究極メカ丸／与幸吉（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ

呪霊に殺される可能性を考えていた幸吉が生前に用意していた3体の傀儡「ミニメカ丸」として、渋谷事変に登場する。死後に術式を発動させるには非常に高度な技術が必要となり、幸吉はミニメカ丸の発動条件を「人類最強の呪術師である五条悟が封印されるという異常事態の後」という非常に厳しい条件に設定せざるを得なかった。
3台のミニメカ丸のうち1台は呪霊の動きの監視目的として夏油一派の側に潜んでいたが、存在に気付いた真人に破壊される。2台目は呪術師としての経験が浅く最も裏切りの可能性が低い虎杖に取り付き、五条悟封印の事実や強力な「赤血操術」の使い手である脹相を倒す策を虎杖に授けたあと、脹相を罠に誘い込むために挑発し脹相に破壊された。

残る3台目は京都校に隠されており、渋谷で行われている惨状と今まで幸吉が行っていた行動を同級生の三輪霞に明かしていた。何も言わずに離れてしまった幸吉が残したミニメカ丸を掌に載せながら、三輪は自分が弱いから役立たずだと判断したのかと問う。ミニメカ丸は「弱いのは自分だ。弱いから間違いを突き通せなかった」と悔いる。そして時間の限界を悟って三輪に今までの感謝と抱えていた淡い想いを告白し、活動を停止した。

幸吉は京都校のメンバーに被害が及ばないよう、驚異的な強さを誇る東堂と一年生の新田以外のメンバーが渋谷に近づかないように生前に任務を細工していた。しかし京都校のメンバーは幸吉の心配を理解しながらも事態を解決させるため全員で渋谷へと向かうのだった。

劇場版『呪術廻戦 0』

原作漫画『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校』には登場しないが、映画で活躍が描かれた。

”百鬼夜行”の当日、府立呪術高専のメンバーと共に京都サイドで参戦。油断していた三輪に襲いかかる呪霊を手のひらから放つビーム「大祓砲（ウルトラキャノン）」と思われる技で撃退した。

究極メカ丸／与幸吉の関連人物・キャラクター

三輪霞（みわ かすみ）

京都府立呪術高等専門学校の2年生。弟が二人おり、三輪曰く貧乏である。中学1年生の時にバイト中シン・陰流の最高師範に「呪術師をやらないか？」とスカウトされ、流されるままに呪術高専に入学した。非術師家系の出身で術式は持っておらず、刀に呪力を籠めてシン・陰流の技を使用している。
真面目かつ常識的な考えを持っており姉妹校交流会の学長打ち合わせの際には京都校学長岳巖寺嘉伸（がくがんじよしのぶ）の付添役を務めていたが、突然現れた五条悟に「規約違反ですよ」と注意しつつ内心では「本物の五条悟だ」と喜ぶなどミーハーな一面も持っている。

姉妹校交流会では虎杖悠仁の生存を知った岳巖寺から団体戦の混乱に乗じて虎杖を殺すよう指示され、気が乗らないながらも攻撃を仕掛けたが、虎杖の身体能力の高さと暗殺に納得していなかった京都校3年生東堂葵の介入によって失敗した。
暗殺失敗後は加茂憲紀とともに行動していたが、伏黒恵と禪院真希が乱入してきたために分断され、真希と交戦する。事前に学友の禪院真衣から得ていた情報で「真希は弱い」と考えていたが、驚異的な身体能力を持つ真希に手も足も出ず、刀を強奪されてしまう。さらに刀を失って呆然としているところに呪言士（言霊に呪いを籠めて発した言葉を実現させる）の狗巻棘から電話で「眠れ」と呟かれリタイアとなった。

その後の特級呪霊との戦いはずっと眠っていたために参加しておらず、刀を奪っていった真希に愛刀を折られた為に戦力にもならなかったことから、交流会2日目の野球大会で自身のことを「役立たず」と呼んでいる。それでも交流会を通して呪術師同士の仲が深まったことを喜んでおり、京都に戻った後メカ丸のボディを壊されて野球に参加できなかった幸吉に「メカ丸とももっと仲良くなりたい。いつか会いに行くからね」と声を掛けていた。
渋谷事変では五条悟が封印されたために起動したミニメカ丸からすべての事情を聴き、「自分が弱いから何も相談してくれなかったのか」と落ち込む。残された時間が近いと悟ったミニメカ丸は「弱かったのは俺だ。幸せになってくれ。三輪」とどうしても幸吉が伝えたかった言葉を三輪に伝えた。三輪は自分を想ってくれていた幸吉との別れに大声をあげて涙したが、事態を収束させるため京都校の仲間とともに東京へと向かった。

