ママはテンパリスト(東村アキコ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ママはテンパリスト』とは、東村アキコによる日本の育児エッセイ漫画。作者の愛息・ごっちゃんの成長していく姿がおもしろおかしく描かれていて、読むと笑える作品。育児の苦労や大変さだけでなくその中にある幸せも感じられる。キャッチコピーは「すいません 育児ナメてました」。 育児漫画として根強い人気があり、出産祝いとしても選ばれている。『月刊コーラス』(集英社)にて2007年8月号から2011年7月号まで連載。2011年に完結し、単行本は全4巻(A5判)。

最近ごっちゃんは、ポップコーンにハマっている。ずっとポップコーンを食べているのでママから袋を没収されてしまった。いい子にしてたらあとでポップコーンをくれるという約束をしたごっちゃんは、その後お風呂に入ったりDVDをみたりして寝る時間になった。いざ寝ようと電気を消すと、ごっちゃんが「コプポンは?」と言い出した。ごっちゃんは、ママのウソつきと泣きわめいていた。しかしママはそのことよりもごっちゃんがポップコーンと上手に言えずにコプポンと言っているのがかわいくもありおもしろくてついからかい続けてしまう。するとキレたごっちゃんがいきなり「ママのブタのまんじゅううりめっ」と言い放ったのだ。「ブタの饅頭売り」はスラっと言えるのに、なぜか「ポップコーン」は言えないかわいいごっちゃんであった。

初めてのお灸をした際ごっちゃんが放った一言

初めてのお灸をした際ごっちゃんが放った一言。

3カ月前に家族で新潟に遊びに行った際、みんなアブに刺されてしまった。その時はなぜかごっちゃんだけすぐかゆみなどの症状が出なかったのだが、2カ月経ってから症状が出始めた。ごっちゃんはあまりの痒さに眠れない夜が続いた。ママは、何軒もの病院に連れて行ったがなかなか治らず困っていた。ネットで調べてみると、お灸が効きそうなことが判明。ママは小児鍼灸をやっているところを探して、ごっちゃんと行ってみることにした。ごっちゃんはビビってはいたが、もう5歳になっているので一応大人しく横になった。いよいよお灸スタート。ママは、徐々にお灸の熱を感じ始めたごっちゃんに、動くともぐさがひっくり返ってやけどしちゃうから我慢するしかないことを伝えた。そういうことを伝えておくと極度のビビりのごっちゃんは絶対に動かないのである。ごっちゃんは、もぐさが燃えて最大級にお灸の火が皮膚に近づいた瞬間「たいしたもんじゃぁぁぁぁぁ」と言い放った。ママは死ぬほど笑って、ごっちゃんと帰宅。お灸のかいがあったのか、その夜ごっちゃんは久しぶりにかゆみで目が覚めることなくぐっすり眠れた。

『ママはテンパリスト』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

でべその手術をしたごっちゃん

手術直後、麻酔から覚めたごっちゃんの表情。

産まれた時からでべそだったごっちゃんのおへそは、3歳になってもまだでべそだった。ある日、風邪をひいたごっちゃんを連れて病院に行くと先生から、臍ヘルニアだから手術した方がいいと言われる。臍ヘルニアとは、生まれてまもない赤ちゃんはおへその下の筋肉が完全に閉じていないので、その隙間から腸が出てきている状態のことを言うらしい。5~10人に1くらいそういう子がいるがほとんどの子は、成長と共に筋肉が発育して自然に治る。しかし2歳を過ぎても治っていない場合は、手術が必要になるということで、ごっちゃんも手術をすることになった。全身麻酔で、2泊3日の入院。ママはお医者さんから説明を受けて簡単な手術だとはわかっていたが心配だった。手術を終えたごっちゃんに会いに向かったママは、想像とかけ離れた表情をしたごっちゃんと対面した。全身麻酔だったのでまだ寝ているかと思ったら、最小限の量だったのですでに麻酔は切れて目が覚めていた。しかしまだちょっともうろうとしているごっちゃんはなぜか目を見開き口は力が入ってへの字になり顔は真っ赤だった。ママは状況的に笑ってはいけないと笑うのを必死にこらえた。ごっちゃんは、ゆすった直後はいつもの顔に戻るが、なぜかすぐまたあの変な表情に戻ってしまうのである。ママはそんなごっちゃんがおもしろすぎて直視できなかった。退院後、自分のでべそがなくなったことに気付いたごっちゃんは、でべそはおへそのお家に帰ったと言っていた。

プライベートの顔と公的な顔を使い分けられるようになったごっちゃん

保育園のお友達に会ったとたんネコの真似を止めたごっちゃん。

夏祭りの日、ごっちゃんはでかける直前までネコが主人公のアニメのDVDを見ていた。その影響で、家の中でネコ真似をしていたごっちゃんは、お祭りに向かう途中もずっとニャオニャオ言っていた。ごっちゃんはママから恥ずかしいからやめてくれと言われてもネコの真似をし続けていた。しかしお祭り会場で保育園のお友達の女の子軍団に声をかけられた瞬間ネコ真似を止めたのだ。女の子たちの前で調子に乗っているごっちゃんを見たママの中に悪魔が現れる。そしてママはわざと大声でごっちゃんに「ネコの真似止めちゃったの?」と声をかけてみるが無視をされる。プライベートの顔と公的な顔を使い分けられるようになったごっちゃんの成長に感心しつつもまた悪魔登場。ママはごっちゃんにこっそり「まだおっぱい飲んでるってみんなに言っていい?」と耳打ちした。するとごっちゃんは無表情のまま植え込みに顔を突っ込んでいき泣いていた。しかしおもしろくなってしまったママはさらにわざと「ごめんおっぱいとか言って」と追い打ちをかけたのだ。もうそういうことは言わないで欲しいごっちゃんは、泣きながらママに「くそじじい!!!」と言い返したのである。

飼い始めたハムスターのフルネーム

ハムスターを飼い始めたごっちゃん。

5歳になったごっちゃんは、ペットとして2匹のハムスターを飼うことになる。ごっちゃんは、オスを「そらちゃん」、メスはちいちゃいから「ちーちゃん」と名付けた。ママが、かわいい名前を考えたなっと微笑ましく思っていると、「おーい、そらまさや」と聞こえてきたのだ。なんのことかと思ったら「そらちゃん」のフルネームは「むてき・そら・まさや」というらしい。ちなみに「ちーちゃん」のフルネームは「さいきょう・おこりんぼ・ちーちゃん」だと言う。なぜちーちゃんの名前の中に、おこりんぼと入っているかというと、ハムスターを貰ってゲージに移す際に手伝ってくれたアシスタントさんの指をかじっていたからだった。それを見たごっちゃんは、ハムスターは人間を食べると勘違いして触ろうとしないのである。

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