朧(銀魂)の徹底解説・考察まとめ
朧(おぼろ)とは、SF時代劇風少年漫画『銀魂』(ぎんたま)の登場人物で、幕府直属の暗殺組織「天照院奈落」の頭領。奈落三羽と呼ばれる、同組織最強の暗殺者の1人である。
幕府の望むまま、様々な裏稼業に手を染め、主人公坂田銀時とも幾度となく交戦。その高い実力と致命傷を負っても平然と復活する化け物じみた不死性で、銀時たちを幾度も苦しめる。実は銀時の師である吉田松陽の最初の弟子で、命の恩人でもある彼の夢と幸せのために尽力していた。結局自身では松陽を救えないことを悟り、銀時たちに後を託す。
朧(銀魂)の概要
朧(おぼろ)とは、SF時代劇風少年漫画『銀魂』(ぎんたま)の登場人物で、幕府直属の暗殺組織「天照院奈落」(てんしょういんならく)の頭領。奈落三羽(ならくさんば)と呼ばれる、同組織最強の暗殺者の1人である。
幼い頃に天照院奈落による商家の粛清に巻き込まれて死にかけるも、当時の頭領だった虚(うつろ)という男に血を分け与えられて生き延びる。虚は500年の時を生きる正真正銘の不死者だったが、この時「奪うことしかしてこなかった自分にも、誰かに何かを与えることはできるのだろうか」との想いから“吉田松陽”(よしだ しょうよう)という新たな人格を作り出しており、彼を命の恩人だと認識した朧は絶対的な忠誠を誓う。松陽の夢のために自らを犠牲にする一方で、聡明でどこまでも優しい彼を慕い、共にあることを望み続けた。
松陽と別れた後も天照院奈落に所属し、やがて新たな頭領となる。虚が本来の冷酷で残忍な人格を復活させたことを知ると、彼の心の奥底で眠る松陽の人格を救うために尽力。その過程で弟弟子でもある主人公坂田銀時(さかた ぎんとき)やその仲間たちと幾度も交戦。高い実力と致命傷を負っても平然と復活する化け物じみた不死性で、彼らを幾度も苦しめる。
結局自身では松陽を救えないことを悟り、銀時たちに後を託す。肉体は滅ぶも、虚から与えられた不死の血を利用して受け継ぐ形でその想いは生き続け、銀時たちの勝利と松陽の救出に貢献した。
朧(銀魂)のプロフィール・人物像
身長:180cm
体重:71kg
誕生日:3月26日
CV:井上和彦、悠木碧(幼少期)
寡黙で無表情、不穏で陰湿なただならぬ空気をまとった男。一途で実直、自分で決めたことを徹底的に貫く生真面目な人物で、そのためなら殺戮も己自身を犠牲にすることも厭わない。
虚に血を分け与えられたことで、完全ではないが不死性を獲得している。このため明らかに致命的な深手を負っても動き回り、時間をおけば平然と復活。その高い実力も合わさり、銀時やその仲間たちを幾度となく苦しめ、追い詰めた。
松陽のことは命の恩人にして偉大な師と認識し、強い敬意と信頼を抱いている。松陽の側も朧のことを「ただ漠然と“誰かに何かを教えたい”という夢を思い描いていた自分に、“学校を開く”という方針を教えてくれた恩人」にして「自分の一番最初の弟子」だと非常に大切にしていた。それだけに、松陽に自由を与えるために朧が死を覚悟で追手を巻き添えにして倒れた時は、「そこまでしてくれた朧のためにも、彼を見捨てていかねばならない」と顔に苦渋をにじませていた。
銀時、桂小太郎(かつら こたろう)、高杉晋助(たかすぎ しんすけ)の3人に対しては、弟弟子としてそれなりに注目している一方で、「自分こそが松陽の最初の弟子なのに、どうして彼らだけが松陽と共に過ごせるんだ」との痛烈な嫉妬に身を焦がし、ついには“松陽を表向き死罪にしたことにして天照院奈落に連れ戻す”という強硬手段に訴えることとなった。
朧(銀魂)の来歴・活躍
偉大なる師との出会いと別れ
幼い頃、幕府直属の暗殺組織「天照院奈落」(てんしょういんならく)による商家の粛清に巻き込まれて死にかけるも、当時の頭領だった虚(うつろ)という男に血を分け与えられて生き延びる。虚は500年の時を生きる正真正銘の不死者だったが、この時「奪うことしかしてこなかった自分にも、誰かに何かを与えることはできるのだろうか」との想いから“吉田松陽”(よしだ しょうよう)という新たな人格を作り出しており、彼を命の恩人だと認識した朧は絶対的な忠誠を誓う。
松陽は「誰かに何かを教えたい」という夢を持ってはいたが、それを実現するための方法についてはまったく考えていなかった。朧は「それなら学校を開いて教師になってみてはどうか」と彼に勧め、その一番弟子にしてほしいと伝える。この案を採用した松陽は天照院奈落を出奔し、朧もこれに付き従う。野外の松の木の下で最初の授業が行われ、松陽は自分の学校の名を「松下村塾」(しょうかそんじゅく)とすることを思い立つ。
しかし頭領が幾多の暗殺の情報を持ったまま逃げるという事態を天照院奈落が受け入れるはずもなく、朧たちは彼らによる執拗な追撃を受ける。「自分が一緒のままでは松陽は逃げ切れない」と判断した朧は、恩師の夢のために自分を巻き込む形で大掛かりな罠を発動し、追手たちに大きな損害を与える。
