乙女サクラ（リコリス・リコイル）の徹底解説・考察まとめ

乙女サクラの概要

乙女サクラ（おとめ サクラ）とは、『リコリス・リコイル』（リコリコ）の登場人物で、武力を用いた犯罪抑止を活動目的とする秘密組織Direct Attack（DA）に所属するエージェント「リコリス」の1人。
リコリスとしてのランクはセカンドで、明るい茶色の髪をツーブロックにまとめた少女。実戦の経験こそ少ないが、“歴代最強”と称されるリコリス錦木千束（にしきぎ ちさと）から「なかなか良い腕をしている」と評価されるなど、実力は確かである。

リコリス・リコイル（リコリコ）のネタバレ解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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『リコリス・リコイル』とは、リコリスこと犯罪抑止を目的に活動する少女たちの活躍を描いた、2022年夏のオリジナルアニメ作品である。丁寧に作り込まれた世界観とキャラクター、さらに波乱のストーリーで話題となった。通称“リコリコ”。
平和の維持のために暗躍する秘密組織DA。そのエージェントとして育成された少女、通称リコリス。任務でミスを犯した井ノ上たきなは、歴代最強のリコリスと呼ばれる錦木千束と共に活動するよう命じられる。奔放な千束と生真面目なたきなは、デコボココンビとして様々な事件を解決していく。

乙女サクラのプロフィール・人物像

年齢：15歳
誕生日：3月6日
血液型：B型
ランク：セカンド

CV：小市眞琴

意図的なフレンドリィファイアの責任を取らされる形で転属していった井ノ上たきな（いのうえ たきな）の後任として、ランクファーストのリコリスである春川フキ（はるかわ フキ）のチームに新たに加わる。
相手の立場によって態度を大きく変えるタイプの人物で、大きなミスをした結果事実上の左遷を食らったたきなのことは格下と認定して挑発的な言動を見せている。一方、姉御肌の性格で実力も実績も十二分なフキには素直に従っており、一緒に訓練したり、暇な時には2人でゲームをするほど親密な間柄である。

乙女サクラの能力

千束も認める高い素質

リコリスとして求められる能力を高い水準で備えており、たきなの後任として周囲に期待されている。自身もそれを若干鼻にかけているところはあるが、立場が上の人間に対しては従順で、組織人としては優秀なタイプである。
一方、実戦経験自体は少なく、自分の知識に無いタイプの敵を前にしても教科書通りの対応しかできないという弱点がある。“歴代最強のリコリス”と称される千束との模擬戦では、その素質を評価されつつも、「銃弾を避ける」という常識外れの彼女の技量にまったく対応できず、終始翻弄されて良いところ無しで倒されることとなった。

乙女サクラの来歴・活躍

リコリスとしての半生

孤児となり、DAに引き取られて訓練を施され、治安維持のために武力を用いて活動するリコリスとなる。
家族を失った経緯は不明だが、作中では10年前に旧電波塔（東京スカイツリー）が破壊される事件が起きており、年齢的にこの一件となんらかの関連がある可能性が高い。

ある時、フキのチームに拳銃取引現場の制圧任務が与えられる。この時チームメンバーの蛇ノ目エリカ（じゃのめ エリカ）がテロリストに捕らえられて人質にされるという事態が発生し、「仲間に当てなければいい」と判断したたきなが彼女ごとテロリストを掃射。命令無視と友軍を危険に晒したことへの懲罰として、DAの下部組織である喫茶店リコリコへの転属を命じられる。
そのたきなの後任として、サクラはフキのチームに合流。立場が上な者に対しては従順な一面を発揮してフキと親しくなる一方、たきなへの怒りと失望を隠せない彼女の様子を見て「前任のたきなというリコリスはバカにしていい人間だ」と己の中で認定していく。

千束＆たきなとの模擬戦

その後、喫茶店リコリコに所属する千束が健康診断と体力測定を兼ねてDA本部を来訪。たきなもこれに同道し、各所に「自分をDAに戻してほしい」と訴える。これを知ったサクラはわざわざ彼女の前に姿を現すと、自分が後任であること、フキのチームにたきなの居場所はもう無いことを伝え、「味方を撃った時はどんな気分だったのか」などと尋ねて挑発する。
後輩としてたきなをかわいがっていた千束は、この扱いに憤慨して上司に食って掛かり、これをやめさせようとしたフキと売り言葉に買い言葉で口論となる。最終的に「模擬戦で決着をつけよう」という話になり、サクラはフキと共に千束とたきなのチームと戦うことになった。

