Chic(シック)の徹底解説まとめ

Chic(シック)とは、1977年にデビューしたアメリカのディスコ・ファンクバンドである。中心メンバーはナイル・ロジャースとバーナード・エドワーズ。『おしゃれフリーク」』や『グッド・タイムス」』等のビルボードNo.1を発表し、1970年代後半のディスコ・ブームを牽引した。80年代はナイルとバーナードはプロデューサーとして活躍。マドンナやデヴィッド・ボウイ、ダイアナ・ロスなどのアーティストを大ヒットさせた。現在もナイル・ロジャースを中心に活動するダンスミュージック界のレジェンドである。

ダイアナ・ロスは1960年代のシュープリームス時代からヒットを連発するスーパースター。
1970年代に入ってソロになってからも『Ain't No Mountain High Enough』『Touch Me In The Morning』『Theme From Mahogany Do You Know Where You're Going To』『Love Hangover』に続きついにこの『Upside down』で5曲目のNo.1獲得した。
1980年9月6日から4週間連続の1位、年間チャートは年度の途中にかかったため18位となったが、Hot100には通算29週チャートイン、ビルボード55年間のTop100では72位に入っており、年度の途中でなかったら確実に年間Top3入りしたであろうスーパーヒットとなった。

Let's Dance/David Bowie

1983年、それまで「メジャーなカルト」だったボウイが、メインストリームに押し上げられることとなり、ナイル・ロジャースにとってもプロデューサーとしてのキャリアを押し上げた曲。ボウイの映画『戦場のメリークリスマス』への出演なども相まって、全世界で爆発的なヒットを記録した。
英音楽誌NMEは、本作から『レッツ・ダンス』(6位)、『モダン・ラヴ』(8位)、『チャイナ・ガール』(27位)の3曲を「NMEが選ぶデヴィッド・ボウイの究極の名曲1〜40位」に選んでいる。

The Reflex/Duran Duran

イギリスのアイドル兼ニューロマンティックバンド、デュラン・デュランのアメリカでの成功を目指した一曲。1983年リリースの『Seven And The Ragged Tiger』のオープニング曲で、アルバムバージョンでは弱いとみたナイル・ロジャースがリミックスを担当し、結果このリミックスバージョンが全米1位に輝いた。また、ライブ形式の臨場感溢れるPVは、未だにライヴPVのお手本となるほどの古典となっている。

Original Sin/INXS

オーストラリアの国民的ロック・グループINXSの4枚目のアルバム『スウィング (The Swing)』からの最初のシングルとしてリリースした曲。マイケル・ハッチェンスとアンドリュー・ファリスが書いた曲で、ナイル・ロジャースがプロデュースした作品の中でもファンに人気の高い曲である。
アメリカでは1983年12月にシングルとしてリリースされ、1984年に入ってから Billboard Hot 100 の58位まで浮上した。オーストラリアでは、1984年に1位を獲得し、同年のうちに世界的なヒットとなった。ナイルは前年にホール&オーツのシングル「アダルト・エデュケーション (Adult Education)」のリミックスを担当しており、この曲のコーラスにはハッチェンスとともにダリル・ホールも参加している。
ミュージック・ビデオは日本で撮影されており、監督はヤスヒコ・ヤマモト (Yasuhiko Yamamoto) とクレジットされている。撮影は晴海埠頭でおこなわれたとされており、ビデオの中では、INXSのメンバーがオートバイに乗る場面や、彼らの周りにデコトラや祭りの屋台が現れたりする。

Like A Virgin/Madonna

この曲が1位に輝いた時、まだマドンナがどういうアーティストなのか知らない人がほとんどだった。Billboard Hot 100では6週連続1位を記録。アルバムからはその後「マテリアル・ガール」「ドレス・ユー・アップ」「エンジェル」と立て続けにシングルヒットを飛ばし、マドンナは一気にスターダムにのし上がるのであった。

Some Like It Hot/The Power Station

リフレックスで全米を制したデュラン・デュランが一時休止をし、2つのサイドプロジェクトに分かれた。1つはボーカルのサイモンやニック・ローズ、ロジャー・テイラーを中心としたアーケーディアで、もう一つがこのパワー・ステーションであった。
ギターのアンディ・テイラーとベースのジョン・テイラーが自分たちがファンだったロバート・パーマーとシックのトニー・トンプソンに声をかけて結成された。プロデューサーはジョンの憧れだったバーナード・エドワーズ。この曲とT-REXのカバーの『Get It On』がスマッシュヒットし、プロジェクトは大成功した。

Addicted To Love/Robert Palmer

パワー・ステーションの成功で、アメリカでの手ごたえを感じたロバート・パーマーが、同じくプロデューサーにバーナード・エドワーズ、ドラムにトニー・トンプソン、ギターにアンディー・テイラーを迎えて制作した。
1985年11月にリリースした彼の8枚目のアルバム『Riptide』からの2ndシングルで、1986年5月にビルボードで1週間だけ1位を記録した。ロバート・パーマーの代名詞ともなった曲。
邦題は「恋におぼれて」。
楽曲以上に話題となったのがPVで、まるでマネキンのような無表情の美モデルたちが、白シャツのパーマーの後ろでひたすら緩い踊りを繰り広げるビデオはシンプルながら強烈なインパクトとなった。
当初はChaka Khanとデュエット予定だったらしいが、Chakaのレコード会社の許可が降りず、パーマーのソロになったという経緯がある。

Get Lucky/Daft Punk

2013年4月19日に発売されたダフト・パンクの18枚目のシングル。
ボーカルには当時注目を浴びだしていたファレル・ウィリアムス、ギターにはナイル・ロジャースとポール・ジャクソン・ジュニア。ベースにはネイザン・イースト、ドラムにはオマー・ハキムと、まさにファンク・ジャズフュージョン界の大御所達が参加した。
ダフト・パンクはファレルとマドンナのパーティで出会い、そこで楽曲制作に参加することが決まった。
32か国以上でチャート1位を記録し、930万枚を売り上げた。2014年の「第56回グラミー賞」では最優秀レコード賞と最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンスを受賞。これはナイルにとって初めてのグラミー受賞となり、ナイル・ロジャースほどのアーティストが今まで一度もグラミー賞をとっていなかったことにファレルは驚いたという。グラミー賞のパフォーマンスの際にはメンバーが勢揃いしたほか、ゲストボーカルとしてスティーヴィー・ワンダーが参加した。

Pressure Off/Duran Duran

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@takafumi00803

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