ソニックと秘密のリング(ひみリン)のネタバレ解説・考察まとめ

『ソニックと秘密のリング』とはSEGAが2007年に発売したWii用アクションゲーム。日本では通称「ひみリン」と呼ばれている。デートの約束をすっぽかして自宅で昼寝をしていた超音速のハリネズミ「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」は近くにあったアラビアンナイトの本の世界から現れたリングの妖精「シャーラ」と出会う。シャーラ曰く本の世界で悪しきランプのマジン「イレイザー・ジン」によって本の世界が滅びそうになっているとのこと。ソニックはシャーラとリングで契約しイレイザーを止めるために本の世界の冒険が始まった。

目次 - Contents

『ソニックと秘密のリング(ひみリン)』の概要

『ソニックと秘密のリング』とはSEGAから2007年3月15日に発売されたハイスピード体感アクションアドベンチャーゲーム。日本では通称「ひみリン」と呼ばれている。米国では2月20日、ヨーロッパでは3月2日に発売している。プロデューサーは西山彰則、小川陽二郎が担当する。Wii初対応のソニックタイトルのゲームでWiiリモコンを使った直感的な操作を可能にしている。後年に比べると独特な操作性だが、ソニックのスキルやスピードを上昇させることで、それ以降の作品『ソニックワールドアドベンチャー』と同等かそれ以上の速さを体感することが出来る。また最大4人用のパーティーゲームが用意されており、他のプレイヤーとミニゲームで遊ぶことが出来る。

ビデオゲームのレビューサイトの1UP.comではB評価、レビュー収集サイトのMetacriticでは69/100のスコアを獲得し、コンピューターゲームのレビューサイトのEurogamerでは8/10、テレビゲーム系ニュースサイトGameSpotでは7.6/10、ゲーム中心の報道サイトのIGNでは6.9/10、ゲームの商用データベースのオールゲーム、マルチゲームの情報サイトのGameSpyでは星3の評価を得ている。

ビデオゲームマガジン『Computer and Video Games』では8.2/10、ビデオゲーム雑誌『エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー』では6.5/10、月間コンピューターゲーム雑誌の『ゲーム・インフォーマー』では5.5/10、アメリカの任天堂マガジンの『Nintendo Power』では8.5/10、イギリス人向けのゲームマガジン『Official Nintendo Magazine』では、81%の評価、『ファミ通』クロスレビューでは32点のゴールド評価を得ている。
Entertainment and Leisure Software Publishers Association(ELSPA)ではプラチナ販売賞を受賞した。

ある日ソニックが昼寝をしていると、リングの精のシャーラが助けを求めてアラビアンナイトの世界から現実世界までやってきていた。シャーラ曰くイレイザー・ジンが本の世界の文字を刈り取って世界を崩壊させようと目論んでいた。シャーラは言い伝えを頼りに現実世界のソニックもとにやってきたのだった。ソニックはシャーラと契約してアラビアンナイトの世界に飛んでイレイザー・ジンの野望を阻止するための冒険に飛び込んだ。

『ソニックと秘密のリング(ひみリン)』のあらすじ・ストーリー

本の世界への旅立ち

暖炉の近くで昼寝をしていたソニック。そんな中所持していた『アラジンと魔法のランプ』から妖精シャーラに起こされる。シャーラは自身が住む本の世界が悪しきマジンのイレイザー・ジンによって物語の文字を刈り取られて消滅しかけていることを知らされる。そしてイレイザー・ジンの力は現実世界にまでも影響を及ぼしかねないとのこと。シャーラとリングで契約しソニックは手始めにハンカチを出すようにお願いした後、シャーラとアラビアンナイトの世界へと入っていった。

本の世界へと入っていったソニックがイレイザー・ジンと出くわすと、彼は既に百夜程の文字を刈り取っていた。イレイザー・ジンは現実世界への進出の為に後は7つの世界リングが必要であると言い、その世界リングを集めるようシャーラに命じていたことが判明。しかしシャーラはそれを拒んでおり、その罰としてイレイザー・ジンは炎の矢を撃ち放つ。間一髪のところでソニックは身を挺してシャーラを庇ったものの代わりに炎の矢の呪いを受けることになった。イレイザー・ジンは炎の矢が消えるまでの間に7つの世界リングを集めてこなければソニックの命が無いこと、そして次はアラビアンナイトの創造主である「シャフリアール王」の命を刈り取ると告げて姿を消した。ソニックはイレイザー・ジンの後を追いかけて走り出した。

