裏梅（呪術廻戦）とは【徹底解説・考察まとめ】

裏梅のプロフィール・人物像

性別：不明
術式：氷凝呪法
技：霜凪、直瀑

最速！キャラクター人気投票：未登場のため順位なし
第1回キャラクター人気投票：45位（189票 / 163,066票）
第2回キャラクター人気投票：39位（58票 / 97,860票）

CV：アニメ登場済みだがセリフなし

裏梅（うらうめ）は、『週刊少年ジャンプ』の大人気漫画『呪術廻戦』の登場人物。人間の負の感情から生まれた呪霊と呼ばれる化け物を倒す力・呪術を悪用する呪詛師。人を助けるために呪術を使う呪術師と対極にある存在だ。

子供ぐらいの小柄な体格。白髪のおかっぱ頭をしており、米神から後頭部の一部の髪色が紅色になっている。袈裟のような白い着物を身にまとっている。

呪いの王・両面宿儺（りょうめんすくな）の側近。宿儺が生きていた1,000年前から付き合いだという。どのようにして現代まで生き残っていたのか、あるいは復活したのかは不明。体は純粋な人間なのか、特級呪物・呪胎九相図（じゅたいくそうず）の長兄・脹相（ちょうそう）の技を食らって体内に毒が入った時は、苦しんでいる様子が描かれた。
料理の腕が立ち、とりわけ人間を使ったおいしい料理を作れるという点が宿儺に気に入られ、隣に立つことを許された。宿儺に心酔しており、宿儺もまた裏梅に心を許している部分があると思われる。宿儺の完全復活を成し遂げるため、偽夏油（にせげとう）／加茂憲倫（かも のりとし）／羂索（けんじゃく）と手を組み暗躍する。

氷を操る「氷凝呪法（ひこりじゅほう）」という術式の使い手。さらに肉体の傷を回復させる「反転術式（はんてんじゅつしき）」も使うことができる。術師としてのレベルが高く、集結した呪術高等専門学校（以下、呪術高専）所属の生徒や教員達多数を相手取ってもどこか余裕があった。

呪術高専東京校と京都校2校で、1年に1度行われる「京都姉妹交流会」でその存在が明らかになった。初登場時はセリフがなく、無表情で、少年とも少女とも取れる儚さやおしとやかな雰囲気を放っていた。しかし渋谷事変で再登場した際は、凶悪そうな表情を見せる。また呪術高専東京校の1年で宿儺の器でもある虎杖悠仁（いたどり ゆうじ）以外は全員殺そうとするなど、残虐性も見せた。その上結構短気なところもあり、初登場で見せた薄幸の美少年（または少女）のイメージを見事にぶち壊した。

裏梅の呪術・能力

術式：氷凝呪法（ひこりじゅほう）

氷を自由自在に操る術式。仕組みや発動条件などは不明だが、何もない場所に氷を顕現させることが可能。空気中の水分を凍らせているのでは、という考察がある。
かなりハイレベルな術式であり、精度・威力ともに凄まじい。呪術高専東京校2年の担任で1級術師である日下部篤也（くさかべ あつや）を容易に足止めし、脹相相手に苦戦を強いた。

霜凪（しもなぎ）

手のひらから何かを飛ばすように息を吹きかけ、広範囲の敵を氷漬けにする技。かなり強固な氷なのでちょっとやそっとの力では破壊できない。下手に動けば体が割れてしまう。渋谷事変の最終決戦で使用した。

直瀑（ちょくばく）

自身を中心に円形状に氷塊を発生させ、そこから氷を飛ばし相手の動きを止める。さらに相手の頭上からも氷塊を振らせて押しつぶす。渋谷事変最終決戦で虎杖達に使用したが、特級呪術師の紅一点・九十九由基（つくも ゆき）に破壊され不発に終わる。

