バージル（デビル メイ クライ）の徹底解説・考察まとめ

内に秘めた悪魔の力を解放し「魔人」と呼ばれる姿に変貌させる。魔人化することで、攻撃や防御などの各種能力が上昇し、体力が徐々に回復するようになる。バージルが魔人化する際は左腕に閻魔刀の鞘が融合される。

真魔人

ユリゼンだった頃に蓄えた力の恩恵と、Vから受け継いだ人間性が合わさることによって魔人化を越える真魔人化を習得したバージルの真の姿。半人半魔であるが故に、完全に解放することができなかった悪魔の力を、完全に使いこなすことができるようになっている。力の源である閻魔刀は両腕に格納され、これこそが閻魔刀の真実の姿だと言われている。また、この姿でも閻魔刀以外の武器を扱うことができる。

スタイル

固有のアクションが発動できる戦闘システム。ダンテの戦闘システムとして登場しているが、バージルにも用意されている。

ダークスレイヤー

バージル専用にして唯一使用できるスタイル。ダンテのトリックスターに近い性能を持つスタイルで、敵の前方や上方などへ瞬時に移動し、間合いを詰めることができる。

コンセントレイション

『Devil May Cry 4 Special Edition』から追加されたバージルの戦闘システム。バージルには「集中ゲージ」と呼ばれる専用のゲージが存在しており、集中ゲージのレベルによって攻撃技の威力が強化される。レベルは3段階あり、敵の攻撃を回避したり、敵を挑発することで上昇していく。集中ゲージがレベル3になると、広範囲の敵に大ダメージを与える奥義「次元斬・絶」を使用できる。『5』では、「次元斬・絶」のほかに「ディープスティンガー」、「ヘルオンアース」と呼ばれる秘奥義が追加されている。

バージルの来歴・活躍

『デビル メイ クライ 3』

スパーダの伝説を追っていたバージルは、同じくスパーダの力を追い求める男アーカムと出会い、彼と共謀して人間界と魔界を繋ぐ門を開ける塔テメンニグルの封印を解くために行動を開始する。魔界の扉を開けるためには2つのアミュレットが必要となっており、そのうちの1つは双子の弟ダンテが所持していた。アーカムを利用してダンテをテメンニグルに誘い出し、再会を果たしたバージルは、テメンニグルの頂上で雨が降る中死闘を繰り広げる。ダンテが持つ魔剣リベリオンと自身が振るう閻魔刀の鍔迫り合いを制したバージルは、ダンテの心臓を貫きアミュレットを奪い取ることに成功する。この時、心臓を刺されたことでダンテの中に眠る悪魔の力が覚醒し、魔人化を可能とするきっかけを作ることとなった。2つのアミュレットを手にしたバージルは、アーカムが不審な行動をとっていることを見抜き、彼を閻魔刀で貫いて粛清する。

その後、魔界の封印を解くための典礼室に辿り着くが、そこで追ってきたダンテと再戦が始まる。途中で新たに得た魔具ベオウルフを用いて、互角の戦いを繰り広げるも、お互いに決定打を与えられず決着がつけられずにいた。そこにアーカムの娘であるレディが乱入し、バージルを諸悪の根源と思い込み攻撃する。しかし彼らの前に、死んだはずのアーカムが姿を現す。アーカムは2つのアミュレットと、封印を解くためのもう1つの鍵である、巫女の血を引くレディの血を利用することで、テメンニグルを起動させるために、ジェスターと呼ばれる悪魔の姿に化けて、3人を消耗させながら典礼室に誘導していたのだった。アーカムの企みを知ったダンテ、バージル、レディは同時に攻撃を仕掛けるが、戦いにより疲弊していたこともあり、一瞬の隙をついて蹴り飛ばされる。吹き飛ばされたバージルは意識を失い、地割れの奥底へと落ちてしまう。

その後、スパーダの力を手にしたアーカムとダンテの戦いに割って入り、ダンテと連携してアーカムを撃破する。しかし2人が相容れることはなく、最後は魔界でアミュレットと封印されていた魔剣フォースエッジを巡り、ダンテと3度目の戦いを繰り広げて敗北する。人間界への道が閉ざされようとしている中、バージルはスパーダの故郷である魔界に残ると告げ、止めようとしたダンテの手を拒み、魔界の深部へと消えていった。そして、魔界の深部に現れたムンドゥスに戦いを挑むが、満身創痍の状態で敵う相手ではなく、敗北したバージルは悪魔ネロ・アンジェロに改造されるのだった。

『デビル メイ クライ』

ムンドゥスによって傀儡と化したバージルは、大剣を振るう黒騎士ネロ・アンジェロとなって、魔帝ムンドゥスを倒すために、マレット島に訪れたダンテの前に立ちはだかる。正面から真っ向勝負を挑むネロ・アンジェロは、ダンテを圧すが、彼が持つアミュレットに動揺し、撤退する。続く2戦目では体術を駆使して戦うも、既にダンテの方が実力で勝っており、敗北する。そして決着をつけるべく、3度目の戦いで仮面と鎧を外し、全身全霊をかけてダンテに挑む。その真っ向勝負はダンテの勝利によって幕を閉じ、ネロ・アンジェロは自身が持っていたもう1つのアミュレットを残して姿を消した。ダンテは2つのアミュレットを束ねて、フォースエッジを真の姿、魔剣スパーダに覚醒させてムンドゥスの討伐に向かうのだった。

