Big Ocean(ビッグオーシャン)の徹底解説まとめ
Big Ocean(ビッグオーシャン)とは、2024年にデビューした韓国のアイドルグループである。キム・ジソク、パク・ヒョンジン、イ・チャニョンの3人で構成されており、全員が聴覚障害を乗り越えてデビューした。このようなグループが登場したのは韓国では初めて。明るく前向きな楽曲はもちろんのこと、「障害者に対する誤解や偏見をなくしたい」という思いで活動する彼らの姿に多くの関心と支持が寄せられている。
Big Oceanの概要
Big Ocean(ビッグオーシャン)とは、韓国初の聴覚障害者で構成されたK-POPアイドルである。メンバーはキム・ジソク、パク・ヒョンジン、イ・チャニョンの3人で、韓国の「障害者の日」として定められている2024年4月20日にデビューした。「Big Ocean」というグループ名には「希望いっぱいの海」「世の中を大きく驚かせる」という意味と共に、「海のように世界へと進んでいく」という抱負が込められている。ファンダム名(ファンのコミュニティの名前)は、韓国語で「波」を意味する「PADO(パド)」。
彼らがデビューした事務所のPARASTAR ENTERTAINMENT(パラスター・エンターテインメント)は「障害が障害(ハンデ)にならない世界を作る」という理念を掲げており、その理念のもとデビューした彼らもまた、「障害者に対する誤解や偏見をなくしたい」という想いを持って活動している。ダンスに関しては振動するスマートウォッチを手首に装着して3人のビートを合わせており、ボーカルに関してはメンバーたちが数えきれないほど録音した音声データを集め、AI技術で補っている。
彼らの活動はデビュー直後から韓国のみならず海外からも熱い注目を集め、世界保健機構(WHO)の事務総長は自身の公式SNSで彼らのデビューを盛大に祝福した。また、2ndシングル『BLOW』はアメリカFOXの「この夏、聞き逃してはならないK-POP10」にも選出された。韓国ではポカリスエット初のデジタル広告モデルに抜擢され、第6回NEWSIS K-EXPOにて韓流特別賞を受賞。さらに、聴力に関する健康促進の映像で世界保健機構(WHO)とコラボレーションするなど多方面で活躍している。
Big Oceanの活動経歴
3人の出会い
高熱が原因で3歳の時に後天的な聴覚障害を負ったパク・ヒョンジン。ヒョンジンは、Big Oceanになる前は登録者数5万人を超えるYouTubeクリエイターとして活動していた。「聴覚障害者は皆手話を使う」という偏見を払拭するためのコントをアップしていたのだが、番組出演をきっかけに事務所から紹介を受け、PARASTAR ENTERTAINMENT(パラスター・エンターテインメント)に設立と同時に所属した。そんなヒョンジンが出演する公演を見に来ており、そこで同事務所の目にとまったのが当時高校生だったキム・ジソクだ。ジソクは先天的に聴覚障害を持っており中学2年の時からソウル市障害者スキー協会の選手として活動していたのだが、ヒョンジンの姿を見て勇気をもらったジソクは選手生活にピリオドを打ち、ヒョンジンと合流した。その頃、高麗(コリョ)大学安岩(アンアム)病院で聴能師として働いていたのが、高熱が原因で小学3年の時に後天的な聴覚障害を負ったイ・チャニョンだ。映画『コーダ あいのうた』に出演した聴覚障害を持つ俳優=トロイ・コッツァーがチャニョンの働く病院の広報大使に就任し、その就任式にチャニョンも出席していた。そこで聴覚障害を持つ有名俳優=キム・リフに会ったことでPARASTAR ENTERTAINMENTのオーディションを受ける決意をし、結果は合格。ヒョンジンとジソクと合流した。
デビュー前
3人は宿舎で共同生活をしながらデビューに向けて準備をしていたのだが、その道のりは決して易しいものではなかった。一人一人が違う聴力を持つ中でダンスを合わせることは至難の業だ。また、自分の歌声がどのように聞こえるのか分からない状態で正確な音程で歌うことも容易ではない。それでも彼らは、振動するスマートウォッチの導入やAI技術を用いたレコーディングなど事務所の力も借りながら、血の滲むような努力を重ねた。そして3人はSBOYZ(エスボーイズ)という名前で先輩アイドルたちの楽曲を手話カバーするなど、精力的に活動を続けた。
デビュー
積み重なる試練を1年半かけて乗り越え、2024年4月20日、デビューという一つめの夢を掴んだ。まさに、「障害=ハンデ」という概念を打ち破った瞬間だった。デビュー曲は、K-POP第一世代のアイドルグループ「H.O.T.」の代表曲『Hope』をリメイクした楽曲『Glow』。明るく希望溢れるサウンドに前向きな言葉が散りばめられており、「勇気をもらえた」「デビューしてくれてありがとう」「私も夢を諦めないで頑張るよ!」などあたたかなコメントが多く寄せられた。同世代のアイドルグループとのチャレンジ動画も話題を呼び、彼らが望む「真のバリアフリー社会」への第一歩を踏みだした。
Big Oceanのメンバー
パク・ヒョンジン
生年月日:1999年10月24日
出身:韓国
身長:180cm
MBTI(16タイプ性格診断):ENFP(運動家)
ポジション:メインボーカル
3歳の時に高熱が原因で聴覚を失う。右耳に補聴器を、左耳に人工内耳を装着している。デビュー前はYouTube活動をしたりカフェで働くなどコミュニケーション力が高く、グループ内でもムードメーカー的存在で子犬のようだとも言われている。
イ・チャニョン
生年月日:1998年3月27日
出身:韓国
身長:180cm
MBTI(16タイプ性格診断):INTP(論理学者)
ポジション:メインラッパー
小学3年生、11歳の時に高熱が原因で聴力を失い、両耳に人工内耳を装着している。グループの最年長メンバー。鳥や猫など動物が大好きで、優しい笑顔と笑った時の目元がチャームポイント。
キム・ジソク
生年月日:2003年3月5日
出身:韓国
身長:184cm
MBTI(16タイプ性格診断):INTJ(建築家)
ポジション:メインダンサー
生まれつき耳が不自由で、現在は補聴器を装着している。グループの最年少メンバー。デビュー前はソウル市障害者スキー協会の選手として活動していたこともあり、体を動かすのが好きでデビュー後もジムに頻繁に通っている。ポーカーフェイス気味なことから、「AI」というあだ名を付けられている。
Big Oceanのディスコグラフィー
『Glow』
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目次 - Contents
- Big Oceanの概要
- Big Oceanの活動経歴
- 3人の出会い
- デビュー前
- デビュー
- Big Oceanのメンバー
- パク・ヒョンジン
- イ・チャニョン
- キム・ジソク
- Big Oceanのディスコグラフィー
- 『Glow』
- 『BLOW』
- 『SLOW』
- Big Oceanの代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- 『Glow』
- 『BLOW』
- 『SLOW』
- Big Oceanの名言・発言
- パク・ヒョンジン「世の中には不可能に見えることも多いですが、何よりも重要なことは諦めずに着実に進むことだと思います。」
- キム・ジソク「誰もが萎縮せずに夢を見ることができれば幸いだ」
- Big Oceanの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 最初は7人いた練習生
- デビューの準備期間に初めて手話を学んだチャニョル
- ジソクが音楽に興味を持つようになったきっかけはBTSのRM
- 世界的に達成したい目標は海外でのボランティア活動