ROBOTICS;NOTES(ロボティクス・ノーツ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ROBOTICS;NOTES(ロボティクス・ノーツ)』とは5pd.から発売された「拡張科学アドベンチャーゲーム」であり、ゲームを原作としたアニメ作品でもある。
前作『STEINS;GATE』の世界を舞台に、格ゲーに熱中する主人公の「八汐海翔」とロボットをこよなく愛するヒロインの「瀬乃宮あき穂」の2人が所属する「ロボ部」を中心にしたストーリーとその裏で蠢く陰謀に立ち向かっていく作品であり、ロボット、ネット、近未来科学、少年少女の夢と青春をテーマに描いたSFエンターテイメントである。

『ROBOTICS;NOTES』の概要

『ROBOTICS;NOTES(ロボティクス・ ノーツ)』とは、5pb.が2012年6月28日にPlayStation 3、Xbox 360用として発売された科学アドベンチャーゲームである。発売から4ヶ月後の10月に『ノイタミナ』にてテレビアニメが全22話の2クール放送された。
また、「浅川圭司」が作画を担当した漫画が月刊コミックブレイドから連載を開始し、話数31話、単行本全6巻が発売されている。角川スニーカー文庫から「岩佐まもる」が著者とし、イラストを「村崎久都」が担当した小説版『ROBOTICS;NOTES』全3巻が発売されている。さらに、2012年9月26日にはアニプレックスからドラマCD『冬空のロケット』が発売され、2013年5月3日から12日かけて「吉谷光太郎」が脚本のもと舞台化もされている。
発売から1年後に追加要素を加えた『ROBOTICS;NOTES ELITE(ロボティクス・ノーツ エリート)』がPlayStation Vita版が発売される。2019年1月31日にはPlayStation 4、Nintendo Switch版が発売され、同日に続編の『ROBOTICS;NOTES DaSH(ロボティクス・ノーツ ダッシュ)』が発売された。

5pb.とニトロプラスのコラボ企画『科学アドベンチャーシリーズ』3作目。前作の『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』のトゥルーエンドの世界線「1.048596」の種子島を舞台とし、中央種子島高校に通う主人公の八汐海翔(やしおかいと)とヒロインの瀬乃宮あき穂(せのみやあきほ)が所属するロボ部(ロボット研究部)の廃部を回避するために奮闘しながら、彼らを取り巻く人々の行動を描いた群像劇であると同時に近未来科学によるネット・ロボット犯罪を扱っているSFエンターテイメントである。

『ROBOTICS;NOTES』のあらすじ・ストーリー

PHASE01「夢と希望とロマンがあってこそ」

6月10日。主人公の八汐海翔(やしお かいと)は携帯端末機の「ポケコン」に搭載されているARアプリ「居ル夫。」のアップデートを完了する。彼はロボ部に所属し、部長の瀬乃宮あき穂(せのみや あきほ)と共にロボットアニメ『機動バトラーガンヴァレル』に登場する主役ロボット「ガンヴァレル」の等身大ロボット「ガンつく1」を制作している。もっとも、実際に制作しているのは部長のあき穂の方であり、海翔はポケコンにダウンロードした「キルバラ」というゲームをプレイしながら時間を潰すだけであった。

誰もいない高台にて白い羽を手にした少女が感情のない機械的な現在の気象情報をつぶやく。ノイズが発生する場所で少女は最後に「その目、だれの目?」と呟いた。

海翔は体育館で空手の鍛練をしていた先輩の大徳淳和(だいとくじゅんな)と知り合う。一方あき穂の方は部活に部費の請求を教頭の臼井薫子(うすいかおるこ)に打診してみる。だが、実績が皆無な上、部員が2人だけということもあり、部費の請求が通らない。最終的にロボット大会「ROBO-ONE」に出場して、優勝して結果を証明することで部費の請求を検討する。が、優勝できなかった場合はロボ部は廃部にすることを突きつけられる。
あき穂はかつて姉の瀬乃宮みさ希(せのみやみさき)がROBO-ONE優勝するために使ったタネガシマシン3を使って出場することを決める。旧式のタネガシマシン3を改修するし、操縦システムの方は海翔がプレイしているキルバラの制作者のFRAUKOUJROにキルバラの操作ソースを提供してもらうように頼むことで、操縦システムのプログラムを提供してもらうことに成功した。