『デビル メイ クライ 5』

ネロ・アンジェロとして消滅したかに思われていたバージルは、黒騎士の鎧から解放された後、辛うじて生き永らえるが、度重なる敗北により既に肉体は滅びようとしていた。そんなバージルにとって残されたただ1つの宿願は、ダンテに勝つことであった。その目的を果たすために、バージルは閻魔刀を所持している、悪魔退治を専門とするデビルハンター（悪魔狩人）のネロのもとに現れ、彼の悪魔の右腕を奪って閻魔刀を手に入れる。そして「人と魔を分かつ」力を持つ閻魔刀を自らの身体に突き刺し、人間としての自分を捨てたバージルは、純粋な悪魔である魔王ユリゼンとなって生まれ変わり、切り離された人間としてのバージルは、Vという男として存在することになった。以降、ユリゼンは強大な魔力を秘めた「禁断の果実」を得るために、かつての故郷であったレッドグレイブ市の中央に魔界の大樹クリフォトを現出させ、Vはダンテやネロにユリゼンの討伐を依頼する。

ダンテは相棒のトリッシュ、レディを連れて、ユリゼンの討伐に向かうが、先行して突入したトリッシュとレディはユリゼンに倒されてしまう。クリフォトが集めた魔力とネロから奪った閻魔刀、悪魔の右腕を取り込んだユリゼンはムンドゥスを遥かに凌駕する力を得ており、魔剣スパーダを用いたダンテすらも打ち破る。ユリゼンの想像を超える強さの前に、救援に駆け付けたネロも歯が立たず、Vとともに撤退を余儀なくされる。

1カ月後、新たな力デビルブレイカーの力を得たネロとの2度目の戦いで、ユリゼンは右の掌に傷をつけられる。人間如きに傷を付けられたことで激昂したユリゼンは、玉座から立ちあがり、本気を出してネロを完膚なきまでに圧倒する。そのままトドメを刺そうとするが、2つの魔剣リベリオンとスパーダを融合させて、魔人化を超える新たな力、真魔人の力を得たダンテが乱入し、ネロの窮地を救う。そのままダンテと再戦するユリゼンだったが、真魔人の力に目覚めたダンテはユリゼンを苦戦させるほどの強さを得ていた。クリフォトが完全体となったことで、実りつつある禁断の果実の力を得るために、その場を後にする。

そして人間の血を凝縮させて、クリフォトに実った禁断の果実を食したユリゼンは、神に等しい力を得る。ダンテに勝つという悲願を果たすために、戦いを繰り広げるが、人間性を捨ててまで得た力をもってしても、ダンテに勝つことはできなかった。敗北し、地に伏したユリゼンにトドメを刺そうとするダンテだったが、Vは自らがトドメを刺すことを告げて彼を制止し、ユリゼンに近づく。しかし、Vが不穏な雰囲気を発していることに気づいたダンテは駆け出すが、Vはユリゼンと再融合を果たす。悪魔の部分から切り離されたことで、人間性を取り戻したVだったが、胸の奥底では半身であるユリゼンと同じく力への執着が残っていた。再融合を果たしたVとユリゼンは一体化し、バージルとして現世に舞い戻るのだった。

ユリゼンとして得た力とVが取り戻した人間性が受け継がれたことで、真魔人の力を得たバージルは、ダンテと互角に渡り合えるようになる。今度こそ決着をつけるべく、ダンテとバージルは何度目かも分からない殺し合いを始める。戦いの途中、バージルはネロが自分の息子であることを知る。遠い記憶を思い出しながら、お互いに全力の一撃で勝負を決めようとするダンテとバージル。しかし2人の間に、誰1人死なせないと決意し、魔人化の力を覚醒させたネロが割って入る。殺し合いを続けようとする2人を止めるためにネロはバージルに決闘を挑む。ネロに勝てばダンテに勝ったことにするという条件で、ネロと対峙したバージルは、初めての親子喧嘩の末、敗北する。敗者として殺し合いをやめて、魔界化により拡大するクリフォトの根を断つというネロの意思を受け入れたバージルは、ダンテとともに魔界へ向かう。その際、自分達を止めようとしたネロを裏拳で吹き飛ばした後、愛読の詩集を預けて魔界へ旅立って行った。クリフォトの根を切除してから1か月の間、ネロの意思を受け入れて、ダンテと殺し合いではない純粋な力比べをしながら、バージルは自分達に襲い掛かってくる悪魔を狩り続けるのだった。

バージルの関連人物・キャラクター

ダンテ