浮竹十四郎(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

浮竹十四郎(うきたけ じゅうしろう)とは、『BLEACH』の登場人物で、死神たちの実働部隊である護廷十三隊の十三番隊隊長を務める死神。
文武両道の傑物で、八番隊の隊長である京楽春水とは親友の間柄。やや柔軟さに欠けるところはあるものの誠実かつ高潔な人柄で、多くの死神から慕われている。幼い頃から肺病を患っており、その進行を抑えるために停止を司る「霊王の右腕」を体内に取り込んでいる。物語終盤で世界を救うためにこれを解放し、結果として病死するが、「獄頣鳴鳴篇」で驚愕の再登場を果たす。

死神代行証

一護(2コマ目)は浮竹から渡された「死神代行証」が特に役に立たない代物であることに気付くも、同時にその真意も察する。

一連の事件が片付いた後、護廷十三隊で持ち上がったもう1つの問題が「人間でありながら死神の力を振るい、尸魂界に踏み入ってきた一護と彼の仲間たちをどう扱うか」ということだった。本来なら死罪にも相当する罪ながら、彼らがそうするに至った「ルキアの処刑」がそもそも藍染の策謀により出された不当なもので、さらに護廷十三隊の隊長格をも次々と打ち破った藍染を捕らえた殊勲者こそは一護である。尸魂界のルール的にも、死神たちの心情的にも、一護たちを罰するのは難しい状態にあった。
それはそれとして、浮竹はその人柄もあって一護や彼の仲間たちとすっかり打ち解けており、気軽に口を交わす間柄となっていた。結局一護たちは実質的な無罪放免となるも、ここに隊長として浮竹が相応の働きかけを行ったのは間違いないと思われる。

同時に、浮竹は一護に「死神代行証」を渡しており、今後も彼が仲間たちのために死神としての力を振るうことを許可している。一護は素直にこれを受け取っているものの、髑髏が意匠された外見には「趣味が悪い」と仲間ともども思い切り不平を漏らしている。
実はこの死神代行証は、一護を監視するために用意された代物であることが後に判明する。しかし一護は「浮竹ほどの知恵者なら他にいくらでもやりようはあったはずだし、こんなあからさまに怪しいアイテムとして自分を監視する装置を渡したということは、こちらが不審に思うことも織り込み済みで、何か考えがあるのだろう」と考え、死神代行証を持ち続ける。浮竹自身、このような形で一護を監視することに罪悪感を覚えており、後に京楽の口から一護が彼の思惑を推し量った上で特に気にせず死神代行証を持ち続けていることを聞いて嬉しそうにしていた。

世界を支える一瞬の楔

藍染の反乱による混乱の隙を突く形で、「見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)」という組織が尸魂界に侵攻。その長であるユーハバッハもまた、霊王を排除することで今の世界の在り方を全否定し、より平和で幸福な新世界を作ろうと目論んでいた。しかしそのために今の世界の全ての命が失われることを思えば到底看過できるものではなく、護廷十三隊は総力を挙げてこれを阻止しようとする。
しかし1000年かけて護廷十三隊との対決に備えていたユーハバッハと彼の軍勢の力は圧倒的で、護廷十三隊は敗北。山本までもが命を落とし、ユーハバッハは霊王の骸が安置されている霊王宮へと乗り込んでいく。

護廷十三隊が反攻のための準備を進める中、霊王の骸が破壊され、現世も尸魂界も含むあらゆる世界が崩壊を始める。これを悟った浮竹は、霊王の身代わりになって世界を維持する楔となる旨を宣言。その行動が自身の命をも奪うことを承知の上で、己の内に憑くミミハギ様こと霊王の右腕を解放する。
しかし右腕1本分だけでは世界の全てを支えるには力が足らず、ユーハバッハによってこの右腕までも破壊されたことで、浮竹は力尽きる。しかし彼が稼いだわずかな時間により京楽やルキア、一護たちの反攻の準備が整い、ユーハバッハとその一味は彼らによって打倒される。

命を賭した浮竹の抵抗は、紛れもなく世界を救うための一助となった。

魂葬礼祭の真実

地獄から逃げた虚を捉える、浮竹の斬魄刀。

その直後か、しばらくは生きていたのかは不明ながら、霊王の身代わりを務めた後に息を引き取る。その10数年後、浮竹のために“隊長格の死神の魂を葬送する”「魂葬礼祭」が開かれることとなる。人間界で結婚して子を儲けていた一護もここに招かれ、久々に尸魂界へとやってくる。
しかし魂葬礼祭が始まった矢先、かつて護廷十三隊が戦って滅ぼしたはずの強大な虚が出現。彼らに容赦なく襲い掛かる。そしてこの虚の口から、「隊長格の死神の魂は決して分解されずにこの世をさまよい続けるため、それを強制的にあの世に叩き落す」のが魂葬礼祭の真実である旨が明かされる。

