劇場版『チェンソーマン レゼ篇』のネタバレ解説・考察まとめ
劇場版『チェンソーマン レゼ篇』とは、藤本タツキの漫画『チェンソーマン』を原作とするアニメ映画作品。『チェンソーマン』のエピソードの1つである「レゼ篇」を映画化したもので、MAPPAが制作した2022年のTVアニメ版の続編である。
悪魔と呼ばれる異形の存在が人間を害する世界。チェンソーの悪魔と融合し、公安対魔特異4課のデビルハンターとして働くようになった少年デンジは、ある日レゼという少女と出会う。レゼに惹かれていくデンジだったが、実は彼女は大国のスパイで、悪魔化したデンジの心臓を狙っていた。
劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の概要
劇場版『チェンソーマン レゼ篇』とは、藤本タツキの漫画『チェンソーマン』を原作としたアニメ映画作品。MAPPAが制作するアニメの続編であり、原作エピソードの1つである「レゼ篇」を映画化したものである。
原作はその奇想天外にして刺激的かつスリリングな内容で大好評を博し、2022年のアニメ版をきっかけに海外でも人気が爆発。2020年代前半を代表する漫画作品の1つとなった。アニメ版は物語の前半までで終わっており、「アニメで続きが見たい」という声が高まる中、2023年12月に開催されたジャンプフェスタ2024で本作の制作が発表され、ファンを中心に世界的な話題となる。
悪魔と呼ばれる異形の存在が人間を害する世界。チェンソーの悪魔と融合した少年デンジは、公安対魔特異課で働くマキマという女性に勧められ、公安のデビルハンターとして働くようになる。悪魔を相手に大立ち回りを繰り広げ、いくつかの事件を解決したある日、デンジはレゼという名の少女と出会う。
自分に好意的に接するレゼにたちまち惚れ込むデンジだったが、実は彼女はソ連のスパイだった。デンジに近づいたのも「悪魔化したデンジの心臓」を手に入れることが目的だったが、無邪気に自分を慕うデンジにレゼもまた心惹かれていく。
劇場版『チェンソーマン レゼ篇』のあらすじ・ストーリー
これまでの物語
悪魔と呼ばれる異形の存在が人間を害する世界。チェンソーの悪魔と融合した少年デンジは、公安対魔特異課で働くマキマという女性に勧められ、公安のデビルハンターとして働くようになる。初めて出会った「自分に優しく話しかけてくれる女性」にしてとびきりの美人でもあるマキマに、デンジはすっかり惚れてしまい、これも彼女の下で働くことを受け入れた理由である。
先輩デビルハンターの早川アキ(はやかわ アキ)、人間の死体に悪魔が入り込んだ存在である"魔人"のパワーといった仲間たちと共にいくつかの事件を解決したデンジは、ある日謎のテロリストたちの襲撃を受ける。
公安対魔特異課そのものへの攻撃を繰り返すテロリストたちにより、デンジたちは何人もの同僚を失う。天使やビームなどの新たな魔人を仲間に加えて反撃に転じたデンジたちは、テロリストを壊滅させることには成功するが、彼らの大半は不審な死を遂げて黒幕が何者なのかは分からないままに終わる。
アキは新たにコンビを組むこととなった天使のマイペースぶりに頭を抱え、パワーは「テロリストとの戦いで血を吸い過ぎて暴走しかけている」として血を抜く処置を受けることとなる。デンジはビームの面倒を押し付けられるが、なぜか自分を崇拝する彼の扱いに戸惑うのだった。
レゼとの出会い
ビームと共に出かけたある日、デンジは雨に降られて電話ボックスに逃げ込む。ここに見知らぬ少女も雨宿りに駆け込み、デンジの顔を見て「死んだウチの犬に似ている」と泣き出す。デンジは「犬扱いとは失礼な」とは言いつつ、泣いている彼女を慰める。適当に摘んだ花をプレゼントすると、少女はデンジの気遣いに感謝し、自らを"レゼ"と名乗って「すぐそこの二道(ふたみち)のカフェでバイトをしているから、今度来てほしい。ぜひお礼をしたい」と言って去っていく。
