ナユタ/支配の悪魔(チェンソーマン)の徹底解説・考察まとめ

ナユタ/支配の悪魔とは、藤本タツキの漫画『チェンソーマン』第一部の最終回に登場した支配の悪魔。デンジとの戦いの末にマキマが死亡し、新たに人間界に転生した。生まれる前のマキマとしての記憶は一切ない。中国にいたところを岸辺がさらってきた。日本政府に預けるとマキマのようにすべてを意のままに支配する悪魔になってしまうため、デンジが預かって面倒を見ることになった。食べたいものを聞かれたナユタが答えたのは「食パン」だった。

落下の悪魔の力は世界規模で影響があり、日本だけでも確認できるだけで2000人以上の死者が出ていた。この大惨事に恐慌した人々からチェンソーマンの助けを求める声が上がる中、学校で普通に過ごしていたナユタの下には武装した兵士が押しかけ、“保護”という名目で捕獲される。
同じ頃、デンジは吉田ヒロフミという新進気鋭のデビルハンターによって捕らえられ、ナユタを人質に「2度とチェンソーマンにならないと約束しろ」と要求されていた。チェンソーマンを崇める人々はますます増加し、政治的にも無視できないほどの規模となっていた。デンジの行動1つで彼らは暴徒化し、この国の在り方にも影響を与え、場合によっては無数の死者を生み出しかねない。

吉田は理路整然と理屈を並べて「君が欲しがっている普通の生活を手に入れたいなら、自分の雇い主である公安に従え」と要求するも、デンジは「ナユタを殺されるのは嫌だが、チェンソーマンになってチヤホヤされたい」という理由からこれを拒否。手違いで解放されたナユタと合流すると、呆れる吉田を残して意気揚々と自宅に帰るのだった。
それからデンジは「今後もチェンソーマンになって戦うことは正しいのか、今の生活で満足すべきなのか」と悩むようになる。その一方で世間の“チェンソーマン熱”はさらに高まり、ついにはチェンソーマンを神のごとく崇める学生組織が偽者のチェンソーマンを本物だと偽って担ぎ出すまでになる。「チェンソーマンは俺なのに」と言って嘆くデンジを、ナユタはそっと慰めるのだった。

デンジの幸せとチェンソーマンの栄光

チェンソーマンを崇める組織は、「世界平和チェンソーマン協会」を名乗って大々的に活躍するようになる。その宣伝塔となったアサの八面六臂の活躍によってチェンソーマンは次第に世間から忘れられ、デンジは「今の自分は幸せといえるのか、この先自分はどうなっていくのか」と悩む。
デンジが悩みの中にいることを察したナユタは、彼を抱き締めて「一生側にいる」と宣言。自分のようなかわいい子が一緒にいれば幸せのはずだというナユタの優しさに、デンジは少なからず救われた気持ちになるのだった。

やがて世界平和チェンソーマン協会は、自作自演のテロ紛いの事件を起こし、自滅的に滅んでいく。しかし彼らはこれをきっかけに火の悪魔と契約させた信者たちが世界中で事件を起こすよう仕組んでおり、果たしてチェンソーマンに似た姿に変貌した何十万という者たちが世界各地で事件を起こす。とんでもないことになったとデンジが頭を抱える中、ナユタはキガたちの真意が「世界中でチェンソーマンによる事件と戦争を巻き起こし、それによってデンジと戦争の悪魔を強化し、恐怖の大王こと“死の悪魔”を撃退することにある」と見抜く。
世界平和チェンソーマン協会の幹部であるバルエム・ブリッチはこれを肯定し、「だからデンジに腑抜けてもらっていちゃ困る」とチェンソーマンもどきたちをナユタたちにけしかける。しかし駆け付けた公安のデビルハンターによってこれは蹴散らされ、ナユタたちは混戦の中から脱出する。

決意と選択

キガとバルエムの策略によって追い詰められていく中、ナユタは「人間は面倒臭い、一緒に悪魔になって自由になろう」とデンジを唆す。人間であることにもアサとの関係にも未練を残すデンジはこれを曖昧に拒否し、とにもかくにも2人は自分たちが暮らすアパートへと急ぐ。
しかしそのアパートは、バルエムによって火を付けられ、愛犬たちごと炎に包まれていた。大切なペットを皆殺しにされたことを知ったナユタは、愕然としてその場に立ち尽くす。怒りに燃えるデンジがスターターロープに手を伸ばした時、この場にフミコたち公安のデビルハンターや新手の悪魔が現れ、状況はさらに混沌としていく。