ちなみに「直瀑」という言葉自体は、「落ち口から滝壷まで一気に落下する滝で、もっとも迫力がある男性的な滝」を意味する。

反転術式（はんてんじゅつしき）

肉体の傷を回復させる術「反転術式（はんてんじゅつしき）」。術師が使用する負のエネルギーと負のエネルギーをかけ合わせて正のエネルギーを生み出し、それによって肉体を回復させる術。「術式」と名称についているが、実際は固有の「術式」ではなく、精緻な呪力操作によって可能になる技。呪力操作に関する天性の才がなければ体得が難しい技であり、作中でも「反転術式」を使用できるものは少ない。

裏梅の来歴・活躍

京都姉妹交流会編

裏梅の存在が明らかになったのは、呪術高専東京校と京都校が鎬を削る年に1度の「京都姉妹交流会」である。

「京都姉妹交流会」の1日目・団体競技実施中に偽夏油／加茂憲倫／羂索と手を組んでいる呪詛師や特級呪霊が会場に乱入。呪術高専生徒・教師陣との戦闘が勃発した。最終的に騒動は呪術高専1年生の担任であり、現代最強の呪術師・五条悟（ごじょう さとる）が特級呪霊を撃退したことで終息。呪術高専は、襲撃してきた呪詛師の1人・組屋鞣造（くみや じゅうぞう）を捕らえることに成功し、情報を聞き出そうとした。しかし組屋は重要な情報は全く持っていなかった。組屋から得られた情報は、「男か女かもわからない、白髪のオカッパ頭の子供の坊主がいる」ということだけだった。

この時裏梅のビジュアルが初登場。ただ名前は明かされなかった。

渋谷事変編

裏梅が再度登場したのは渋谷事変編である。

2018年10月31日、渋谷駅を周辺とした一帯に”帳（とばり）”という結界が降り、多数の非術師（一般人）が閉じ込められるという事件が発生した。この一連の呪術テロを渋谷事変という。渋谷事変は、羂索が自身の企みに邪魔な五条悟を特級呪物「獄門彊（ごくもんきょう）」に封印するために引き起こした事件だった。裏梅は渋谷駅で呪詛師らに黒いスーツの人間（補助監督）を殺して回るように指示をするなど、暗躍していた。

主人公である虎杖悠仁（いたどり ゆうじ）は瀕死の状態で両面宿儺の指を数本飲まされたことにより、体の主導権を宿儺に取られてしまった。宿儺は虎杖の体を使って自由に暴れまわり、羂索に与する特級呪霊・漏瑚（じょうご）と激しい戦闘を繰り広げた。漏瑚との戦いが終わり、1人佇む宿儺の前にようやく姿を現した裏梅。「宿儺様 お迎えに参りました」と片膝をつく裏梅に、宿儺は「誰だ」と問う。しかしすぐに宿儺はそれが裏梅だと気づき、「裏梅か！！」と嬉々をにじませた凶悪な笑みを浮かべた。裏梅と話している途中で宿儺はその場を去る。
裏梅は名残惜しそうな表情を浮かべていたが、宿儺の、意外な一言だったのか、「またな 裏梅」と言われ少し晴れた表情をしていた。

渋谷事変最終決戦では、宿儺から肉体主導権が戻った虎杖を始め、渋谷に集結していた呪術師達が、五条が封印された「獄門彊」を取り返そうと戦う。裏梅はその戦いに現れ、「氷凝呪法」を使い、圧倒的な力の差を見せた。しかし特級呪物「呪胎九相図」の長兄・脹相との戦いで毒を喰らい、苦しそうに膝をつく。「反転術式」を使って肉体を回復させたが、毒に気づくのが遅れて苦しんだ。
裏梅はその後「死滅回遊」の開戦を告げた羂索と共に姿を消した。

