TIME LOCKER(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『TIME LOCKER』はSotaro Otsukaが開発し、2016年にスマートフォン・タブレット用に配信開始されたシューティングゲームである。Otsukaが一人で制作したインディゲームであるにも関わらず、世界で100万ダウンロードを突破しており、30を超す国々でプレイされている。
「障害物を避けてどれだけ前に進めるか」というシンプルなゲームでありながらも、個性豊かなキャラクター、多彩な強化アイテム、時間を自在に操れる不思議な操作性などの魅力も併せ持ち、人気を博している。

サポーター

飛行体が付いてきて周囲の敵を攻撃してくれる。前方、後方、左右に対応してくれる万能型だが、頼りすぎは禁物。

『TIME LOCKER』の用語

WAVE

本作では敵の大群をWAVEと表現する。
敵の群れをくぐり抜けるごとに、「WAVE2」「WAVE3」と数が更新されていく。
ゲームを終えた時にハイスコアとともに表示される。

POD

キャラクターやアイテムを貰える自販機(ガチャ)を指す。
ゲームで得るコインで回すものと、課金して回すものがある。
課金PODには、キャラクターを半永久的に使える、ゲームで得られるコインの額を半永久的に増やせる、などの種類がある。

ギフト

ギフト

アプリを立ち上げた時(またはゲームを少し時間を空けて再開した時)に現れるボックス。
触れるとコインが手に入る。
ゲームの初期には「特別ギフト」も存在する。それに触れると、課金して得られるキャラクターを3回だけお試しでプレイさせてくれる。

『TIME LOCKER』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

ゲームの方向性の決め手となったのは開発者の奥さん

開発者のSotaro Otsukaは会社から独立を考えている頃、『クロッシーロード』という世界的にヒットしているゲームと出会う。
Otsukaは『クロッシーロード』の動画広告から収益を得る方法や、シンプルなゲーム構造に衝撃を受けたのだ。
『クロッシーロード』は「障害物を避けてどれだけ前に進めるか」を楽しむゲームであり、ゲームの構造としては『TIME LOCKER』も同じ型である。その型を採用する決め手となったのは、Otsukaの奥さんであった。
奥さんはゲームをまったくやらないが、『クロッシーロード』にだけは夢中になっていたのだ。普段はゲームをやらない奥さんがハマるということは、幅広いユーザーに愛されるゲームであると感じ、Otsukaは『クロッシーロード』型のゲームを開発する決意をしたのだ。

アイデアのルーツは『SUPERHOT』と『Shooty Skies』

Otsukaはインタビューにおいて『TIME LOCKER』の元ネタを明言している。
それが『SUPERHOT』と『Shooty Skies』である。出してる会社は異なるが、同じ開発者の作品だ。
『SUPERHOT』はプレイヤーが立ち止まることで世界がスーパースローで動くようになるギミックを持ち、『TIME LOCKER』の時間を自在に操る発想のルーツと言える。
『Shooty Skies』は『クロッシーロード』シリーズの第二弾であり、見下ろし型のシューティングゲームである点や、「障害物を避けてどれだけ前に進めるか」というゲームの根本部分の参考となっていることが分かる。

海外向けゲームのつもりが日本で大ヒット

もともとは海外(特にアメリカ)向けのゲームとして開発されたのが『TIME LOCKER』であり、日本では受けないとさえ考えていた。
しかし、ユーザーの数は日本が一番多い。
その理由を開発者のOtsukaは『TIME LOCKER』がストイックすぎたからだと分析している。
開発時に親しみやすいカジュアルなゲームを目指す上で、Otsukaはキャラクターやアイテムの能力値を示すパラメーターの要素を排除しようと考えていた。
パラメーターの数値で強さを確認するのではなく、「ドカンと爆発したら強い」とユーザーが感覚的に強さが分かる設計を狙っていたのだ。
だがOtsukaはカジュアルすぎてもつまらないと感じ、「サイレントなパラメーター」を付けた。
つまり、各キャラクターやアイテムのパラメーター(能力値)はユーザーに開示しないが、制作者側ではパラメーターの変化をつけているということだ。
実際にキャラクターやアイテムごとに、ハイスコアを出す上での能力の優劣は存在している。
その結果、『TIME LOCKER』はカジュアルなゲームと複雑なゲームの「中間ポジション」に位置するようなゲームとなった。
そうした経緯からストイックなゲームとなり、カジュアルさが求められるアメリカよりも、忍耐強く複雑なゲームにも対応するアジア(特に日本)で人気が出たそうだ。

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