ナユタは悪魔としての力で状況を切り抜けようとするも、混乱を利用して逃走してきたバルエムに捕まり追い詰められる。これを見たデンジは「他に手はない」とチェンソーマンに変身する。
苦渋の決断のように見えて、デンジは内心では再びチェンソーマンになって力を振るえる喜びに打ち震えていた。襲い来るバルエムの仲間たちを相手に、自分ごと相手を切り刻んで食い散らかす凄惨な戦法を取るデンジを見たナユタは、「様子がおかしい」と気付いて一緒に逃げようと提案。しかしデンジは「チェンソーマンになって戦うのが楽しい、もう一緒にいない方がいい」と言って彼女を突き放すのだった。

力に酔い痴れるデンジを待っていたのは、「事情を知らない人々から“チェンソーマンもどき”扱いされて攻撃される」という皮肉な現実だった。フミコが「彼は敵ではない、安全だ」と説明するも聞き入れられず、リンチされそうになったデンジはやむなく反撃。これに反応した人々がさらに敵意を燃え上がらせる中、ナユタは悪魔としての能力を使ってデンジを助けようとする。「もはや自分たちの手には負えない」とフミコたちが撤収し、ナユタに操られた人間がデンジを連れて逃げる一方、ナユタ自身は怒り狂う群衆の中に取り残されてしまう。「悪魔とはいえ相手は子供だ」と制止する者もいたが、バルエムの「この悪魔に操られて自殺を強要されている」との演技によって最後の心のタガが外れ、人々はナユタに襲い掛かっていった。

ナユタ/支配の悪魔の関連人物・キャラクター

転生前の姿

マキマ/支配の悪魔

内閣府直属のデビルハンターで、公安退魔特異4課を取り仕切るリーダー。その本性は自分より格下だと認識した生物を意のままに支配する力を持った「支配の悪魔」だった。日本政府との契約で、自身の受けた攻撃を日本国民の誰かにおっかぶせることで不死身の肉体を得ている。
チェンソーの悪魔を狙ってデンジを公安に引き込み、デンジを絶望させることでデンジとポチタの契約関係を切ってチェンソーの悪魔を自分のものにしようと目論んでいた。デンジとの戦いの末に敗北し、デンジに愛情をもって食べられたことで死亡した。
デンジに殺された後、地獄に転生してすぐに殺され、また人間界に転生してナユタになった。

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保護者

デンジ

『チェンソーマン』の主人公。チェンソーの悪魔「ポチタ」と契約することで不死身の「チェンソーマン」となった。マキマに惚れて公安に入り、「銃の悪魔を倒したらなんでもひとつ願いを叶えてあげる」と言われたことで銃の悪魔討伐を目指すことになる。
すべての黒幕であったマキマと戦い、愛情をもってマキマの肉体を食べつくすことでマキマを殺す。その後、再び人間界に転生した支配の悪魔・ナユタの身柄を預かり、面倒を見ることになった。

renote.net

悪魔・魔人

三鷹アサ(みたかあさ)/戦争の魔人

『チェンソーマン』第二部の主人公で、ヨルこと戦争の悪魔と肉体を共有する少女。クラスメイトと担任の痴情のもつれに巻き込まれて命を落とし、そこでヨルに憑依されたことで“人間の死体に悪魔が入り込んだ存在”たる魔人となる。しかしこの時、脳の大部分が無事だったことと、「人間社会に潜伏するには、それについて詳しい者に協力させるのが手っ取り早い」というヨルの判断により、自我を保ったまま彼女と肉体を共有する。

ヨルはデンジを使い捨ての武器にすることを目論んでいたが、アサは良識や罪悪感からそれを実行できず。交流を続けるうちにアサは彼に好意を抱き始める。ヨルは強い武器を作る条件である“アサの罪悪感”を強くするべく、肉体の支配権を奪ってデンジに不意打ちのキスをした。
このタイミングで犬の散歩から戻ったナユタは、ヨルに向けて「泥棒」と言い放ち、指先から鎖を発して彼女を捉え、人格を犬同然の状態に“支配”する。デンジが助け舟を出したことで支配は解かれた。