アラビアンナイトの住人達との出会い

イレイザー・ジンを追いかけてシャフリアール王の元へたどり着いたソニック達だったが、そこにはソニックの宿敵である悪の天才科学者「Dr.エッグマン」の姿がそこにあった。ソニックは事の発端が今回もエッグマンにあると思い詰め寄るが、彼はエッグマンと容姿が酷似した全くの別人シャフリアール王その人だった。しかし直後にイレイザー・ジンに攫われてしまい、ソニックはその後を追いかけることになる。追いついてシャフリアール王を助けたソニックはイレイザー・ジンがその昔に滅びた城塞に駆け込んだのを目にし、再び後を追いかけた。

途中、立ちはだかるイレイザー・ジンの力によって生み出されたモンスターを前に力不足を感じ取り落胆するシャーラ。それに対してソニックは自身が魔物を蹴散らす代わりに悲しい顔を見せずに笑っていてほしいと「約束」を交わし、戦いに向かった。その後世界リングの1つを見つけたソニックはシャーラからアラビアンナイトに伝わる伝説を聞き、それによるとソニックは何らかの形で生贄になる運命にあるとのこと。世界リングの秘密、この世界の言い伝え、謎が謎を呼ぶ中でソニックはそれでも明るい態度を崩さず次の世界リング探して駆け出した。

イレイザー・ジンに追いついたソニック達だったが、イレイザー・ジンは炎の大マジン「イフリート」を召喚してソニック達にけしかけてきた。炎の矢を受けていたソニックはこの世界においては火の領界に属しているため、イフリートにダメージを与えられずに撤退を余儀なくされる。ソニックは元の世界における相棒の「マイルス "テイルス" パウアー」によく似た容姿の「アリババ」とケンカ友達の「ナックルズ・ザ・エキドゥナ」に似た冒険者「シンドバット」に何らかの助言を求めた。結果炎には水で対抗するため、イフリートを鎮火させる程の水を用意することになった。そしてそれを可能にする水の世界リングを先に手に入れる必要ができたソニックはその所持者である海賊を探して激しい海域に出向いた。

ランプのマジンとリングの妖精

海賊のマジン達を撃破して、嵐を呼び起こす水のリングを手に入れたソニック達は、力を増して今にも世界を燃やし尽くさんとするイフリートの元に戻ってきた。世界リングで嵐を呼び起こし、炎を鎮火させてイフリートを倒したソニックは怒りが込められた赤い世界リングを手に入れる。ソニックは世界リングに触れるたびに大きな感情の動きを感じ取っていた。世界リングを7つ集めることに不吉な予感を抱きつつも、各地に出没するマジンについて調べるために「ソロモン王」の元へ訪れるのだった。

ソロモン王と出会い、イレイザー・ジンの正体がランプの魔人であること、そしてイレイザー・ジンは元々悪事を繰り返して罰としてランプに封じ込められ1000人の願いを叶えさせられていたこと、さらに贖罪が終わった後に人々に対する憎悪と自身をそう宿命付けた世界にさらなる怒りを抱いたことを知る。そしてシャーラはそんなイレイザー・ジンを止めて再び世界を元に戻すことを願っているとソニックに伝えた。7つの世界リングを集めてとうとうイレイザー・ジンの待つ空中の宮殿に訪れたソニック達。イレイザー・ジンとの一騎打ちの末に、遂に勝負がつかんとする間際に情が移ったシャーラが7つの世界リングをイレイザー・ジンに差し出そうとしてしまう。ソニックは指輪を使ってシャーラに本当に正しいと思う選択をするように命令、シャーラは苦しみながらもイレイザー・ジンから離反した。しかし世界リングはイレイザー・ジンの手に渡り、言い伝え通りソニックは生贄にされそうになるが間一髪でシャーラがソニックを庇い命を落としてしまう。さらにイレイザー・ジンは世界リングに逆に取り込まれて、原形を留めない不完全な化け物「アルフ・ライラ・ワ・ライラ」変貌を遂げる。世界リングの影響はソニックにも及び、凶悪な姿「ダークスパインソニック」となってアルフ・ライラ・ワ・ライラを止めるために最後の戦いに挑んだ。

