ロマンチカクロック(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ロマンチカクロック』とは2012年から2015年まで少女まんが雑誌『りぼん』にて槙ようこが連載した漫画、およびそれを原作としたアニメ。鎌倉に住む14歳の加治屋杏花音(かじやあかね)とその双子の兄、蒼(あおい)の兄妹関係を軸に展開していく青春恋愛漫画である。個性的な友人たちを巻き込みながら恋愛、勉強、友情に一生懸命立ち向かっていく杏花音と蒼の成長を描く。槙ようこの作品は主人公以外のキャラクターにもスポットライトが当たることが多く、様々な人間関係を楽しみながら読み進められるのが魅力。

杏花音「蒼はいつだってまっすぐ努力してるから 私はそれに負けたくなくて悔しいの!」

2話で杏花音が山田に対して言うセリフ。
杏花音と同じ柔道部の山田が杏花音のためを思って蒼を倒しに行こうとした際に、杏花音が蒼のことを羨ましいと思っているように周りから見られていることが判明。それに対し、「蒼はいつだってまっすぐ努力してるから 私は負けたくなくて悔しいの!」と弁解するシーン。ただ嫌うのではなく、その人の努力にもしっかりと目を向けて認めることの大切さを教えてくれる一言である。

杏花音「泣いてたら見えないんだよ 大事なものが!」

3話で妹の一花に対して放った一言。
大切なお菓子を川に落としてしまって泣いている一花に「泣いてたら見えないんだよ 大事なものが!」と喝を入れる杏花音。元々は幼少期に蒼から言われた言葉であったが、杏花音はこの言葉をずっと胸に刻み、泣かないと決めていることを一花に伝えている。悲しい出来事に対して泣くのではなく、前を向いて歩いていくことが大事であると伝える一言。

蒼「他の誰でなくおまえとの約束だぞ 守るだろ」

7話で蒼が杏花音に言ったセリフ。
幼少期に杏花音が子猫を死なせてしまった時に「僕が助けてあげる」と約束したことを今でも守ろうとする蒼。それに対し、「子供の頃の約束なんて守らなくていいんだよ」と伝えた杏花音。そんな杏花音にかけた言葉が「他の誰でなくお前との約束だぞ 守るだろ」である。大事な人との約束はどんなに月日が経っても色褪せることなく存在するのだと分かるセリフ。

杏花音「お別れだから 笑顔で慎ちゃんの中に残りたい」

12話で杏花音が呟いたセリフ。
慎の卒業式で明るく見送ることを決意した杏花音が蒼に「お別れだから 笑顔で慎ちゃんの中に残りたい」と本音を呟く。楽しい空間が大好きな杏花音だからこそ、相手のことを考えてわざと明るい雰囲気を作り出しているのであった。蒼もそんな杏花音に対して「杏花音らしいよ」と肯定する。別れに対してネガティブな感情を持つのではなく、ポジティブな感情を持って次に進んでいく。人生において大事な考えの1つと言える。

蒼「みんなひとりじゃ生きていけないから 誰かのこと好きになるんだろ」

21話で蒼が杏花音に言ったセリフ。
恋は苦しいもの、みんなの気持ちが叶うわけではないのになぜ誰かのことを好きになったりするのか、と疑問を投げかける杏花音。それに対して蒼は「みんなひとりじゃ生きていけないから 誰かのこと好きになるんだろ」と返す。杏花音には蒼という存在が生まれた時からいるが、他の人はそうではないと教わるシーン。好きな人、守りたい人がいるからこそ、人は強く生きていけるのだと提示してくれる一言。

杏花音「だけど私は信じてる 蒼に追いつけるって信じてる 私に止まってる時間なんてない」

30話にて、病気のことを調べながら「だけど私は信じてる 蒼に追いつけるって信じてる 私に止まってる時間なんてない」と呟く杏花音。
自分の体調がどんどん悪くなっていることに気づき、これからどうなるのかと不安になっていく。毎日楽しい日々を送っているのに何で…という気持ちや、緑清高校に受からなくてもみんな笑って励ましてくれるだろうという予想、やっぱり蒼に追いつきたいと心から思う杏花音の気持ちが詰まっている。自分の信念を貫き、最後まで諦めずに前を向いて進んでいくことの大切さを教えてくれるシーンである。

杏花音「蒼が私の光なのに 蒼が私に止まれなんて言わないで!」

33話で杏花音が蒼に言ったセリフがこの「蒼が私の光なのに 蒼が私に止まれなんて言わないで!」である。
杏花音がは自分の体調について蒼に話し、2人で病院へ。そこで受験のストレスと診断され、蒼が杏花音に無理をさせてしまったことを後悔しそうになるが、杏花音は病気なんかこわくないと伝える。杏花音は病気になったことよりも目の前の光が消えてしまうことが一番こわいと話し、それが蒼であると告白しているシーン。自分の目指してるものが遠ざからないよう、正直な気持ちを周りにしっかりと伝えることが大事だと分かる一言。

慎「その時まで一緒にいるって約束して」

38話にて、入院中の杏花音に「その時まで一緒にいるって約束して」と伝える慎。
杏花音が入院中に慎がケーキを持ってお見舞いにやってくる。その時にケーキがウェディングケーキのようで杏花音が喜んだため、慎は将来本当のウェディングケーキを作ることを約束し、それまで一緒にいてほしいと伝える。ほぼプロポーズのようなこの言葉に杏花音も「約束します」と返すのであった。将来を約束することで未来に希望を持って進んでいける、心の支えとなる言葉。

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