紫雀/バルカス(銀魂)の徹底解説・考察まとめ

紫雀(しじゃく)とは、SF時代劇風少年漫画『銀魂』(ぎんたま)の登場人物で、アルタナ解放軍の提督。「央国という星の皇子」という過去を持ち、当時はバルカスと名乗っていた。
地球を起点とする宇宙壊滅の危機を回避するため、“先んじて地球を滅ぼす”ことを目的に大艦隊を率いて地球に到来。徳川喜喜の体を張った交渉を受けて停戦に応じるが、強硬派の暴発を止められず、この鎮圧のために地球側勢力と手を結ぶ。戦後はアルタナ解放軍側の代表として賠償などの戦後処理に努め、地球の復興に尽力した。

紫雀/バルカス(銀魂)の概要

紫雀(しじゃく)とは、SF時代劇風少年漫画『銀魂』(ぎんたま)の登場人物で、アルタナ解放軍の提督。「央国(おうこく)という星の皇子」という過去を持ち、当時はバルカスと名乗っていた。
3兄弟の真ん中の子として生まれ、兄の死後に王位継承権を巡る争いが起こらないよう出奔。以降は戦場を渡り歩いて名を挙げていった。

ある時、天導衆という宇宙規模の秘密結社が、地球を起点とする宇宙壊滅の危機を巻き起こす。これを食い止めるため、天導衆に恨みを持つ者たちを集めてアルタナ解放軍を結成し、“先んじて地球を滅ぼす”ことを目的に大艦隊を率いて地球を包囲する。
徳川喜喜の体を張った交渉を受けて停戦に応じるが、強硬派の暴発を止められず、この鎮圧のために地球側勢力と結託。危機を回避した後は、アルタナ解放軍側の代表として賠償などの戦後処理に努め、地球側の復興を手助けした。

紫雀/バルカス(銀魂)のプロフィール・人物像

CV:津田健次郎、浜添伸也(少年期)

真面目で高潔、思慮深く懐広く、死を恐れぬ勇猛な戦士。しかし登場人物の多くがボケ倒す『銀魂』の中ではそれらが空回りすることも多く、“真面目であるからこそのコメディリリーフ”としての姿をたびたび見せる。
死を恐れない一方で名誉は重視しているらしく、喜喜との交渉で決め手となったのは「2人で一緒に大便を漏らした」秘密を共有したことだった。央国の人間は額に「チダンネクスコ」略して「チンコ」という部位を持ち、この大きさがその人物の品格を表すとされている。紫雀はチンコが非常に小さく、これを気にしてか振代は額当てで隠している。

紫雀/バルカス(銀魂)の来歴・活躍

央国星を出奔

王位継承権争いで国が割れることを避けるため、バルカス(のちの紫雀)は故国を出奔する。

央国(おうこく)星には、ドラゴニア、バルカス、ハタの3人の皇子がいた。央国星の人間は、頭部にある触手状の部位である「チダンネクスコ」略して「チンコ」の大きさで品格が決まるとされており、ドラゴニアは歴史上稀に見るほどの大きさのチンコの持ち主だった。しかし乗馬中にこれが枝に絡みついて落馬し、その勢いで崖に転落。呆気ない最期を迎えてしまう。
バルカスは有能な皇子だったが、チンコが非常に小さかった。ハタはまだ幼かったが、非常に優しい性格で、チンコも央国星の人間の平均を上回るものを持っていた。王としての品格か、それとも能力か、次の王がどちらになるかで臣下が対立し始めたのを知ったバルカスは、国が割れることを避けるために出奔することを決意する。

皇子同士は非常に仲が良く、バルカスは自分のこの決意を直接ハタに伝える。ハタは自分ではバルカスの決意を覆せないこと、それが確かに国のためにはもっともベターな選択であることを理解して涙ながらに彼を送り出し、一方で「自分たちが力を合わせれば、死んだドラゴニアのような立派な人間として国を支えられる。兄さんが帰ってくるのをずっと待っている」との言葉を彼に贈る。

アルタナ解放軍の結成

宇宙を救うため、あるいは愛する者の復讐のため、紫雀と圓翔(右)はアルタナ解放軍を結成する。

母星を出奔したバルカスは、名を紫雀(しじゃく)と改め、戦場で活躍して名を挙げていく。武嶺という星の皇子である圓翔(えんしょう)とはこの頃から幾度となく戦い、敵対する間柄ではあったが互いに実力を認め合うライバルとなっていった。
しかしある時、天導衆(てんどうしゅう)という宇宙規模の秘密結社により、いくつもの星が消滅。彼らはさらに地球という星を起点にして宇宙全てを壊滅させようとしており、紫雀は彼らの計画を阻止するために生き残った人々に声をかける。天導衆の破壊工作によって妻を失った圓翔もこれに応じ、ここに複数の勢力の連合軍であるアルタナ解放軍が結成される。

