ビーファイターカブト(特撮テレビ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ビーファイターカブト』とは1996年から1997年にかけてテレビ朝日系列で放送された特撮テレビ番組。「メタルヒーローシリーズ」第15作目にあたる。初代ビーファイターの戦いから5年の月日が流れ、ジャマールにかわり長い眠りから覚めたメルザード一族の地球侵略が展開する。そして、新たなビーファイターへ任命された3人の若者がメルザード一族との戦いが描かれる。前作『重甲ビーファイター』の好評により、登場人物を高校生にしたりと年齢層を下げ「若さ」や「青春」を前面に出した作品となった。

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『ビーファイターカブト』の概要

『ビーファイターカブト』とは、1996年3月3日から1997年2月16日までテレビ朝日系列で放送された特撮テレビ番組。「メタルヒーローシリーズ」第15作目にあたる。

ビーファイターの活躍から5年後の200X年、2億年の眠りから覚めたメルザード一族が地球侵略を開始する。コスモアカデミア日本支部にて開発された、インセクトアーマーの装着者に選ばれた3人の若者がメルザード一族に立ち向かう。やがて海外からやって来た新ビーファイター達や昆虫の精の結晶であるインセクトメダルにより誕生した巨大兵カブテリオスにより戦力をつけるビーファイターカブトらだが、メルザード側からの戦士ビークラッシャーら戦士達により苦戦を強いられる。

前作『重甲ビーファイター』(1995~1996年)の好評を受け続編として制作されたうえ、登場人物を高校生にしたりと「若さ」や「青春」を前面に出す作品となった。本作品について、VHS全12巻(セル・レンタル共通)が1997年3月〜1998年2月にかけて、DVD全5巻が2006年11月21日〜2007年3月21日にかけてリリースされた。また、オリジナルビデオ作品『ビーロボカブタック クリスマス大決戦!!』(1997年12月12日発売)にはビーファイターカブトが登場し、本作品のメインキャストである中里栄臣も顔出し出演した。

主なプロデューサーを日笠淳(東映不思議コメディーシリーズ、『仮面ライダー剣』(2004〜2005年等)が務め、脚本・演出を東條昭平(スーパー戦隊シリーズ等)が手掛けた。

『ビーファイターカブト』のあらすじ・ストーリー

新たなビーファイターの誕生

ビーファイターが異次元侵略軍団ジャマールを壊滅してから5年後の200X年、2億年の眠りから覚めた悪の軍団メルザード一族が地球侵略を開始する。一方でビーファイターが属していたアースアカデミアが発展したコスモアカデミア日本支部では、新たなインセクトアーマーが開発されていた。その装着者として、コスモアカデミア研究員の橘 健吾(たちばな けんご)と鮎川 蘭(あゆかわ らん)が選ばれメルザードへの戦いに向かった。更にそこへ、彼等と共にメルザードへ果敢に立ち向かったのが17歳の高校生・鳥羽 甲平(とば こうへい)であり、その勇姿が認められビーファイターのカブト型アーマーを装着する事となる。これにより、新たな3人のメンバーによるビーファイターが誕生し、地球侵略から守る事となった。

新旧ビーファイター集結

日々メルザードの侵略を防ぐ為に戦いを開始した新ビーファイターだったが、現役の高校生である甲平は学校にいる最中でも出動要請の指令が入ったり、しまいには出席日数が足らず退学の危機にも直面した。それでも担任教師等、周囲の支えにより退学は免れた甲平だった。メルザード一族との戦いが激化するなか、甲斐 拓也(かい たくや)ら初代ビーファイターが駆けつける。彼等は、昆虫の精の結晶体であるインセクトメダルのうち地球へ飛来しサソリやムカデ等のメダルを回収すべく海外から帰国していた。攻防の末、メダルはメルザード一族の手にわたりビークラッシャーが誕生しビーファイター達を苦しめる。そうしたなか、初代ビーファイターの拓也は地球上に他にもメダルが幾つか存在すると告げ再び日本を離れた。拓也の言葉通り甲平達のもとへ、海外からビーファイター・ヤンマをはじめとするメダルの力を持つ戦士がやって来る。