信じられない一護たちだったが、地獄の門から放たれた浮竹の斬魄刀が虚を捉え、そのまま門の中へと連れ去っていくのを見て彼の言葉が真実であったことを否応なく思い知らされる。地獄へと落ちた浮竹がかつての高潔な人格のままなのか、おぞましい変質を遂げているのかは分からないまま門は閉じる。
新たな戦いの予感をにじませながらも、この先の物語は描かれないままとなっている。

浮竹十四郎の関連人物・キャラクター

京楽春水(きょうらく しゅんすい)

護廷十三隊の八番隊隊長。洒落た雰囲気の伊達男といった風貌の人物で、言動にも戦法にも遊び心を欠かさない。一方で洞察力に優れ、必要なら周囲が絶句するような手段でも用いるしたたかな切れ者である。
浮竹とは修業時代からの親友で、互いの力量と自分には無い美点を認め合っている。ルキアの処刑を力づくでも止めるべきだと考えた時も、一番最初に浮竹に相談しており、「彼なら自分を裏切らないし絶対に協力してくれる」という強い信頼を感じさせる。
後に戦死した山本の跡を継いで護廷十三隊の総隊長に就任。柄ではないとぼやきながら、見えざる帝国との戦いの中で命を落とした浮竹に杯を捧げていた。

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山本元柳斎重國(やまもと げんりゅうさい しげくに)

護廷十三隊の一番隊隊長にして総隊長。森羅万象を焼き尽くし、浮竹と京楽の2人を同時に相手取ってなお圧倒するほどの恐るべき力を有する最強の死神である。愚直にして厳格な性格で、それが護廷十三隊という組織の屋台骨であるとも同時にトラブルを呼ぶ原因ともなった。
新たな死神の育成のために真央霊術院という教育兼訓練機関を設立しており、浮竹と京楽はそこの卒業生。若い頃から優秀で隊長格にまで上り詰めた2人のことを誇りに思い、息子のようにさえ感じている。浮竹と京楽もまた山本を師としても上司としても尊敬しているが、必要だと感じれば堂々と意見するなど、ただ依存しているだけではないところも見せている。

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朽木ルキア(くちき ルキア)

護廷十三隊の十三番隊に所属することとなった新入りの死神。四大貴族朽木家の養女である。
入隊したばかりの頃は海燕の下に就いて活動しており、虚に肉体を乗っ取られた彼にトドメを刺す役を果たすこととなった。世話になった海燕を自ら手にかけたことはルキアの心に傷として残り、同時にそうさせてしまった浮竹にとっても忘れられない後悔となった。

藍染の策謀によりルキアの処刑命令が出された際、浮竹はこれを撤回させるために各所に働きかけ、それが通りそうにないと見るや京楽の提案に乗る形で処刑用の施設を破壊。2度と部下を見捨てないという覚悟を見せつけた。
ルキアも浮竹の信頼に応えようと奮起し、彼の死から10年後には、十三番隊の新たな隊長に就任している。

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志波海燕(しば かいえん)

護廷十三隊の十三番隊で、かつて副隊長を務めていた死神。浮竹が右腕と頼む申し分のない実力者で、その朗らかで面倒見の良い性格は隊の死神たちからも広く慕われていた。
妻の命を奪った虚メタスタシアと戦うも、相手の「斬魄刀を奪う」という特殊能力の前に苦戦を強いられ、ついには肉体を乗っ取られる。「海燕の誇りのためにも手助けはできない」と見守っていた浮竹とルキアによってメタスタシアごと斬られ、彼らに礼を言いながら命を落とすこととなった。
結果として海燕を見殺しにしてしまったことは浮竹にとっても痛恨の記憶となっている。その後悔を忘れないようにするためか、十三番隊ではその後副隊長が選ばれていない。

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日番谷冬獅郎(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

日番谷冬獅郎(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

日番谷冬獅郎(ひつがや とうしろう)とは週刊少年ジャンプで連載していた『BLEACH』の登場人物で、護廷十三隊の十番隊隊長。史上最年少で隊長の座に就いた天才で、氷雪系最強の斬魄刀「氷輪丸」の所持者。女性死神からの人気も高く、元々の実力は高いもののそれに驕らず、鍛錬に励む努力家。 少年のような見た目で銀髪の翡翠眼が特徴的。主人公、死神代行の黒崎一護(くろさき いちご)からは「冬獅郎」と呼ばれ、なぜか慕われているが、本人は必ず「日番谷隊長だ」と頑なに訂正している。

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