ウィザードリィ外伝I(女王の受難)のネタバレ解説・考察まとめ

『ウィザードリィ外伝I』とは、1991年に発売されたゲームボーイ専用カートリッジで、3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『女王の受難(SUFFERING OF THE QUEEN)』。日本国産ウィザードリィの記念すべき第一作である。
女王アイラスが即位してから災厄続きのリルガミンの街。宮廷魔術師タイロッサムまでもが裏切り「呪いの穴」に立て籠もった。彼を討伐すべく冒険者たちが召集される、というストーリー。

状態異常の治療や、死亡・灰になったキャラクターを蘇生させる施設。寄付金が高額な上に死者蘇生は失敗する恐れもあり、しかも失敗しても返金されない。灰からの蘇生に失敗したキャラクターはロスト(埋葬され、ゲームから消失)してしまう。金額が足りない時に吐き捨てられる「ケチな背教者め、出ていけ!」や、蘇生時の「囁き-祈り-詠唱-念じろ!」といったセリフが有名。

街外れ

キャラクター作成・登録を行う訓練場や、冒険の舞台となる迷宮がある。ゲームの中断もここで行う。

ゲームの流れ

プレイヤーは訓練場にてキャラクターを作成し、最大6人のパーティを組んで迷宮に挑む。
迷宮探索及びモンスターとの戦闘、危うくなったら城へ帰還……と、基本的には拠点となる「城」と「迷宮」の往復を繰り返す。
地下6階に立て籠もる魔術師タイロッサムを倒し、アイテム「リルガミンの宝珠」を持ち帰る事で第一称号「◆」を入手できる。
その後、隠し裏ダンジョンである異次元を攻略し、裏ボスのソークスを打倒し、アイテム「ソークスの剣」を持ち帰る事で第二称号「♥」を入手して、ゲームクリアとなる(◆は上書きされる)。

キャラクターについて

一般的なRPGと同様、キャラクターにはレベル、HP(ヒットポイント)、MP(マジックポイント)が設定されており、モンスターを倒す事でE.P.(経験値)を稼ぎ、レベルアップして強くなっていく。
なおMPは魔術師と僧侶、2つの系統があり、それぞれ7つのレベルに分割されている。各レベルのMP上限は、どれだけ鍛えても最大で9回である。

『ウィザードリィ』のキャラクターには、上記の他にも以下のようなデータが存在する。

能力値

特性値とも呼ばれる。6つの能力値(力、知恵、信仰心、生命力、素早さ、運の強さ)があり、キャラクター作成時に選択した種族によって基本値が決まる。ランダムで設定されるボーナスポイントを振り分ける事で、任意の職業を選択する事ができる。能力値の最大値は種族の基本値+10。

種族

5つの種族(人間、エルフ、ドワーフ、ノーム、ホビット)がある。
信仰心以外は平均的な人間。知恵・信仰心が高く魔法職向きのエルフ。力・生命力に富み前衛職向きのドワーフ。信仰心が高くバランスの良い僧侶向きのノーム。素早さ・運の強さが高く盗賊向きのホビットといった特徴。
外見的には細身で美しい容姿のエルフ、背の低いドワーフ・ノーム・ホビット(うちドワーフは筋肉質)といった所だが、一般的なRPGでは長命に設定される事の多いエルフやドワーフも、『ウィザードリィ』シリーズにおいては人間とほぼ変わらない寿命設定である。

性格

善、中立、悪の3つの性格がある。戒律とも呼ばれる。
善と悪のキャラクターは「ギルガメッシュの酒場」で同じパーティを組む事ができず、中立のみいかなる性格の者ともパーティが組める。
ただし迷宮内に入り「仲間を探す」コマンドを使用して合流する事で、善悪混成のパーティを組む事は可能。
モンスターに遭遇した際「友好的な〇〇(モンスター名)」と表示される時がある。この際、善の場合は「立ち去る」(無条件で戦闘を回避)を選び、悪の場合は「戦う」を選択しなければならない。
もし性格に反する行動選択(善なのに「戦う」を選んだりするなど)をした場合、善なら悪、悪なら善へと性格が変化する場合がある。

年齢

キャラクターの年齢。作成直後の年齢は13~16前後。宿屋に泊まる、蘇生呪文で生き返る、訓練場で転職する等で増加する。
年齢が上昇するにつれ、レベルアップ時に能力値の低下が発生しやすくなり、生命力が3未満に下がった場合は「老衰死」(ロストと同義。生き返る事はできない)となる。

AC(アーマークラス)

キャラクターの物理防御力を数値化したもの。何も装備しないキャラクターのACは10で、防具を装備したり防御呪文を唱える事で強化できる。
特筆すべきはACは低ければ低いほど高性能である点と、『ドラゴンクエスト』等に代表されるダメージを軽減するような守備力ではなく、どちらかと言えば回避力に近い概念である点。
ACが下がれば敵モンスターの物理攻撃の命中率を下げ、当たりにくくする事ができる。

キャラクターの職業

8つの職業(戦士、魔法使い、僧侶、盗賊、ビショップ、侍、ロード、忍者)がある。
前半の4つ(戦士、魔法使い、僧侶、盗賊)は基本職と呼ばれ、低い能力値でも選択する事ができ成長が早い。
後半の4つ(ビショップ、侍、ロード、忍者)は上級職(エリートクラス)と呼ばれ、特に侍、ロード、忍者は非常に高い能力値を要求される。複数の基本職性能を併せ持つぶん、レベルアップに必要な経験値が多くなり成長が遅い。

戦士(Fighter)

条件:力が11以上
前衛に立ち武器を振るい、直接攻撃を行う職業。成長が早くHPも高い。またほとんどの武器防具を装備する事ができる。

魔法使い(Mage)

条件:知恵が11以上
魔術師呪文を扱う職業。攻撃的なダメージ呪文が多く活躍しやすいが、HPは低く直接戦闘には向いていない。13レベルで全魔術師呪文を習得可能になる。

僧侶(Priest)

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