大会当日、予選を突破し、決勝戦相手である『ミスター・プレアデス』と対峙する。だが、その正体は後輩の日高昴だと海翔は気付いた。
プレアデスの死闘の末にロボ部はギリギリでの所で敗北してしまい優勝はプレアデスになってしまった。
優勝することができず、教頭はロボ部の廃部を告げる。だが、海翔はプレアデスが昴であることを利用し、昴を強引にロボ部員ということにすることでロボ部廃部を阻止することに成功する。ただし、ロボ部の存続は成功した。
そして、ロボ部を存続させ、新しい部員を迎え入れることに成功したあき穂は、夕日に向かってJAXA種子島宇宙センターに乗り込むことを誓い。周囲を驚かせるのであった。

PHASE02「一緒に、巨大ロボを造ろう」

あき穂はJAXAの所長を勤める父親の瀬乃宮健一郎(せのみやけんいちろう)に支援をお願いしてみた。が、JAXAの予算の事情もあって協力することができなかった。
一方、海翔はあき穂が父親の健一郎に直談判しているにキルバラをしながら時間を潰していた。そこに開発者であり、ROBO-ONE大会の時にキルバラ操作システムを提供してもらったFRAUKOUJROことう神代フラウ(こうじろ ふらう)からチャットをもらう。
ROBO-ONE大会の帰りの飛行機の中で海翔はFRAUKOUJROの正体が女性であることも知っていた。チャットで会話し、フラウが家である旧種子島航空前で落ち合うように返事が来た。

その後、あき穂がJAXAの協力を得られないことに落ち込みつつ帰宅する。
海翔は帰りに宇宙ヶ丘公園に立ち寄り、キルバラを起動するとランキング4位のタジリンとバトルする。タジリンとの勝負を終えてから海翔はタジリンの正体がみさ希ではないかと推測する。
その時、ゲジ姉という人物からメールが届いた。その後、ポケコンが突然フリーズするとノイズが鳴り響く。ポケコンのフリーズが回復すると居ル夫。が勝手に起動しており、一瞬少女のような姿が入り込んだと思うとすぐに姿を消した。その後、海翔はそそくさとその場を後にした。

翌日、学校の授業が終わった海翔は旧種子島航空前でフラウを待っていると、ミッチーが廃墟になったホテルに軽トラを止めていた。そこで海翔はフラウの引っ越しを手伝うことになってしまう。

引っ越しの手伝いを終えた海翔は伊禮商店にて瑞榎からミッチーの親戚が会社を経営していることを教えて貰える。また、宇宙ヶ丘公園の幽霊について聞いてみたが、先輩の大徳淳和がオカルトや都市伝説に詳しいということを教えて貰えた。
翌日、淳和に相談してみるが、有力な情報が得られなかった。
あき穂はミッチーの叔父であるスペースアメ社の社長『長深田澄夫(ながふかだすみお)』にスポンサーになってくれるようになってもらおうと交渉をしてみるが、うまくいかない。

海翔の前に昴が姿を表す。ラスベガスで開かれるROBO-ONEに海翔と組んで出場してほしいと頼むが、海翔はそれを断る。だが、昴はキルバラで勝負で勝ったらROBO-ONEに出場するという条件で勝負をする。
連続で勝負を続けることで見事、昴は1勝を勝ち取ることに成功し、海翔はROBO-ONEの出場すること承諾する。また、フラウとはキルバラのチーター撲滅に協力してほしいというメールが届き、海翔は検討を考えた。

