ボア・ハンコック（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ

ボア・ハンコックの概要

ボア・ハンコックとは、『ONE PIECE』（ワンピース）の登場人物で、元王下七武海の女海賊。海賊女帝や蛇姫という異名を持つ女傑にして、自他共に認める「強く気高い世界一の美女」。
かつては奴隷の身分で、妹たちと共に過酷な幼少期を生き抜く。この境遇から脱した後、誰からも支配されない力を求めて海賊となり、王下七武海（一定の上納金と要請に応じて戦力を提供する代わりに、世界政府からその存在を公認された7人の海賊のこと）にまで上り詰めた。

その過去から自分たち姉妹を奴隷にしていた男たちを嫌い、奴隷制度を公認している世界政府を嫌う姿勢を貫いており、王下七武海の座も「もらうだけもらつてやるが、いつでも返上して構わない」としていた。しかしある時、主人公のモンキー・D・ルフィと出会い、彼の自由奔放な生き方、仲間のためなら誇りもかなぐり捨てる情の深さ、何より自分たち姉妹の事情を察した上で何も言わずに身を挺して庇う器量に感じ入る。
以降はルフィに味方するようになり、世界政府に対しても敵対的な姿勢を強めていく。ルフィに対しては「人として気に入った」を通り越して「男としてベタ惚れした」に等しい状態で、何かにつけては彼の嫁になることを夢想して悶えている。

ボア・ハンコックのプロフィール・人物像

異名：海賊女帝、蛇姫
年齢：29歳 → 31歳
身長：191cm
懸賞金：8000万ベリー → 16億5900万ベリー
肩書き：元王下七武海、アマゾン・リリー皇帝
所属：九蛇海賊団船長
所属船：パフューム遊蛇号
出身地：女ヶ島アマゾン・リリー
誕生日：9月2日
星座：おとめ座
血液型：S型
好物：火鍋
スリーサイズ：B111（Jカップ）・W61・H91
イメージ国：中国

CV：三石琴乃、伊藤かな恵（幼少期）
舞台版演者：市川猿之助、尾上右近

自身の力と美貌に絶対的な自信を持つ、傲慢にして尊大な女性。我がまま、高飛車、唯我独尊にして苛烈かつ威圧的。「わらわは美しいから何をしても許される」と普段から言い切り、実際歩く途中で子猫を蹴飛ばした時もまったく慌てることなく平然としていた。
胸元が大きく開いた服を好み、その抜群のプロポーションを誇示するがごとくセクシーな仕草を取ることが多い。その性格も合わせて、上半身を思いきりのけ反らせた「見下しすぎのポーズ」をたびたび作中で披露している。

強気な性格は「奴隷だった過去を忘れたい、誰にも知られたくない」という思いの裏返しな部分も強く、これに関しては「誰かに知られたら今の生活は捨てなければならない」とまで思い込むほど深い心的外傷となっている。背中には奴隷時代に施された“天駆ける竜の蹄”の焼き印が残ったままで、これを誰にも見られたくないがために「中枢の海で怪物ゴルゴンを討ち取ったが呪いによって背中にゴルゴンの目が刻まれた。その目を見た人間は石になって死ぬ」と周囲に触れ回っている。
男嫌いではあるが恩人に関してはその限りではなく、かつて海賊王ゴール・D・ロジャーの副官を務めていたシルバーズ・レイリーについては、いろいろと世話になっていることもあって不通に接している。また、自分たち姉妹を奴隷の身分から解放してくれた魚人の英雄フィッシャー・タイガーに対しても深い感謝を抱く。

ルフィに惚れ込んで以降は、彼の前では恋する乙女のような一面も見せるようになるが、恋愛経験が無いためその想いはやや暴走気味。多少はそういった方面の知識がある妹たちからもたびたび突っ込まれているが、初恋に夢中な本人はまったく理解していない。

ボア・ハンコックの能力

悪魔の実：メロメロの実

悪魔の実とは、『ONE PIECE』の作中に登場する、食べた者に超常的な能力を与える果実である。1つの能力につき1個しか存在せず、その実を食べた者が死ぬと世界のどこかに同じものが出現する。
ハンコックは「メロメロの実」の能力者で、“自身に魅了された人物を石化させる”光線を放つことができる。ハンコック自身が自他共に認める世界一の美女であるため、石化を回避することは非常に困難。彼女が蠱惑的な格好や振る舞いを好むのは、この能力をより活かすためでもある。

石化光線は生物だけでなく無生物を石化することも可能で、作中ではこれによって砲弾を無力化している。石化は能力者本人の石で自由に解除できるが、あくまで「能力者本人の美しさ」に依存する形で能力を発動しているため、別人には解除できない。
石化能力は放つだけでなく、その力を足にまとわせて蹴りつけることもできる。この場合は相手が自分に見惚れている必要は無いらしく、接近戦における一撃必殺の奥の手となっている。

メロメロ甘風（メロメロメロウ）

メロメロの実の能力をハート型の光線として解き放ち、自身に見惚れている相手を強制的に石化させる技。世界最強の海賊団を率いる者に与えられる「四皇」の称号を持つ大海賊“黒ひげ”ことマーシャル・D・ティーチは、ハンコックの美貌もあって「男なら防ぐことはできない」技とまで言って強く警戒した。
しかし“能力者に見惚れている”ことが発動条件であるため、痛みや恐怖でハンコックへの興味を打ち消したり、もともと目が見えない者には通じないといった弱点も存在する。

銃キス（ピストルキス）

投げキッスの要領で作り出したハートマークを撃ち出す。この弾丸はメロメロの実の能力から作り出したものではあるが石化能力は無く、純粋な物理攻撃となっている。

虜の矢（スレイブアロー）

銃キスと同じ要領で作り出した矢を放つ技。こちらの矢には石化能力が付与されており、射抜いた対象を強制的に石化することができる。

芳香脚（パフューム・フェムル）

メロメロの実の効果を付与した蹴り技。「ハンコックに見惚れていない相手も石化できる」という凶悪な性質を持ち、どの程度メロメロの実の力を送り込むかで部分的な石化から全身の石化まで調節することが可能。
脆い石に変えた対象をそのまま蹴り砕くなど、単純に蹴り技として見ても非常に強力。

大芳香脚（パフューム・フェムル・マグナ）

芳香脚の強化版。自身の覇気を込めて芳香脚を放つ。
その威力は芳香脚とは桁違いで、島ほどもある巨大な敵をも怯ませている。

覇気（はき）