真島（リコリス・リコイル）とは【徹底解説・考察まとめ】

奇怪な暗躍

テロの実行役として様々な事件を起こした真島とその部下たちは、当然ながらDAからも強く睨まれており、掃討作戦の準備が進められる。これを知ってか知らずか、ロボ太に命じて吉松の居場所を突き止めると、部下たちと共に銃を手にして彼を包囲。降伏した吉松とじかに対面し、「初めまして」と言ってほくそ笑む。
吉松を拘束して尋問し、アラン機関について聞き出すが、「アラン機関に見出された君が才能を発揮した結果死ぬなら本物」と語る彼に辟易とする。吉松とアラン機関に踊らされ仲間を失った事実も、孤児を兵士に鍛え上げて治安維持に従事させるDAという組織も、それによって守られている日本の平和も、何もかも気に入らない真島は、その全てを破壊することを決意する。

かつて自らが破壊した旧電波塔の代わりとして新たに作られた延空木の完成式典を電波ジャックした真島は、その場で「東京に1000丁の拳銃をバラ撒いた」と宣言。唐突に銃という力を手にした市井の人々が暴走することで、「平和な日本」という幻想も、死に物狂いでそれを守ってきたDAの誇りと信用も、同時に破壊しようという前代未聞のテロだった。
同時に拉致した吉松は拘束した上で爆弾を結わえ付け、ロボ太に命じて「邪魔されたくないから延空木に近づくな」と千束に連絡させる。

新旧電波塔の決戦

ロボ太と協力してリコリスの存在を世間に大々的に暴露し、東京を大混乱に陥れる一方、吉松を助けようと乗り込んできた千束を迎え撃つ。仮のアジトとして利用していた因縁の旧電波塔を舞台に、配下のテロリストたちを蹴散らしながらやってきた千束と、シャッターを閉じた展望台で直接対決の時を迎える。
ほぼ完全な暗闇の中、視覚を封じられてろくに戦うこともできない千束を相手に、自身の異常聴覚を利用して優位に立ち回る。しかしいよいよ彼女を追い詰めたところで、彼女が窮地にあることを察して駆けつけたたきながシャッターをブチ破りながら登場。再び視覚を使えるようになった千束の反撃を受けて倒れ、たきなによって拘束される。

順調に進んでいたテロも、千束たちの仲間のハッカーによる広域の情報操作で「ただの茶番」として片付けられ、ロボ太も居場所を突き止められて逮捕。部下たちもほとんどが倒され、吉松にも逃げられ、ほぼ全てを失う結果となる。
しかしそれでも自力で拘束から逃れ、延空木の仲間の救援に向かっていた彼女の前に現れる。かつて自分に恐怖を味わわせた唯一の相手である千束との“1対1の勝負”にこだわり、謎の装置のカウントダウンを開始しながら「止めたければ自分と戦え」と促す。これを受けた千束と激しく銃火を交えた末に、諸共に延空木の外へと突き落とされる。駆けつけたたきなによって千束が危うく回収される中、カウント0と共に空に花火が上がったのを見て、爆弾が仕掛けられていたわけではないことを知った千束は小声で毒づくのだった。

一連のテロは「新しいテーマパークの宣伝」という形で処理されるも、真島のバラ撒いた拳銃は全てが回収されたわけではなく、東京には新たな火種が燻ったままとなる。折しも拳銃を手に入れた男が、群衆の中でそれを撃とうとした刹那、包帯だらけになった真島が現れて落ち着くように諭し、そのまま雑踏へと消えていくのだった。

真島（リコリス・リコイル）の関連人物・キャラクター

吉松シンジ（よしまつ シンジ）

アラン機関で活動するエージェント。自らが見出し、生活支援の仲介役となった千束のことを現在も気にかけ、正体を隠したままたびたび客として彼女が働くリコリコを訪れている。
東京で大規模なテロを起こすことを計画し、そのための実行役として真島を招聘する。真島は基本雇われの立場で、不満がある時は同じく雇われの立場であるロボ太にぶつけているため、吉松に対してどのような感情を抱いているのかは不明である。