宇宙ヶ丘公園でキルバラをプレイしているときに少女の声が聞こえる。それと同時にゲジ姉からのメールが届く。海翔は少女の声やゲジ姉について究明するために近くにある郷土資料館に足を運んでみる。2階で居ル夫。で覗いてみると少女の姿が通り過ぎていく。居ル夫。で周りを探索したときに赤い電源マークのジオタグを発見し、電源マークをタップしてみるとパスワードが必要であった。
その時、再び少女の声が聞こえてきた。再びポケコンで周囲を見渡してみるとそこには華奢で小柄な少女を見つけた。少女は居ル夫。のAIであり、名前は「アイリ」と呼ぶ。アイリにタップすることでアイリはゲジ姉モードに移行することで「ゲジ姉」に切り替える。ゲジ姉は電源マークのパスワードを提示する。パスワードを入力するとジオタグのロックが解除された。
「君島レポートNo1」というレポートが開示され、ゲジ姉は君島コウという人物が居ル夫。に残したレポートであると説明してくれた。海翔はその日、レポート内容を見ずに帰宅する。

先日入手した君島レポートを帰宅後に読んだ。内容は、君島コウが自分の死を予見して残した告発文であった。「世界を支配しようとする組織の陰謀」と「太陽嵐の襲来」について書かれていた。君島コウについて調べようと情報通の瑞榎に聞いてみた。その時、瑞榎は警戒したように君島コウのことをどこで聞いたのかを質問してくる。

一方、エグゾスケルトン本社ビルではみさ希が澤田に呼び出されていた。澤田はROBO-ONEの出場していた海翔についてみさ希が調査報告をし、海翔があねもね号集団失神事件の被害者であることを聞き、海翔の症状は実験の後遺症であると報告する。

PHASE03「夢が終わっちゃったら、寂しい」

ROBO-ONE出場に備えてホビーロボットの調整をする昴と海翔。そこに淳和がロボ部の見学に訪れ、成り行きで淳和をロボ部に入部することになる。
海翔は瑞榎に呼び出され、どうしたらアイリに会えるか聞いてくる。以前聞いた君島コウについて、瑞榎はみさ希が学生時代に君島コウと親交を持っており、その時アイリとも出会っていると聞かされた。
その後、郷土資料館に海翔は向かい、アイリに会いに行き、みさ希と君島コウについて質問してみる。アイリはみさ希とは友達で、よくその日の出来事についてよく話してくれていたと聞いた。君島コウに関しては自分自身を作ったマスターという以外はわからなかった。その時、ポケコンにノイズが発生し、アイリは郷土資料館の下の階にその理由があることを教えてられる。下の階には扉がありロックが掛かっていた。居ル夫。を使ってみると扉にジオタグがあり、パスワードを求められる。君島レポートのパスワードを入力すると扉のロックが外れて中に入る。
中には巨大な装置と、ラジカセが置いてある。ラジカセを再生すると「かごめかごめ」の歌が流れだす。海翔はゲジ姉を呼び出して、巨大装置について質問してみる。巨大装置は「EGIシステム」という君島コウが作った装置であった。君島コウが何故死んだかも質問してみと、何者かに殺されたことが判明。だれが殺したかを聞いてみるが、殺害者の部分だけにノイズが発生して聞き取れなかった。

昴は海翔がキルバラのチーター狩りに協力する代わりにフラウにプログラムを作ってもらう事を提案される。海翔はチーター狩りを手伝う代わりにフラウがロボ部に入部することを条件に引き受けた。
あき穂は淳和と一緒にスペースアメ社の澄夫社長にスポンサーになってくれるために淳和の空手を見せたところ気に入られて、スポンサーになってくれることになった。
ROBO-ONE組の方はフラウがプログラムを完成させ、ホビーロボットの「M45」の調整を行っていると、昴の父「日高宏武(ひだかひろむ)」が姿を現す。宏武は昴が約束を破ってロボットに関わっていたことを知り、M45を壊されてしまう。

チーター狩りのため、フラウの家で3人のランカーのチートを突き止めるためにキルバラで対戦することになった。その時フラウはアニメ「ガンヴャレル」の最終回が放送中止になったのかについて説明してくれた。
最終回放送前に関係者13人が殺害され、放送中止になる。フラウの母親はガンヴャレルのアニメ監督であり、事件後に行方不明になった。その上、容疑者として疑われてしまったという。
海翔はランカーの1人と対戦するが、解析ツールには、チートである証拠が発見できなかった。

