オランピアソワレ(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ
『オランピアソワレ』とは、2020年にアイディアファクトリーより発売されたNintendo Switch用ゲームソフトである。舞台は、人々がそれぞれ【色】を持つ世界。ただ一人の【白】である少女オランピアが夫を探す使命の元に、世界の理不尽な仕組みに立ち向かいながら「魂の半身」と結ばれるまでを描く乙女ゲームである。鮮やかな色彩と神秘的な世界観、その裏に根付く差別や悲劇に悩みながら立ち向かう登場人物たちの間に生まれる愛情と絆の輝きが美しい作品である。
天供島の公的機関。あらゆる物事の保存価値を見極め調査し、管理、保存に努めている。
島の繁栄のため、色層制度を超えて徹底した公平中立の立場を貫く。構成員は自分の【色】を示す色紋をつけることを許されず、戸籍からも抜けなければならない。
二つ目の世界
『オランピアソワレ』の世界を指す言葉。
イザナギとイザナミが生んだ「一つ目の世界」から葦の船によって流された卑流呼が生み出した世界である。恋慕を拒まれたスサノオがアマテラスを斬り殺した結果一つ目の世界は闇に包まれ、卑流呼にツクヨミが手を貸すことで二つ目の世界が生み出された。
太陽神アマテラスが眠りについているために太陽の力が不完全となっており、【白】の女の舞がなければ世界は暗闇に閉ざされてしまう。
果ての大渦
一つ目の世界と二つ目の世界の境界となる、海の果ての大渦。一つ目の世界からはこの渦を通じて様々な人や物が海に打ち上げられるが、二つ目の世界から渦を超えた者はまだいないとされる。
マレビト
果ての大渦の向こうにある世界から流れ着いた者。作中の該当人物は慈眼大師(じげんだいし)、道摩大師、天草四郎時貞(あまくさ しろう ときさだ)。また卑流呼と月黄泉もマレビトとされる。
晶を体内に埋め込む儀式をすることでその【色】を得て天供島の一員となる。島の者たちからは神の使いのように崇められている。
色層
【原色】(げんしき)
色の三原色である【赤】(せき)【青】(せい)【黄】(おう)を持つ者を指す。最も位の高い色層で、それぞれの長が島全体を統括する最高権力者である。
神話では卑流呼によって創られたと語られ、【黄】には卑流呼の声を聴く力を、【青】には魂を天に還す力を、【赤】には呪われた血と土地を与えられたとされている。実際には【黄】はツクヨミの、【赤】はスサノオの血から生まれた色である。
同じ色層の者か【独色】(どくしき)との婚姻が認められている。
【独色】(どくしき)
【原色】から生まれ出る【朱】(しゅ)【橙】(とう)【黄緑】(おうりょく)【緑】(りょく)【青緑】(せいりょく)【緑青】(りょくせい)【青紫】(せいし)【紫】(し)【赤紫】(せきし)の9色からなる色層。
上流階級だが【原色】には劣る。同じ色層か【原色】との婚姻が認められている。
【有色】(ゆうしき)
【原色】や【独色】の両親から生まれてきた者で、それらに該当しない色を持った者。色の混ざり具合からさらに【甲】と【乙】に分かれる。
この色層を持って生まれた者たちは有色区で暮らさねばならない。
【原色】と【独色】以外の者となら誰でも婚姻できる。
【無色】(むじ)
【有色】に該当しない珍しい色や、複数の色を持つ者たち。
生まれてすぐに黄泉での生活を余儀なくされる被差別階級である。
【化色】(あだしき)
色層の最下層に位置する色。【黒】(こく)が該当する。
【有色】【無色】との婚姻を許されているが、必ずしも子孫を残す必要はない。
【白】(はく)
天女島の女たちだけが持つ【色】。【原色】より上の階級【特色】(とくしき)と定められており、どの【色】とも婚姻が可能。ただしどんな【色】の男性と交配しても、【白】の女以外は産むことができないとされる。
アマテラスの涙から生まれたと言われており、かの女神を強く崇めている。アマテラスが機織りと深い関わりを持つ神だったことから、【白】の女も一定の年齢で機織りを習うのが慣わしである。