三輪霞（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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三輪霞（みわ かすみ）とは『呪術廻戦』に登場するキャラクターであり、京都府立呪術高等専門学校の2年生である。刀に呪力を籠め、「シン・陰流」という流派の剣術を扱う。非術師の家系だが中学生1年生の時に行っていたバイト中にシン・陰流の最高師範にスカウトされ、流されるまま呪術師になった。変わった人間が多い呪術師の中では比較的常識的な考え方の持ち主である。同級生の究極メカ丸こと与幸喜から好意を寄せられていたが、その想いを三輪が知ったのは幸吉の死後だった。

真人（まひと）

人間が人間を憎み、恐れる心から生み出された特級呪霊。掌で対象（人間）に触れると魂の形を変えることができる術式「無為転変（むいてんぺん）」を使用する。無為転変は術式を持っていない普通の人間（非術師）の形を変えて意のままに操る「改造人間」を造り出したり、術式を持っているが使うことができない人間を呪術師に仕立て上げることができる。また真人自身が敵に攻撃を受けても魂の形を変形させることによってダメージを無効化することが可能なため、体内に宿儺という別の魂を持つ虎杖悠仁以外の人間が真人にダメージを与えるのは非常に困難である。

「天与呪縛」によって莫大な呪力量を保持している代わりに不自由な肉体を持つ呪術高専京都校の与幸吉と取引を行い、呪術師側の情報を得る代わりに真人の「無為転変」で身体を治すという縛り（契約）を行っていた。縛りを結ぶ際幸吉から「京都校の人間には手を出さない」という条件を付けられていたが、姉妹校交流会に乱入した特級呪霊の花御が無差別に攻撃を加えたため幸吉は反旗を翻す。真人のことを「下衆」と呼ぶ幸吉に腹が立った真人は「芋虫にしちゃいそう」とつぶやくが、縛りを破った際のペナルティを危惧した呪詛士夏油傑に止められ「無為転変」で幸吉を健康な肉体に治す。そして身体を治して縛りを解消した後、幸吉がひそかに用意していた巨大ロボ「究極メカ丸絶対形態（アルティメットメカ丸・モードアブソリュート）」と交戦した。

天与呪縛に縛られていた年数分を呪力に変換し一時的に特級クラスの戦闘力を得た幸吉にいったんは追いつめられるが、領域展開「自閉円頓裹（じへいえんどんか）」に幸吉を引き入れた。領域展開の中での攻撃は必中となるため真人は勝利を確信し油断していたが、そこに幸吉の切り札である「シン・陰流 簡易領域」の術式を封じ込めたアンプルを打ち込まれる。術式を中和する性質を持つ「簡易領域」によって真人は倒されたと思われたが、攻撃を読んでいた真人は自ら領域展開を解いていたのだった。真人は究極メカ丸絶対形態の操縦席を破壊して乗り込み、幸吉を殺害した。

真人（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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真人（まひと）とは、『呪術廻戦』の登場キャラクターで、人の負の感情が形を成した呪霊にして、その中でももっとも高位の特級に分類されている怪物。
“人間への恐怖”から生まれた呪霊で、言動は無邪気かつ快活。人間の命を玩具のごとく捉え、戯れに人を惨殺し弄ぶ危険な存在。人類の廃絶を目論む特級呪霊の一味に属し、そのリーダーを任されるも、導き手たる自覚は薄い。
主人公虎杖悠仁の仲間を次々手にかけ、「絶対に倒すべき相手」と目される。当人もまた幾度も邪魔してきた虎杖に強い敵意を抱き、殺す機会を狙っている。

偽夏油（にせげとう）／加茂憲倫（かも のりとし）／羂索（けんじゃく）

真人や花御などの呪霊と組んでいる呪詛士。真人の「無為転変」によって身体を治すことを条件に呪術師側の情報を渡すという縛り（契約）を、呪術高専京都校の与幸吉と結んでいる。幸吉との縛りでは「京都校の人間を傷つけない」という条件が含まれていたが、姉妹校交流会で襲撃した花御が無差別に攻撃を加えたため幸吉は反旗を翻す。呪霊のことを「下衆」と呼ぶ幸吉に腹が立った真人は「芋虫にしちゃいそう」とつぶやくが、冷静に「縛りを破った場合、いつどんなペナルティが自分たちに降りかかるかわからない。今回は普通に体を治せ」と真人を説得した。