昴は宏武の目の前でM45を解体することで今度こそ約束を守る事を誓うことにした。その後、夏休みの勉強目的のためにロボ部の使っている空港跡のハンガーに訪れながらガンつくに協力するのだった。
また、スペースアメ社の資金のおかげで組み立てに必要なパーツを購入することができた。パーツが太陽嵐で支障が出ていないかを確認しようとする。その時、全員のポケコンから「かごめかごめ」の着信音が鳴り出す。電話に出てみるとノイズしか出てこない。
そこに、サングラスを付けた女性が姿を現す。黒いバンが女性の元で停まり、中から黒服の男たちに取り押さえられてしまう。バンに押し込まれ、海翔は女性に何が目的なのか問いただすと、女性はサングラスを外し、にこやかな笑顔を浮かべながら「私の名前は、天王寺綯。よろしくね」と名乗りながら、海翔達に笑顔を浮かべながらも目は決して笑っていなかった。

PHASE04「血と汗と涙の結晶ですから」

綯に拉致されたロボ部のメンバーは種子島宇宙センターに連れてこられた。そこに健一郎と綯が姿を現す。
綯はJAXAの職員であり、支援業務「JAXAと一緒に、巨大ロボットをつくろう」の支援目的のためにロボ部に接触してきたのだった。万博に試作1号機を出品することが目的であったが、試作1号機の状況では出品が難しく。綯は試作1号機の開発を凍結し、別のロボットを作ることを提案されるが、あき穂は試作1号機の完成を第一として今回の件は拒否してしまった。

台風が接近している中。海翔は郷土資料館で先日起こった「かごめかごめ」の現象についてゲジ姉に聞いてみる。ゲジ姉は日本各地にて似た現象が発生している以外は知らなかった。
次に、君島レポートの在処について質問してみる。君島レポートはNo.2以降には解除条件となるフラグをクリアしなければレポートが表示されない仕組みになっていた。
ポケコンに君島レポートNo.2のフラグを提示される。フラグの1つである鉄塔の最上部のドームの緑色のスイッチを押す。ドームが展開し、中にあったレーダーが起動を開始した。1時間後にもう一度スイッチを押す必要があった。
だが、台風が原因でドームのプレートが外れて倒壊する可能性が出てしまい。海翔は鉄塔に登り、スイッチをもう一度押す。だが、雨風に濡れた体は体力が奪われて意識が遠のいてく、そこにあき穂が駆け付けてくれた。

フラグを達成したことで君島レポートNo.2を入手する。レポートには「300人委員会」と「かごめかごめ」について記載されていていた。また、アイリは300人委員会の情報を収集するために生み出されたbotでもあるという事が判明。
君島レポートについてみさ希にメールを送ると、すぐに電話がきて君島レポートについて関わらないように釘を刺すと通話を切ってしまった。

フラウの家でチーター狩りに付き合うことになる。チーターとのバトルを行ったが今回もチート検出ソフトに引っかからなかった。

スポンサーの資金援助のおかげで今までパーツの購入に利用していたパーツショップ「ロボクリニック」の店長「藤田鉄治(ふじたてつはる)」ことう通称「ドク」に貯まっていたツケを返済する。同時に必要なパーツを購入し、ガンつく1を完成させる。テスト運転を行う当日。コックピットに乗り込んで動かす必要があるが、安全性が低いガンつく1にあき穂が乗り込もうするが、海翔はあき穂を制止してガンつく1のコックピットに乗り込む。
エンジンを起動し、操作装置を弄るとガンつく1を動き出す。が、その動きは遅く、迫力はない。搭載されていたエンジンもすぐに壊れてしまいガンつく1は停止する。
テスト運転に対してあき穂は落ち込んでいたが、海翔に励まされる。あき穂は本来の目的「お姉ちゃんに追いつきたい」という目的を再認識し、ロボ部のメンバーと協力していくことを決めるのだった。

翌日、ロボ部は休みであり、その日を利用して公園でキルバラをプレイして楽しむ。そこに、ゲジ姉が郷土資料館の鉄塔にいるのを見つけて会いに行く。
ゲジ姉は実証実験を行っていた。すると、上空から何かが落下し、隕石と思ったそれは「モノポール」と呼ばれる物だった。