デンジはその場でレゼを追いかけて二道に入店し、「もう来たの」と驚くレゼと楽しい一時を過ごす。女性と接した経験があまりないデンジは、自分に親身に接してくるレゼにあっさり惚れ込み、「もしかしてこの子は俺のことが好きなのではないか。マキマさんという人がいるのに、このままでは俺もこの子を好きになってしまう」とピントのズレた苦悩を抱える。
夜の校舎の冒険
それからデンジは足繁くレゼの下に通い、彼女と親しくなっていく。16歳なのに中学校にも通ったことがないことをレゼに驚かれたデンジは、「レゼと一緒だったら学校に行きたい」と軽口を叩き、彼女から「それなら一緒に夜の学校に行ってみよう」と誘われる。この頃にはデンジはレゼにすっかり骨抜きにされており、「マキマという心に決めた人がいるのに、レゼの誘いを断れない」と完全に浮かれまくっていた。
この頃、台風の悪魔と呼ばれる存在がデンジのことを狙って動き出していた。チェンソーの悪魔と一体化したデンジの心臓には特別な価値があるらしく、台風の悪魔はこれを手に入れるために人間の暗殺者と契約。「デンジの心臓を手に入れたら一生力を貸す」という話にこの暗殺者は飛びつき、「標的に近しい人間を傷つければ、相手は心折れて戦えなくなる」とデンジの殺害に自信を見せる。
夜の学校にやってきたデンジとレゼは、2人きりの時間を楽しみ、夜のプールに裸で入って大いにはしゃぐ。そんな中、突如空模様が怪しくなり、2人は校舎の中に閉じ込められる。雨が待つのを待つ間、レゼはトイレに行くためにデンジから離れ、2人が別行動を取る瞬間を狙っていた暗殺者の襲撃を受ける。
追い詰められるレゼだったが、逆に暗殺者を返り討ちにして殺害。さらに台風の悪魔に対して「邪魔をするな」と話しかけ、彼を自身の支配下に置く。何食わぬ顔でデンジの下に戻ってきたレゼは、彼に「今度は一緒にお祭りに行こう」と提案する。
ボムの悪魔の猛威
レゼと一緒に夏祭りに出掛けたデンジは、普通の恋人同士のような時間を楽しむ。「花火を見るための取っておきの場所」に連れ出されたデンジは、レゼから「学校にも行かずにデビルハンターなんて命懸けの仕事をさせられるなんておかしい」と訴えられ、自分と一緒に逃げようと提案される。デンジは「仕事もようやく楽しくなってきたところだし、この街から離れたくない」と戸惑うが、これを見たレゼは「デンジには自分以外に好きな人がいる」と判断。その想いを吹っ切らせようとでもいうのか、デンジと強引に口づけを交わす。
しかしここでレゼは豹変し、デンジに襲い掛かってくる。鮮やかな攻撃でデンジを戦闘不能に追い込み、気絶させた上で「あなたの心臓をもらう」と宣言する。密かに2人を追っていたビームがここに割って入り、デンジを確保してその場を離脱していった。するとレゼはチョーカーについているピンを引き抜き、頭部が爆弾の形をした異形へと変貌。デンジたちをしつこく追撃する。デンジと同じく、レゼもまた悪魔と融合した存在なのだった。
ビームは公安対魔特異課へと逃げ込むも、レゼはここの凄腕デビルハンターたちも造作もなく殺害していく。アキは「デンジを殺させるわけにはいかん」と奮闘し、天使の悪魔と共に必死にレゼの追撃をかわしていく。ここでデンジも目を覚まし、「俺が知り合う女は俺のことを殺そうとするヤツばかりだ」との嘆きと怒りを口にしつつレゼに立ち向かう。
デンジ側にビームが、レゼの側には台風の悪魔が加勢し、激しい攻防が繰り広げられる。兵士として徹底的に鍛えられた上に、爆弾の悪魔の力も駆使するレゼにデンジは苦戦するが、「爆弾なら水の中では思うように力が使えないのではないか」との閃きから拘束した彼女諸共に海の中に飛び込む。デンジの閃きは当たっており、動きと力を封じられたレゼは意識を失う。
2人の恋の終焉
翌朝、海岸で目覚めたレゼは、自分がデンジに救われたことを知って驚く。「あなたの命を狙い、同僚を何人も殺した自分をどうして助けたのか」と問うレゼに、デンジは「今レゼを殺したり、話をしないまま公安に突き出したら、何か嫌な気分がずっと残りそうだったからだ」と答える。