朧が自分を逃がすために自らを犠牲にしてくれたことを察した松陽は、大切な一番弟子を見捨てることに苦渋をにじませつつ、彼の意を汲んで追手を振り切る。その後彼は片田舎で「松下村塾」を開き、主人公の坂田銀時(さかた ぎんとき)、そのライバルの高杉晋助(たかすぎ しんすけ)、彼らのまとめ役である桂小太郎(かつら こたろう)といった新たな弟子たちを育てていった。
“吉田松陽”の最期
松陽から分け与えられた血は朧にも仮初の不死を与えており、死ぬつもりだった彼は生き延びる。これが本人にとっても予想外だったのか、あるいは想定内のことだったのかは不明だが、朧は松下村塾には合流せずに天照院奈落へと戻り、その中で腕を上げて出世していく道を選んだ。そうやって天照院奈落の活動に影響力のある立場を確保し、松陽の夢を邪魔させないことが目的だった。やがて朧は天照院奈落の新たな頭領となり、幕府のために暗躍していく。
しかし恩師への情をどうしても捨てられず、朧は自分だとバレないよう変装しつつ1度だけ松下村塾を訪れる。そこで彼が見たのは、敬愛する松陽の下でのびのびと学ぶ銀時たちの姿だった。彼らが松陽を尊敬していること、松陽もまた彼らを大切にしていることを見て取った朧は、「自分が松陽の一番弟子なのに、どうして自分はあの輪の中にいないのか」との抑え切れない嫉妬を感じ、ついには“松陽を表向き死罪にしたように見せかけて、天照院奈落に連れ戻す”という強硬手段に出る。
折しも江戸は、天人と呼ばれる宇宙人たちに開国を迫られ、未曽有の混乱の中にあった。松陽が言いがかりのような罪で捕まり処刑されそうになっているのも、幕府とそれを操る天人たちによる謀略の一環だと判断した銀時たちは、恩師を救うために攘夷戦争に身を投じる。後に攘夷戦争の英雄として語り継がれるほどの暴れっぷりを見せるも、結局は彼らは敗れ、「桂と高杉が見ている前で、銀時自らが松陽の首を斬り落とす」という残酷な結末を迎える。
不死者である松陽は、「天照院奈落によって火葬される中で首と胴体がつながる」という形で復活を遂げ、これで朧の計画は成功したかに思われた。しかしこの時には松陽の人格は心の奥底に封じられており、虚本来の冷酷で残忍な人格が表に出るようになっていた。朧はこれに衝撃を受けるも、「それでも自分の命を救ってくれた松陽はこの男の一部なのだ」と彼に尽くしていく。
弟弟子たちの成長
虚が帰還した頃、天照院奈落は天人たちの秘密結社である天導衆に半ば吸収された状態にあった。虚は天照院奈落の頭領には戻らず、朧にその立場を任せると、自身は天導衆に接近。手練手管を尽くしてあれよあれよとその幹部に収まる。
自分の知る松陽とはあまりに掛け離れた虚の行いを目の当たりにする内に、朧は「自分がこんなおぞましいことをしていると知ったら、松陽はきっと嘆く」、「なんとかして虚から松陽を救わなければならない」と考えるようになる。しかしその方法については手掛かりのない状態が続き、次第に諦観に飲み込まれ、ただ幕府の犬として天導衆の刃として命じられるまま人を殺め続ける。
ある時、幕府の実権を握る徳川定々(とくがわ さださだ)から護衛の依頼を受けた朧は、そこで銀時と再会。定々に利用されて引き裂かれた男女を再会させるためだけに幕府に弓引いた銀時と壮絶な戦いを繰り広げ、何度追いついても食い下がる弟弟子についには敗れる。この1件に前後して銀時は次第に幕府やその背後にいる天導衆とも戦うようになり、やがて自身が師事し今も敬愛する松陽が虚の人格の1つでしかないことを知る。
桂や高杉も含め、弟弟子たちがそれぞれに自分に勝るとも劣らぬほど成長したこと、松陽の真実を知って彼の救出をまったく諦めないことを見て取った朧は、彼らとの戦いで天照院奈落が壊滅し、自身の中の不死の血も力を失っていく中で、「弟弟子たちに全てを託す」ことを決意。罪を重ねたけじめとして高杉に討たれ、自身が彼らの兄弟子であることを明かした上で、「松陽を救ってくれ」と言い残して息を引き取る。
最後の恩返し
高杉は「何かの役に立つかもしれない」、「この男だって松陽を本気で救いたかったはず」と考え、朧の血を自分に取り入れ、これにより不完全な不死者となる。長すぎる生に飽きた虚は、宇宙全土をも巻き込む形で完全なる死を遂げようとするも、銀時、桂、高杉、そしてそれぞれの仲間たちの奮闘により敗北する。
これを「自分の中に眠る松陽の人格が邪魔をしたため」だと分析した虚は、「朧に与えた血を通して高杉の肉体を乗っ取り、松陽の人格だけを宿した肉体を再生してこれを始末する」という策を進めていく。
これは松陽抹殺の直前まではうまくいくものの、師を想う高杉の心と、血を介して彼の内に宿った朧の遺志により失敗。この策のために一時的に不死を失った虚は、「学友にして戦友を斬る苦しみ」を受け入れた銀時によって高杉の肉体ごと倒され、念願の死を迎える。