PHASE05「うちらだからこそ造れるロボを」

海翔が発見したモノポールをあき穂と昴はエンジンとして利用できないかと検討する。また、あき穂は自分達で作れるロボットとして、ガンつく2を開発しようと持ち出した。昴も今回は設計に協力することを承諾してくれる。
海翔達はJAXAに向かい。綯とロボ部でガンつく2の開発についての話し合いを行い、支援を得られることに成功した。

また、フラウに呼び出された海翔はチーター狩りに協力するが、今回もチートを特定できなかった。だが、今回はウィルスが仕込まれていることを発見することが成功する。

別の日、海翔はフラウを呼び出し、君島レポート探索に協力させる。フラグを達成することに成功し、君島レポートを見つけ出すことができた。
No.3には300人委員会が太陽嵐を利用した人類大量虐殺計画「プロジェクト・アトゥム」と生き残った人理を管理する「人類牧場化計画」の全貌が記載されていた。また、300人委員会の息が掛かっている企業の中にはみさ希が勤める「エグゾスケルトン社」が含まれていた。

その日は、雨のために部活が休みとなり、海翔はキルバラを1日プレイしようと起動させた。すると、ランキングの上位ランカー3名の名前がなくなっており、海翔が2位になっていた。
フラウに連絡し、チーターの事を聞く。フラウが言うには上位ランカー3名は半年も前にそれぞれの自宅で死亡していたことが判明。さらにフラウはアニメ「ガンヴャレル」の最終話が放送されたというニュースが話題になっていた。その内容は君島レポートNo.3と似た内容であった。

PHASE05「綯ルート」

流失されたガンヴャレルの最終回の影響であき穂はロボ部を休んでしまった。海翔はいつものように宇宙ヶ丘公園にキルバラをやろうとしていた時に綯を見かけると声を掛ける。
綯はキルバラをダウンロードしたことを伝えて、キルバラ対戦をする。綯は実力が高く、夢中で対戦することができた。綯とはまた今度キルバラ対戦をしようと約束した。

海翔はまた綯と対戦するためにJAXA種子島宇宙センターまで足を運ぶ。仕事が終わった綯と再びキルバラで対戦を開始する。全力を出せる勝負ができることに喜び。また、対戦しようと誘うが、綯はガンつくプロジェクトの支援のために10月まで東京に戻らないといけないことが判明した。
また、綯はこの夏一度も海で遊んでいないことが心残りであることを打ち明ける。海翔は一緒に海で遊ぼうとデートに誘う。

その翌日。綯と海水浴に行く途中、あき穂と出会う。ガンヴャレル最終回のショックから立ち直り、これから昴とガンつく2の打ち合わせをすることを伝えて別れる。
綯と海で楽しく遊びつつその日は終わる。

夏休み最終日に東京に戻る綯と1ヶ月ほどだが、お別れの挨拶を交わして綯を見送った。そして、海翔の夏休みが終わった。

PHASE06「どこかひとつでも好きになってくれるまで」

夏休みが終わり、新学期が始まった。
海翔は引き続き君島レポートNo.4のフラグを達成していく。ほとんどのフラグを達成し、残り1つの「ロボクリニックに補完されている「五二郎(ごじろう)くん」を起動する」事のみとなった。

ロボ部の方ではガンつく2の開発にJAXAの施設を使うことの許可をもらう事に成功する。ロボの組み立ては始まっていないが、フラウが居ル夫。でガンヴャレルのARマーカーを開発し、居ル夫。で通すことでガンヴャレルを見ることができるようになっていた。
組み立ての方では駆動システムのモーターについて決められておらず、つまずいてしまっている。
モーターについてロボ部で話し合っていると淳和のポケコンから電話が入る。電話はドクが倒れたという連絡だった。

翌日。ドクの意識を取り戻しということで海翔はあき穂に連れられて病院に訪れる。そこに淳和もおり、共にドクのお見舞いに行こうとする。だが、ドクは面会を拒否したため、諦めることになった。
淳和がドクが倒れた原因は狭心症であり、手術が必要かもしれないと聞かされていた。

