アクション映画。監督はクリストファー・ノーラン。主演をクリスチャン・ベール、ヴィランをヒース・レジャーが演じた。バットマンとして世の犯罪者と戦ってきたブルース・ウェインが、新たに現れた敵・ジョーカーに翻弄されながら、ゴッサム・シティに必要なヒーローとは何かを模索する姿を描いた作品。
Read Article

今なら中古でお買い得?マイナーだけど面白いおすすめPS3ソフトを徹底紹介!
2006年に発売されたPlayStation 3。今となっては古いゲーム機だが、数多くの傑作ゲームが発表された名機である。 そんなPlayStation 3の傑作ゲームの中でも、海外製のいわゆる“洋ゲー”の中には、日本ではあまり知られていないものがある。ここでは、そんな知られざる傑作ゲームを洋ゲー中心に紹介する。
Read Article

バットマン:アーカム・ナイトの攻略情報・Wikiまとめ!
『バットマン:アーカム・ナイト』の攻略情報・Wikiをまとめて紹介する。本作は『バットマン』を題材としたオープンワールドゲーム。『バットマン アーカム・アサイラム』『バットマン アーカム・シティ』の続編として制作され、「アーカム三部作」の最終章となる作品である。日本ではPlayStation 4本体とのセットである『バットマン:アーカム・ナイト KNIGHT EDITION』も発売され、話題となった。
Read Article

【マーベル】アメコミヒーロー誕生のきっかけとなった名言・名セリフまとめ【DCコミックス】
人気アメコミ映画の中で、ヒーロー誕生のきっかけとなった名言・名セリフをまとめました。『スパイダーマン』の「大いなる力には、大いなる責任が伴う」や、『バットマン ビギンズ』の「人はなぜ落ちる?這い上がるためだ」など、主人公たちの心を揺さぶった名言を網羅。各作品の簡単なあらすじや見どころなどもあわせて紹介していきます。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『バットマン:アーカム・シティ』(Batman: Arkham City)の概要
- 『バットマン:アーカム・シティ』(Batman: Arkham City)のあらすじ・ストーリー
- 巨大監獄アーカム・シティ
- 宿敵との再会
- 治療薬争奪戦
- 道化師の最後
- 『バットマン:アーカム・シティ』(Batman: Arkham City)のゲームシステム
- ミッション
- メインミッション
- サイドミッション
- アップグレード
- 戦闘
- コンバット
- プレデター
- 捜査モード
- 『バットマン:アーカム・シティ』(Batman: Arkham City)の登場人物・キャラクター
- バットマンサイド
- バットマン
- アルフレッド・ペニーワース
- ジェームズ・ゴードン
- オラクル
- ロビン
- キャットウーマン
- ヴィラン
- ジョーカー
- ハーレー・クィン
- ペンギン
- トゥーフェイス
- リドラー
- ミスター・フリーズ
- ポイズン・アイビー
- ラーズ・アル・グール
- タリア・アル・グール
- クレイフェイス
- ソロモン・グランディ
- ベイン
- ミスター・ザズー
- カレンダーマン
- マッドハッター
- デッドショット
- ハッシュ
- ブラックマスク
- キラークロック
- ラットキャッチャー
- その他
- ヒューゴ・ストレンジ
- クインシー・シャープ
- ジャック・ライダー
- アズラエル
- ヴィッキー・ベール
- ノラ・フライズ
- 『バットマン:アーカム・シティ』(Batman: Arkham City)のガジェット
- ガジェット(バットマン)
- バットラング / リモート・バットラング / ソニック・バットラング
- 爆破ジェル
- スモーク・ペレット
- バットクロー
- ラインランチャー
- フリーズ・ブラスト
- フリーズ・クラスターグレネード
- 暗号シーケンサー
- かく乱機
- リモート・エレクトリカル・チャージ
- ガジェット(キャットウーマン)
- ウィップ
- ボーラ
- 鉄菱
- 『バットマン:アーカム・シティ』(Batman: Arkham City)の用語
- アーカム・シティ
- プロトコル10
- タイタン
- 『バットマン:アーカム・シティ』(Batman: Arkham City)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- デッドショットの武器庫に存在するスターウォーズの有名武器
- 暗号解読で見ることが出来るスケアクロウの船内
- 逆再生で判明するジョーカーのセリフ