じん(自然の敵P)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話まとめ
じん(自然の敵P)とは、日本のミュージシャン、ボカロP、作曲作詞家、音楽プロデューサー、小説家、シナリオライターである。2011年にニコニコ動画に投稿したボカロ曲『カゲロウデイズ』が大ヒットした事をきっかけに、大人気ボカロPとなる。その後同曲を中心とした楽曲シリーズ『カゲロウプロジェクト』を開始。音楽のみならず、小説や漫画、アニメ様々なメディア展開を見せ、ボカロ音楽界に新たな旋風を巻き起こす事となった。そんなじん(自然の敵P)に関する裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話をまとめた。
生い立ちに関する裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
生まれは北海道利尻島
じん(自然の敵P)の生まれは、北海道利尻島。北海道の北部、日本海上に存在する円形の島となっている。面積は182.11km2。じん曰く「車なら1時間で1周できるような小さな離れ島」とのこと。日本国内にある島の中では18番目に広い面積を有している島となっている。総人口は平成22年時点で約5400人である事が明かされている。
この「小さな離れ島」で、じん(自然の敵P)は小学生時代を過ごしたという。以降の時代は父親の仕事関係で北海道の各地を転々とした後、高校は酪農学校に通い被服の勉強をしていた模様。人に着せる服から人形に着せる服まで、様々な服のデザインを行っていたそうだ。
音楽を始めたきっかけは、叔父から貰ったキーボード
じん(自然の敵P)が音楽を始めたのは、小学生時代に叔父からキーボードを貰った事がきっかけだという。実は、じん(自然の敵P)の叔父はバンド活動をしているキーボーディストだったのだ。誕生日プレゼントとして叔父からキーボードを貰ったじん(自然の敵P)は、以降ずっとキーボードをいじって遊んでいたという。小さな島という故郷の環境からか、テレビはチャンネルがあまり入らない、さらにはゲームといった遊び道具もないという環境だったとの事で、これらの事も彼がキーボード遊びを深める起因になったといってもよいのだろう。キーボードを教えてくれる先生のもとで習い事も始めたようだが、音楽理論を教えてもらうというよりは、好きな曲が上手に弾けるようになるくらいの講習だったという。使っていた教則本には、インストゥルメンタルバンドのT-SQUAREやシンガーソングライター山下達郎の楽曲が載っており、それらをよく弾いていたとのこと。ちなみに、T-SQUAREや山下達郎は、じん(自然の敵P)の母の好きなアーティストでもあったという。
その後、中学では吹奏楽部に入部、高校ではドラムを始めるなど、キーボード以外にも幅広い楽器に触れていくようになる。さらに高校の友人達とバンドを結成し、Syrup 16gやTHE BACK HORN、ASIAN KUNG-FU GENERATIONといった日本の人気バンドのコピーバンドをやっていくようになる。実際にライブハウスでの演奏も行っていたとの事で、この頃からじん(自然の敵P)の本格的な音楽活動への1歩が始まっていたようである。
じん(自然の敵P)誕生の裏に居た存在、友達のお兄さん
じん(自然の敵P)がニコニコ動画に楽曲を投稿するようになったきっかけは「ボカロで曲を作ったから」だという。当時、じん(自然の敵P)はニコニコ動画の存在を知っていたのだが、しかしあくまで知っているだけで使い方はさっぱりだったという。そんなじん(自然の敵P)に「ボーカロイドで楽曲つくったならニコニコ動画にアップしないと」と言って、楽曲の投稿を進めてきたのが友達のお兄さんだという。
その友達のお兄さんというのは、実はじん(自然の敵P)が「ロック」という音楽に惹かれる大きな要因を作った人であったりする。音楽に詳しかった彼は、弟の友達であったじん(自然の敵P)に、色々なロックを勧めてきたのだという。それを通してロックに触れたじん(自然の敵P)は、次第にロックに惹かれていくようになる。また、ボカロを知るきっかけもこの友達のお兄さんだったという。ロックと同じく「こういうものがあるんだよ」とボカロを勧めてきた彼により、じん(自然の敵P)はボカロと出会う事になった。そうしてボカロの面白さを知ったじん(自然の敵P)は、自分自身でも音楽を作ってみようと考え、後の初投稿楽曲となる「人造エネミー」を生み出したのである。
この友達のお兄さんという存在がなければ、じん(自然の敵P)は生まれていなかったかもしれない。
「自然の敵P」の由来
ボカロPには、アーティスト名とP名と呼ばれる2つの呼称が存在している。後者のP名というのは、ニコニコ動画から派生して生まれた文化となっている。元はニコニコ動画に投稿されていたアイドルゲーム『アイドルマスター』の関連動画に由来するといわれており、それがいつからかボカロやその他様々な動画製作者に対してもつけられるものとなった。そのような由来があるからか、ボカロPのP名の大半はファンが考案し、いつの間にか定着するようになったニックネームに近しいものであったりする。
じんの「自然の敵P」というP名も例にもれずファンがつけたものだ。じん(自然の敵P)初投稿楽曲「人造エネミー」を聴いたユーザーが、最初に動画につけたタグが「自然の敵P」だったとされている。命名者曰く、「曲名にある「エネミー」を訳すと「敵」という意味になる。つまり「人造エネミー」を直訳すると「人が造った敵」という意味になる。「人が造った」=「人工物」、人工物と相対する存在は自然、ならば「人造エネミー」とは、自然にとっての敵、という意味になるのではないか」というのが、この名前を考案するに至った経緯らしい。