死滅回游

死滅回游とは、「自分にも制御できないほどの混乱の中で呪術が進歩していく」ことを狙って羂索が仕掛けた、呪術師同士によるデスゲームである。日本各地に設置された広大な結界の中で繰り広げられるこの熾烈な争いを終結させるため、虎杖たちがそれぞれに力を振るう中、裏梅は羂索と共に諸外国の要人に接触していた。
死滅回游にさらなる混沌をもたらすため、羂索は日本人だけが異常なほど強く発揮する呪力という力について説明し、「これを利用すれば新たなクリーンエネルギーが手に入る」と彼らを唆す。羂索との模擬戦で呪術の力を理解した各国政府は、“日本人狩り”を決意する。

しかし羂索が各国の軍部に働きかけて死滅回游への参加を促したのは、彼らに提案したような呪術師狩りが目的ではなく、呪術師や呪霊との戦いで兵士の側に大量の死者を出すことを狙ったものだった。呪力の弱い海外の人間といえど死の瞬間だけは強い呪力を発するため、それによって結界内部にさらなる混沌を生み出そうというのだ。
自身の策謀について羂索が裏梅にレクチャーしていたちょうどその頃、虎杖たちは米軍の兵の襲撃を受けていた。混乱する状況の中、義姉を救おうと奔走していた伏黒は、その彼女がとっくに過去の術師に肉体を乗っ取られて自我を失っていたことを知って愕然とする。その隙を突く形で、宿儺はかつて虎杖と交わした“縛り”を利用して、彼から伏黒へと肉体を乗り移る。

伏黒の肉体と自由を得た宿儺は、これまでの意趣返しとばかり虎杖や彼の仲間たちを翻弄。彼らが「宿儺を野放しにしてなるものか」と必死の抵抗を続ける中、主が自由を得たことを察した裏梅もまたここに駆け付け、宿儺を援護する。裏梅の術で虎杖たちが身動きを封じられると、宿儺は伏黒の肉体を完全に己のものにするために、“浴”という儀式を行うべく裏梅と共にその場を飛び去る。
しかし“浴”を行ってもなお伏黒の意識は完全には消えず、宿儺は「伏黒が敬愛する義姉の津美紀を、その肉体を利用している万という術師ごと破壊し尽くす」ことを画策。そのために仙台の結界へと赴く彼を見送る。

現代の術師たちとの決戦

その後宿儺は虎杖の体から彼の仲間の伏黒恵（ふしぐろ めぐみ）の肉体へと移り、完全な自由を手に入れる。そして始まった宿儺と五条の戦いは、呪術の粋を尽くしたようなすさまじい死闘となるも、最終的には宿儺が勝利する。
「相手が宿儺である以上、五条の敗北もありうる」と考えていた虎杖ら現代の術師たちは、五条との戦いで消耗している今しか宿儺を倒すチャンスはないとも分析していた。教え子たちの前で散った五条を悼む間も無く、二番手として鹿紫雲一（かしも はじめ）という術師が戦場に躍り出る。五条との決戦が終わったのを見届けた裏梅は、宿儺の下に駆け付けて彼を援護しようとするが、ここで虎杖の先輩でもある現代の術師秤金次（はかり きんじ）が乱入。鹿紫雲と「宿儺と戦わせる」という約束を交わしていた秤は、「邪魔はさせない」とばかり裏梅の前に立ちはだかる。

裏梅は自身の術式で秤を攻撃するが、彼の「宿儺や五条をも上回る再生能力」に驚き、それを利用した被弾を気にしない戦法に手こずる。相手の実力を認めた裏梅は、秤に対して「これから先はお前を人間とは思わない」と宣言し、水道管を破裂させて自分に優位な状況を作って本気で殺しにかかる。
宿儺は鹿紫雲をも倒し、次いで現れた虎杖を含む現代の術師たちと交戦。五条との戦闘での消耗もあり、必死で食い下がる虎杖たちに力の差を見せつけつつも食い下がられる。これを見た秤は「宿儺が相手とはいえ結構戦えている」と手応えを感じるが、裏梅はその見立てを嘲笑し「宿儺様はまだ本気を出していない」と嘯く。