メルザード一族との最終決戦

ビーファイター達はビークラッシャーから奪い取ったインセクトメダル、及び新たな武器のアストラルセイバーの力により巨大兵カブテリオスを目覚めさせ大きな戦力とした。しかしメルザード側も巨大兵クワガタイタンを味方につかせ戦力をより拡大し、皇祖女帝マザーメルザードも力を入れていく。苦闘するビーファイターカブト達のもとへ、再び初代ビーファイターが駆けつける。初代ビーファイターは闇の波動を操る波動獣ダーグリフォンに対抗するが、その対抗手段としての光の波動で昆虫パワーが無くなりビーコマンダー及びインセクトアーマーが消滅した。その戦いでビーファイターの生みの親で昆虫界の長老である老師も、自らの命と引き換えに闇の波動を抑え込み息を引き取る。

メルザード一族を仕切るマザーメルザードは光と闇の波動から発生した暗雲の雨を降らせて、それを浴びた者の体内に1週間以内に起動する生体時限爆弾を作らせ地球滅亡を企てる。ビーファイターカブト達はメルザードの要塞メルザードスへ乗り込みマザーメルザードとの対決を試みるが、カブト以外は暗雲の雨を浴びて生体時限爆弾の影響で動けなくなっていた。そうしたなかビーファイターカブトは必殺技ライナーブラストによりメルザードスのエネルギーを断ち生体時限爆弾は消滅し、メルザードスも壊滅した。しかし、マザーメルザードは巨大化した姿となり地上で暴れ出す。そこへインセクトコマンダーの力で手にしたクワガタイタンに、ビーファイタークワガーが乗り込み対抗する。更にカブテリオスも加勢し激戦の末にマザーメルザードは敗れ去る。メルザードとの戦いが終わったと同時に、ビーファイターのコマンドボイサーは光の意思の力によって消滅する。甲平は高校卒業を向かえ、彼は拓也に誘われてコスモアカデミア設立の大学へ留学の為にアメリカへ旅立った。

『ビーファイターカブト』の登場人物・キャラクター

ビーファイター

鳥羽 甲平(とば こうへい/演:中里栄臣)

17歳の若きビーファイターのリーダーで、メルザード一族の侵攻が始まった際にBFカブトのパイロットへ選ばれる。普段は聖聖(セントホーリー)学園高等部2年A組の生徒で、勉強が不得意な反面、特技のスポーツで部活の助っ人をしたりしている。正義感が強い一方で子供っぽい一面があるうえ、妹のゆいには頭が上がらない。また、ビーファイターになってからは学校の授業中でも出動要請が入ったり、出席日数が足りなくなる等して苦労した。ビーファイターである事を知るのはゆいや幼稚園からの幼なじみである遠藤アツコで、虚弱体質でいじめられていた幼少時には遠藤によく助けられた。

ビーファイターカブト

鳥羽 甲平が超重甲し戦う戦士で、装着するインセクトアーマーはパワーや火器制御が重視されている。拳で10トンの鉄球を破壊したり、片手で20トン級トレーラーを100m先へ投げ飛ばすまでの力を持つ。

橘 健吾(たちばな けんご/演:安達直人)

22歳のコスモアカデミア日本支部・地球環境探査セクション研究員で、BFクワガーのパイロットに選ばれる。冷静沈着な性格で、感情的な甲平や蘭を宥めたりもしている。

ビーファイタークワガー

橘 健吾が超重甲する戦士で、高速移動能力や格闘能力が重視されている。反射神経や動体追尾能力に優れており、頭部の角から電撃も発射する。

鮎川 蘭(あゆかわ らん/演:栗栖ゆきな)

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