3月のライオンの名言・名セリフ／名シーン・名場面まとめ

いじめや実父との決別など、辛い経験を乗り越えたひなたが、自分の本当にやりたいことを見つけ、零に語った言葉。

祖父の相米二に任された屋台を、姉のあかりと共に試行錯誤しながらやり切ったあと、ひなたは「失敗したら焦ってパニックになって何度思い出しても情けなくなるけど、不思議と投げ出せなかった」と振り返る。そして、「どんなに落ち込んでも、『よし!！！次こそは絶対！！』って思っちゃうの！！私、思うんだ。きっと、こんな風にね、しつこくてあきらめきれない気持ちを、『向いてる』って言うんじゃないかなって」と零に語るのだった。

上手くできるかどうかではなく、失敗しても諦めない気持ちを「向いている」と表現するひなたのこの言葉は、夢を追いかける読者を励ましてくれる名言となっている。

川本相米二の名言・名セリフ／名シーン・名場面

「恥なんてかいてナンボだ。『失敗した』って事は『挑戦した』って事だからな。何もやんねーで他人の事笑ってる人生よりずっとマトモだ」

零がなかなか川本家に姿を見せないことを心配したひなたに対して、相米二が言った言葉。

獅子王戦トーナメントにて、零は因縁の相手・後藤との対局を意識するあまり、格上の島田の力量を見極められず大敗し、島田を侮っていたことを島田自身にも見透かされる。さらに、島田に敗戦したことで後藤との対局は実現せず、零はこのことを大いに恥じて、誰にも会わずに家に閉じこもっていた。

零が姿を見せないことを心配するひなたに対し、相米二は「恥なんてかいてナンボだ。『失敗した』って事は『挑戦した』って事だからな。何もやんねーで他人の事笑ってる人生よりずっとマトモだ。なぁに、そのうち大人になりゃあいやでも気付くさ。どんなヤツでも一線でやってる人間で恥をかいた事無いヤツなんていねぇってコトにな」と語り、零の挑戦を労った。

失敗を恐れずに挑戦することの大切さを教えてくれる言葉である。

林田高志の名言・名セリフ／名シーン・名場面

「『でも』が100個揃えば開く扉（ドア）があればいーがはっきり言ってねーよそんなドア！！」

棋士が集まる勉強会への参加を躊躇う零に対して、林田が言った言葉。

人付き合いに消極的な零は、勉強会への参加に怖気づいてしまい、どれだけ勧められても「でも...でも...」と繰り返していた。そんな零の態度を見てじれったく感じた林田は、「だーっっ、もうさっきから聞いてりゃでもでもでもと！！『でも』が100個揃えば開く扉（ドア）があればいーがはっきり言ってねーよそんなドア！！」と苛立ちまぎれに叫ぶ。

一見厳しい言い方ではあるが、「怖気づいているだけでは何も始まらない」という、林田の零に対する叱咤激励の気持ちが込められた言葉である。

「『答えが見つかんないから何もしませんでした』じゃ話は進まねえ」

いじめに巻き込まれたひなたを助ける方法が分からず頭を抱える零に対して、林田がかけた言葉。

零はひなたを助ける方法を探そうと林田とともにインターネットで「いじめ 解決法」と検索してみるが、あまりのヒット数の多さに途方に暮れてしまう。そんな零を見た林田は、「だからってあきらめる訳には いかねえんだ！！『答えが見つかんないから 何もしませんでした』じゃ 話は進まねえ」と檄を飛ばす。

正しいと思える答えが見つからなかったとしても、まずは行動を起こすことの大切さを教えてくれる名言である。

「人に伝わるのは結果だけじゃない。世界は結果だけで回ってるんじゃないんだよ」

ひなたのいじめ問題に対して、「自分は何の役にも立てませんでした」と振り返る零に対して、林田がかけた言葉。

林田は、零が何かを言う前から、零のその言葉に対してひなたは「そんな事ない」と答えたはずだと言い当てた。そして零に、「結果は大事だけどな 桐山ーーー人に伝わるのは 結果だけじゃない。世界は結果だけで回ってるんじゃないんだよ」と語りかける。

実際に何かの役に立てたわけではなくとも、役に立ちたいと奮闘した零の気持ちは必ずひなたの救いになっていたはずだという、林田の優しさが表れている名言である。

「一人じゃどうにもならなくなったら誰かに頼れ。―――でないと実は誰もお前にも頼れないんだ」

周囲の助けを借りて留年の危機を回避した零に対して、林田がかけた言葉。

対局が忙しいことで出席日数が不足してしまった零は、林田や放科部のメンバーの助けを借りて最後のレポート課題を終わらせ、留年を免れることができた。

あまり他人を頼り慣れていない零に対して、林田は「今日みたいにさ、一人ではどーにもならん事でもさ、誰かと一緒にがんばればクリアできる問題ってけっこうあるんだ。そうやって力をかりたら次は相手が困ってる時お前が力をかしてやればいい。世界はそうやってまわってるんだ」と語りかける。その後、「あのな大事な事だぞ？ いいか？一人じゃどうにもならなくなったら誰かに頼れ。ー――でないと実は誰もお前にも頼れないんだ」と続ける。

その言葉を聞いた零は、これまで何かと自分を助けてくれる川本家の面々が、彼女たちの方から自分を頼ってくれたことはなかったことに気づく。迷惑をかけないことばかりを考えて、自分が川本家のために何かをしようと考えたことがなかったことを気付かされた零は、この言葉をきっかけに、川本家をはじめとする他者との関わり方を考え直すことになるのだった。

島田開の名言・名セリフ／名シーン・名場面

「『縮まらないから』といってそれがオレが進まない理由にはならん。『抜けない事があきらか』だからってオレが『努力しなくていい』って事にはならない」

宗谷名人との対局を控えた島田が、零に語った言葉。

島田と宗田は同い年だが、将棋界におけるキャリアと戦績には大きな開きがあり、島田にとって宗谷はいつまでも追いつけず見上げる対象だった。

獅子王戦でも3局連敗し、敗北のかかった第4局目を目前にして、島田は体調を崩してしまう。看病のために自宅を訪れた零に対して、島田は「『縮まらないから』といってそれがオレが進まない理由にはならん。『抜けない事があきらか』だからってオレが『努力しなくていい』って事にはならない」と語る。

圧倒的な実力差がある宗谷との戦いにも、怖気づいたり投げ出したりすることなく立ち向かう島田の姿勢に勇気をもらえる名言である。

二海堂晴信の名言・名セリフ／名シーン・名場面

「『潔い』のと『投げやり』なのは似ているけど違うんだ！！」