激闘の末に元の姿に戻ったソニックとイレイザー・ジン。力尽きても尚挑みかからんとするイレイザー・ジンにソニックは以前シャーラから受け継いでいたランプを見せつけて、イレイザー・ジンに願いを3つ叶えるように命じた。1つはシャーラを生き返らせること、2つはアラビアンナイトを元に戻すこと、そして最後にイレイザー・ジン自身をランプに帰らせる願いを叶えさせて、彼をランプに封印した。

イレイザー・ジンとの別れで思わず涙してしまうシャーラ。そんな彼女を見てソニックは、大量のハンカチを出すように命じる。海のようなシャーラの深い悲しみをソニックは山のようなハンカチで止めることを願ったのだった。

『ソニックと秘密のリング(ひみリン)』のゲームシステム

本作はWiiリモコンを傾けて自動的に前進していくソニックを直感的に操作してゴールを目指すことが目的となっている。さらにスキルと呼ばれる特殊能力を取得して装備し、ソニックを独自にカスタマイズすることも可能。

ソニックの操作

Wiiリモコンを横に持った状態で傾けを利用した独自の操作を可能にしている。

ソニックの移動

今作のソニックは自動で前進していき、プレイヤーはリモコンを左右に傾けたり、手前に傾けてブレーキをかけたり等が可能。

1ボタンによるアクション

1ボタンでは基本的にアクションのキャンセルなどに用いる。走行中はブレーキを掛け、ジャンプ中は急降下することが出来る。

2ボタンによるアクション

2ボタンでジャンプアクションが可能。ボタンを押す時間によってソニックのジャンプの高さが3段階に変化する。一瞬だけ押すとショートジャンプになる。走行中、静止中共に使用可能。走行中にボタンを押し続ければスライディングしながらジャンプチャージできる。

その他のアクション

ソニックがジャンプ中にリモコンを振るとジャンプダッシュが可能。敵にロックオンカーソルが赤い状態でリモコンを振るとホーミングアタック。

スキル

ミッションをクリアして経験値を得るとレベルアップする。新しいスキル習得を習得することがある。スキルを複数装備して組み合わせることが可能。ただし一部スキルは組み合わせ不可能で、スキルポイントの上限を超えて装備出来ない。スキルは移動関連する「風」、攻撃に関する「炎」、リングや経験値に関する「闇」属性がある。また羽マークや壷マークなど、アクションアイコンも同時に指定されている。

バックステップ

tw-1432554738
tw-1432554738
@tw-1432554738

Related Articles関連記事

ソニックアドベンチャー2(Sonic Adventure 2)のネタバレ解説・考察まとめ

ソニックアドベンチャー2(Sonic Adventure 2)のネタバレ解説・考察まとめ

『ソニックアドベンチャー2(Sonic Adventure 2)』とは株式会社セガより2001年6月に発売されたアクションゲームである。2001年6月にドリームキャスト用として発売された後、同年12月にはゲームキューブ用に『ソニックアドベンチャー2 バトル』が発売された。また2012年10月にPlayStation 3用、Xbox 360用がダウンロード版として販売された。前作『ソニックアドベンチャー』の続編ではあるが、ストーリー的繋がりは無く本作からでも楽しめるゲームである。

Read Article

ソニックアドベンチャー(Sonic Adventure)のネタバレ解説・考察まとめ

ソニックアドベンチャー(Sonic Adventure)のネタバレ解説・考察まとめ

『ソニックアドベンチャー(Sonic Adventure)』とは、株式会社セガ・エンタープライゼスより1998年に発売された3Dアクションゲームである。1998年にドリームキャスト用に発売されたのち、2003年にはゲームキューブ用として『ソニックアドベンチャーDX』がリメイク版として発売された。ソニックシリーズとして初めての3Dゲームであり、さらにゲームキャラクターに対して声優が用意されソニックシリーズの進展を象徴する作品となった。高速で躍動するキャラクターを操る爽快感に多くの支持を得ている。