自身が“殺しの才能”を見出した千束の才能の発露を見極めようとしている節があり、真島のこともその当て馬として呼び寄せた可能性が高い。

吉松シンジ（リコリス・リコイル）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

renote.net

吉松シンジ（よしまつ シンジ）とは、『リコリス・リコイル』（リコリコ）の登場人物で、天才児の支援を目的とするアラン機関に所属する男性。
物語の主人公である錦木千束が探している、「幼い頃の自分を支援してくれた恩人」その人。千束の持つ“殺人の才能”が完全な形で開花することを望み、正体を明かさないまま彼女の周囲に現れ、観察を続けている。目的は不明ながら、東京で大掛かりなテロを計画し、そのために様々な布石を打つ。千束の上司にして父親代わりのミカとも旧知の間柄で密約を結ぶなど、謎多き人物である。

ロボ太

新進気鋭のハッカー。自身が日本のトップハッカーになることを望み、しかしハッカーとしての実力では伝説のハッカーとして名高いウォールナットに勝てなかったため、彼女を殺して物理的に排除することを目論む。
吉松の指示で真島が実行役、ロボ太が参謀役という形で組むこととなるも、ハッカーとしての腕前以外は一般人でしかなく、多くの被害を出す。真島はこれに激怒し、「とっとと成果を出さないと殺す」と本気でロボ太を脅していたが、彼の提案で交戦した千束の実力に驚嘆して「（あんなおもしろいヤツを教えてくれるなんて）見直した」と伝えている。一方のロボ太は真島のことを「本気で自分を殺そうとしてくる危ないヤツ」だと認識しており、吉松にたびたび不満と恐怖を漏らしている。

ロボ太（リコリス・リコイル）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

renote.net

ロボ太とは、『リコリス・リコイル』（リコリコ）の登場人物で、日本のトップハッカーになることを夢見る若者。
明るく子供っぽい性格で、目的のためなら他人の命を奪うことになんら罪悪感を抱かない凶悪な青年。長年日本最高のハッカーとして君臨してきたウォールナットを物理的に排除することを目論み、アラン機関と協力して傭兵を送り込む。首尾よくこの作戦を成功させた後はアラン機関の子飼いとなり、様々な計画に加担していく。実は死を偽装しただけでウォールナットが生きていることにはまったく気づいていない。

錦木千束（にしきぎ ちさと）

歴代最強と称されるリコリス。その評価に相応の高い実力を持ち、銃弾すら見切って回避することができる。人死にを嫌い、護衛対象ばかりか敵対する相手も殺さないよう努めている。
吉松の意図によって直接戦わされることとなり、その名に恥じぬ高い実力に驚嘆。「おもしろいヤツを見つけた」と狂喜し、彼女を倒すことに執着していく。

錦木千束（リコリス・リコイル）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

renote.net

錦木千束（にしきぎ ちさと）とは、『リコリス・リコイル』（リコリコ）の登場人物で、「歴代最強のリコリス」としてその名を知られる天真爛漫な少女。
天才児の育成を旨とするアラン機関の支援を受けて育った「殺しの天才」。武力を用いた犯罪抑止を旨とするリコリスながら、自分や仲間たちはもちろん敵対する者の命も守ることを信条としている。リコリスとしてのあらゆる能力に長け、さらに銃弾の軌跡を見切って回避するすさまじい技術を持つ。喫茶店リコリコを主な活動の場としており、後輩の井ノ上たきなをかわいがっている。

真島（リコリス・リコイル）の名言・名セリフ／名シーン・名場面

「漂白された…除菌された…健康的で不健全な嘘の臭いだ」

地下鉄でのテロ事件を起こす直前、大きく息を吸い込んでから放ったセリフ。
ここで真島が指摘しているのは、日本の“平和な社会”に対する個人的な印象である。彼がどのような場所で生き、どのような人生を歩んできたかがよく分かる、危険で剣呑で凶悪なセリフである。