なお、「エネミー」は確かに「敵」という意味なのだが、「人造エネミー」=「自然の敵」とするのは曲そのものの解釈としては合っていないらしい。だが、じん(自然の敵P)本人は、このダサい感じの字面が気に入っているという。
音楽活動に関する裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
じん(自然の敵P)が使用・所持しているボカロ
じん(自然の敵P)が、これまで公開してきたボカロ曲で使用しているボカロは、初音ミク、IA、GUMI、洛天依(ルォ・テンイ)の4人となっている。初音ミク、IA、GUMIはじん(自然の敵P)を代表する人気楽曲シリーズ『カゲロウプロジェクト』でもよく使用が見られるボカロ達である。特に初音ミクは、じん(自然の敵P)の初投稿楽曲「人造エネミー」でも使用がされたボカロであり、じん(自然の敵P)最初期から使われ続けているボカロだといえる。また2人目のIAは、IAの発売元である1st place株式会社からじん(自然の敵P)が依頼される形でIAの宣伝楽曲を作った為、発売される前に手に入れたボカロであったりする。
4人目の洛天依は、中国生まれのボカロであり、その為、日本ではあまり名が知られていないボカロとなっている。しかしそんな洛天依の日本デビュー楽曲を作ったのが、実はじん(自然の敵P)である。楽曲名は「T.A.O.」。テレビ朝日『お願い!ランキング』2019年10月度のエンディングテーマ曲として作られた楽曲だ。じん(自然の敵P)は作曲作詞編曲を担当し、洛天依の調声自体はボカロPのおればななPが担当した。
またネット上にて楽曲の公開はされていないが、ボカロ蒼姫ラピスを所持している事も明かされている。初音ミク、IA、GUMI、洛天依、蒼姫ラピスが、じん(自然の敵P)が所持しているボカロ達のようだ。
じん(自然の敵P)が使用しているギター
じん(自然の敵P)は楽曲制作でに、生音を使用していたりする。その際、楽曲制作で使用するギターは、Fender製のテレキャスターだという。
Fenderはアメリカに本社を構えた楽器メーカーである。日本でも1982年から2015年までは「Fender Japan(当初はカタカナ表記での「フェンダー・ジャパン」だった)」の名で支社が存在していた。エレキギターのメーカーの中でも世界的に有名なブランドとなっている。その中でもじん(自然の敵P)が使っているテレキャスターは、フェンダーが生み出した「現代エレキギターの元祖」ともいうべきギターだとされている。なお、じん(自然の敵P)が使用しているテレキャスターの型番などの詳細情報は不明である。
Fender製のテレキャスター以外にも、2013年秋頃に行われたライブにて、同社のストラトキャスターや、ギブソン(Fender同様にアメリカにある楽器メーカー)のSGを使用している姿も見られている。明かされている情報以外にも多くの楽器を所持している可能性が推測できる。
2人目となる「18曲ミリオン持ちP」の称号を持つじん(自然の敵P)
ボカロ界には、「ミリオン持ちP」という称号がある。これは、ニコニコ動画に投稿されたボカロ楽曲の再生数に関わる言葉であり、楽曲再生回数「ミリオン(100万)」を越えた際にその楽曲の制作者であるボカロPに与えられる称号である。
じん(自然の敵P)は、この「ミリオン」を達成した楽曲を18曲持つ2人目のボカロPなのである。この他にも「13曲ダブルミリオン持ちP(200万再生達成)」「6曲トリプルミリオン持ちP(300万再生達成)」の称号も持っている。なお、この2つの称号はじん(自然の敵P)が史上初の称号獲得者となっている模様。じん(自然の敵P)の人気の凄まじさがわかる称号達だといえる。
カゲロウプロジェクトに関する裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
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目次 - Contents
- 生い立ちに関する裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 生まれは北海道利尻島
- 音楽を始めたきっかけは、叔父から貰ったキーボード
- じん(自然の敵P)誕生の裏に居た存在、友達のお兄さん
- 「自然の敵P」の由来
- 音楽活動に関する裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- じん(自然の敵P)が使用・所持しているボカロ
- じん(自然の敵P)が使用しているギター
- 2人目となる「18曲ミリオン持ちP」の称号を持つじん(自然の敵P)
- カゲロウプロジェクトに関する裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 楽曲「カゲロウデイズ」がヒットをした時のじん(自然の敵P)の状況
- じん(自然の敵P)の祖父は「小説家」だった
- 『カゲロプロジェクト』の音楽は2ndアルバムで終わる筈だった
- 曲に関する裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 楽曲「アディショナルメモリー」は『カゲロウデイズ』を知らない人でもわかるように作られていた
- 楽曲「マイファニーウィークエンド」の編曲を担当したのは、じん(自然の敵P)が尊敬するボカロP
- 人気ボカロPとコラボして作りあげた隠れた名曲「僕らに喜劇を見せてくれ」
- アルバムに関する裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 2ndアルバム『メカクシティレコーズ』のモットーは「強い曲を作る」
- 3rdアルバムで『メカクシティリロード』出揃った、じん(自然の敵P)の思う「いいメロディの基準」