拔(ばつ)の力を持つが、自分の身に危機が迫った時にしか使うことができない。
交配
男女が交わること。子を産み【色】を次世代に受け継ぐことは天供島の社会制度上必須のため、さほど秘される話題ではない。
子供の【色】が何になるかは運次第であり、両親どちらかの【色】、双方が混ざった【色】の他、混ざりすぎて濁ることも少なくない。両親と異なる【色】になると居住区を変えねばならない場合もあり、その【色】の家へ養子に出されることもある。また【無色】以下の者は黄泉送りとなる。
ハズシ
禁じられた色層の組み合わせで交配した者。【色】を守らねばならない天供島の社会では重罪であり、基本的には生きたまま晶を抜く「霊殺(たまそぎ)」の刑に処されることとなる。処刑する方もされる方も多大な苦しみを味わう処刑方法である。
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目次 - Contents
- 『オランピアソワレ』の概要
- 『オランピアソワレ』のあらすじ・ストーリー
- 夫探しの使命
- 黄泉という世界
- 地上と黄泉を繋ぐ手紙の配達人
- 玄葉ルート
- 玄葉ハッピーエンド
- 玄葉バッドエンド1
- 玄葉バッドエンド2
- 璃空ルート
- 璃空ハッピーエンド
- 璃空バッドエンド1
- 璃空バッドエンド2
- 時貞ルート
- 時貞ハッピーエンド
- 時貞バッドエンド1
- 時貞バッドエンド2
- 縁ルート
- 縁ハッピーエンド
- 縁バッドエンド1
- 縁バッドエンド2
- ヒムカルート
- ヒムカハッピーエンド
- ヒムカバッドエンド1
- ヒムカバッドエンド2
- 朱砂ルート
- 朱砂ハッピーエンド
- 朱砂バッドエンド1
- 朱砂バッドエンド2
- 『オランピアソワレ』のゲームシステム
- 基本情報
- ご褒美ボイス・陰陽ボイス・システムボイス
- 『オランピアソワレ』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- オランピア
- 攻略対象キャラクター
- 朱砂(あかざ)
- 玄葉(くろば)
- 璃空(りくう)
- 天草四郎時貞(あまくさ しろう ときさだ)
- 縁(よすが)
- ヒムカ
- 【原色】(げんしき)の長たち
- 道摩大師(どうまだいし)
- 慈眼大師(じげんだいし)
- 珠藍大姉(しゅらだいし)
- 白鼠の兄弟
- だいふく
- パリス
- ジュリエット
- 黄泉に住む人々
- 月黄泉(つくよみ)
- カメリア
- 刈稲(かいな)
- 海浬(はいり)
- 明日羽(あすは)
- 【独色】(どくしき)の者たち
- 柑南(かなん)
- 薙草(なぐさ)
- 叉梗(さきょう)
- 『オランピアソワレ』の用語
- 物語の舞台
- 天供島(てんぐうとう)
- 天女島(てんにょとう)
- 黄泉(よみ)
- コトワリ
- 二つ目の世界
- 果ての大渦
- マレビト
- 色層
- 【原色】(げんしき)
- 【独色】(どくしき)
- 【有色】(ゆうしき)
- 【無色】(むじ)
- 【化色】(あだしき)
- 【白】(はく)
- 交配
- ハズシ
- 魂の結晶と病
- 晶(しょう)
- 拔(ばつ)
- 剥(はく)
- 伝承・事件
- 魂の半身
- 月の舟
- 赤渦の災(せきかのさい)
- 創世の神々
- 卑流呼(ひるこ)
- アマテラス
- ツクヨミ
- スサノオ
- イザナミ
- 『オランピアソワレ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 日本神話のifを描くストーリー
- 各ルートに仕込まれた日本神話の物語
- 主人公の名前の由来はオペラ『ホフマン物語』から
- 『オランピアソワレ』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):ENA「たとえともに」
- ED(エンディング):ENA「誰よりも」
- ED(エンディング):ENA「ひとこと」