Read Article

ソニック スーパースターズ(Sonic Superstars)のネタバレ解説・考察まとめ

ソニック スーパースターズ(Sonic Superstars)のネタバレ解説・考察まとめ

『ソニック スーパースターズ』とは2023年にArzestが開発してSEGAから発売された横スクロールハイスピードアクションゲーム。自然豊かな南国の島、ノーススター諸島を舞台にドクター・エッグマンの野望を阻止すべくソニック達が疾走する。シリーズ初の4人同時協力プレイと新要素の分身や液体化などの様々な力を発揮するエメラルドパワーを楽しむことができる。対応プラットフォームはPlaystation 5、Playstation 4、Nintendo Switch等。

Read Article

ソニックフロンティア(Sonic Frontiers)のネタバレ解説・考察まとめ

ソニックフロンティア(Sonic Frontiers)のネタバレ解説・考察まとめ

『ソニックフロンティア(Sonic Frontiers)』とはSEGAより2022年に発売されたアクションアドベンチャーゲーム。ソニックシリーズの1作に当たる「縦横無尽な新境地アクションアドベンチャー」。スターフォール諸島の古代テクノロジーを狙った悪の科学者「Dr. エッグマン」だったが、電脳空間に飲み込まれてしまう。一方、仲間と共にカオスエメラルドを追って同じ島にやってきていた史上最速の「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」も同じ事態に巻き込まれ仲間と逸れてしまう。ソニックは謎の声に導かれ疾走する。

Read Article

ソニック ワールドアドベンチャー(Sonic Unleashed)のネタバレ解説・考察まとめ

ソニック ワールドアドベンチャー(Sonic Unleashed)のネタバレ解説・考察まとめ

『ソニック ワールドアドベンチャー(Sonic Unleashed)』とはSEGAより2008年に発売された超音速&パワフルアクションアドベンチャーゲーム。天才科学者「Dr.エッグマン」の野望を阻止するために単身エッグマン軍団に挑む世界最速のハリネズミ「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」。エッグマンを追い詰めるも罠にはめられて体が狼に変貌してしまう。ソニックはエッグマンの野望を阻止するため、7つに割れた世界をまたに掛けた冒険に駆け出した。

Read Article

ソニック・ザ・ヘッジホッグの豆知識・都市伝説まとめ【あなたは知ってる?】

ソニック・ザ・ヘッジホッグの豆知識・都市伝説まとめ【あなたは知ってる?】

ソニック・ザ・ヘッジホッグは『ソニックシリーズ』の主人公で、セガの看板キャラクターである。青いハリネズミを擬人化したキャラクターであり、マッハ1を超えるほどの走行能力を有する。ボール状に丸まって体当たりすることもでき、作品によっては敵を追尾するホーミングアタック能力もついている。ここではソニック・ザ・ヘッジホッグの豆知識・都市伝説をまとめた。

Read Article

【シーマン】シュールさが売り!?ドリームキャスト用ソフトの累計売上ランキングTOP50まとめ【ソニック】

【シーマン】シュールさが売り!?ドリームキャスト用ソフトの累計売上ランキングTOP50まとめ【ソニック】

ドリームキャストとは、1998年に「セガ・エンタープライゼス」から発売された据え置き型ゲーム機である。国内では約280万台を売り上げ、ソフトに関してはセガの代表的なキャラクターである『ソニック』シリーズのアクションゲームや、謎の人面魚「シーマン」を育成するシミュレーションゲームが話題となった。本記事ではドリームキャスト用ソフトの累計売上ランキング、TOP50をまとめて紹介する。

Read Article

【ピクミン】おすすめのGAMECUBEソフトを紹介!マニアックからメジャーまで!【スマブラDX】

【ピクミン】おすすめのGAMECUBEソフトを紹介!マニアックからメジャーまで!【スマブラDX】

2001年に発売されていた据え置き型ゲーム機の「NINTENDO GAMECUBE」。低迷期でもあったため販売量はおよそ400万台とあまり振るわなかったが、対応ソフトには「マリオ」「ゼルダ」「ソニック」「ボンバーマン」など、任天堂の看板キャラクターたちのゲームが揃っている。本記事ではぜひプレイしてほしい、おすすめのGAMECUBEのソフトを厳選して紹介する。

Read Article

目次 - Contents