師のため、弟弟子たちのために死後も奮戦し続けた朧も完全に力尽き、松陽を救えたことに安堵しつつ、高杉の内で消滅した。
朧(銀魂)の関連人物・キャラクター
吉田松陽(よしだ しょうよう)
天照院奈落の頭領だった人物。実は500年もの時を生きる虚という名の不死者であり、松陽は虚の持つ無数の人格の1つに過ぎない。虚本来の人格は残忍で冷酷だが、松陽は「奪うことしかしてこなかった自分にも、誰かに何かを与えることはできるのだろうか」との想いから生み出された存在であり、極めて聡明かつ善良。
任務で襲撃した商家で深手を負って倒れていた朧を救い、彼に慕われる。自身も朧を一番弟子として大切にしており、本人の望みとしてではあったが彼を見捨てなければならない時は苦渋に顔を歪めていた。
吉田松陽(銀魂)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
吉田松陽(よしだ しょうよう)とは、SF時代劇風少年漫画『銀魂』(ぎんたま)の登場人物で、主人公である坂田銀時の師。
片田舎で「松下村塾」という私塾を開き、子供相手に学問と剣術を教えていた。しかし言いがかり同然の罪で捕らえられ、幕府によって死刑を申し渡される。師を救おうとする弟子たちの奮戦叶わず、最期は仲間を人質にされた銀時によって斬首される。実は500年もの時を生きる不老不死者の虚が持つ人格の1つで、虚の心の奥底に封じられた状態で復活。出番は少ないが、物語の最重要人物として活躍した。
虚(うつろ)
500年の時を生きる不死者。宇宙最強と称される男とも互角に渡り合う恐るべき技量と無数の人格を持つ魔人であり、松陽も彼の人格の1つに過ぎない。
松下村塾から戻ってきた松陽はすでに虚の人格になっており、その下で働くこととなる。虚の存在と正体を知った朧は、なんとか松陽を救出しようともしていたが、ついには果たせず次第に諦観に飲み込まれていった。
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お登勢(おとせ)とは、空知英秋作画による漫画「銀魂」において、主人公・坂田銀時が営む万事屋(よろずや)の大家です。生粋の江戸っ子で、気前がよく、困った人を放っておけない面倒見の良い性格の持ち主。曲がったことが大嫌いで、野暮なことも大嫌いです。行き倒れ寸前の銀時を助けた、命の恩人でもあります。
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坂本辰馬(銀魂)の徹底解説・考察まとめ
坂本辰馬(さかもとたつま)とは、 空知英秋作画の漫画「銀魂」で、主人公坂田銀時が物語中、過去に参加していた攘夷戦争において、「攘夷志士四天王」の一人として銀時、桂、高杉とともに戦った男です。戦を好まず、商い・貿易を通じて自分なりに世界を変えていこうとする坂本のもとには、そのカリスマ性に惹かれて多くの人たちが集まってきます。
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近藤勲(銀魂)の徹底解説・考察まとめ
近藤勲(こんどういさお)は、空知英秋作画の漫画「銀魂」において、江戸に屯所を構える武装警察・真選組の局長を務める人物です。隊士たちからの人望も厚く、頼り甲斐のある大人の男性ですが、一方で志村新八の姉・妙にしつこく言いよるストーカーとしての側面も持っています。その風貌から「ゴリラ」と呼ばれることが多い、筋骨隆々の身長180cmを上回る大男です。
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目次 - Contents
- 朧(銀魂)の概要
- 朧(銀魂)のプロフィール・人物像
- 朧(銀魂)の来歴・活躍
- 偉大なる師との出会いと別れ
- “吉田松陽”の最期
- 弟弟子たちの成長
- 最後の恩返し
- 朧(銀魂)の関連人物・キャラクター
- 吉田松陽(よしだ しょうよう)
- 虚(うつろ)
- 坂田銀時(さかた ぎんとき)
- 高杉晋助(たかすぎ しんすけ)
- 朧(銀魂)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「いくら喚こうといくら叫ぼうと、お前達の声は天には届かぬ」
- 「師に拾ってもらった命、無駄にするものではない」
- 「とくと見ました。先生。自慢の弟弟子を」
- 「もし…やり直せる…なら…オレは…オレは…お前たちに…なりたかった…」
- 朧(銀魂)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 同時期放送の『ジョジョの奇妙な冒険 Part2 戦闘潮流』でも繰り広げられた井上和彦vs杉田智和