アンデッドアンラック(アンデラ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『アンデッドアンラック』(公式略称:アンデラ)とは、日本の漫画家・戸塚慶文による少年漫画。2020年に『週刊少年ジャンプ』にて連載が開始。同年、「次にくるマンガ大賞 2020」にてコミックス部門1位を受賞して一躍話題となった。2022年8月にTVアニメ化が発表され、翌2023年7月に放映が開始される。
主人公・出雲風子(いずも ふうこ)は、相手に生身で接触すると相手に不運が起きる特殊な能力「不運(アンラック)」の否定者。そんな風子が「不死(アンデッド)」のアンディと出会い、物語は幕を開ける。

ジュイスの持つ次のループに行くことができる「方舟(アーク)」の正体は円卓だった。風子とアンディが円卓の間に行くと、ジュイスが待っていた。ジュイスは風子に今までの自分の話をし、その上で風子の覚悟を確かめる。風子は次の世界に行く決意をさらに固めた。ジュイスはその返事を聞くと、円卓のNo.1の席を風子に譲る。円卓でループできるのはNo.1の席に座る人物だけ。そして、そこからループするための力をチャージするため、円卓のメンバー数✕1分の時間、「ラグナロク」に耐え続けなければならない。円卓の枠は11席。11分間、これから始まる「ラグナロク」の攻撃に耐えなければならないのだ。その間、席に座っている風子は決して立ち上がってはいけない。風子は自分を次の世界に行かせるために次々と仲間が倒れていくのを涙を流して歯を食いしばりながら見ていた。そして風子達は11分間耐えることに成功。風子は次の世界へとループした。

101回目の世界

前の世界からループした風子は、1800年から新しい世界を生きた。そして1972年、最初の悲劇である「不明」の否定者・久能明がGペン型の古代遺物(アーティファクト)「Gライナー」を拾うのを阻止。小学生の久能と否定者や世界について話した後、久能と別れた。風子はそれまでにいくつもの古代遺物を集めてきた。そして過去のループの情報をできうる限り収集。そうして神殺しに重要なアイテムと思われる3つの最上位古代遺物「三種の心器(さんしゅのじんぎ)」の最後の1つジハートの情報だけがどこにもないことに気がついた。風子は神の性格なども踏まえて、ジハートがこの101回目、最後のループでしか手に入らないものであると推測する。そしてそれを手に入れるには超高難易度のクエストが待ち受けているであろうことも予想した。仲間内で争っている場合などない。否定者は漏れなく仲間にする必要がある。風子はこれから否定者になるみんなの悲劇を防ぎ、かつ仲間になってもらうために活動を始めた。

最初に訪ねたのは1972年のアメリカ・ニューヨーク。そこにいたのはまだ否定能力を発現する前のニコ=フォーゲイルだった。否定能力と同等とも言える科学力を持つニコであれば、話を信じてもらえると風子は踏んだのだ。そしてその予感は的中。ニコは納得がいかないながらも風子の話を信じて共に「ユニオン」を設立した。

風子とニコは協力して「不変」の否定者ジーナ=チェンバー、「不可避」の否定者ボイド=ボルクス、「不抜」の否定者・友才(ゆうさい)、「不壊」の否定者・第12代目 山岡一心(やまおか いっしん)など、否定者達を次々に仲間にしていった。

マスタールールとの邂逅

前のループでは敵だった「不治」の否定者リップ・トリスタンと「不信(UNTRUST/アントラスト)」の否定者ラトラ・ミラーを仲間にする際、クエストで現れたUMA(ユーマ)・シック(病)と戦うことになった。シックはこの世界の理(ルール)の中でも最上位の存在で、世界に10個存在する絶対理(マスタールール)の内の1つ。今まで相手にしてきたどんなUMAよりも強かった。風子達はピンチに陥ったが、そこに意外な助っ人が現れた。アンディだ。風子がこの世界にループしてきて以来、どんな手を使っても見つけることができないアンディが助けに現れたのだ。しかし現れたのはアンディの分身であり、ほんの少ししか助けられないという。風子にはそれで十分だった。

アンディの分身のおかげでUMA・シックをあと少しで撃退できるというところまで追い込むことに成功。しかし突然ムーブがゲートを開いてシックを逃してしまった。風子はシックを転送したゲートに自分も飛び込んだ。そしてマスタールール達が集う「マスタールーム」という部屋に辿り着いた。そこにはシックを含めたこの世界の上位十理がいた。風子はマスタールールの第一席の何故か気に入られ、ご褒美をもらえることになる。風子は本物のアンディの居場所を尋ねた。するとアンディは太陽にいるという。「マスタールーム」は太陽の中にあり、アンディが太陽に居座って魂でマスタールール達がクエストに出てこられないように邪魔をしているのだという。それを知った風子はアンディの覚悟を受け取り、来るべきマスタールール達との戦いのために備えるのだった。

『アンデッドアンラック』(アンデラ)の登場人物・キャラクター

主要人物

出雲風子(いずも ふうこ)