紫雀はアルタナ解放軍の提督として艦隊を率いる立場となり、全戦力で地球を包囲。あとはこれを消滅させるだけとなったところで、地球側の代表だという徳川喜喜(とくがわ のぶのぶ)という男が交渉するために現れる。喜喜は「地球に入り込んだ天導衆は自分の部下が必ず倒す」と言って艦隊を退かせるよう要求するが、紫雀は「言葉だけでは信じられない」とこれを拒絶した。
実はこの時、喜喜は猛烈に腹を壊しており、のらりくらりと要求をかわす紫雀に「早く決断しなければどうなっても知らんぞ」と押し寄せる便意を堪えながら鬼気迫る表情を浮かべる。そのすさまじい形相を見た紫雀は、「この男は体内に何かとんでもない兵器を隠している、いよいよとなれば諸共に自爆するつもりだ」と焦り、部下を下がらせた上でいよいよ腹痛を我慢できずに屈み込んだ喜喜と同じ体勢になって交渉を続ける。やがてついに喜喜は便意を堪えられずに大便を漏らし、その恐ろしいまでの気迫に影響された紫雀も同時に大きい方を漏らしてしまう。

3皇子の集結

喜喜の気迫を認めた紫雀は、「大便を漏らした」という事実を部下たちに知られたくないという想いもあり、彼の要求を受け入れる。これに納得できない圓翔たち強硬派が反乱を起こし、地球側の代表たち共々投獄される。しかしこの時、地球側の捕虜が持っていた通信機を通して、ハタが自身の艦隊と共にアルタナ解放軍と相対する位置に留まっていることを知る。
ハタはたまたま地球を訪れ、脱出に手間取る内にアルタナ解放軍に囲まれて動くに動けないでいるだけだったが、紫雀はここで自身の正体を明かして「地球の人々を救うために力を貸してほしい」と弟に懇願。しかしこの時、一緒に捕まっていた謎の宇宙生物が実は生きていたドラゴニアだったことが明らかになり、ハタは紫雀を無視してドラゴニアの指示に従う。

結果的にハタは様子見に徹していた他星の艦隊を動かし、アルタナ解放軍に対抗。圓翔も地球側の猛者たちが制圧し、アルタナ解放軍による地球の危機は回避される。この際、喜喜も命を落とすも、「この場で死ぬ者は自分で最後にしてほしい」との彼の言葉は両軍が痛恨の思いで素直に受け入れる。
やや遅れて地球上では天導衆の長である虚(うつろ)という男が倒され、宇宙の危機は回避されることとなった。

新たな時代

刺客の襲撃を受け、桂(左)と共に逃げる紫雀。

その後紫雀は央国へは戻らず、アルタナ解放軍側の代表として賠償などの戦後処理に従事。地球の復興に大きな貢献を果たす。
一方、虚(うつろ)は死んだわけではなく、彼の復活を目論む者たちが宇宙の各地で暗躍。地球側の大統領である桂小太郎(かつら こたろう)という男とそれについて話し合う中、桂を狙う刺客に襲われる。

紫雀も遠慮なく巻き込まれ、さっそうと逃げ出す桂に置いて行かれる。その後の出番はないが、社会的には重要人物であるにも関わらず「死んだ」という情報も出てこないため、なんとか危機を脱したものと思われる。

紫雀/バルカス(銀魂)の関連人物・キャラクター

圓翔(えんしょう)

「硝煙の皇子」の異名を持つ武嶺の皇子。紫雀とは戦場におけるライバルの関係にあり、戦う前に通信で互いの健闘を祈る間柄。
天導衆によって妻を殺されているため、アルタナ解放軍の中でも強硬派の筆頭。停戦を受け入れた紫雀に激昂し、彼を捕らえて地球を滅ぼそうとした。

renote.net

徳川喜喜(とくがわ のぶのぶ)

徳川幕府の第15代征夷大将軍。将軍の座を得るために手段を選ばない残忍な野心家だったが、地球の危機を前に大きな成長を遂げ、その代表として停戦交渉のためにアルタナ解放軍に乗り込んできた人物。
交渉に臨んだ際は猛烈な食あたりに苦しんでおり、「早く停戦を受け入れろ、大変なことになっても知らんぞ」と鬼気迫る表情で唸る。紫雀は「この男は何かとんでもない隠し玉を持っている」と深読みして警戒し、ついには2人とも大きい方を漏らすという情けない結果になり、“お互いこのことは秘密にしよう”と停戦に応じることとなった。

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