クローズ(高橋ヒロシ)のネタバレ解説・考察まとめ

『クローズ』とは、不良たちが青春を謳歌する高橋ヒロシによる大人気漫画、および漫画を原作とした映画、アニメ作品。日本を代表する不良漫画の1つで、『月間少年チャンピオン』で8年間連載を行った。
舞台は鈴蘭男子高校と呼ばれる県内トップの不良高校。鈴蘭男子校はまだ誰一人として、その高校で番長になった者はいない。そんな中、転校してきた2年の坊屋春道が主人公の物語である。鈴蘭男子校で坊屋春道が成長していき、たくさんの不良たちと関わっていく。笑いあり、涙ありの漫画である。

『クローズ』の概要

『クローズ』とは高橋ヒロシ作の不良漫画である。1990年代に秋田書店の『月間少年チャンピオン』にて8年間連載を行った。単行本は全26巻となっており、外伝など含めると、29巻あり、OVA化もされている。舞台は作者高橋ヒロシが在住する長野県松本市をモデルとしているようだ。しかしあくまでモデルであって、都市の名前などは漫画ではわからないようになっている。『クローズ』という漫画の題名であるが、漫画に出てくる不良少年たちをカラス(CROWS)に例えていることから、名付けられた。
鈴蘭男子校という県内で一番不良が集まる高校に転校してきた漫画の主人公、「坊屋春道(ぼうやはるみち)」がたくさんの不良少年たちと喧嘩をして、友情が芽生えていくストーリーである。高校生たちの物語であるが、不良ということもあり、教師を交えた学園生活の描写はあまりされていない。漫画の中で鈴蘭男子校はカラスの学校と呼ばれている。『クローズ』では、坊屋春道以外にたくさんの人物が出てくるが、中には個性が強いキャラクターも多く、そのキャラクターたちの人気もかなり高い。主人公以外にも多くの人気キャラクターが主軸となった話の描写もある。

『クローズ』のあらすじ・ストーリー

序章

鈴蘭男子高校に転校してきた坊屋春道

県内随一と呼ばれる不良高校「鈴蘭男子校」。鈴蘭男子校に転校してきた2年生の喧嘩で負けたことがない常にふざけている「坊屋春道(ぼうやはるみち)」が主人公の物語。春道は転校初日に不良にいじめられている、鈴蘭男子校最弱の「安田康夫(やすだやすお)」という1年生の男を助けるところからストーリーが始まる。
そして、2年生で喧嘩が強いと言われていた海老塚3人衆と呼ばれる、頭が切れる「桐島ヒロミ(きりしまひろみ)」、年中マスクをしている「本城俊明(ほんじょうとしあき)」(通称:ポン)、普段全くしゃべらない「杉原誠(すぎはらまこと)」(通称:マコ)との喧嘩をして、勝利をおさめる。ヒロミ、ポン、マコと友情が芽生え、坊屋春道は一躍話題の人間となるのである。
時は少し過ぎて、鈴蘭高校の最大派閥である「阪東秀人(ばんどうひでと)」が学校で目立った坊屋春道を仲間に勧誘する。しかし、坊屋春道はそれを断ったのである。
誘いを断ったことに腹を立てた阪東はまず海老塚3人衆のヒロミ、ポン、マコたちを集団リンチして、病院送りにする。その仕返しに坊屋春道は阪東一派を少しずつ倒していく。阪東一派は弱まっていき、追い詰められた阪東は坊屋春道とタイマン勝負にて敗北。春道が事実上鈴蘭男子高の一番強い人物となった。
春道は鈴蘭男子校にはタイマンでは誰も勝てないとされるリンダマンという人物がいることを知る。そこでリンダマンに喧嘩を売り、タイマンを挑んだ坊屋春道。しかし、引き分けとなる。このリンダマンとの対決を経て、坊屋春道の名は広まっていく。

武装戦線編

以前タイマンで敗北した阪東は武装戦線という暴走族グループに所属しており、武装戦線のトップの「九能秀臣(くのうひでおみ)」は阪東が敗北したことに激怒。
たくさんの兵隊を使って坊屋春道を倒しに来るのである。兵隊たちを倒した春道は武装戦線のアジトに乗り込み、喧嘩が強い親衛隊9人と戦う。同時に複数人と喧嘩を行うことになるが、春道は少しずつ親衛隊を倒していくのである。そして最後に最も喧嘩が強い九能龍信とのタイマン勝負を行う。「九能龍信(くのうりゅうしん)」はボクシング技術を極めている強敵であるため、春道はかなり苦戦を強いられる。しかし、「相手がボクシングで来るなら、俺も同じ土俵のボクシングで勝ちたくなっちまうが、もうやめだ」と春道は言い、自分の本気の喧嘩で挑むのである。そして春道は九能龍信とのタイマン勝負で勝利をおさめた。武装戦線との抗争は勝利で終わり、九能龍信との友情が芽生える。

黒焚連合編

春道は些細なことをきっかけに、「古川修(ふるかわおさむ)」(通称:ブル)という男と仲良くなる。そして、ブルからこれから行う決闘に参戦してくれないかと誘われる。春道は快く承諾して、黒咲工業のカクケンとマルケンと戦い、圧倒的な強さで勝利を収めた。
その後、ブル、カクケン、マルケンは仲が深まり、黒焚連合を立ち上げるのであった。そこのトップとして、ブルが就任して、今後春道の最高の兄弟分となるのである。
しかし、そんな黒焚連合を良く思わない人間たちが隣町の石井兄弟という暴走族グループのリーダーを街に呼び出す。ブルは石井兄弟の弟とタイマン勝負をすることになるが、ブルの粘り強さで勝利を収め、黒焚連合は周辺の高校に認められて、巨大な組織と化すのである。石井兄弟もブルに敬意を表して、傘下に入るのであった。