ミッチーから聞いた話だと、ドクはロボクリニックを畳もうとしていることを聞かされた。どうにかしてドクを元気づけることができないか海翔に相談する。
海翔も瑞榎にドクについて情報を提供してもらおうと伊禮商店に足を運ぶ。そこには淳和がおり、淳和はロボ部を辞めようかと考えている事を打ち明けられる。海翔は淳和にドクについての情報を一緒に聞こうと瑞榎に合う。
元々ロボクリニックは子供向けのロボやオモチャを披露したり販売したりするお店であった。その頃のドクは偏屈ではなく、子供がロボットと遊んでいる姿をニコニコと笑顔を向けるお爺さんだった。
だが、淳和がロボットの下敷きになる事故が起き、ドクは自分の作ったロボットを倉庫に封印して「開かずの倉庫」にして子供達の商売もそれ以降行わなくなったことになった。

ドクの過去を知ったあき穂は海翔と淳和を連れてロボクリニックに向かい。開かずの倉庫の封印を解く。
倉庫の中には埃をかぶったロボットがたくさん置いてあった。ロボットの電源ボタンを押してみるが、起動することはない。また、君島レポートのフラグ回収も起動しない以上達成とはみなされなかった。
あき穂はロボットを修理して動かそうと提案する。

まず最初に自走式ロボットの『与四郎くん』を修理を始める。
あき穂達が与四郎くんを修理する一方で、海翔の方はフラグ回収のために五二郎くんを修理する。その時、倉庫の中でドクが幼い淳和と与四郎くんとが一緒に撮られた写真を見つける。
あき穂は与四郎くんの修理を終え、起動させることに成功する。だが、起動した与四郎くんから漏れてくる途切れた声を淳和を聞くと、かつて自分が下敷きにされたロボットが与四郎くんであることを思い出して錯乱した淳和がその場から逃げていった。

翌日、淳和はあき穂に退部届を突きつけられる。一方海翔の方は昨日修理した五二郎くんを起動させることに成功し、フラグを達成することに成功し、可視化した君島レポートNo.4を回収することに成功する。
君島レポートNo.4にはプロパガンダについてやロボットの反乱についての記載がなされていた。

海翔は淳和を説得するために淳和の家に訪れ、淳和にドクが幼い淳和と与四郎くんとが一緒に撮られた写真を渡した。

海翔とあき穂はドクの元に訪れ、ドクを連れ出してロボクリニックに向う。倉庫に封印されていたロボット達が外に陳列し、近所の子供達が集まっていた。
だが、自分の作ったロボットが淳和を怪我をさせてしまったことに悔いていたのだ。子供を傷つけたくなく、またロボットを悪者にしたくないドクはその場で項垂れる。
すると、与四郎くんが動き出し、握手を求めてくる。手を掴むと与四郎くんはドクの名前を呼んだ。修理した後、淳和が与四郎くんの声を新たに追加したのだった。
そこに淳和が現れ、手を差し伸べる。ドクは淳和の手を握り昔のことを謝りながら和解するのだった。

PHASE07「なんという狂った世界」

ガンつく2の組み立てに利用している大崎第一事務所ではガンつく2の足が完成していた。
駆動システムのモーターに関してはあき穂がドクにモノポールを見せ、それを使ってモーターを作れないか相談していた。制御システムの方はフラウの担当なのだがガンヴャレル最終回の映像が流失して以降は前にも増して引きこもってしまいなかなか連絡がつかなくなってしまった。

フラウの説得に訪れた海翔はフラウからガンヴャレル最終回の映像に隠されていた秘密について教えてくれた。映像の中にサブリミナル効果をもたらせる画像が複数含まれていること、さらにその画像の中には別のが画像が隠されていることが判明した。
その画像の一枚一枚にアルファベットがあり、そのアルファベットはフラウの母親の立ち上げたホームページの書き込みに貼り付けてあったURLのパスワードであった。URLの中にはガンヴャレルは洗脳のために作られたプロパガンダアニメであり、プロジェクト・アトゥムのためであった。その内容は君島レポートに書かれている内容に記載されていた警鐘と同じであった。また、ガンつく2の駆動システムについて聞いてみたが、取り合ってもらえなかった。
フラウの母親が残したメッセージの内容が気になった海翔は君島レポートのフラグを達成し、君島レポート.No5の回収に成功する。