身体を取り戻し「究極メカ丸絶対形態（モード・アブソリュート）」に乗り込んで真人と戦う幸吉を冷静に分析し、幸吉が天与呪縛によって縛られていた時間を呪力に変換していることを推察する。一時的に特級に相当するほどの呪力を扱い真人に通用する攻撃を与えている幸吉を見て内心感心し、「場合によっては今この場で」と意味深につぶやいている。
真人と幸吉の戦いには直接的に手を出すことはせず、電波を遮断しその場に閉じ込める帳（とばり）を降ろすだけに留めてあくまで傍観に徹した。

偽夏油／加茂憲倫／羂索（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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偽夏油（にせげとう）／加茂憲倫（かも のりとし）／羂索（けんじゃく）とは、『呪術廻戦』の登場人物で、他人の肉体を移り渡りながら千年以上の時を生きる脳だけの怪人。
現在は「百鬼夜行」事件の中で死亡した夏油傑の肉体を利用しており、奪い取った彼の才能と立場を思うままに振るう。加茂憲倫というのも一時期使っていた肉体の本当の持ち主の名前でしかなく、その正体は千年以上前の術師・羂索である。呪術の可能性を見極めることを目的に様々な悪行を計画し、その一環として東京中に呪霊を放って首都機能を壊滅させた。

究極メカ丸／与幸吉の名言・名セリフ／名シーン・名場面

「いつか皆と一緒に」

生まれながらにして授けられた莫大な呪力と引き換えに、日常生活を送るどころか一歩も外に出られない生活を強いられてきた幸吉。傀儡操術によって「メカ丸」となり京都校の学生と交流をしてきたが、その関係はどうしても一線を引かざるを得ないものだった。罪悪感を抱えつつも健康な身体を手に入れるチャンスが目の前に現れた幸吉は、夏油や呪霊との取引に応じてしまう。その裏にあったのは普通の一人の人間として仲間と交流を持ちたいという純粋で強い願いだった。

姉妹校交流会で交戦した「特別変異呪外」であるパンダに呪骸扱いされ、激しい怒りを覚えた幸吉は高出力のビーム砲「三重大祓砲（アルティメットキャノン）」を放つ。仕留めたかに思われたが特異体質のパンダに思わぬ反撃にあい、善戦するもののメカ丸のボディを破壊され敗れてしまった。戦闘後パンダは「自分も生まれたときから何一つ周囲の人間と同じことはなかったし、お前の苦悩もわかる」と幸吉を労る言葉を掛ける。そして「何かかなえたいことがあるなら、俺はお前を手伝うぞ」と続けた。パンダの言葉を聞いた幸吉は思わず仲間たちの顔を思い浮かべながら「いつか皆と一緒に」とつぶやき、高専の制服を着て自分の足で一歩を踏み出す姿を思い描く。
苦しい想いを抱えながら過ごしてきた幸吉の純粋な素顔が垣間見える、印象的なセリフである。

「すべて視てきた」

真人の術式「無為転変」によって健康な身体を取り戻し、真人と激闘を繰り広げる幸吉。スパイ活動を行いながら呪術師側、呪霊側を問わずすべての情報を収集してきた幸吉には真人を倒すための秘策があった。魂の形を保つことで通常の攻撃を無効化している真人にダメージを与える方法は、魂の形ごと真人の肉体を砕くことだった。体内に宿儺という別の魂を宿す虎杖以外にとって真人の魂を砕く攻撃をすることは非常に困難だったが、それを可能にする術式が同級生の三輪が使う技「シン・陰流 簡易領域」である。
簡易領域は呪術全盛時代の平安に開発された弱者を守るための領域で、発動すればあらゆる術式を中和し無効にすることが可能となる。簡易領域の技術はシン・陰流の門下生にのみ相伝されてきた技で、その方法を故意に明かすことは縛りによって禁じられてきた。シン・陰流の門下生ではない幸吉は本来簡易領域を使用することは不可能だったが、簡易領域を扱う三輪のことをずっと見てきた幸吉は自己流で簡易領域を完成させ、四本のアンプルに術式を封じ込めて真人戦の切り札に用意していたのだった。

必中必殺である真人の領域展開「自閉円頓裹（じへいえんどんか）」に引き込まれた幸吉は真人に簡易領域を封じ込めたアンプルを打ち込み、領域から脱出する。真人にアンプルを打つ瞬間「すべてを視てきた」という幸吉の脳裏に浮かんでいたのは、切り札となった「簡易領域」を扱う呪術師であり、クラスメイトでもある三輪霞の姿だった。
皆を裏切っているという罪悪感を持ちながらも観察を続けることしかできなかった幸吉だが、三輪に向けられた視線には単なる情報収集目的以上の淡い想いが込められていた。三輪の優しい笑顔を思い浮かべながら勝利を確信した幸吉だったが、攻撃を読んだ真人の策にはまり惜しくも敗れて死亡した。