河村隆（テニスの王子様）の徹底解説・考察まとめ

地区大会不動峰戦では不二と共に、石田・桜井ペアと対戦。ノーシード校である不動峰と第一シード校である青学との対決は青学圧勝かと思われたが、不動峰の石田・桜井ペアは序盤、河村と不二を圧倒する。流れを変えようとした不二は、必殺技「つばめ返し」を放ち、青学に流れを引き寄せるが、再び不動峰に流れを引き戻そうとした石田はベンチにいる橘にサインを送る。石田は絶対に返すことは不可能とされる「波動球」という技で勝負を決めようとしていたが、波動球は腕に負担がかかりすぎるため、橘に使用することを禁じられていた。
その波動球を打たせて欲しいというサインを受けた橘は、1回きりだと許可を出す。石田が打った渾身の波動球に対し、返そうと構える不二だったが、不二を遮り、代わりに河村が石田の波動球を受ける。絶対に返せないとされていた波動球を気合いで返してしまった河村に対し、もう一度波動球で対抗しようとする石田だったが、石田のガットが切れ、試合は5－3で青学リードの展開となる。
どっちに勝敗が転ぶか分からない接戦の試合となり、観客も盛り上がりを見せるが、波動球を受けたことで河村が腕を壊してしまったことに気付いた不二は、試合の棄権を申し出る。不二の棄権の申し出により、河村と不二は棄権負けとなり、ノーシード校である不動峰に対し、青学が第一ゲームを落とすという大波乱の展開となった。

関東大会1回戦、氷帝戦

関東大会氷帝戦では、樺地と対決。序盤、パワー自慢のはずの河村が樺地にパワーで押され始める。勝負に出た河村は、地区大会で不動峰の石田が見せた波動球を披露した。波動球は腕への負担が非常に大きい技であったが、河村は両手で打つことによってその難点を克服した。河村は猛特訓の末、波動球を身に付けたのだが、なんと樺地は河村が見せた波動球をそっくりそのまま返してしまった。樺地は、相手の技をまるで赤ん坊のように何でも吸収してしまうという能力があり、波動球も見ただけで打ててしまった。
その後、両者は互いに波動球の打ち合いをする展開に。樺地の波動球を受けラケットを弾き飛ばされた河村は、「このままでは勝てない」と悟り、腕への負担が大きい片手の波動球で樺地に挑む。それを見た青学顧問の竜崎スミレは「二度とテニスができなくなる」と河村を止めるが、河村は止めようとはしない。樺地は河村の「片手の波動球」も吸収し、「片手の波動球」の打ち合いとなった。
自分のテニス選手生命が経たれるかもしれない打ち合いは、無謀とも言えるが、実は河村は実家の寿司屋の修行をするため、テニスは中学までと決めており、この先テニスができなくなっても、今、すべてを出し切ろうとしていた。
そんな中、樺地は突然「もう打てません」とラケットを手放す。激しい「片手の波動球」の連続打ちによって、樺地の腕が限界を超えていた。樺地の棄権により、青学の勝ちかと思われたが、河村の腕も同時に限界を迎え、試合は両者続行不可能により無効試合となった。

関東大会準決勝、六角戦

関東大会六角戦では、桃城とともに、天根・黒羽ペアと対決。序盤から、桃城と河村の必殺技であるジャックナイフと波動球をあっさりと返されてしまうという衝撃の試合展開となった。パワーが自慢の桃城と河村は、パワー勝負で負けるわけにはいかないとムキになってパワー勝負にこだわり、試合は0－5と、完全に六角ペースとなってしまう。
しかしそんな中、六角の顧問であるオジイが、天根の髪が乱れていることを指摘する。点差は六角有利な状況ではありながらも、ワックスで固めた天根の髪が乱れるほど、河村と桃城は手強い相手であることを天根と黒羽は認識する。桃城と河村は、窮地にあっても、パワーでの真っ向勝負を貫き通すつもりで、息の合ったコンビネーションを見せながら2ゲームを取り返す。そんして突然桃城は「タカさん、そろそろアレやっていいっスか？」と、何かをやろうとしている口ぶりを見せる。
身構える天根と黒羽に対し、つかさずポーチに出て点を取る桃城。さらにダンクスマッシュと見せかけて、ネット際にボールを落とすなど、桃城はパワーだけではなく相手の心理を揺さぶるゲームメイクをし始める。そんな桃城の行動に、「もう二度と騙されない」と、気を引き締め、桃城を警戒する天根と黒羽だったが、その場面で河村が新技「ダッシュ波動球」を放ち、天根と黒羽のラケットを弾き飛ばす。
実は桃城が言った「タカさん、そろそろアレやっていいッスか？」は、桃城が何かするのではなく、河村がダッシュ波動球を出すという合図であったことが明らかとなる。青学に流れを呼び込んだ桃城と河村は7－6で勝利を掴んだ。