PHASE08「君に夢を見せてあげよう」

居ル夫。の大規模メンテナンスが12月24日に行われることが判明し、その影響でアイリが削除される可能性が発生。海翔は大規模メンテナンス前に何とかフラグを達成することに成功する。
君島レポートNo.6を発見し、内容は「沈黙の兵器」についてと、このNo.6までのレポートを見つけ出すことができた存在に対する警告とここまで付き合ってくれたことに感謝の言葉があった。7つめレポートを発見すれば今までのレポートが居ル夫。を通じて全世界に拡散されることが記載されていた。
だが、君島レポートNo.7の場所に関する情報はアイリは把握しておらず、ゲジ姉を呼び出そうとしてみたが、アイリがバグってしまっていてゲジ姉を呼び出すことができないでいた。
アイリが、家に帰りたいと言いだす。アイリに道案内されながら、森深くにある家にたどり着いた。そこはかつて君島コウが生活していた家だった。
家の中を調べてみると床下に地下の階段を見つけ出す。地下には扉がありロックがかかっていた。郷土資料館の扉を開くときに使ったパスワードを入力してロックを解除する。
扉の向こうには棺桶のよう装置が置いてある。その中にはアイリによく似た少女がいた。
アイリは装置の中で眠っている少女の名前は行船愛理(ゆきふねあいり)といい、AIアイリのモデルでありオリジナルであった。
愛理は不治の病の影響で自由に生活することができない身であり、療養のために種子島に引っ越ししたときに君島コウと出会う。君島コウは居ル夫。のプロトタイプやAIアイリを開発してくれた。その後、病気で苦しむ愛理に対してコールドスリープ装置を開発して愛理の病気が治る技術ができるまでに愛理を眠らせることになった。
海翔は警察に通報し、愛理のことを任せることにした。

アイリが消えてしまうまで残り1時間となっていた。
だが、大規模メンテナンスの時間を過ぎてもアイリは存在している。すると、大規模メンテナンスが1時間延期になったという情報が届く。
アイリはもし雪が降ったら海翔とキスをしてほしいとお願いされる。その時、フラウから電話が掛かる。
フラウは居ル夫。内で雪を降らせるアプリを開発した。アプリを起動し、ポケコンの画面に雪が降る。アイリは雪に感激する。そして、アイリは海翔との約束でキスをすることになる。
海翔とはアイリのおでこに画面越しにキスをする。
その後、居ル夫。の大規模メンテナンスが行われたことでアイリは海翔の目の前から消滅してしまった。

ガンつく2の方はモノポールを使って作られた新型モーターが完成したことで組み立てが始まる。
すると、ポケコンからアイリの声が聞こえてきた。居ル夫。を起動するとそこにはゲジ姉がいた。大規模メンテナンスで消滅したのはアイリだけであり、ゲジ姉は消滅することはなかった。完全に消滅したわけではないことに安心しつつも、海翔は再会できたことに喜びつつ「メリークリスマス」と挨拶する。
ゲジ姉も海翔のあいさつに答えるように「メリークリスマス」と答えた。普段無表情のゲジ姉が僅かに微笑んだように見えた。

PHASE09「巨大ロボットが、大好きです」

あき穂と昴、JAXAの支援のおかげでガンつく2が完成し、起動テストが行われることになった。ガンつく2を起動させ、海翔はポケコンを使って操作するとガンつく2は見事に前身することに成功する。
起動テスト成功に喜ぶロボ部だったが、5年ぶりに種子島でロケットを打ち上げることになったために、施設を貸せなくなってしまう。
そのため、ガンつく2はロボ部が部活で利用していたバンカーに運ばれることになった。

郷土資料館にあった君島レポートNo.1がなくなっていた。ゲジ姉の調べでは持ち出したのは瑞榎であった。瑞榎に会いにいってみるが、瑞榎の姿が見当たらない。
海翔は自分と同じように君島レポートを集めていると思い最後の1つである君島レポートNo.7を先に見つけ出すことにした。瑞榎より先に君島レポートNo.7を見つけ出すことに成功する。君島レポートNo.7をダウンロードし、アプリを起動させれば君島レポートが世界中に拡散される事になる。そこに瑞榎が現れて君島レポートの事から手を引くように迫る。
すると、ポケコンから『かごめかごめ』のメロディが流れ出す。瑞榎が電話に出るとノイズが流れる。ポケコンの通話を切るとノイズも収まった。
すると、瑞榎が突然、崖に向かって歩き出す。瑞榎のHUGが暴走し、制御が聞かなくなったのだ。海翔は瑞榎を取り押さえて止めようとするが、助けることができず、海翔の目の前で瑞榎は崖から転落してしまう。

