シャイニング（映画）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

映画の舞台となるホテルで、日本語に訳すと「展望ホテル」となる。映画ではロッキーの山頂にあり、冬季は閉鎖され外部とは遮断される。

237号室

超能力を持つダニーは、最初から237号室が気になっていいたが、ハロランからは絶対部屋に入ってはいけないと言われた。ダニーはドアが開いていたため入ってしまう。
映像にはないが、ダニーはそこで女性に首を絞められたと言い、その後ジャックは美しい全裸の女性が老婆に変わっていくのを見ている。
映画では答えが出ないが、かつて惨殺事件があったことを想像させる。

『シャイニング』の名言・名セリフ／名シーン・名場面

ジャックが斧でドアを壊し顔をのぞかせるシーン

『シャイニング』といえば、このシーンを思い出す人は多いだろう。映画のハイライトともいえるシーンだ。ジャックの不気味さよりも、ウェンディの恐怖に満ちた叫び声が恐怖を煽る。キューブリック監督はジャック・ニコルソンの狂気に満ちた表情を撮るため、2秒というわずかなシーンに2週間もかけたという。

エレベーターから血があふれ出すシーン

ダニーが最初のころから何度か見ていた、エレベーターから血があふれ出るシーン。映画の後半ウェンディもこの現象（幻影）を見ることになる。

ブルーのおそろいのワンピースを着た双子の姉妹

何度かダニーの前に現れた、水色のワンピースを着た双子の姉妹。父親であるグレーディによって殺害され、霊となってダニーの前に現れる。ダニーには、惨殺されたときの二人の姿も見えていた。

巨大迷路

出るのに1時間かかるという巨大迷路。ホテルの敷地にあり、その模型がホテルに飾られている。ここにダニーが逃げ込み、自分の足跡をなぞって何歩か戻ったところで茂みに逃げ込んだ。ジャックはダニーの足跡が消えたあたりを探し続けて迷路から脱出できなくなる。

「All work and no play makes Jack a dull boy」の文字

ウェンディはジャックと話し合おうとするが、「All work and no play makes Jack a dull boy」ばかりが書かれた紙が何十枚も出てきた。そのことでジャックが普通ではなことをウェンディは知る。直訳すると「仕事ばかりで、遊ばないとジャックはバカになる」となる。

『シャイニング』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

原作とは別モノとなったことによる原作者スティーブン・キングとの確執

原作はホテルそのものが邪悪なものに満ちている、というホラー作品だが、映画は怪奇現象なのか、ジャックがプレッシャーにより発狂してしまったのか曖昧だ。全く違うテイストになったことで、スティーブン・キングは監督のスタンリー・キューブリックへの批判を繰り返した。
原作との違いは以下のようなものがある。
・原作ではジャックが発狂したのは、ホテルについている邪悪な何かの仕業だとウェンディもダニーもわかっているが、映画では曖昧にしている。
・原作に巨大迷路は出てこない。
・原作では217号室だったが、撮影をしたホテルには217号室があり、ホテルからの要望で映画では237号室に変更になった。
・エレベーターから血があふれ出るシーンや、双子の少女の霊も原作にはない。
・ウェンディは小説では強く毅然とした女性として描かれており、映画の泣きわめくような女性に描かれたことを、スティーブン・キングは嫌っていた。