レゼは呆れ、心臓を目当てにデンジに近づいたこと、彼の前で見せた笑顔も全て演技だったことを明かす。「失敗した、時間をかけすぎた。私は逃げる」と言い残してその場を立ち去ろうとするレゼに、デンジは「逃げるなら俺と一緒に逃げよう」と声をかける。
それはデンジの「レゼとの交流の全てが嘘ではなかったと信じたい」という想いの表れだった。レゼにこの提案を笑い飛ばされるデンジだったが、負傷のダメージで立ち上がることもできない中、「明日の昼に二道で待っている」との言葉を懸命に送り続ける。
翌日、下ろせるだけの金を下ろしたデンジは、大きな花束を手に約束通り二道でレゼが来るのを待つ。「逃げる」と言っていたレゼだったが、自分でも「どうしてこんなことをしているのか」と戸惑いながらも二道に向かっていた。しかし、そんな彼女の前に突如マキマが現れ、レゼを殺害。二道のすぐ近くの路地裏で彼女が力尽きたことも知らないまま、デンジはレゼが来るのを待ち続けていた。
劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の登場人物・キャラクター
主要人物
デンジ/チェンソーマン
『チェンソーマン』及び劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の主人公。公安対魔特異4課に所属するデビルハンター。思慮が足らず、誘惑に弱く、考えなしに動く直情的な性格だが、いざという時の直感力と生命力なら誰にも負けない。
ある時チェンソーの悪魔と融合し、人間にして悪魔の力を振るう特殊な存在となる。胸のスターターロープを引くことで頭部と両腕がチェンソーと化した異形となり、この状態の姿を「チェンソーマン」と呼称している。チェンソーの悪魔は現在デンジの心臓と同化した状態にあり、『レゼ編』ではこれを巡って様々な攻防が繰り広げられることとなった。
デンジ(チェンソーマン)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
デンジとは、藤本タツキによるアクションスリラー漫画『チェンソーマン』の主人公でデビルハンター。「チェンソーの悪魔」ポチタと契約したことで、頭部がチェンソーの怪人に変身できるようになった。
極貧の暮らしから救ってくれたマキマに好意を抱いており、彼女と付き合いたいという目的のために公安のデビルハンターとして働くことになる。同僚の早川アキや「血の魔人」パワーらと共に常識外れのはちゃめちゃな大活躍を繰り広げ、いつしか「チェンソーマン」の名は世界中の人に知られることになった。
レゼ
『レゼ篇』のヒロイン。二道というカフェでバイトしながら学校に通っている。しかしこれは本来の目的のために用意したカモフラージュに過ぎず、その正体はソ連の工作員で、目的はデンジの心臓の奪取だった。
両親を失った後に国家によって拉致され、兵士としての訓練を徹底的に施されており、実際には学校に通っていない。デンシと同様に爆弾の悪魔と融合した存在で、首のチョーカーについたピンを引き抜くことで頭部が爆弾となった異形へと変貌。この状態では強力な爆炎を自在に操ることが可能で、デンジたちを追い詰めた。
レゼ/爆弾の悪魔(チェンソーマン)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
レゼとはチェンソーマンの登場人物で、とある雨の日主人公デンジが電話ボックスの中で出会った女性。カフェ「二道」でバイトをしている。きゃしゃで物腰穏やかな美少女であり、右側にリングの付いたチョーカーを首につけている。デンジとレゼは夜の学校に忍び込んだり一緒にお祭りに行ったりしながら徐々に距離を縮めていく。しかしレゼの正体はデンジの心臓を狙うソ連の工作員で、「爆弾の悪魔」と融合し頭部を爆弾に変えられる武器人間だった。
公安対魔特異課