CV:佳原萌枝

『アンデッドアンラック』の主人公の1人。素手や素肌で触れた者の「運」を否定して不運を引き起こす「不運(UNLUCK/アンラック)」の否定者である。素手や素肌、髪の毛でうっかり他の人に触れないように、顔以外は肌の露出をしていない。ニット帽がトレードマーク。真面目で心優く、基本的におとなしい性格だが、時折とんでもない行動力を発揮して周囲を驚かす。物語が進むに連れて肝も据わっていき、何事にも冷静な判断を下せるようになっていく。

8歳の時に「不運」の能力で、両親とその他の乗客が200人以上乗る飛行機に事故をもたらしてしまった。以来、人に不運を呼ぶ自らの体質を呪い、10年引きこもりの生活をしていた。愛読書は『君に伝われ』という少女漫画。この完結を持って人生に満足し、自殺を諮ろうとした時にもう1人の主人公・アンディと出会う。最初はイヤイヤ一緒に行動をしていたが、次第にアンディに惹かれていき、互いになくてはならない存在へと変わっていく。

アンディ

CV:中村悠一

『アンデッドアンラック』の主人公の1人。自己を死に近づけるあらゆる要因を遠ざけることで自身の「死」を否定する否定者である。屈強な肉体を持つ男性で、逆立てた髪、額に刺さったカード状の古代遺物(アーティファクト)「リメンバー」、胸元に銃弾の傷痕、左肩の「DEAD END」、胸の「1865」というタトゥーなど、身体的特徴が多い。記憶喪失で1865年以前の記憶がない。そのため名前もなかった。アンディという名前は風子がつけたものである。野蛮で粗暴な性格をしているが、素直で義理堅い一面もある。

自殺した時に感じる痛みだけが唯一自分が生きてることを感じられる瞬間だった。アンディは生きることに疲れたが、自身で死ぬことは叶わない。そんな時に風子と出会い、風子の「不運」の能力でいつか死ねるのではないかと思い、風子と一緒に行動をするようになる。風子の「不運」は触れる相手への好感度が高ければ高いほど大きな不運が来るため、アンディは風子を自分に惚れさせて最高の死を迎えるために風子を守るようになった。しかし共に行動する中でアンディのほうも風子を好きになっていき、互いになくてはならない存在になっていくのだった。

対未確認現象統制組織「ユニオン(UNION)」

対未確認現象統制組織「ユニオン(UNION)」は、否定者やUMA(ユーマ)から一般人を守ることを目的に造られた組織。否定者の他に組織を支える職員がたくさん在籍している。在籍する否定者は円卓メンバーと呼ばれており、組織の中枢を担っている。

ジュイス

CV:伊瀬茉莉也

円卓メンバーのNo.1。相手の「正義」を否定して、考えていることと逆の行動を取らせる「不正義(UNJUSTICE/アンジャスティス)」の否定者である。「ユニオン」の創始者であり周囲からは「ボス」と呼ばれている。軍服を着てサーベルを帯刀した女性。ロングヘアの美しい女性だが、鼻から上を隠す仮面をいつも身につけている。アンディの中に眠る別人格・ヴィクトルと深い仲だった。

「地球と罪のない人々を守ること」を自らの正義としており、世界を「ループ」と「神」から解放するために奮闘。何度もループを繰り返し、その度に仲間や世界を失う深い悲しみを体験してきた。99回目の「ループ」で共に歩んできたヴィクトルと袂を分かち、100回目の「ループ」の最後に和解。101回目の世界に「ループ」する権限を風子に渡し、長い1人での戦いを終わらせた。

シェン=シアン

CV:花江夏樹

円卓メンバーのNo.2。相手の「真実」を否定することで相手が取ろうとしていた行動と逆の行動を取らせる「不真実(UNTRUTH/アントゥルース)」の否定者。他対象強制発動型であり、発動するためには相手を好きになること、相手を視界に入れること必要がある。中華風の服を着た筋肉質な男性で、中国拳法の使い手。その他、古代遺物(アーティファクト)「如意金箍(にょいきんこ)」や「金斗雲」などを使用して戦う。バトルジャンキーであり、より強者と戦うことを望み、戦いを楽しんでいる。

風子とアンディを殺すために「ユニオン」から派遣された。しかし2人に興味を持って、追われないようにするために「ユニオン」に在籍する否定者を殺して「ユニオン」に入ることを提案。その後、風子達が「ユニオン」に入った後は、何かと行動を共にしている。

ビリー=アルフレッド

CV:小山力也

円卓メンバーのNo.3。盲目であり、かかとにつけた拍車の音で周囲の状況を認識する。スーツ姿だが、上着は着ずに羽織っているだけ。サングラスをかけて、二丁拳銃を武器として使うため、西部のガンマンのような雰囲気がある。柔和な性格で優しく、ややドジっ子。

「ユニオン」では、「不可信(UNBELIEVABLE/アンビリーバブル)」の否定者として登録していたが、本当は「不公平(UNFAIR/アンフェア)」という能力の否定者。「不公平」は、”否定者1人につき能力は一つ”という「公平性」を否定する能力で、発動条件を満たせば他の否定者の能力をコピーして使うことが可能となる。発動条件は、コピーしたい能力を持つ相手に嫌われること。そのため、「ユニオン」を裏切って、「アンダー(UNDER)」という組織を作り、自分が「ユニオン」に代わって神を殺そうとしていた。

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