全国大会2回戦、比嘉戦

全国大会比嘉戦では、不二と共に平古場・知念ペアと対決。序盤、平古場は監督のサインを受け、青学顧問の竜崎に向かってわざとボールを打つ。すんでのところで河村がその球を打ち返したため、ボールは竜崎に当たることはなかったが、この平古場の行動に、不二は「この試合は負けるわけにはいかない」と怒りを露にする。しかし、平古場は縮地法や、必殺技の「ハブ」によって、不二の「羆落とし」や河村の「波動球」を封じる。2ゲームを取られ、比嘉に有利な展開となるが、河村はある行動に出る。
河村はひたすらにロブを打ち続けた。そして、しつこいロブにしびれを切らした知念がネット際に出てきたところに、波動球を打つかのうような構えを見せる河村。これは河村のフェイントであり、河村はドロップショットでネット際にボールを落とそうとする。縮地法で知念はドロップショットに追いつくも、これも河村の仕掛けた罠であり、河村は今試合初の波動球を打ち、知念と平古場のラケットを弾き飛ばした。試合は熱戦となるが、5-3で比嘉のマッチポイントとなる。
後がない青学に対し、平古場はトドメを刺すため、「大ハブ」という必殺技を放った。この場面で、不二は4つめの返し球「蜉蝣包み（かげろうづつみ）」という新技を披露し、「大ハブ」を返してしまう。「大ハブ」を返してしまうという神技を披露したものの比嘉のマッチポイントに変わりはなく、未だ青学に絶対的に不利な状況ではあったが、平古場はトドメの一撃のつもりで先ほど放った「大ハブ」によってすでに体力に限界が来ていた。平古場の「ハブ」の威力が落ちたことで、河村は「ハブ」を波動球で返すことができ、河村・不二ペアは7-5で逆転勝利を収めた。

全国大会準決勝、四天宝寺戦

全国大会四天宝寺戦では、石田銀と対決。最初から、河村は奥の手であるはずのダッシュ波動球を打つ。しかし、石田銀はそれをいとも簡単に返してしまう。さらに石田銀は、河村のダッシュ波動球は「壱式レベル」であり、自分の波動球は「百八式」まであるという衝撃の言葉を口にする。それでも心折れない河村は、ダッシュ波動球の連続打ちをし始める。石田銀は波動球のレベルを上げていき、壱弐式になった時には、河村は観客席まで吹っ飛ばされてしまう。それでも諦めない河村は波動球を打ち続け、石田も波動球のレベルを上げていく。
波動球の連続打ちによって、河村はボロボロの状態となるが、石田も、威力の強い波動球を打っている分、腕が軋み始める。そこで石田は、波動球のレベルを上げない代わりに、河村の波動球の威力を無効化して腕への負担を無くすという戦法を取り始めた。これによって、河村だけが波動球による腕の負担が増え続けていくという、あまりにも無謀で絶望的な試合展開となってしまう。それでも試合を投げることなく、真っ向勝負で立ち向かう河村の心意気に打たれた石田は、「全力を以って倒すのが最大の礼儀」と言い、無効化を止め、弐拾壱式波動球を放つ。
石田の放った波動球によって、遥か遠くの観客席まで吹っ飛ばされる河村は「やっぱりだめだったよ」とあきらめの気持ちがよぎる。そんな河村の身体を受け止めたのは、亜久津だった。亜久津の「何度でも受け止めてやる」という言葉に勇気をもらった河村は、あと1球だけ頑張ってくると、コートに戻る。しかし河村は血だらけで本来試合ができるような状態ではなく、意識が朦朧として、身体からかなり離れたところへトスを出してしまう。それでも諦めない河村は、ラケットの縁にギリギリボールを当てた。そんな最後の力を振り絞って放った打球は、すさまじい威力で石田のラケットを弾き飛ばし、なんと石田は腕の骨が折れた。石田の試合続行不可能により、試合は河村の勝利という奇跡的な展開となった。

『新テニスの王子様』脱落タイブレークマッチ

『新テニスの王子様』では、U-17日本代表合宿に参加。ペアを組んだ者同士が試合をし、負けた方は合宿所を去らなければならない脱落タイブレークマッチでは、亜久津と対戦した。試合描写はなかったものの1-7と、河村の惨敗であった。河村は試合後に「中学最後にお前と戦えて悔いは無いよ。」と亜久津に話し、合宿所を去ることになったが、その後、脱落タイブレークマッチに負けた「負け組」には別の特訓が待っており、その地獄の特訓の末、「黒ジャージ帰ってきちゃった組」として再び合宿所に戻ることになる。

『新テニスの王子様』VS伊達男児・伴力也

地獄の特訓を終えて合宿所に戻ってきた河村は、シャッフルマッチにて樺地と共に伊達・伴ペアと対戦。試合序盤、伴の技をコピーした樺地が猛攻撃するも、伊達の必殺技「男児の春」で2人とも吹き飛ばされてしまう。しかし、これは樺地に技をコピーさせるための河村の策略であり、伊達の必殺技をコピーした樺地は「樺地の春」を披露する。だが樺地は威力まではコピーできておらず、逆に「男児の夏」という新たな必殺技を受けてしまう。
何度痛めつけられても立ち上がる河村と樺地に、伊達と伴は「不死身か？！」と、2人を恐れ始める。そんな中、河村は渾身の弐拾五式波動球を打つも、高校生相手には効かない。全てを出さなければ勝てないことを悟った河村は力を振り絞り「百八式波動球」を放つ。伊達と伴は百八式波動球を避けたため、打球はコートの照明にあたり、照明が伊達と伴に向かって倒れてくる。
照明に押しつぶされると思われた中、河村と樺地がとっさに自分の身を挺して照明を支えたため、伊達と伴は事なきを得た。河村と樺地のこの行動に対し、伊達は自分と伴の2人分のバッジを河村に渡す。勝負に決着は着かなかったものの、河村と樺地はNo.12とNo.13のバッジを奪還することに成功した。

河村隆の関連人物・キャラクター

亜久津仁（あくつじん）

山吹中学校テニス部3年生。河村とは小学生の頃からの付き合い。アニメ版では、河村が小学生の頃習っていた道場に殴り込みに来る亜久津のエピソードが描かれている。亜久津は河村の努力を認めている様子で、全国大会準決勝四天宝寺戦では石田銀の波動球を受けて観客席まで投げ飛ばされる河村を受け止め、「死んで来い…河村」と、亜久津なりのエールを送った。河村は亜久津の母とも交友があり、「優紀ちゃん」とちゃん付けで呼んでいる。