同じ頃、海翔以外のロボ部のメンバーはバンカーに運ばれたガンつく2の起動調整を行われていた。操作を行っている淳和がガンつく2の動きに違和感があることを報告し、昴が確認のためにガンつく2に近づく。そこに強風が吹き、ガンつく2が昴のいる方に倒れてしまった。

救急車を呼んだ海翔は瑞榎と一緒に病院に運ばれた。そこにはロボ部のメンバーが来ていた。昴がテスト中にガンつく2の下敷きになったことを聞かされる。
また、顧問のミッチーは医者から昴の様態に関して命に別状はないが、足に後遺症が残る可能性があると宣告された。ミッチーはロボ部に土下座しながら自分の監督不届きに謝罪し、責任を背負うことを誓うがロボ部を守れないかもしれないと告げられる。
さらに、瑞榎が崖から転落したことをミッチーに告げる。海翔は瑞榎が助かることを祈ったが祈りは届かず瑞榎は死亡してしまう。

あき穂は学校に呼び出され、教頭にロボ部の廃部を言い渡される。
瑞榎の葬儀が行われた。葬儀が終わった後、海翔とあき穂は昴の家に向おうとする。その途中、先に昴の家に向っていた淳和と出会う。
昴の父親である宏武に会って土下座しながら謝ったが、淳和が悪いわけではないことに理解を示しつつ、二度と昴に近づかないように言いながら追い返されてしまった。その姿は怒りや憎しみよりも寂しさを出していた。

家に帰った2人は今後はどうするか相談してみたが、答えが出ずその場は別れることになる。
郷土資料館に向った海翔にフラウから電話が掛かる。ガンつく2のシステムの修正を行っていることと、瑞榎の事故について300人委員会が関係している可能性があることを危惧する。
海翔は改めて、君島レポートを拡散することを決意し、君島レポートNo.7を起動し君島レポートを世界中に拡散させた。

バンカーにはガンつく2が倒れた状態で置かれていた。ガンつく1、2は業者に引き渡すことになる。だが、あき穂は1人でガンつくプロジェクトを続けていこうとする。
海翔はあき穂1人ではできないと指摘し、キルバラを起動してあき穂に自分に勝ったら協力すると勝負を挑むように促す。海翔はあき穂に勝利を譲り、あき穂に協力することにした。
そこにクレーンを載せたトラックが近づく。トラックにはドクが乗っており、ロボットを解体する業者として仕事を請け負ったが、ドクは解体する気などなく、あき穂に協力することを申し出る。
そこに顧問のミッチーが現れ、去年優勝したROBO-ONEの賞金を取り戻してきた。
こうして、ガンつくプロジェクトは停まることなく進めるのだった。

PHASE10「胸を張って、この子を動かしてあげなくちゃ」

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『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者』とは、1988年に任天堂から発売されたアドベンチャーゲームである。元々はファミリーコンピュータ ディスクシステム用ソフトとしてリリースされた作品だが、後に複数のハードでリメイクされてきた。このゲームの主人公は記憶を失った若い探偵であり、プレイヤーは彼を操作して事件の謎を解き明かしていく。シナリオは緻密に構築されており、緊張感あふれる展開と精巧に練られた展開は高く評価されている。

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ADV(アドベンチャー)ゲームといえば、平面の絵にただただ文字が羅列を繰り返す単調で平和なゲーム…なんて、思い込んでいませんか?表舞台でアクションゲームやスマホゲームが人気の裏で、実はアドベンチャーゲームも大きくパワーアップしていたのです!それは、もはやただ文字を追うだけのゲームにあらず、まるで映画を見ているような躍動感や満足感を得られるのです!

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