他の街からの刺客編

かつて石井兄弟がリーダーをしていた暴走族を壊滅させたという男たちが、2人を追ってやってきた。
それが、「藤川輝(ふじかわてる)」(通称:テル)、「木島好一(きじまこういち)」(通称:キーコ)、「春山孝一(はるやまこういち)」(通称:パルコ)である。その3人が石井兄弟を探すため、春道たちの街で大暴れする。そこでその3人を抑えるため、タイマン勝負を挑んだのが坊屋春道、九能龍信、黒焚連合の「片山千秋(かたやまちあき)」であった。九能龍信はテルとクールな死闘の末、勝利。その後2人は兄弟分となった。片山千秋はパルコに敗北してしまう。春道はキーコと戦い、階段から蹴落とされてしまうも、圧倒的な強さで勝利を収め、熱い友情を育むのであった。

鳳仙高校編

時は進み、鈴蘭男子校と昔から因縁がある、鳳仙学園が鈴蘭男子校に戦争を持ち掛けてきた。鳳仙のトップである「美藤竜也(びとうたつや)」とその弟「美藤秀幸(びとうひでゆき)」が率いる軍団が鈴蘭男子校の生徒達を倒していく。この状況に激怒した坊屋春道とマコ(杉原誠)は、美藤竜也、美藤秀幸とそれぞれタイマン勝負を行う。マコは1年生である美藤秀幸に対して、先輩としての圧倒的な力の差を見せつける。坊屋春道は、素早く刺激的な足技を繰り出す美藤竜也の攻撃を受け止め、勝利を収めた。
鳳仙との戦争は坊屋春道たちのトップ同士の喧嘩の勝利を機に終焉を迎えるのである。

リンダマンとの再戦編

数々の戦いを経て、1年が終わり、唯一勝てなかったリンダマンに春道は果たし状を渡す。そして、ある神社が決闘の場所となる。この神社が、今後クローズ系の漫画で大切な決闘の場所となるのである。坊屋春道とリンダマンは神社で激しいタイマン勝負を行う。両者一歩も引かない激しい戦いの中、最後相打ちかと見られた時、リンダマンの最後の一撃が春道にヒットして勝利を収める。坊屋春道は最初で最後の敗北を味わうのであった。その後リンダマンは町から姿を消す。

新入生編

春道が3年生に進級し、気合いの入った新入生が入学してくる。鈴蘭男子校には各中学校でトップだった不良が集まった。
春道の後輩である「花澤三郎(はなざわさぶろう)」(通称:ゼットン)、中学の時狂犬と呼ばれていた「加東秀吉(かとうひでよし)」、ヒロミ、ポン、マコの後輩である「岩城軍司(いわしろぐんじ)」の3人が1年のトップをかけて戦う。この1年戦争で勝利を収めたのは坊屋春道の後輩にあたるゼットンであった。そしてゼットンは1年生代表としてあこがれだった坊屋春道に挑むのである。しかし、春道の圧倒的強さの前に敗北するのであった。その後、春道と行動を共にすることが多くなり、より一層仲が深まっていくのである。
黒焚連合には「中島信助(なかじましんすけ)」、武装戦線には「武田好誠(たけだこうせい)」、鳳仙高校には「金山丈(かなやまじょう)(通称:キングジョー)が加わる。気合いの入った1年生たちは春道、ブルにタイマン勝負を挑む。キングジョーは黒焚連合のブル、中島信助は坊屋春道とタイマン勝負を行った。タイマンの結果はブル・春道が2人の1年生に勝利を収めるが、3年生になって卒業が近い実感も同時に沸く。

スネイクヘッズ編

パルコ、キーコ、テルの地元で元々3人の仲間だった「陣内公平(じんないこうへい)」がスネイク・ヘッズというチームを使って市内の各チームを制圧していき、大きなチームを作る。パルコ、キーコ、テルが春道に助けを求めると、春道は九能龍信、美藤竜也を連れて、助っ人に向かうのであった。スネイクヘッズの汚い戦法や不意打ちなどを仕掛けられて、春道たちはやられてしまう。しかし、九能龍信、美藤竜也による応援の要請、噂を聞きつけて春道を追ってきた鈴蘭男子校のメンバーたちの協力があり、形勢逆転するのであった。そして、決着は幹部達とのタイマン勝負をおこなうことになる。春道、九能龍信、美藤竜也は勝利を収めた。
最後にパルコが仲間だった陣内公平とタイマン勝負をすることになる。しかし、今までに不意打ちなどでやられた傷がパルコには残っており、パルコは敗北してしまう。抗争は終焉を迎えることになった。陣内公平は喧嘩の帰りに、部下にナイフで刺されて死亡してしまう。

最終章

日本不良界最強の男と言われる「萬侍帝国(まんじていこく)」の「九頭神竜男(くずがみたつお)」が春道たちの街で暴れ始めた。
九頭神は萬侍帝国という巨大なチームの中で最強と言われており、次のトップとされていた。しかし突き抜けた凶暴さゆえに周りの人間が九頭神を認めず、トップになれなかったのであった。その屈辱の憂さ晴らしに九頭神は1年生の武田、キングジョー、ゼットンたちをそれぞれタイマンで秒殺する。それを聞いた春道が九頭神に戦いを挑む。激しいタイマン勝負をして、春道が勝利を収める。九頭神は春道に敗北したことでトップの器や自分に足りなかったカリスマ性に気付く。
そして、春道たちは卒業を迎え物語は完結する。

『クローズ』の登場人物・キャラクター

主人公

tabutitetuo25
tabutitetuo25
@tabutitetuo25

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