いざ模擬戦が始まると、「銃弾を避ける」という常識外れの技量を持つ千束に終始翻弄され、彼女に素質を評価されつつも一蹴される。フキは千束を相手に食い下がるが、たきなの不意打ちによって倒され、結果として完敗を喫した。
後にフキから「狙いが正確だから千束からすれば読みやすかった」のだと教えられ、自分の知識に無い戦術を用いる相手への対処が未熟であることを暗に指摘される。それでも「次は負けない」と気炎を上げるフキに従い、肩を落とすことなくリコリスとしての活動を続けていく。

東京に迫る危機

アラン機関のエージェントである吉松が、東京で大規模なテロを計画し、そのために真島というテロリストを招聘。彼の工作により各地に様々な被害が発生し、DAはこの対応に追われることとなる。
やがて真島は「派手なことをするにはリコリスたちが邪魔だ」との結論に達し、彼女たちを集中的に狙うようになる。DAそのものを狙った攻撃に対し、司令官の楠木は本腰を入れて真島の討伐を計画する。

サクラもこれに駆り出され、チームリーダーのフキと共に様々な任務に従事している。これらの情報や状況を伝えるための喫茶リコリコへのメッセンジャーとしても活動しており、フキと共にたびたび店を訪れる。その都度何かしらの甘味を食べようとするも、フキに急ぐよう言われて一口も食べられないまま引き上げるのが常である。

延空木の攻防

新電波塔「延空木」の完成セレモニーが開かれる。真島がここを狙うという情報をつかんでいたDAは、サクラたちリコリスをここの警備に送り込む。
しかし真島は延空木そのものではなく、日本中の注目が集まるその完成セレモニーを利用して、「東京中に1000丁の拳銃をバラ撒いた」と宣言。これにより混乱した市民たち自らの手でDAが守り続けてきた日本の安全神話を崩壊させることこそ、真島の真の目的だった。数ヶ月かけて準備を整えたロボ太によって頼みのラジアータも機能しなくなり、情報戦でも後れを取ったDAは、リコリスの存在までも世間に大々的に暴露されてしまう。

この事態を受け、DAは世間にその存在が暴露されたリコリスを処分することを決定。延空木で待機中だったリコリスの排除のため、男子版のリコリスであるリリベルが投入され、サクラたちは窮地に陥る。しかし楠木から連絡を受けた千束たちが乱入し、彼女たちの仲間のハッカーによる情報操作で真島のテロは世間的にはただの茶番として処理される。状況が変わったことで、リコリス全体への処分命令は撤回される。
かくして九死に一生を得たさくらたちだったが、延空木から撤収する途中に真島の襲撃を受ける。さくらは重傷を負って倒れ、一行は“真島の追撃”と“さくらの救命”の二者択一を迫られることとなる。結局千束とたきなに真島を任せてフキが撤退を選んだことで救護が間に合い、さくらは危ういところで命拾いするのだった。

勝手に行われた情報操作を利用して、一連のテロは「新しいテーマパークの宣伝」という形で片付けられることとなり、思い切り電波に顔が出てしまったさくらはフキともどもその主演キャラクターという立場になってしまう。フキがこれを迷惑がる一方でさくらは喜び、今まで何度か訪れては食べる機会に恵まれなかった喫茶リコリコのスペシャルパフェに舌鼓を打つなど、年頃の少女らしい一面を見せつつもリコリスとしての任務に従事していく。

乙女サクラの関連人物・キャラクター

春川フキ（はるかわ フキ）

ランクファーストのリコリスで、評価に見合う高い実力と実績の持ち主。作中で千束とある程度以上戦うことができた数少ない人物の1人。
たきなの後任として彼女のチームに参加し、立場が上の人間への素直さを発揮してすんなりと信用を得る。姉御肌のフキとしても、総合的な人柄はともかく上官である自分の指示には従順に従うサクラのことは、「たきなより扱いやすい」と認識しているらしく、言外にそう漏らしている。