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永遠の悪魔(えいえんのあくま)とは、藤本タツキの漫画『チェンソーマン』に登場するチェンソーマンの心臓を狙う悪魔。空間を捻じ曲げ、外部と完全に遮断された脱出不可能な領域とすることができる。デンジの中にあるチェンソーの悪魔の心臓を狙って公安4課の面々をホテルのフロアに閉じ込め、デンジを差し出すように要求する。対処不可能な状況にコベニが錯乱し、荒井がデンジを差し出そうとする中、「永遠の悪魔が死にたくなるまで痛めつける」という作戦を思いついたデンジによって殺される。
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サムライソード/刀の悪魔(チェンソーマン)の徹底解説・考察まとめ
サムライソードとは『チェンソーマン』の登場人物で主人公デンジに敵対する敵役。デンジと同様に刀の悪魔の心臓を移植されており、左手首から刀を抜くことで悪魔の姿に変身できる。自分の正当性を疑わない独善的な性格で、かつてデンジに祖父のヤクザを殺されたことを恨み、沢渡アカネと組んで公安特異課襲撃事件を計画した。初めての対決では目にもとまらぬ居合斬りでデンジを圧倒したが、再戦時には修行を経てパワーアップしたデンジによって体を真っ二つにされ敗北した。
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暴力の魔人/ガルガリ(チェンソーマン)の徹底解説・考察まとめ
暴力の魔人(ガルガリ)とはチェンソーマンの登場人物で、公安退魔特異4課所属の魔人。ガスマスクとペストマスクを合わせたような仮面を装着し、パーカーを被っている男性。魔人でありながら強すぎるため、常に毒の出る仮面で力を制御されている。他の魔人と比べて人間の脳が多く残っていることから理性が高く、争いを嫌う気さくな性格。バディである東山コベニとの仲も良好で、「自分はマスクで食べられないからコベニが幸せそうに食べてる姿を見たい」とよく食べ物をおごっている。
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荒井ヒロカズ(チェンソーマン)の徹底解説・考察まとめ
荒井ヒロカズとは『チェンソーマン』の登場人物で公安退魔特異4課に所属する新人デビルハンター。契約悪魔は狐の悪魔。堅物で面倒見のいい性格で、趣味は俳句である。指導役である先輩デビルハンターの姫野は「実力不足だけどやる気は十分」と彼を評している。当初デンジに対して反感を抱いていたが、「永遠の悪魔」との戦いを通してデンジの実力を認めるようになる。テロリストグループによる特異課襲撃の際、同僚でバディの東山コベニを庇って銃撃され死亡した。
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目次 - Contents
- 劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の概要
- 劇場版『チェンソーマン レゼ篇』のあらすじ・ストーリー
- これまでの物語
- レゼとの出会い
- 夜の校舎の冒険
- ボムの悪魔の猛威
- 2人の恋の終焉
- 劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- デンジ/チェンソーマン
- レゼ
- 公安対魔特異課
- ビーム/サメの魔人
- 早川アキ(はやかわ アキ)
- エンジェル/天使の悪魔
- パワー/血の魔人
- マキマ/支配の悪魔
- デンジを狙う者たち
- 台風の悪魔
- 暗殺者
- 劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- デンジ「俺が知り合う女がさあ!!全員オレんこと殺そうとしてんだけど!!」
- アキ「目の前で死なれるのだけは…もう御免だ……」
- デンジ「殺されるなら美人にってのが俺の座右の銘」
- レゼ「デンジくんホントはね、私も学校いった事なかったの」