わたしは真悟(楳図かずお)のネタバレ解説・考察まとめ

『わたしは真悟』とは、楳図かずおによる漫画。1982年から1986年まで『ビッグコミックスピリッツ』誌上にて連載された。恐怖漫画の第一人者楳図かずおが、来るべき近未来を描いた長編SF作品であり、連載終了後もラジオドラマ化やミュージカル化されるなどの大ヒットを記録した。また、楳図かずおの1980年代の代表作としても知られている。ともに小学6年生である近藤悟と山本真鈴の淡い初恋と、2人の行動の影響で自我を持つに至った産業用ロボットを中心にしてストーリーが展開される。

たけし

中学生の少年。ハッキングが趣味で、真悟からコンピューターを通して助けを求められた。しかし、真悟の姿に恐れをなして攻撃してしまう。その結果、真悟によって無抵抗状態にされた。真悟はエルサレムから日本へ戻った際に暴力に抵抗できない彼を発見して、暴力性を元に戻している。

松浦美紀(まつうらみき)

悟が住んでいた部屋に引っ越してきた夫婦の娘。健常者ではないようで、常に部屋に閉じ込められている。真悟と偶然知り合い、お互いに初めての友達となった。真悟の姿を見た時も驚くことなく、「私も人間だから、あなたも人間よ」と言って真悟を安心させた。その後、真悟にエネルギーを分けてもらったことで美少女の姿になっている。

その他(そのた)

暴走族「針の目」(ぼうそうぞく「はりのめ」)

イギリスの暴走族のメンバー。常に2人で行動している。日本嫌いで、真悟が作った兵器を偶然手に入れて日本企業のビル爆破に用いた。

謎の3人組(なぞのさんにんぐみ)

真悟に謎の兵器を作らせた組織から派遣された3人組の男性たち。常に帽子とコートを身に着けており、その姿を窺い知ることはできない。針の目の若者たちや真悟を助けようとする子供たちを狙った。松浦美紀は彼らを「日本人の意識」と形容した。

不良少年のリーダー(ふりょうしょうねんのリーダー)

東京に家出してきた悟が出会った少年。佐渡島に金もうけの話があると悟に持ちかけた。佐渡島では、住民に頭を殴られて意識不明の重体となったが、後に全身機械の状態で復活して指先からビームを発射していた。

松田(まつだ)

不良少年のリーダー、悟と共に佐渡島へ渡った少年。酒が大好きで、タバコも嗜んでいる。リーダーから佐渡島で、「皆殺しの実験」が行われることを聞かされていた。

『わたしは真悟』の用語

豊工業(ゆたかこうぎょう)

山本真鈴(左)、近藤悟(右)

東京都内にある町工場。近藤悟の父親が勤めている。また、近藤悟が学校の社会科見学で同工場を訪れた際に、山本真鈴と運命の出会いを果たした。後に2人は豊工業で再会しており、産業用ロボットモンローを通じて心を通わせていった。

モンロー

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@yudai1004

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