renote.net

ヨル/戦争の悪魔

戦争への恐怖を司る悪魔。悪魔の中でも特に強大な存在だが、チェンソーマンに敗れて力の大半を奪われており、現在は大きく弱体化している。
チェンソーマンを倒して自分の力を取り戻すことを目的にしており、そのためにたまたま目の前で死ぬところに鉢合わせたアサの体を乗っ取る。普通はこのまま対象の自我を消滅させるのだが、「チェンソーマンを探すにはあまり目立たないよう潜伏するのが得策、人間社会に潜伏するならそれについて詳しい者に任せるのがベター」との判断から彼女と肉体を共有。“いつでも好きな時に肉体の支配権を奪える、やろうと思えば意志1つでアサの自我を消滅させられる”という優位を維持したまま、普段はアサに肉体の操作を任せ、彼女にのみ視認できる幻影として現れる。ヨルが体を使っている時は顔に傷跡が浮き出る。

ヨルはデンジを使い捨ての武器にすることを目論んでいたが、アサは良識や罪悪感からそれを実行できず。交流を続けるうちにアサは彼に好意を抱き始める。ヨルは強い武器を作る条件である“アサの罪悪感”を強くするべく、肉体の支配権を奪ってデンジに不意打ちのキスをした。
このタイミングで犬の散歩から戻ったナユタは、ヨルに向けて「泥棒」と言い放ち、指先から鎖を発して彼女を捉え、人格を犬同然の状態に“支配”する。デンジが助け舟を出したことで支配は解かれた。

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永遠の悪魔(チェンソーマン)の徹底解説・考察まとめ

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永遠の悪魔(えいえんのあくま)とは、藤本タツキの漫画『チェンソーマン』に登場するチェンソーマンの心臓を狙う悪魔。空間を捻じ曲げ、外部と完全に遮断された脱出不可能な領域とすることができる。デンジの中にあるチェンソーの悪魔の心臓を狙って公安4課の面々をホテルのフロアに閉じ込め、デンジを差し出すように要求する。対処不可能な状況にコベニが錯乱し、荒井がデンジを差し出そうとする中、「永遠の悪魔が死にたくなるまで痛めつける」という作戦を思いついたデンジによって殺される。

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サムライソード/刀の悪魔(チェンソーマン)の徹底解説・考察まとめ

サムライソード/刀の悪魔(チェンソーマン)の徹底解説・考察まとめ

サムライソードとは『チェンソーマン』の登場人物で主人公デンジに敵対する敵役。デンジと同様に刀の悪魔の心臓を移植されており、左手首から刀を抜くことで悪魔の姿に変身できる。自分の正当性を疑わない独善的な性格で、かつてデンジに祖父のヤクザを殺されたことを恨み、沢渡アカネと組んで公安特異課襲撃事件を計画した。初めての対決では目にもとまらぬ居合斬りでデンジを圧倒したが、再戦時には修行を経てパワーアップしたデンジによって体を真っ二つにされ敗北した。

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暴力の魔人/ガルガリ(チェンソーマン)の徹底解説・考察まとめ

暴力の魔人/ガルガリ(チェンソーマン)の徹底解説・考察まとめ

暴力の魔人(ガルガリ)とはチェンソーマンの登場人物で、公安退魔特異4課所属の魔人。ガスマスクとペストマスクを合わせたような仮面を装着し、パーカーを被っている男性。魔人でありながら強すぎるため、常に毒の出る仮面で力を制御されている。他の魔人と比べて人間の脳が多く残っていることから理性が高く、争いを嫌う気さくな性格。バディである東山コベニとの仲も良好で、「自分はマスクで食べられないからコベニが幸せそうに食べてる姿を見たい」とよく食べ物をおごっている。

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荒井ヒロカズ(チェンソーマン)の徹底解説・考察まとめ

荒井ヒロカズ(チェンソーマン)の徹底解説・考察まとめ

荒井ヒロカズとは『チェンソーマン』の登場人物で公安退魔特異4課に所属する新人デビルハンター。契約悪魔は狐の悪魔。堅物で面倒見のいい性格で、趣味は俳句である。指導役である先輩デビルハンターの姫野は「実力不足だけどやる気は十分」と彼を評している。当初デンジに対して反感を抱いていたが、「永遠の悪魔」との戦いを通してデンジの実力を認めるようになる。テロリストグループによる特異課襲撃の際、同僚でバディの東山コベニを庇って銃撃され死亡した。

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